大学設置基準の改定により、FD(ファカルティ・ディベロップメント)は2008年度からすべての大学で実施が義務化された。プレFDとはその前段階の、いわば未来の大学教員を育てる、京大文学部独自の試みである。このプレFDはいかなる背景のもと実施されたのか。プロジェクトに関わる関係者が、この新しい取組の現状と課題を論じる。 刊行に寄せて[服部良久] 本書の目的と構成[田口真奈] 第Ⅰ部 ドキュメント・プレFD[出口康夫] 1 はじめに――二つの情景 2 京大文学部におけるプレFDとは何だったのか 3 京大文学部――フンボルト理念のパラダイムにして最後の砦 4 FDの軌跡――京大文学部にたどり着くまで 5 手術台の上の雨傘とミシンの出会い――京大文学部ミーツFD 6 まとめ 第Ⅱ部 第1章 日本の大学教員養成システムとOD問題[松下佳代] 1 なぜ、ODのキャリア支援が必要なのか 2 OD・PDはど