ティム・クックは、スティーブ・ジョブズの跡をうまく継げるのか。 アップルの共同設立者の一人であるスティーブ・ジョブズが8月24日にCEO(最高経営責任者)を電撃辞任して以来、ここアメリカのテクノロジー業界やメディアはこの話題でずっと持ち切りだ。製品開発を何年も前から仕込むアップルのこと、今後数年間はジョブズがすでに敷いた体制のもとで、同社はこれまでどおりに新製品を発売し、好業績を維持すると考えられている。 だが、テクノロジー業界の変化は激しい。ジョブズが仕込んだマジックがいずれ消え去ったとき、アップルが今と同じ輝きを発し続けていられるかの保証はまったくない。 ジョブズは、ことにiPhone、iPadでポストPC時代、つまりPCの次に来る時代への地盤固めをした。持ち歩けるコンピュータのようなiPhoneやiPadは、いつでもどこでもユーザーがデータを引き出し、自宅やオフィスと同じように