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JP4926399B2 - ジアルキルホスフィン酸塩の製造方法 - Google Patents

ジアルキルホスフィン酸塩の製造方法 Download PDF

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JP4926399B2 JP2004366544A JP2004366544A JP4926399B2 JP 4926399 B2 JP4926399 B2 JP 4926399B2 JP 2004366544 A JP2004366544 A JP 2004366544A JP 2004366544 A JP2004366544 A JP 2004366544A JP 4926399 B2 JP4926399 B2 JP 4926399B2
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Description

本発明は、ジアルキルホスフィン酸塩の製造方法、並びにこの方法によって製造されたジアルキルホスフィン酸塩を使用する方法に関する。
なお、本発明は、2003年12月19日に出願された、優先権主張の基となるドイツ特許出願第10359815.4号に記載されたものであり、この優先権主張出願の明細書の内容は本明細書に全て掲載されたものとする。
有機リン酸類の塩は難燃剤として知られている。これらは、様々な方法によって製造することができる。
例えば、ヨーロッパ特許出願公開第0699708号は、ホスフィン酸類もしくはジホスフィン酸類のカルシウムもしくはアンモニウム塩を加えることによって難燃化されたポリエステルを含む、難燃性ポリエステル成形材料を開示している。上記の塩は、対応するジアルキルホスフィン酸を、水酸化カルシウムもしくは水酸化アルミニウムと反応させることによって得られる。
ドイツ特許出願公開第2447727号は、ホスフィン酸類もしくはジホスフィン酸類の塩を含む難燃性ポリアミド成形材料を開示している。
しかし、上記の方法は、適当な有機リン化合物を得るために複雑な製造工程が先ず必要であるという欠点を有する。これは、特に、難燃剤としての用途においてアルミニウム塩が最良の結果を与えるジアルキルホスフィン酸に当てはまり、これについても同様に幾つかの合成経路が開示されている。
例えば、ドイツ特許出願公開第2100779A1号は、炭素原子数2〜22のオレフィンを入手が困難なアルキル亜ホスホン酸エステルに付加反応させることによりアルキルジアルキルホスフィネートを製造する方法を開示している。国際公開第99/28327号は、次亜リン酸のアルカリ金属塩を原料としてそして二段階工程を経てホスフィン酸塩を与える方法を開示している。
上記方法は、有機溶剤、好ましくは酢酸を用いるという欠点を有する。溶剤は複雑な方法でリサイクルしなければならず、そして最終生成物中に不純物として残留して、意図されたプラスチックへの配合に際して望ましくない副作用を招く。更に第一工程における有機溶剤の使用は、オレフィン反応体の高い溶解性の故に、望ましくないテロマー性副生成物を導く。
それゆえ、本発明が基づく課題の一つは、極めて簡単でかつ費用効果の高い方法で、或る種の金属のジアルキルホスフィン酸塩を高純度で製造することができる、ジアルキルホスフィン酸塩の製造方法を提供することである。更に、有機溶剤の使用を避けることも意図される。
この課題は、冒頭に述べたタイプの方法であって、
a) 溶媒系中で、遊離基開始剤の存在下に次亜リン酸及び/またはそれの塩をオレフィンと反応させてジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩を生成させ、そして
b) a)で得られたジアルキルホスフィン酸及び/またはジアルキルホスフィン酸アルカリ金属塩を、金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr及び/またはFeの化合物と反応させて、これらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させることを含み、
この際、前記溶媒系は溶媒系添加剤及び水を含み、そして前記溶媒系は、水50〜100重量%及び溶媒系添加剤0〜50重量%、好ましくは水80〜100重量%及び溶媒系添加剤0〜20重量%を含み、そして前記溶媒添加剤は、鉱酸、酸性の塩、カルボン酸、アルカリ及び/または電解質であり、そして前記鉱酸は、第7主族、第6主族、第5主族、第4主族または第3主族の元素の元素−水素酸(element-hydrogen acids)、オキソ酸、パーオキソ酸及び/またはパーオキソ二酸である、前記方法によって達成される。
前記溶媒系が水95〜100重量%及び溶媒系添加剤0〜5重量%を含むことが好ましい。
前記酸性の塩は、重硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム及び/または亜硫酸水素カリウムであることが好ましい。
前記カルボン酸は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸及び/またはより長鎖のカルボン酸、及び/またはこれらのダイマー、オリゴマー及び/またはポリマーであることが好ましい。
次亜リン酸の塩がアルカリ金属塩、特にナトリウム塩であることが好ましい。
