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JP6509195B2 - 耐グローワイヤ性ポリアミド - Google Patents

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JP6509195B2 JP2016508080A JP2016508080A JP6509195B2 JP 6509195 B2 JP6509195 B2 JP 6509195B2 JP 2016508080 A JP2016508080 A JP 2016508080A JP 2016508080 A JP2016508080 A JP 2016508080A JP 6509195 B2 JP6509195 B2 JP 6509195B2
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Description

本発明は、熱可塑性成形材料であって、
A)熱可塑性ポリアミド10〜97質量%、
B)赤リン1〜10質量%、
C)ジアルキルホスフィン酸塩0.15〜6質量%、ここで、B)対C)の比は6:1〜6:4である、
D)耐衝性改質剤であるエチレン共重合体であって、成分D)として
1)エチレン40〜98質量%
2)1〜18個の炭素原子を有する(メタ)アクリレート2〜40質量%、および/もしくは
3)エチレン性不飽和モノカルボン酸もしくはエチレン性不飽和ジカルボン酸、
もしくは無水カルボン酸もしくはエポキシ基、もしくはそれらの混合物の群から選択される官能性モノマー0〜20質量%
からなる共重合体
または
72%までが亜鉛で中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸コポリマー
を含む前記エチレン共重合体1〜10質量%、
E)7.5μm未満の平均粒度(d50値)を有するタルク0〜5質量%、
F)さらなる添加剤0〜60質量%
を含み、
ここで、成分A)〜F)の質量%の合計が100%である前記熱可塑性成形材料の、難燃性で耐グローワイヤ性の成形体を製造するための使用に関する。
赤リンは、特にガラス繊維強化ポリアミドおよび一連のさらなるプラスチックのための極めて有効な難燃剤として長らく公知である。しかし、多くの適用の場合、プラスチック成形材料に必須であるのは高い難燃性だけに限らず、具体的には、電気分野および電子分野における要求の高い適用において、極めて高い機械的および電気的な特性値と同時に高い難燃性を伴う、均衡の取れた製品プロファイルを得るために材料特性を調整することがますます重要になっている。
例えば、大きく荷重がかけられたスナップフィット(Schnappverbindungen)が設けられる薄壁状に設計された部材の場合、使用される材料は、特に、優れた伸び率を有するが、その靭性に関して高い耐荷重性も有することが重要である。
ハロゲン不含の難燃性のガラス繊維強化ポリアミド化合物は、難燃性を有していない類似の組成物と比べて一般に機械特性が、特に破断伸びおよび耐衝撃性に関して低い。しかし、オレフィン(コ)ポリマーを基とする耐衝撃性改質剤の添加は、多くの場合、難燃性を著しく低下させる。
先行技術(EP−A1741754)により提案されたホスフィン酸塩対リンの比は、耐衝撃性改質剤を添加する場合難燃性が不充分であり、特に、DIN EN60695−2−12に相応するグローワイヤ試験に合格しないことが明らかである。
したがって、本発明の基礎をなす課題は、耐衝撃性に改質されており、同時に優れた防火性、特に耐グローワイヤ性を有する、ハロゲン不含の難燃性ポリアミドを提供することであった。それに応じて、冒頭に記載の使用が見いだされた。好ましい実施態様は、下位請求項から読み取ることができる。
成分A)として、本発明により使用可能な成形材料は、少なくとも1つのポリアミドを10〜97質量%、好ましくは20〜96質量%、特に30〜87質量%含む。
本発明による成形材料のポリアミドは、一般に、90〜350ml/g、好ましくは110〜240ml/gの粘度数を有する(ISO307に準拠した96質量%の硫酸中の0.5質量%溶液中で25℃にて測定)。
少なくとも5000の分子量(質量平均値)を有する半結晶質または非晶質の樹脂が好ましく、それらは、例えば、米国特許文献第2071250号、第2071251号、第2130523号、第2130948号、第2241322号、第2312966号、第2512606号および第3393210号に記載されている。
その例は、7員環から13員環のラクタムに由来するポリアミド、例えば、ポリカプロラクタム、ポリカプリルラクタムおよびポリラウリンラクタム、ならびにジカルボン酸とジアミンとの反応により得られるポリアミドである。
ジカルボン酸として、6〜12個、特に、6〜10個の炭素原子を有するアルカンジカルボン酸および芳香族ジカルボン酸が使用可能である。ここで、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、およびテレフタル酸および/またはイソフタル酸が酸として挙げられているにすぎない。
