「デジタルネイティブ」の子どもたちは、ITの使いこなしにたけている。そしてネット上のプライバシーには無頓着で、ソーシャルメディア中毒になっている――。 ダナ・ボイドさんによると、これらはすべて幻想か、大人の勝手な思い込みだ。 ソーシャルメディア研究で知られるボイドさんは、2月に出版した初の単著『it’s complicated — the social lives of networked teens(それは複雑なこと―ネットワーク化した10代のソーシャルライフ)』で、そんな幻想を一つひとつ解き明かしている。 単純なステレオタイプからでは、ソーシャルメディア時代の子どもたちのことは何もわからない、それはもっとずっと複雑な状況なのだ、と。 ●ネットの教育問題の論客 ネットの論客であり、特にソーシャル時代の教育問題の専門家、ブロガーとして、ボイドさんは米メディア界で広く知られる存在だ。名前は「