段階a)のジアルキルホスフィン酸塩がアルカリ金属塩、特にナトリウム塩であることが好ましい。
次亜リン酸が、次亜リン酸の塩及び少なくとも一種の鉱酸から反応の場(in situ)で製造され、この際、添加剤の酸と次亜リン酸塩の比が(当量基準で)0:1〜2:1であることが好ましい。
段階a)における反応は、遊離基開始剤の存在下に行われる。
使用する遊離基開始剤が、過酸化物生成化合物及び/またはパーオキソ化合物、例えば過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、及び/またはアゾ化合物、例えば2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド及び/または2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドを含むことが好ましい。
遊離基開始剤の使用量が、リン含有化合物を基準にして0.001〜10モル%であることが好ましい。
遊離基開始剤が、リン含有化合物を基準にして1時間あたりで開始剤0.01〜10モル%の速度で計量添加されることが好ましい。
使用するオレフィンが、エチレン、プロピレン、n−ブテン及び/またはイソブテン、あるいはこれらの任意の所望の混合物を含むことが好ましい。
オレフィンと次亜リン酸塩及び/または次亜リン酸との比率がモル基準で0:1〜3:1、好ましくは0.5:1〜2.5:1であることが好ましい。
段階a)における反応を、使用オレフィンの1〜100barの圧力下、好ましくは2〜50barの圧力下で行うことが好ましい。
反応中の段階a)における雰囲気が、溶媒系の各成分及びオレフィン50〜99.9重量%、好ましくは70〜95重量%から組成されることが好ましい。
前記雰囲気が、反応に関与しないガス状成分を含むことが好ましい。
前記ガス状成分が酸素、窒素、二酸化炭素、希ガス、水素及び/またはアルカンを含むことが好ましい。
段階a)における反応を、0〜250℃、好ましくは20〜200℃、特に好ましくは50〜150℃の温度で行うことが好ましい。
段階a)における反応を、吸収塔、スプレー塔、気泡塔、攪拌タンク、及び/または混練機中で行うことが好ましい。
使用する混合装置が、錨型攪拌機、羽根型(blade)攪拌機、MIC攪拌機、プロペラ型攪拌機、インペラー型攪拌機、タービン攪拌機、トラフ(trough)攪拌機、ディスパーサーディスク(disperser discs)、キャビテーション(ガス化)攪拌機、回転子−固定子混合機、スタティックミキサー、ベンチュリノゾル、及び/またはマンモスポンプ(mammoth pumps)からなることが好ましい。
段階a)における反応溶液が、1〜1000000、好ましくは100〜100000の回転レイノルズ数に相当する混合強度に付されることが好ましい。
段階a)において、オレフィン、遊離基開始剤、溶媒系、及び次亜リン酸及び/またはそれの塩の緊密な激しい混合の最中に導入されるエネルギー量が、0.083〜10kW/m3、好ましくは0.33〜1.65kW/m3であることが好ましい。
段階b)におけるジアルキルホスフィン酸及び/またはジアルキルホスフィン酸塩と金属及び/または金属化合物との反応は、安定した四価の酸化状態を有する四価の金属イオンもしくは金属の場合には、ジアルキルホスフィン酸/ジアルキルホスフィン酸塩と金属とのモル比を6:1〜1:0.66として行うことが好ましい。
段階b)におけるジアルキルホスフィン酸及び/またはジアルキルホスフィン酸塩と金属及び/または金属化合物との反応は、安定した三価の酸化状態を有する三価の金属イオンもしくは金属の場合には、ジアルキルホスフィン酸/ジアルキルホスフィン酸塩と金属とのモル比を4.5:1〜1:0.66として行うことが好ましい。
段階b)におけるジアルキルホスフィン酸及び/またはジアルキルホスフィン酸塩と金属及び/または金属化合物との反応は、安定した二価の酸化状態を有する二価の金属イオンもしくは金属の場合には、ジアルキルホスフィン酸/ジアルキルホスフィン酸塩と金属とのモル比を3:1〜1:0.66として行うことが好ましい。
段階b)におけるジアルキルホスフィン酸及び/またはジアルキルホスホン酸塩と金属及び/または金属化合物との反応は、安定した一価の酸化状態を有する一価の金属イオンもしくは金属の場合には、ジアルキルホスフィン酸/ジアルキルホスフィン酸塩と金属とのモル比を1.5:1〜1:0.66として行うことが好ましい。
段階b)に使用するMg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの金属化合物が、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物水酸化物、金属ホウ酸塩、金属炭酸塩、金属ヒドロキソカーボネート(hydroxocarbonates)、金属ヒドロキソカーボネート水和物、混合金属ヒドロキソカーボネート、混合金属ヒドロキソカーボネート水和物、金属リン酸塩、金属硫酸塩、金属硫酸塩水和物、金属ヒドロキソ硫酸塩水和物、混合金属ヒドロキソ硫酸塩水和物、オキシスルフェート、金属酢酸塩、金属硝酸塩、金属フッ化物、金属フッ化物水和物、金属塩化物、金属塩化物水和物、金属オキシ塩化物、金属臭化物、金属ヨウ化物、金属ヨウ化物水和物、カルボン酸の金属誘導体、及び/または金属アルコキシドであることが好ましい。
