食べられるARマーカー 近年,物体に映像を投影して多様な効果を与えるプロジェクションマッピングが注目を集めており,最近ではこの効果を料理の演出に活かしたレストランや結婚式場も登場しており人気を集めている.しかし,従来のプロジェクションマッピングは形状や配置が厳密にわかる建物やスクリーンを前提としており,料理のような形や配置を厳密に決めにくい対象に映像を投影することは難しかった.そのため,対象の形や配置が厳密に決められなくてもよい形の演出を工夫するなど,プロジェクションの内容や手法に強い制約があった. 一方,当研究室では,食品を素材とした光学素子を研究・開発しており,その一環として寒天を素材とした食べられる再帰性反射材を開発してきている.これまでこの素子を利用して,料理の上に載せて位置を計測するマーカーとして機能することを実証してきた.しかし,従来のマーカーでは画像内での対象の位置の