ジアミンとして、特に、6〜12個、特に6〜8個の炭素原子を有するアルカンジアミン、ならびにm−キシレンジアミン(例えば、BASF SE社Ultramid(登録商標)X17、MXDAとアジピン酸とのモル比1:1)、ジ(4−アミノフェニル)メタン、ジ(4−アミノシクロヘキシル)メタン、2,2−ジ(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ジ(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、または1,5−ジアミノ−2−メチルペンタンが好適である。
好ましいポリアミドは、ポリヘキサメチレンアジピン酸アミド、ポリヘキサメチレンセバシン酸アミドおよびポリカプロラクタム、ならびにコポリアミド6/66、特にカプロラクタム単位を5〜95質量%の割合で有するもの(例えば、BASF SE社Ultramid(登録商標)C31)である。さらに好適なポリアミドは、ω−アミノアルキルニトリル、例えば、アミノカプロニトリル(PA6)、およびアジポジニトリルとヘキサメチレンジアミン(PA66)とから、いわゆる直接重合法により、水の存在下に得ることができるものであり、例えば、DE−A10313681、EP−A1198491およびEP922065に記載されている。
さらに、例えば、1,4−ジアミノブタンとアジピン酸との、高温下での縮合により得られるポリアミド(ポリアミド4、6)についてもさらに言及される。この構造のポリアミドの製造方法は、例えば、EP−A38094、EP−A38582およびEP−A39524に記載されている。
さらに、前記モノマーの2つまたは複数のモノマーを共重合して得られるポリアミド、または複数のポリアミドの混合物が好適であり、ここで、混合比は任意である。ポリアミド66と別のポリアミド、特に、コポリアミド6/66との混合物が特に好ましい。
さらに、このような部分芳香族コポリアミド、例えば、トリアミン含有量が0.5質量%未満、好ましくは0.3質量%未満であるPA6/6TおよびPA66/6Tが、特に有利であることが明らかになった(EP−A299444参照)。さらなる耐高温性ポリアミドは、EP−A1994075から公知である(PA6T/6I/MXD6)。
トリアミン含有量の少ない好ましい部分芳香族コポリアミドの製造は、EP−A129195および129196に記載の方法により行うことができる。
以下の包括的でない一覧は、本発明の範囲における前述ならびにさらなるポリアミドA)、および含まれるモノマーを含む。
Figure 0006509195
本発明による難燃剤B)は、元素状の赤リンであり、特に、未処理形態で使用可能な、ガラス繊維強化成形材料と組み合わされた元素状の赤リンである。
しかし、調製物であって、この調製物中で、リンが表面で低分子の液体物質、例えば、シリコーン油、パラフィン油またはフタル酸のエステル(特に、ジオクチルフタレート、EP176836参照)、またはアジピン酸、またはポリマーもしくはオリゴマーの化合物、例えば、フェノール樹脂もしくはアミノプラスト、ならびにポリウレタンで被覆されているものが特に好適である(EP−A384232、DE−A19648503参照)。このようないわゆる抑制剤は、一般に、B)100質量%に対して0.05〜5質量%の量で含まれている。
さらに、例えば、ポリアミドまたはエラストマー中の赤リンの濃縮物は、難燃剤として好適である。特に、ポリオレフィンホモポリマーおよびポリオレフィンコポリマーが、濃縮物ポリマーとして好適である。
好ましい濃縮物組成は、以下の通りである:
1)ポリアミドA)またはエラストマーD)30〜90質量%、好ましくは45〜70質量%、
2)赤リン10〜70質量%、好ましくは30〜55質量%。
バッチに使用されるポリアミドは、非相溶性または融点の差が、前記成形材料に悪影響を及ぼさないようにするため、A)とは異なるか、または好ましくはA)と同じであってよい。
前記成形材料中に分布するリン粒子の平均粒度(d50)は、好ましくは0.0001〜0.5mmの範囲、特に、0.001〜0.2mmの範囲である。
本発明により使用可能な成形材料中の成分B)の含有量は、成分A)〜F)の合計に対して1〜10質量%、好ましくは3〜8質量%、特に4〜7質量%である。
ここで、成分B)対C)の比が、6:1〜6:4、好ましくは6:1.5〜6:2.5であることが必須である。
成分C)として、本発明により使用可能な成形材料は、ジアルキルホスフィン酸塩を0.15〜6質量%、好ましくは0.5〜5質量%、特に1〜3質量%含む。
成分C)が、
Figure 0006509195
[式中、R1、R2は、互いに無関係に
メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルであり、
Mは、Mg、Ca、Al、Ti、Zn、Fe、Li、Na、Kまたはプロトン化窒素塩基であり、
xは、1〜4であり、
nは、1〜4を意味する]
から構成されているのが好ましい。
