『生きてるだけで、愛。』(18)で鮮烈な長編監督デビューを飾った映像クリエイター、関根光才の待望の長編第二作目となったのは、杏を主演に迎えた、子を守る母親の強烈な愛と嘘の物語。原作は「ミステリー作家が描く感動小説」として評価も高い、北國浩二の「噓」(PHP文芸文庫)。主人公・千紗子役に、ドラマ、映画、モデルと幅広く活躍する俳優、杏。「今の自分だからこそ演じることができる」と、その深い母性を芝居を超えて体現し、鮮やかに観る者の心に焼き付ける。父・孝蔵役には、名優、奥田瑛二。認知症を患い、娘のことすら忘れ、日に日に別人のように衰えてゆく姿を、静かながら胸に迫る演技で圧倒する。少年役に中須翔真、さらに佐津川愛美、酒向 芳、安藤政信といった実力派俳優が脇を固める。主題歌は、TVアニメ『呪術廻戦』「渋谷事変」のエンディングテーマも話題になったオルタナティブロックバンド 羊文学の「tears」。持ち前