前川喜平前文部科学事務次官が名古屋市立中で行った授業内容の報告を文科省が市教委に求めた問題で、林芳正文科相は20日、報告要請の前に、自民党の赤池誠章参院議員(比例)と池田佳隆衆院議員(比例東海)が文科省に対し、前川氏が学校に招かれた経緯などを複数回照会していたと明らかにした。池田氏には市教委に送る質問項目を事前に示し、池田氏の意見を聴いて内容を一部修正したことも判明した。 林氏が閣議後の記者会見で説明した。赤池氏は自民党文科部会の部会長を務め、池田氏も同部会に所属している。
前川喜平前事務次官の授業内容の報告要請問題を巡り開かれた、文科省職員(手前)への野党合同ヒアリング=19日午後、国会 立憲民主など野党6党は19日、文部科学省による前川喜平前事務次官の授業内容の報告要請問題を巡り同省への合同ヒアリングを国会内で行った。文科省担当者は、外部からの問い合わせがきっかけで前川氏が名古屋市立中の授業で講演したことを把握したと明らかにした。当初は新聞報道を見て把握したと説明していた。野党側は、地元の自民党衆院議員が前川氏を招いた経緯を文科省に照会したことの説明を求めたが、答えなかった。 合同ヒアリングで文科省側は「省の判断に影響していないので、誰からの問い合わせだったかは差し控える」と繰り返した。野党側からは「なぜ隠すのか」と非難が相次いだ。
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