1、R2が、メチル、エチルであり、Mが、AlまたはZnであるのが特に好ましく、ここで、ジエチルホスフィン酸アルミニウムまたはジエチルホスフィン酸亜鉛が特に好ましい。
前記ホスフィン酸塩の製造は、相応の金属塩を水溶液から沈殿させて行われるのが好ましい。しかし、前記ホスフィン酸塩は、好適な無機金属酸化物または無機金属硫化物の存在下に担体材料(白色顔料、例えば、TiO2、SnO2、ZnO、ZnS、SiO2)として沈殿させることもできる。このようにして、表面変性された顔料が得られる。
前述のB):C)の比は、6:1〜6:4、好ましくは6:1.5〜6:2.5であることが必須である。
さらに、(タルクが存在する場合)C:Eの比は、1:1〜2:0.002、好ましくは1:1〜1:0.05であるのが好ましい。
成分D)として、本発明により使用可能な成形材料は、エチレンコポリマーを基とする耐衝撃性改質剤を1〜10質量%、好ましくは4〜8質量%、特に5〜7質量%含んでおり、このエチレンコポリマーは、
1)エチレン40〜98質量%、好ましくは50〜94.5質量%、
2)1〜18個の炭素原子を有する(メタ)アクリレート2〜40質量%、好ましくは5〜40質量%、および/または
3)エチレン性不飽和モノカルボン酸もしくはエチレン性不飽和ジカルボン酸、もしくは無水カルボン酸もしくはエポキシ基、もしくはそれらの混合物の群から選択される官能性モノマー0〜20質量%、好ましくは0.05〜10質量%、
ここで、D1)〜D3)の質量%の合計は100%である、
から構成されているか、または
72%までが亜鉛で中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸コポリマー
から構成されているものである。
エチレンコポリマーが、
1)エチレン50〜69.9質量%
2)1〜18個の炭素原子を有する(メタ)アクリレート30〜40質量%
3)請求項1に記載の官能性モノマー0.1〜10質量%
ここで、D1)〜D3)の質量%の合計は100%である
から構成されているのが特に好ましい。
官能基D3)の割合は、D)100質量%に対して0.05〜5質量%、好ましくは0.2〜4質量%、特に0.3〜3.5質量%である。
成分D3)は、エチレン性不飽和モノカルボン酸またはエチレン性不飽和ジカルボン酸、またはそれらの酸の官能性誘導体から構成されているのが特に好ましい。
基本的に、アクリル酸またはメタクリル酸D2の第一級、第二級および第三級のC1〜C18アルキルエステルすべてが好適であるが、1〜12個の炭素原子、特に2〜10個の炭素原子を有するエステルが好ましい。
その例は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、i−ブチルアクリレートおよびt−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、オクチルアクリレートおよびデシルアクリレートもしくはメタクリル酸の相応のエステルである。それらのうち、n−ブチルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレートが特に好ましい。
前記エステルに加えて、オレフィン重合体中に、エチレン性不飽和モノカルボン酸またはエチレン性不飽和ジカルボン酸またはエポキシ基を有するモノマーの酸官能性および/または潜在的酸官能性モノマーが含まれていてよい。
モノマーD3)のさらなる例として、アクリル酸、メタクリル酸、それらの酸の第三級アルキルエステル、特に、tert−ブチルアクリレートおよびジカルボン酸、例えば、マレイン酸およびフマル酸またはそれらの酸の無水物、ならびにそれらのモノエステルが挙げられる。
潜在的酸官能性モノマーとは、重合条件下に、もしくはオレフィン重合体を前記成形材料に混入する場合に、遊離酸基を形成する化合物であると理解される。その例として、20個までの炭素原子を有するジカルボン酸の無水物、特に、無水マレイン酸および前述の酸のtert−C1〜C12アルキルエステル、特に、tert−ブチルアクリレートおよびtert−ブチルメタクリレートが挙げられる。
前述のエチレンコポリマーの製造は、自体公知の方法により行うことができ、高圧および高温下でのランダム共重合により行われるのが好ましい。
エチレンコポリマーのメルトインデックスは、一般に、1〜80g/10minの範囲である。(190℃および荷重2.16kgで測定)。
これらのエチレンコポリマーの分子量は、10,000〜500,000g/mol、好ましくは15,000〜400,000g/molである(Mnは、GPCを用いて1,2,4−トリクロロベンゼン中でPS較正を使用して測定)。
使用されるのが好ましい市販製品は、Fusabond A560、Lucalen A2910、Lucalen A3110、Nucrel 3990、Nucrel 925である。
前述のエチレンコポリマーは、自体公知の方法により製造することができ、高圧および高温下でのランダム共重合により製造されるのが好ましい。相応の方法は、一般に公知である。