金属化合物が、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸チタニル、硝酸亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛及び/または硫酸亜鉛であることが好ましい。
段階b)における反応を、20〜250℃の温度、好ましくは80〜120℃の温度で行うことが好ましい。
段階b)における反応を、1Pa〜200MPa、好ましくは0.01MPa〜10MPaの圧力下に行うことが好ましい。
段階b)において、ジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩を、Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの金属化合物と反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させる際の反応時間が110-7〜1102時間(h)であることが好ましい。
段階b)においてジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩と金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの金属化合物とを反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させる際の上記金属のジアルキルホスフィン酸塩の固形物含有率が0.1〜70重量%、好ましくは5〜40重量%であることが好ましい。
段階b)における反応を、攪拌タンク、混合機及び/または混練機中で行うことが好ましい。
段階b)において導入されるエネルギー量が0.083〜1.65kW/m3、特に好ましくは0.33〜1.65kW/m3であることが好ましい。
段階a1)において、段階a)から得られたジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩を、段階b)を始める前に、均一な生成物を得るために各々の他のグループの化合物に転化することが好ましい。
段階a)で得られたアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩を、段階a1)においてジアルキルホスフィン酸に転化し、そして段階b)において、これをMg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの金属化合物と反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩とすることが好ましい。
段階a)で得られたジアルキルホスフィン酸を、段階a1)においてアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩に転化し、そして段階b)においてこれを、Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの金属化合物と反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させることが好ましい。
段階b)からの金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩を、濾過及び/または遠心分離によって反応混合物から単離することが好ましい。
段階b)において、ジエチルホスフィン酸塩を、圧力濾過漏斗(pressure filter funnels)、真空濾過漏斗(vacuum filter funnels)、攪拌機を備えた濾過漏斗(filter funnels with stirrer)、加圧キャンドル濾過器(pressurized candle filters)、軸葉状濾過器(axial leaf filters)、環状葉状濾過器(circular leaf filters)、遠心葉状濾過器(centrifugal leaf filters)、チャンバ/フレーム濾過プレス(chamber/frame filter presses)、自動チャンバ濾過プレス(automatic chamber filter presses)、真空多区画型ドラム濾過器(vacuum multicompartment drum filters)、真空多区画型葉状濾過器(vacuum multicompartment leaf filters)、真空水平テーブル濾過器(vacuum horizontal-table filters)、サイドフィード真空濾過器(side-feed vacuum filters)、回転圧力濾過器(rotation pressure filters)、真空ベルト濾過器(vacuum belt filters)を用いて単離することが好ましい。
濾過圧が0.5Pa〜6MPaであることが好ましい。
濾過温度が0〜400℃であることが好ましい。
比濾過速度が、10〜200kg-1*-2であることが好ましい。
フィルターケークの残留含水率が5〜60%であることが好ましい。
ジエチルホスフィン酸塩を、段階b)において、ソリッド−ウォール遠心分離器(solid-wall centrifuges)、例えばオーバーフロー遠心分離器、プラウ(plough)遠心分離器、チャンバ遠心分離器、ヘリカル−コンベア(helical-conveyor)遠心分離器、ディスク遠心分離器、チューブ遠心分離器、篩遠心分離器、例えばオーバードライブン(overdriven)遠心分離器及びアンダードライブン(underdriven)遠心分離器、スクリーン−コンベア遠心分離器、スクリーン−プラウ遠心分離器、または往復コンベア(reciprocating-conveyor)遠心分離器を用いて単離することが好ましい。
