関西国際空港と大阪(伊丹)空港の平成24年4月の経営統合に向けての動きに関心が集まる中、関西3空港の一角である神戸空港が孤立している。設置・管理者である神戸市に対しては独自の生き残り戦略を打ち出すよう求める声が強まるが、運用上の規制も多く、容易ではない。「関西に3空港をつくって大丈夫か」との声を押し切って建設した過去の経緯もあり、神戸市への視線は冷たい。 7月29日の関西経済同友会の定例記者会見。「神戸空港はどういう生きる道があるのか決断をしなくてはならない。旅客便の発着にこだわらない用途だってあるのではないか」と山中諄代表幹事(南海電気鉄道会長)が厳しい見方を示すと、大竹伸一代表幹事(NTT西日本社長)も「他の2空港(関西、伊丹)と一緒に考えてくれとはいかなくなっている。自力でどういう方策があるのかを提案しないといけない」と続いた。 今年4月、大阪府や兵庫県などの自治体と経済団体でつくる