JP5768325B2 - 液体収容容器及び液体噴射装置 - Google Patents
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このため、特に、インクカートリッジの底部に沈降したインクを分散させることが困難だった。
液体を貯留可能な貯留室と、
前記貯留室を形成する第1壁部と、
前記第1壁部に対向する蓋部と、
前記第1壁部から前記蓋部に向かう第1方向に、前記第1壁部のうち前記貯留室の上方に近い部分から立設する支持柱と、
前記支持柱の根元部から先端部の間で前記第1方向に揺動または摺動可能となるよう前記支持柱に支持される、平板である撹拌板と、を有し、
前記撹拌板は、前記液体を撹拌可能であり、前記撹拌板のうち前記貯留室の下方に近い部分に前記液体の一部を通過させる流液部位を有し、
前記流液部位は、前記撹拌板のうち前記貯留室の下方に近い部分に形成された複数の貫通孔であることを特徴とする。
これによれば、液体の撹拌効率を高めることができる。
液体を貯留可能な貯留室と、
前記貯留室を形成する第1壁部と、
前記第1壁部に対向する蓋部と、
前記第1壁部から前記蓋部に向かう第1方向に、前記第1壁部のうち前記貯留室の上方に近い部分から立設する支持柱と、
前記支持柱の根元部から先端部の間で前記第1方向に揺動または摺動可能となるよう前記支持柱に支持される、平板である撹拌板と、を有し、
前記撹拌板は、前記液体を撹拌可能であり、前記撹拌板のうち前記貯留室の下方に近い部分に前記液体の一部を通過させる流液部位を有し、
前記流液部位は、前記撹拌板の外周縁に形成された複数の切欠であることを特徴とする。
これによれば、液体の撹拌効率を高めることができる。
図1は、本実施形態に係るインクジェット式記録装置(以下、単にプリンタ1という)の要部を説明する斜視図である。
そして、フレーム2にはプラテン3と平行にガイド部材4が架設されており、このガイド部材4には、キャリッジ5がガイド部材4の軸線方向に移動可能に挿通支持されている。
また、このキャリッジ5は、タイミングベルト5bを介してキャリッジモータ5aに駆動連結されており、キャリッジモータ5aの駆動によってガイド部材4に沿って主走査方向(図1中X軸方向)に往復移動されるようになっている。
第一インクカートリッジC1は、内部に、ブラックインクを収容している。第二〜第四インクカートリッジC2〜C4は、内部に、各種カラーインクを収容している。各種インクは、例えば、分散媒に色材である顔料を分散させた、いわゆる顔料インクである。
なお、第一〜第四インクカートリッジC1〜C4を互いに区別しないで説明する場合には、単にインクカートリッジCとして説明する。また、ブラックインク及び各種カラーインクを総称して、インクKとして説明する。
各ノズル列は、各インクKにそれぞれ対応しており、不図示の圧電素子の駆動により、印刷用紙P上にインクKの液滴が吐出されるようになっている。
このメンテナンスユニット7は、非印刷状態のときに記録ヘッド6をキャップ8にて封止し、ノズル内の乾燥や印刷不良を防止するためのヘッドクリーニングを行うものである。
次に、第一実施形態に係るインクカートリッジCについて、図2〜図5を参照して説明する。
図2は、第一実施形態に係るインクカートリッジCの斜視図である。
図3,図4は、第一実施形態に係るインクカートリッジCの断面図である。
ケース10は、具体的には、上壁部11a、底壁部11b、前壁部11c、背壁部11d及び左壁部11eにより、右壁部側が開口した箱体状に形成されている。
また、上壁部11aには、大気連通孔15a及び連通溝15bが形成されている。大気連通孔15aは、上壁部11aに貫通形成され、貯留室13と外部とを連通している。連通溝15bは、上壁部11aを蛇行するように形成され、大気連通孔15aに連通している。
また、インク注入孔14、大気連通孔15a及び連通溝15bの一部は、上壁部11aに貼着された封止フィルム16によって封止される。
そして、貯留室13内は、封止された大気連通孔15a及び連通溝15bを介して、大気開放された連通溝15bの端部によって、大気に開放される。
供給部18内には、不図示の弁機構が備えられ、インクカートリッジCをキャリッジ5に装着すると、キャリッジ5に設けられた不図示のインク針が供給部18内に貫挿されて前記弁機構を開弁し、貯留室13内のインクKをインク針に供給するようになっている。