遠心力比が300〜15000であることが好ましい。
懸濁液処理速度が2〜400m3*-1であることが好ましい。
固形物処理速度が5〜80t-1であることが好ましい。
ケークの残留含水率が5〜60%であることが好ましい。
段階b)の後、濾過及び/または遠心分離によって反応混合物から単離された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジエチルホスフィン酸塩を乾燥することが好ましい。
金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩が、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%の残留含水率を有することが好ましい。
金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩が、0.1〜2000μm、好ましくは10〜500μmの平均粒度を有することが好ましい。
金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩が、80〜800g/L、好ましくは200〜700g/Lの嵩密度を有することが好ましい。
また本発明は、ジアルキルホスフィン酸塩の製造方法であって、
a)溶媒系中で、次亜リン酸及び/またはそれの塩とオレフィンとを遊離基開始剤の存在下に反応させて、ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩を生成させ、そして
a1)a)で得られた各ジアルキルホスフィン酸誘導体を相互転化させる、
ことを含む上記方法も提供する。
更に本発明は、ジアルキルホスフィン酸の製造方法であって、
a)溶媒系中で、次亜リン酸及び/またはそれの塩とオレフィンとを遊離基開始剤の存在下に反応させてジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩とする、
ことを含む上記方法も提供する。
また同様に本発明は、
・ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩10〜100重量%、
・溶媒系10〜100重量%、
を含み、全体で100重量%である、ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩の溶液も提供する。
更に本発明は、本発明の方法で製造されたジアルキルホスフィン酸塩を、熱可塑性ポリマー、例えばポリエステル、ポリスチレンもしくはポリアミド、または熱硬化性樹脂用の難燃剤の製造に使用する方法も提供する。
更に本発明は、本発明に従い製造された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩を含む難燃性ポリマー成形材料も提供する。
難燃性ポリマー成形材料が、本発明に従い製造された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩1〜50重量%、
ポリマーもしくはこれらの混合物1〜99重量%、
添加剤0〜60重量%、
フィラー0〜60重量%、
を含むことが好ましい。
難燃性ポリマー成形材料が、本発明に従い製造された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩5〜30重量%、
ポリマーもしくはこれらの混合物5〜90重量%、
添加剤5〜40重量%、
フィラー5〜40重量%、
を含むことが特に好ましい。
更に本発明は、本発明に従い製造された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩を含む、ポリマー成形体、ポリマーフィルム、ポリマーフィラメント及びポリマーファイバーも提供する。
ポリマー成形体、ポリマーフィルム、ポリマーフィラメント、もしくはポリマーファイバーが、本発明に従い製造された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩1〜50重量%、
ポリマーもしくはこれらの混合物1〜99重量%、
添加剤0〜60重量%、
フィラー0〜60重量%、
を含むことが好ましい。
ポリマー成形体、ポリマーフィルム、ポリマーフィラメント、もしくはポリマーファイバーが、
本発明に従い製造された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩5〜30重量%、
ポリマーもしくはこれらの混合物5〜90重量%、
添加剤5〜40重量%、
フィラー5〜40重量%、
を含むことが特に好ましい。
最後に、本発明は、
−0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜1重量%の残留含水率、
−0.1〜1000μm、好ましくは10〜100μmの平均粒度、
−80〜800g/L、好ましくは200〜700g/Lの嵩密度、
を有する、金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩も提供する。
金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩が、