好ましいエラストマーは、乳化重合体でもあり、その製造は、例えば、Blackleyの専攻論文“Emulsion Polymerization”に記載されている。使用可能な乳化剤および触媒は、自体公知である。
単位D2を含まないが、酸成分D3)がZnで中和された共重合体が特に好ましい。ここで、72%までが亜鉛で中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸コポリマーが好ましい(Dupont社Surlyn(登録商標)9520として市販されている)。
成分E)として、本発明による成形材料は、組成物Mg3[(OH)2/Si410]または3MgO・4SiO2・H2Oの水和ケイ素マグネシウムであるタルクを0〜5質量%、好ましくは0.002〜1.5質量%、特に0.05〜1.0質量%含んでいてよい。これらのいわゆる三層フィロケイ酸塩は、薄片状の外観をした、三斜晶、単斜晶または斜方晶の結晶構造を有している。さらなる微量元素は、Mn、Ti、Cr、Ni、NaおよびKが存在していてよく、ここで、OH基は、部分的にフッ化物で置換されていてよい。
成分E)は、7.5μm未満、好ましくは3μm未満の平均粒度(d50値)を有する。特に、粒度の100%が20μm未満であるタルクが使用される。粒度分布は、通常、沈降分析DIN6616−1により測定されるものであり、好ましくは以下の通りである:
Figure 0006509195
このような生成物は、Micro−Talc I.T.extra(Norwegian Talc Minerals社)として市販されている。
成分E)は、ISO4652に準拠するBET表面積を13m2/g未満、好ましくは9〜12.5m2/g有するのが好ましい。
成分F)として、本発明による成形材料は、さらなる添加剤を60質量%まで、好ましくは50質量%まで含んでいてよい。
繊維状または粒子状の充填剤F)として、炭素繊維、ガラス繊維、ガラス球、非晶質ケイ酸、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、白亜、粉末石英、雲母、硫酸バリウムおよび長石が挙げられ、それらは、1〜50質量%、特に5〜40質量%、好ましくは10〜40質量%の量で使用される。
好ましい繊維状充填剤として、炭素繊維、アラミド繊維およびチタン酸カリウム繊維が挙げられ、ここで、ガラス繊維は、Eガラスとして特に好ましい。それらは、市販形態のロービングまたはカットガラスとして使用することができる。
前記繊維状充填剤は、熱可塑性樹脂との相溶性をより良くするために、シラン化合物で表面を前処理されていてよい。
好適なシラン化合物は、一般式
Figure 0006509195
[式中、置換基は、以下の意味を有する:
Figure 0006509195
nは、2〜10、好ましく3〜4の整数であり、
mは、1〜5、好ましくは1〜2の整数であり、
kは、1〜3、好ましくは1の整数である]
のシラン化合物である。
好ましいシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシラン、ならびに置換基Xとしてグリシジル基を含む相応のシランである。
前記シラン化合物は、一般に、(Fに対して)0.01〜2質量%、好ましくは0.025〜1.0質量%、特に0.05〜0.5質量%の量で表面被覆のために使用される。
針状無機充填剤も好適である。
針状無機充填剤とは、本発明の範囲において、針状特性が著しく顕著である無機充填剤であると理解される。例として、針状ウォラストナイトが挙げられる。前記無機物は、L/D(長さ・直径)比が、8:1〜35:1、好ましくは8:1〜11:1であるのが好ましい。前記無機充填剤は、場合により、前述のシラン化合物で前処理されていてよい;しかし、この前処理は、必ずしも必要ではない。
さらなる充填剤として、カオリン、焼成カオリン、ウォラストナイト、タルクおよび白亜、ならびにさらに板状または針状のナノ充填剤が挙げられ、0.1〜10質量%の量であるのが好ましい。ここで、ベーマイト、ベントナイト、モンモリロナイト、バーミキュライト、ヘクトライトおよびラポナイトを使用するのが好ましい。板状ナノ充填剤と有機結合剤との優れた相溶性を得るために、板状ナノ充填剤は、先行技術によって有機修飾される。板状または針状のナノ充填剤を本発明によるナノ複合材料に添加することによって、機械的強度がさらに高まる。
成分F)として、本発明による成形材料は、潤滑油を0.05〜3質量%、好ましくは0.1〜1.5質量%、特に0.1〜1質量%含んでいてよい。
Al塩、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、または10〜44個の炭素原子、好ましくは12〜44個の炭素原子を有する脂肪酸のエステルまたはアミドが好ましい。
金属イオンは、好ましくは、アルカリ土類金属、ZnおよびAlであり、ここで、CaまたはMgが、特に好ましい。
好ましい金属塩は、ステアリン酸カルシウムおよびモンタン酸カルシウムならびにステアリン酸アルミニウムである。
異なる塩の混合物が使用されてもよく、ここで、混合比は任意である。