そして、この2本の支持柱21には、撹拌板25が幅方向(X方向)に移動(揺動、摺動)可能に引っ掛けられるように係合している。この撹拌板25は、インクKの比重より大きい比重を有する合成樹脂又は金属等から構成されている。
また、撹拌板25の上端には、2本の支持柱21に対してそれぞれ係合する鉤形の切欠部25aが形成されている。したがって、撹拌板25は、重力によって鉛直方向に垂下した状態で、2本の支持柱21に支持される。
また、切欠部25aは、支持柱21よりもやや大きく形成される。このため、2本の支持柱21の根元部から先端部の間で、幅方向(X方向)に揺動したり、摺動したりできるように、2本の支持柱21に支持される。
更に、2本の支持柱21の先端部分は溶融変形されており、撹拌板25が2本の支持柱21から取り外しできないようになっている。
この貫通孔26は、撹拌板25が揺動したり、摺動したりした際に、貯留室13内のインクKが流通するために設けられている。つまり、撹拌板25の移動により、インクKを効率的に撹拌するために設けられたものである。
なお、撹拌板25によるインクKの撹拌作用については、後述する。
各インクカートリッジCには、インク注入孔14から、インクKが予め決められた初期充填量だけ注入される。
撹拌板25においては、従来の攪拌板とは異なって、複数の貫通孔26を設けたので、貯留室13内のインクKを効率的に撹拌することができる。
なぜなら、撹拌板25の中央付近に存在するインクKは、複数の貫通孔26を介して裏面側に流れ込むので、従来よりもインクKの流れは円滑になり、インクKの撹拌効率が高くなる。
更に、インクKが複数の貫通孔26を介して裏面側に流れ込む際に、速度差が生じて乱流になりやすいので、インクKの撹拌効率はより高くなる。
そして、貯留室13内のインクKは、顔料濃度分布が偏りのない状態となり、顔料濃度が均一なインクKが、供給部18を介して記録ヘッド6に供給される。このため、例えば、比較的長い印刷休止期間の後に印刷を行っても、色濃度の偏りのない印刷物が作成される。
なお、同様の理由により、撹拌板25は、その下端が、底壁部11bにより近接するように形成することが好ましい。
長期保管により、貯留室13の底部には、インクKに含有される顔料が沈降している場合であっても、撹拌板25の下端が貯留室13の底部に近接しているので、沈降している顔料なども確実に浮遊して撹拌される。
次に、第二実施形態に係るインクカートリッジCについて、図5を参照して説明する。
なお、第一実施形態に係るインクカートリッジCとは異なる部分について主に説明し、同一の部材等については同一の符号を付してその説明は省略する。
インクカートリッジCは、一側面(右壁部)が開口した箱体状に形成されたケース本体11と、この開口を封止するフィルム状の蓋部12とから構成されたケース10を備えている。
ケース本体11の左壁部11eには、2本の支持柱21が貯留室13内に向けて立設形成されており、この2本の支持柱21に対して、撹拌板35が幅方向(X方向)に移動(揺動、摺動)可能に引っ掛けられるように係合している。
そして、撹拌板35の切欠部35aが2本の支持柱21に係合して、幅方向(X方向)に揺動したり、摺動したりできるように、支持柱21に支持される。
もっとも、撹拌板35の周縁部に形成された複数の切欠36は、撹拌板25に形成された貫通孔26と同様に作用する。
更に、インクKが複数の切欠36を介して裏面側に流れ込む際に、速度差が生じて乱流になりやすいので、インクKの撹拌効率はより高くなる。
そして、貯留室13内のインクKは、顔料濃度分布が偏りのない状態となり、顔料濃度が均一なインクKが、供給部18を介して記録ヘッド6に供給される。このため、例えば、比較的長い印刷休止期間の後に印刷を行っても、色濃度の偏りのない印刷物が作成される。
なお、同様の理由により、撹拌板25は、その下端が、底壁部11bにより近接するように形成することが好ましい。
次に、第三実施形態に係るインクカートリッジC5について、図6を参照して説明する。
なお、第一,第二実施形態に係るインクカートリッジC1−C4とは異なる部分について主に説明し、同一の部材等については同一の符号を付してその説明は省略する。
インクカートリッジC5は、上述したインクカートリッジC1−C4とほぼ同一の構成を備えている。しかし、ケース本体11の背壁部11d´の形状のみが諸般の事情により異なっている。
具体的には、背壁部11d´は、Y方向の厚みが、底壁部11b側においては、インクカートリッジC1−C4の場合と同様に、薄く形成されている。一方、背壁部11d´の上壁部11a側は、それよりも厚く形成されている。
