丹羽宇一郎氏 菅直人新首相は7日、次期中国大使に伊藤忠商事相談役の丹羽宇一郎氏(71)を起用する方針を固め、発令に向けた最終調整に入った。実現すれば、1972年の日中国交正常化以降初めての民間出身の中国大使となる。丹羽氏の起用は鳩山内閣で浮上。すでに中国政府にも非公式に打診している。 対中外交は歴史問題や共産党体制の特殊性などから豊富な知識と経験が必要とされ、国交正常化以降、大使は外務省の幹部経験者が歴任。最近では、現在の宮本雄二大使ら「チャイナスクール」と呼ばれる省内の中国専門家の起用が3代続いてきた。だが、次期大使については省内に適当な人材に乏しく、昨年の政権交代後から、財界や学識経験者からの起用が取りざたされていた。 民間人の大使起用は民主党がかねて主張、菅新首相も同様の考えを示していた。これまでも比較的小規模な国の大使には民間人が任命されることがあったが、主要国の大使では極め