カルボン酸は、一価または二価であってよい。例として、ペラルゴン酸、パルチミン酸、ラウリン酸、マルガリン酸、ドデカン二酸、ベヘン酸、特に好ましくは、ステアリン酸、カプリン酸ならびにモンタン酸(30〜40個の炭素原子を有する脂肪酸の混合物)が挙げられる。
脂肪族アルコールは、一価から四価であってよい。アルコールの例は、n−ブタノール、n−オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリトリトールであり、ここで、グリセリンおよびペンタエリトリトールが好ましい。
脂肪族アミンは、一価から三価であってよい。その例は、ステアリルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ(6−アミノヘキシル)アミンであり、ここで、エチレンジアミンおよびヘキサメチレンジアミンが特に好ましい。好ましいエステルまたはアミドは、相応のグリセリンジステアレート、グリセリントリステアレート、エチレンジアミンジステアレート、グリセリンモノパルミテート、グリセリントリラウレート、グリセリンモノベヘネート、およびペンタエリトリトールテトラステアレートである。
異なるエステルまたはアミドの混合物、またはエステルとアミドを組み合わせて使用することもでき、ここで、混合比は任意である。
成分F)として、本発明による成形材料は、前記赤リンのためのいわゆる酸捕捉剤を0.01〜2質量%、好ましくは0.3〜1.0質量%の量で含んでいてよい。
好適な酸捕捉剤は、ZnO、ホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、MgO、Mg(OH)2、ZnCO3、MgCO3、CaCO3、炭酸マグネシウムカルシウム、AlOOHであり、ここで、ZnO、塩基性のZnCO3、Mg(OH)2、CaCO3、CuO/ZnO/Al23混合酸化物が好ましく、CaCO3、ZnOが特に好ましい。
立体障害フェノールF)として、根本的に、フェノール環に少なくとも1つの立体的に要求の高い基を有するフェノール構造を有するあらゆる化合物が好適である。
好ましくは、例えば、化学式
Figure 0006509195
の化合物が考慮に入れられ、前記式中:
1およびR2は、アルキル基、置換アルキル基または置換トリアゾール基であり、ここで、R1基およびR2基は、同一または異なっていてよく、R3は、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシ基または置換アミノ基である。
前記種類の酸化防止剤は、例えば、DE−A2702661(US−4360617)に記載される。
好ましい立体障害フェノールのさらなる群は、置換ベンゼンカルボン酸、特に、置換ベンゼンプロピオン酸に由来する。
前記クラスの特に好ましい化合物は、以下の化学式
Figure 0006509195
[式中、R4、R5、R7およびR8は、互いに異なって、それらの側で置換されていてよいC1〜C8アルキル基を表し(そのうちの少なくとも1つは立体的に要求の高い基である)、R6は、主鎖にC−O結合を有していてもよい、1〜10個の炭素原子を有する二価の脂肪族基を意味する]
の化合物である。
前記化学式に相当する好ましい化合物は、以下のものである。
Figure 0006509195
(BASF SE社Irganox(登録商標)245)
Figure 0006509195
(BASF SE社Irganox(登録商標)259)。
例えば、立体障害フェノールとして総じて以下が挙げられる:
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネ−ト]、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジステアリル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、2,6,7−トリオキサ−1−ホスファビシクロ−[2.2.2]オクト−4−イル−メチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−3,5−ジステアリル−チオトリアジルアミン、2−(2’−ヒドロキシ−3’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシメチルフェノール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルジメチルアミン。
特に有効であることが明らかになり、したがって使用されるのが好ましいのは、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ−ト](Irganox(登録商標)259)、ペンタエリトリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ならびにN,N’−ヘキサメチレンビス−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナアミド(Irganox(登録商標)1098)であり、特に良く好適であるのは、前述のBASF SE社Irganox(登録商標)245である。