このため、インクカートリッジC5においては、貯留室13´の形状が、略直方体状ではなく、L字形に形成されている。
そして、撹拌板45の切欠部45aが2本の支持柱21に係合して、幅方向(X方向)に揺動したり、摺動したりできるように、支持柱21に支持される。
すなわち、撹拌板45は、略L字形に形成された貯留室13´の各壁部に沿って、その外縁が上壁部11a、底壁部11b、前壁部11c及び背壁部11d´から離間するように、略L字形に形成される。
なお、撹拌板45は、左壁部11e及び蓋部12に対してほぼ平行に配置される点は、第一,第二実施形態に係る撹拌板25,35と同様である。
このため、貯留室13内の底部側(底壁部11b側)の撹拌効率が向上して、インクKが均等に攪拌され、顔料の濃度分布も均一になる。
そして、貯留室13内のインクKは、顔料濃度分布が偏りのない状態となり、顔料濃度が均一なインクKが、供給部18を介して記録ヘッド6に供給される。このため、例えば、比較的長い印刷休止期間の後に印刷を行っても、色濃度の偏りのない印刷物が作成される。
したがって、このようなインクカートリッジC(C1−C5)を装着したプリンタ1では、例えば、比較的長い印刷休止期間の後に印刷を行っても、色濃度の偏りのない高品質な印刷物を作成することができる。
また、インクカートリッジCを装着する装置としては、液体噴射装置に限らず、液体を消費する装置であればよい。
さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ジェルを噴射する流状体噴射装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の液体収容容器、液体噴射装置に本発明を適用することができる。
36…切欠(流液部位)、 45…攪拌板、 45b…下端部(対端)、 46…貫通孔(流液部位)、 47…切欠(流液部位)、 C(C1−C5)…インクカートリッジ(液体収容容器)、 K…インク(液体)
Claims (6)
- 液体を貯留可能な貯留室と、
前記貯留室を形成する第1壁部と、
前記第1壁部に対向する蓋部と、
前記第1壁部から前記蓋部に向かう第1方向に、前記第1壁部のうち前記貯留室の上方に近い部分から立設する支持柱と、
前記支持柱の根元部から先端部の間で前記第1方向に揺動または摺動可能となるよう前記支持柱に支持される、平板である撹拌板と、を有し、
前記撹拌板は、前記液体を撹拌可能であり、前記撹拌板のうち前記貯留室の下方に近い部分に前記液体の一部を通過させる流液部位を有し、
前記流液部位は、前記撹拌板のうち前記貯留室の下方に近い部分に形成された複数の貫通孔であることを特徴とする液体収容容器。 - 液体を貯留可能な貯留室と、
前記貯留室を形成する第1壁部と、
前記第1壁部に対向する蓋部と、
前記第1壁部から前記蓋部に向かう第1方向に、前記第1壁部のうち前記貯留室の上方に近い部分から立設する支持柱と、
前記支持柱の根元部から先端部の間で前記第1方向に揺動または摺動可能となるよう前記支持柱に支持される、平板である撹拌板と、を有し、
前記撹拌板は、前記液体を撹拌可能であり、前記撹拌板のうち前記貯留室の下方に近い部分に前記液体の一部を通過させる流液部位を有し、
前記流液部位は、前記撹拌板の外周縁に形成された複数の切欠であることを特徴とする液体収容容器。 - 前記撹拌板は、前記撹拌板のうち前記貯留室の下方に近い部分の端部が、前記貯留室の底部に近接するように配設されることを特徴とする請求項1または2のうちいずれか一項に記載の液体収容容器。
- 前記撹拌板の外周縁は、前記貯留室の形状に沿って形成されることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか一項に記載の液体収容容器。
- 主走査方向に沿って往復移動するキャリッジに液体収容容器及び液体噴射ヘッドを搭載し、前記液体収容容器から前記液体噴射ヘッドに液体を供給する液体噴射装置において、
前記液体収容容器として、請求項1から4のうちいずれか一項に記載の液体収容容器を用いることを特徴とする液体噴射装置。 - 前記液体収容容器は、前記撹拌板が前記主走査方向に移動可能に配設されることを特徴とする請求項5に記載の液体噴射装置。
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