a) 溶媒系中で、次亜リン酸及び/またはその塩を、遊離基開始剤の存在下にオレフィンと反応させて、ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩を生成させ、そして
b) a)で得られたジアルキルホスフィン酸及び/またはアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩を、金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの化合物と反応させて、これらの金属のジアルキルホスフィン酸塩とする、
ジアルキルホスフィン酸塩の製造方法を介して得られていることが好ましい。
ジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩が、溶媒系中で、次亜リン酸及び/またはそれの塩を遊離基開始剤の存在下にオレフィンと反応させてジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩を生成させることによって得られていることが好ましい。
また、ジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩が、溶媒系中で次亜リン酸及び/またはこれの塩を遊離基開始剤の存在下にオレフィンと反応させてジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩を生成させ、次いで均一な生成物を得るために、得られたジアルキルホスフィン酸誘導体を各々の他のグループの化合物に転化させることによって得られていることも好ましい。
更に、ジアルキルホスフィン酸塩が、
a)溶媒系中で次亜リン酸及び/またはこれのアルカリ金属塩を遊離基開始剤の存在下にオレフィンと反応させてジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩を生成させ、次いで
a1)均一な生成物を得るために、a)で得られたジアルキルホスフィン酸誘導体を各々の他のグループの化合物に転化させ、次いで、
b)a1)で得られたジアルキルホスフィン酸誘導体を、金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの化合物と反応させて、これらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させる、
ことによって得られていることも好ましい。
また、ジアルキルホスフィン酸塩が、段階a)で得られたアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩をジアルキルホスフィン酸に転化し、次いでこのジアルキルホスフィン酸を金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの化合物と反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させることによって得られたものであることも好ましい。
また更に、ジアルキルホスフィン酸塩が、段階a)で得られたジアルキルホスフィン酸をアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩に転化し、次いでこのアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩を、金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの化合物と反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させることによって得られたものであることも好ましい。
驚くべきことに、本発明の溶媒系中では、オレフィンを驚くべきほどに良好な反応速度で反応させることができ、そしてテロマー性生成物、すなわち多重オレフィン付加物の生成を大幅に抑制し得ることが見出された。
好ましい溶媒系添加剤は、鉱酸、例えば周期律表の第7主族、第6主族、第5主族、第4主族もしくは第3主族の元素の元素−水素酸、オキソ酸、パーオキソ酸及び/またはパーオキソ二酸である。
特に好ましい鉱酸は、フッ化水素酸、塩酸、過塩素酸、亜硫酸、硫酸、パーオキソ一硫酸(カロー酸)、パーオキソ二硫酸、亜硝酸、硝酸、亜リン酸、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、パーオキソ一リン酸、パーオキソ二リン酸、炭酸、ケイ酸、ホウ酸、パーオキソホウ酸である。
好ましい溶媒系添加剤の一つはアルカリである。
好ましい溶媒系添加剤の一つは電解質である。
次亜リン酸が好ましく使用される形は、水溶液及び/または無水材料の形である。
次亜リン酸の塩の好ましいカチオンは、Li、Na、K、NH4、Tl、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Pb、Mn、Ni、Co、Fe、Cu、Al、Cr、Ce、ウラニル、Sc、Zr、Hf、Th、Ta及びTiである。
遊離の次亜リン酸は、好ましくは、アルカリ金属次亜リン酸塩及び酸から反応の場で(in situ)生成される。本発明では、酸と次亜リン酸塩との比率は(酸当量に基づいて)0:1〜2:1である。
ここで当量とは、酸の分子量からそれを酸性プロトンの数で割って計算される比として表される。