多くの場合、フェノール性ヒドロキシ基に対するオルト位に1つ以下の立体障害基を有する立体障害フェノールが、特に有利であることが明らかになった(特に、比較的長期間にわたる拡散光における貯蔵に際して色安定性を判断する場合)。
好ましい酸化防止剤のさらなる群は、いわゆる銅安定剤であり、0.02〜1質量%、好ましくは、0.05〜0.5質量%の量である。
前記銅安定剤は、一般に、2つの成分、すなわち銅化合物と特別なハロゲン塩との混合物からなる。通常の銅化合物は、銅(I)ハロゲン化物ならびに銅塩、例えば、酢酸銅、硫酸銅またはステアリン酸銅、および銅錯体、例えば、銅アセチルアセトナートである。これらの化合物が酸化防止剤として有効であるように、ハロゲン化合物は、著しく過剰に加えられなければならない。ここで、特にヨウ化カリウムが使用されるが、臭化カリウムも使用される。ここで、使用される量は、通常、銅:ハロゲンのモル比が1:5〜15であるように選択される。推奨される添加量は、一般に、銅30〜200ppmである。さらに、錯体配位子を有する銅錯体は、トリフェニルホスフィン、メルカプトベンゾイミダゾール、アセチルアセトナートおよびグリシンが好ましい。トリフェニルホスフィンおよびメルカプトベンゾイミダゾールが特に好ましい。
使用されるのが好ましい銅の錯体は、通常、銅(I)イオンとホスフィン化合物もしくはメルカプトベンゾイミダゾール化合物との反応により形成される。例えば、これらの錯体は、トリフェニルホスフィンと、クロロホルム中に懸濁した銅(I)ハロゲン化物との反応により得ることができる(G.Kosta、E.ReisenhoferおよびL.Stafani、J.Inorg.Nukl.Chem.27(1965)2581)。しかし、銅(II)化合物をトリフェニルホスフィンと還元反応させて、銅(I)付加化合物を得ることも可能である(F.U.Jardine、L.Rule、A.G.Vohrei、J.Chem.Soc.(A)238〜241(1970))。
好適な錯体の例は、以下の一般式により表すことができる:
Figure 0006509195
[式中、Xは、Cl、Br、I、CN、SCNまたは2−MBIから選択される]。
単独または混合物として使用することができる酸化防止剤F)は、成形材料A)〜F)の総質量に対して0.05〜3質量%、好ましくは0.1〜1.5質量%、特に、0.1〜1質量%の量で含まれている。
成分F)として、本発明による成形材料は、ニグロシンを0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜2質量%、特に0.25〜1.5質量%含んでいてよい。
ニグロシンとは、一般に、種々の実施態様(水溶性、脂溶性、アルコール溶性)の、黒色または灰色の、インドリンと一緒に使用されるフェナジン染料(アジン染料)の群であると理解され、この群は、ウール染色およびウール捺染において、絹の黒色着色において、皮革、靴墨、ニス、プラスチック、焼付ワニス、インクなどを着色するために、ならびに顕微鏡染料として使用される。
ニグロシンは、工業的に、ニトロベンゼン、アニリンおよびアニリン塩酸塩を金属、鉄およびFeCl3と共に加熱することによって得られる(名称はラテン語のniger、すなわち黒色に由来する)。
成分F)は、遊離塩基としてか、または塩(例えば、塩酸塩)としても使用されてよい。
ニグロシンのさらなる詳細は、例えば、電子辞書Roempp Online、Version2.8、Thieme−Verlag Stuttgart、2006、見出し語「Nigrosin」から見て取れる。
成分F)として、本発明による熱可塑性成形材料は、通常の加工助剤、例えば、安定剤、酸化遅延剤、熱分解および紫外線による分解防止剤、潤滑剤および離型剤、着色剤、例えば、染料および顔料、核形成剤、可塑剤などを含んでいてよい。
酸化遅延剤および熱安定剤の例として、立体障害フェノールおよび/またはホスファイトおよびアミン(例えば、TAD)、ヒドロキノン、芳香族第二級アミン、例えば、ジフェニルアミン、それらの群の種々の置換された代表物質、およびそれらの混合物であり、前記熱可塑性成形材料の質量に対して1質量%までの濃度のものが挙げられる。
一般に、前記成形材料に対して2質量%までの量で使用されるUV安定剤として、種々の置換レゾルシン、サリチラート、ベンゾトリアゾールおよびベンゾフェノンが挙げられる。
無機顔料、例えば、二酸化チタン、ウルトラマリンブルー、酸化鉄およびカーボンブラック、さらに有機顔料、例えば、フタロシアニン、キナクリドン、ペリレン、ならびに染料、例えば、アントラキノンを色素として加えてよい。
核形成剤として、フェニルホスフィン酸ナトリウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、ならびに好ましくはタルクが使用されてよい。
