ツキノワグマによる人身事故の被害者数が50人を超え、過去最多になっている秋田県。クマは市街地にも頻繁に出没し、住民は警戒の日々が続く。県内のホームセンターでは「クマよけ商品」の売り上げが急増。人身被害につながる「鉢合わせ」を避けるため、多くの県民がこぞって手にする必需品とは。
秋田市の大規模ホームセンター、コメリパワー秋田卸町店。入り口の目につきやすい場所に関連商品が並んでいた。佐々木和臣店長によると、クマの人里での出没が目立ち始めた夏ごろから商品の売れ行きが伸び、一部は頻繁に売り切れている。
まず多く手に取られるのが鈴だ。売り上げは昨年の7倍に達している。「大きなもの、より高価な方が大きな音が出る」と佐々木さん。早朝や夕方に自宅近くを散歩する人を中心に、携帯ラジオや防犯用アラームを買い求める人も少なくない。釣りなどで山によく足を運ぶ人の中には、ホイッスルを常備する人もいる。
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