オレフィンは好ましくは官能基を有する。
好ましい官能基は、スルホン酸、アルデヒド、カルボン酸、カルボニル、ヒドロキシ、チオニル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アミノ、アミド及びニトロである。
使用されるオレフィンは、好ましくはエチレンを含む。
原則的に、遊離基開始剤としては、遊離基を生成する系ならばいかなるものでも適している。オレフィン付加反応は、アニオン性開始剤もしくは遊離基開始剤によってまたは光化学的に開始させることができる。
特に好ましい遊離基開始剤は、パーオキソ化合物、例えばパーオキソ一硫酸、過硫酸カリウム(パーオキソ一硫酸カリウム)、Caroate(TM)、Oxone(TM)、パーオキソ二硫酸、過硫酸カリウム(パーオキソ二硫酸カリウム)、過硫酸ナトリウム(パーオキソ二硫酸ナトリウム)、過硫酸アンモニウム(パーオキソ二硫酸アンモニウム)である。
特に好ましいものは、該溶媒系中で過酸化物を生成する化合物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化ナトリウムパーオキソハイドレート、過酸化ナトリウムジパーオキソハイドレート水和物、過酸化ナトリウム2水和物、過酸化ナトリウム8水和物、過酸化リチウム、過酸化リチウムモノパーオキソハイドレート3水和物、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、過酸化バリウム、過酸化マグネシウム、過酸化亜鉛、カリウムハイパーオキシド、過酸化カリウムジパーオキソハイドレート、パーオキソホウ酸ナトリウム4水和物、パーオキソホウ酸ナトリウム3水和物、パーオキソホウ酸ナトリウム1水和物、無水パーオキソホウ酸ナトリウム、パーオキソホウ酸カリウムパーオキソハイドレート、パーオキソホウ酸マグネシウム、パーオキソホウ酸カルシウム、パーオキソホウ酸バリウム、パーオキソホウ酸ストロンチウム、パーオキソホウ酸カリウム、パーオキソ一リン酸、パーオキソ二リン酸、パーオキソ二リン酸カリウム、パーオキソ二リン酸アンモニウム、パーオキソ二リン酸アンモニウムカリウム類(二重塩)、炭酸ナトリウムパーオキソハイドレート、尿素パーオキソハイドレート、アンモニウムオキサレートパーオキシド、過酸化バリウムパーオキソハイドレート、過酸化バリウムパーオキソハイドレート、過酸化水素カルシウム類(calcium hydrogen peroxides)、過酸化カルシウムパーオキソハイドレート、アンモニウムトリホスフェートジパーオキソホスフェート水和物、フッ化カリウムパーオキソハイドレート、フッ化カリウムトリパーオキソハイドレート、フッ化カリウムジパーオキソハイドレート、ピロリン酸ナトリウムジパーオキソハイドレート、ピロリン酸ナトリウムジパーオキソハイドレート8水和物、酢酸カリウムパーオキソハイドレート、リン酸ナトリウムパーオキソハイドレート、ケイ酸ナトリウムパーオキソハイドレートである。
特に好ましいものは、過酸化水素、過蟻酸、過酢酸、過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−tert−ブチル、過酸化ジクミル、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキシド、過酸化デカノイル、過酸化ラウロイル、クメンヒドロパーオキシド、ピネンヒドロパーオキシド、p−メンタンヒドロパーオキシド、tert−ブチルヒドロパーオキシド、アセチルアセトンパーオキシド、メチルエチルケトンパーオキシド、コハク酸パーオキシド、ジセチルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシマレイン酸、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキシドである。
使用する遊離基開始剤が水溶性アゾ化合物を含むことが好ましい。
アゾ系開始剤も好ましく、これには、例えば2−tert−ブチルアゾ−2−シアノプロパン、ジメチルアゾジイソブチレート、アゾジイソブチロニトリル、2−tert−ブチルアゾ−1−シアノシクロヘキサン、1−tert−アミルアゾ−1−シアノシクロヘキサンが挙げられる。また、アルキルパーケタール(alkylperketals)、例えば2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブタン、エチル3,3−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブチレート、1,1−ジ(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンも好ましい。