本発明による熱可塑性成形材料は、出発成分を通常の混合装置、例えば、スクリュー押出機、ブラベンダーミキサーまたはバンバリーミキサーで混合して、その後押し出すことによる、自体公知の方法で製造することができる。押出し後、押出成形品は冷却されて、粉砕されてよい。個々の成分を予混合してもよく、その場合、残りの出発材料は、個々におよび/または場合により混合して添加されてよい。混合温度は、一般に、230〜320℃である。
さらに好ましい作業方法によれば、成分B)、D)およびC)、ならびに場合により成分F)およびE)は、プレポリマーと混合し、コンパウンド化して、顆粒にされてよい。得られた顆粒は、固相で、続いて不活性ガス下に、連続的または不連続的に、成分A)の融点を下回る温度で所望の粘度になるまで凝縮される。
本発明により使用可能な熱可塑性成形材料は、優れた難燃性および抜群のリン安定性であることを特徴としている。
したがって、前記成形材料は、DIN EN60695−2−12に準拠するGWFI試験(glow−wire−Flammability−Index)に960℃にて合格する成形体を製造するのに好適である。
以下に、いくつかの例を挙げる:接続コネクタ、コネクタ、コネクタ部品、ワイヤーハーネス構成部品、成形回路(Schaltungstraeger)、成形回路構成部品、三次元成形回路、電気接続部材およびメカトロニクス構成部品。
本発明により前記熱可塑性成形材料から製造される成形部品または半製品は、例えば、自動車産業、電気産業、電子産業、通信産業、情報技術産業、娯楽産業、コンピュータ産業、車両および別の移動手段、船、宇宙船、家事、事務所設備、スポーツ、医学、ならびに一般の、防火性が高められる必要がある物品および建物の一部において適用されてよい。
台所および家事の分野の場合、流動性が向上したポリアミドを、調理用器具の構成部品、例えば、電気フライ器、アイロン、スイッチ用ボタンを製造するために使用すること、ならびに庭園および余暇分野において適用することが可能である。

以下の成分を使用した。
成分A:
150ml/gの粘度数VZを有するポリアミド66(ISO307に準拠した96質量%の硫酸中の0.5質量%溶液として25℃にて測定(BASF SE社Ultramid(登録商標)A27を使用した))。
成分B/1:
ポリアミド6中の平均粒度(d50)10〜30μmの赤リンの50%濃縮物。
成分B/2:
平均粒度(d50)20〜25μmの赤リン。
成分C/1:
ジエチルホスフィン酸アルミニウム(Clariant Produkte GmbH社Exolit(登録商標)OP1230)。
成分C/2:
ジエチルホスフィン酸亜鉛(Clariant Produkte GmbH社Exolit(登録商標)OP950)。
成分C/3:
次亜リン酸カルシウム(Sigma−Aldrich Co.社)(比較)。
成分C/4(比較のため)
メラミンポリホスフェート(BASF SE社Melapur(登録商標)200/70)。
成分D/1:
オレフィン重合体:エチレン59.8質量%、n−ブチルアクリレート35質量%、アクリル酸4.5質量%、および無水マレイン酸0.7質量%から構成されており、10g/10minのメルトインデックスMFI(190/2.16)を有する。共重合体は、高温および高圧でモノマーを共重合して製造した。
成分D/2:
エチレン−1−オクテン−無水マレイン酸コポリマー(E.l.Du Pont de Nemours and Company社Fusabond(登録商標)598D ex)(比較)。
成分E/1:
2.3μmの平均粒度D50および9.5m2/gのBET比表面積(ISO4652に準拠して測定)を有するタルク(Mondo Minerals B.V.社Finntalc M05N ex)。
成分E/2:
1.7μmの平均粒度D50および12m2/gのBET比表面積(ISO4652に準拠して測定)を有するタルク(Mondo Minerals B.V.社Microtalc IT EXTRA ex)。
成分E/3:7.4μmの平均粒度D50および4.0m2/gのBET比表面積(ISO787/11に準拠して測定)を有するタルク(Ankerpoort N.V.社Tital 4591 ex)。
成分F/1:
ポリアミド6中の、180m2/gのBET比表面積(DIN66131に準拠して測定)を有するガスカーボンブラックの30%濃縮物。
成分F/2:
ポリアミド6中のニグロシンの40%濃縮物。
成分F/3:
ZnO:ステアリン酸カルシウム:Irganox(登録商標)1098(2:1:1)。
成分F/4:
ポリアミドの標準カットガラス繊維、長さ=4.5mm、直径=10μm。
成形材料の製造
本発明により記載されるリン安定性の改善を証明するために、相応のプラスチック成形材料をコンパウンド化して作った。そのために、個々の成分を、二軸押出機ZSK26(Berstorff社)で、装入量20kg/hおよび約270℃の平らな温度分布で混合し、ストランドとして排出させて、顆粒化に適するまで冷却して顆粒化した。
測定
第1表に記載された試験のための試験片は、射出成形機型式Arburg 420Cで、測定温度約270℃、および工具温度約80℃にて射出成形した。
応力試験のための試験片は、ISO527−2:/1993にしたがって製造し、耐衝撃性測定のための試験片は、ISO179−2/1eAにしたがって製造した。
MVR測定は、ISO1133にしたがって実施した。
前記成形材料の難燃性を、最初に、UL94−V法(Underwriters Laboratories Inc. Standard of Safety,“Test for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances”,14〜18ページ、Northbrook 1998)にしたがって測定した。
板におけるグローワイヤ試験GWFI(Glow−Wire−Flammability−Index)を、DIN EN60695−2−12にしたがって実施した。GWFIは、電圧が流れる部品と接触するプラスチックに対する一般的な適性試験である。連続する3回の試験において以下の条件の1つを満たす最高温度を求める:(a)試料が着火しない、または(b)グローワイヤを取り去ってから30秒以内の残炎時間または残じん時間(Nachgluehzeit)後に、敷物(Unterlage)が着火しない。
Figure 0006509195
Figure 0006509195

Claims (9)

  1. 熱可塑性成形材料であって、
    A)熱可塑性ポリアミド10〜97質量%、
    B)赤リン1〜10質量%、
    C)ジアルキルホスフィン酸塩0.15〜6質量%、ここで、B)対C)の比は、6:1〜6:4であり、
    D)耐衝撃性改質剤であるエチレン共重合体であって、成分D)として、
    1)エチレン40〜98質量%、
    2)1〜18個の炭素原子を有する(メタ)アクリレート2〜40質量%、および/もしくは
    3)エチレン性不飽和モノカルボン酸もしくはエチレン性不飽和ジカルボン酸、
    もしくは無水カルボン酸もしくはエポキシ基、もしくはそれらの混合物の群から選択される官能性モノマー0〜20質量%、
    からなる共重合体、
    または
    72%までが亜鉛で中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸コポリマー
    を含む前記エチレン共重合体1〜10質量%、
    E)7.5μm未満の平均粒度(d50値)を有するタルク0〜5質量%、
    F)さらなる添加剤0〜60質量%
    を含み、
    ここで、成分A)〜F)の質量%の合計は100%である前記熱可塑性成形材料の、難燃性で耐グローワイヤ性の成形体を製造するための使用。
  2. 前記成形材料が、
    A)10〜97質量%、
    B)1〜10質量%、
    C)0.15〜6質量%、
    D)1〜10質量%、
    E)0.0015〜5質量%、
    F)0〜60質量%
    を含む、請求項1に記載の使用。
  3. 成分C)が、
    Figure 0006509195
    [式中、R1、R2は、互いに無関係に
    メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルであり、
    Mは、Mg、Ca、Al、Ti、Zn、Fe、Li、Na、Kまたはプロトン化窒素塩基であり、
    Xは、1〜4であり、
    nは、1〜4を意味する]
    から構成されている、請求項1または2に記載の使用。
  4. 成分C)が、ジエチルホスフィン酸亜鉛および/またはジエチルホスフィン酸アルミニウムから構成されている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の使用。
  5. C)対E)の比が、1:1〜2:0.002である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の使用。
  6. 成分D)として、
    1)エチレン50〜69.9質量%、
    2)1〜18個の炭素原子を有する(メタ)アクリレート30〜40質量%、
    3)請求項1に記載の官能性モノマー0.1〜10質量%
    ここで、D1)〜D3)の質量%の合計は100%である、
    からなる共重合体を含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載の使用。
  7. 成分D3)が、アクリル酸、無水マレイン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、またはそれらの混合物から構成されている、請求項1から6までのいずれか1項に記載の使用。
  8. 成分E)のISO4652に準拠するBET表面積が13m2/g未満である、請求項1から7までのいずれか1項に記載の使用。
  9. 請求項1から7までのいずれか1項に記載の使用により得られ、DIN EN60695−2−12に準拠するGWFI試験(glow−wire−Flammability−Index)に960℃にて合格する成形体。
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