特に好ましいものは、例えばDupont-Biesteritz社製のVAZO 52、VAZO 64 (AIBN)、VAZO 67、VAZO 88、VAZO 44、VAZO 56、VAZO 68; 並びにWako Chemicals社製のV-70 2,2'-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、V-65 2,2'-アゾビス (2,4-ジメチルバレロニトリル)、V-601ジメチル2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオネート)、V-59 2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、V-40、VF-096 1,1'-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、V-30 1-[(シアノ-1-メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、VAm-110 2,2'-アゾビス(N-ブチル-2-メチルプロピオンアミド、VAm-111 2,2'-アゾビス(N-シクロヘキシル-2-メチルプロピオンアミド)、VA-041 2,2'-アゾビス[2-(5-メチル-2-イミダゾリン -2-イル)プロパン]ジヒドロクロライド、VA-044 2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロライド、VA-046B 2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパンジスルフェート2水和物類、V-50 2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ヒドロクロライド、VA-057 2,2'-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]4水和物、VA-058 2,2'-アゾビス[2-(3,4,5,6-テトラヒドロピリミジン -2-イル)プロパン] ジヒドロクロライド、VA-060 2,2'-アゾビス{2-[1-(2-ヒドロキシエチル)-2-イミダゾリン -2-イル]プロパン}ジヒドロクロライド、VA-061 2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]、VA-080 2,2'-アゾビス{2-メチル-N-[1,1-ビス(ヒドロキシメチル)-2-ヒドロキシエチル]プロピオンアミド、VA-085 2,2'-アゾビス{2-メチル-N-[2-(1-ヒドロキシブチル)]プロピオンアミド}、VA-086 2,2'-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等のアゾ系開始剤である。
アルミニウム化合物の中では、好ましいものは金属アルミニウム、及び第7主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えばフッ化アルミニウム、フッ化アルミニウム3水和物、塩化アルミニウム(無水の結晶化物; 無水の昇華物)、塩化アルミニウム6水和物、アルミニウムヒドロキシクロライド、Hardman Australia社製のALCHLOR(R)-AC、塩基性塩化アルミニウム溶液、塩化アルミニウム溶液、Lurgi Lifescience社製のスルフェートで状態調節した塩化ポリアルミニウム溶液(PACS)、Oker Chemie GmbH製のOBRAFLOC 18(R)、Sachtleben社製のAlkaflock(R)、Ekocid(R)60 グレード品、Sachtoklar(R)グレード品、Ekofloc(R)グレード品、Ekozetグレード品、Clariant社製のLocron(R)及びParimal(R)グレード品、並びに無水臭化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化アルミニウム6水和物である。
好ましいものは、第6主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えば硫化アルミニウム、セレン化アルミニウムである。
好ましいものは、第5主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えばリン化アルミニウム、次亜リン酸アルミニウム、アンチモン化アルミニウム、窒化アルミニウム、並びに第4主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えば炭化アルミニウム、ヘキサフルオロケイ酸アルミニウム; 及び第1主族のアニオンを有するアルミニウム塩、例えば水素化アルミニウム、水素化カルシウムアルミニウム、水素化ホウ素アルミニウム、あるいは第7主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えば塩素酸アルミニウムである。
好ましいものは、第6主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えば硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウム水和物、硫酸アルミニウム6水和物、硫酸アルミニウム16水和物、硫酸アルミニウム18水和物、Ekachemicals社製の硫酸アルミニウム溶液、Oker Chemie GmbH製の液状硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムナトリウム、硫酸アルミニウムナトリウム12水和物、硫酸カリウムアルミニウム、硫酸カリウムアルミニウム12水和物、硫酸アンモニウムアルミニウム、硫酸アンモニウムアルミニウム12水和物、マガルドレート(Al5Mg10(OH)31(SO4)2 x nH2O)である。
また同様に好ましいものは、第5主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えば硝酸アルミニウム9水和物、メタリン酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、低密度リン酸アルミニウム水和物、一塩基性リン酸アルミニウム、一塩基性リン酸アルミニウム溶液; 第4主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えばケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム、ケイ酸マグネシウムアルミニウム水和物(アルマシラート)、炭酸アルミニウム、ハイドロタルサイト(Mg6Al2(OH)16CO3 * nH2O)、炭酸ナトリウムジヒドロキシアルミニウム、NaAl(OH)2CO3、及び第3主族のオキソ酸のアルミニウム塩、例えばホウ酸アルミニウム、あるいは擬ハロゲン化物(pseudohalides)のアルミニウム塩、例えばチオシアン酸アルミニウムである。
好ましいものは、酸化アルミニウム(プラム(purum)、プリジマム(purisimum)、工業等級、塩基性、中性、酸性)、酸化アルミニウム水和物、水酸化アルミニウム、または混合アルミニウム酸化物水酸化物、及び/またはポリアルミニウムヒドロキシ化合物であり、これらは、好ましくは、9〜40重量%のアルミニウム含有率を有する。
好ましいアルミニウム塩は、有機アニオンを有するもの、例えばモノ−、ジ−、オリゴ−もしくはポリカルボン酸のアルミニウム塩、例えば二酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウム、アルミニウムサブアセテート (aluminum subacetate)、アセト酒石酸アルミニウム、蟻酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、酒石酸アルミニウム、オレイン酸アルミニウム、パルミチン酸アルミニウム、モノステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸アルミニウム、トリフルオロメタンスルホン酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、サリチル酸アルミニウム、アルミニウムヘキサユリアスルフェートトリアイオダイド(aluminum hexaurea sulfate triiodide)、8−ヒドロキシキノリン酸アルミニウムである。
亜鉛化合物の中では、好ましいものは、元素状金属亜鉛、並びに無機アニオンを有する亜鉛塩、例えばハロゲン化亜鉛(フッ化亜鉛、フッ化亜鉛4水和物、塩化亜鉛類(butter of zinc)、臭化物類、ヨウ化亜鉛)である。
好ましいものは、第3主族のオキソ酸の亜鉛塩(ホウ酸亜鉛、例えばFirebrake ZB、Firebrake 415、Firebrake 500)、並びに第4主族のオキソ酸の亜鉛塩((塩基性)炭酸亜鉛、炭酸水酸化亜鉛(zinc hydroxide carbonate)、無水炭酸亜鉛、塩基性炭酸亜鉛水和物、(塩基性)ケイ酸亜鉛、ヘキサフルオロケイ酸亜鉛、ヘキサフルオロケイ酸亜鉛6水和物、錫酸亜鉛、錫酸水酸化亜鉛(zinc hydroxide stannate)、炭酸水酸化アルミニウムマグネシウム亜鉛(zinc magnesium aluminum hydroxide carbonate))、及び第5主族のオキソ酸の亜鉛塩(硝酸亜鉛、硝酸亜鉛6水和物、窒化亜鉛、リン酸亜鉛、ピロリン酸亜鉛); 及び第6主族のオキソ酸の亜鉛塩(硫酸亜鉛、硫酸亜鉛1水和物、硫酸亜鉛7水和物)、及び第7主族のオキソ酸の亜鉛塩(ハイポハライト類(hypohalites)、ハライト類、ハラート類(halates)、例えばヨウ素酸亜鉛、及びパーハラート類、例えば過塩素酸亜鉛)である。
好ましいものは、擬ハロゲン化物(pseudohalides)の亜鉛塩(チオシアン酸亜鉛、シアン酸亜鉛、シアン化亜鉛)である。
好ましいものは、酸化亜鉛類、過酸化亜鉛類(例えば過酸化亜鉛)、水酸化亜鉛類、または混合亜鉛酸化物水酸化物類(標準の酸化亜鉛、例えばGrillo社製のもの、活性化した酸化亜鉛、例えばRheinchemie社製のもの、並びにジンガイト(zincite)、カラミン(calamine))である。
好ましいものは、遷移金属のオキソ酸の亜鉛塩(クロム酸亜鉛(VI)水酸化物(亜鉛黄)、亜鉛クロマイト、モリブデン酸亜鉛、例えばTMKemgard 911 B、過マンガン酸亜鉛、モリブデン酸亜鉛−ケイ酸マグネシウム、例えばTMKemgard 911 C)である。
好ましい亜鉛塩は、有機アニオンを有するもの、なかでも、モノ−、ジ−、オリゴ−及びポリカルボン酸の亜鉛塩、例えば蟻酸塩(蟻酸亜鉛類)、酢酸塩(酢酸亜鉛類、酢酸亜鉛2水和物、ガルジン(Galzin))、トリフルオロ酢酸塩(トリフルオロ酢酸亜鉛水和物)、プロピオン酸亜鉛、酪酸亜鉛、吉草酸亜鉛、カプリル酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、シュウ酸塩(シュウ酸亜鉛)、酒石酸塩(酒石酸亜鉛)、クエン酸塩(三塩基性クエン酸亜鉛、2水和物)、安息香酸塩(安息香酸亜鉛)、サリチル酸亜鉛、乳酸塩(乳酸亜鉛、乳酸亜鉛3水和物)、アクリル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、アミノ酸塩(グリシン)、酸性ヒドロキシ官能基の塩(亜鉛フェノラートなど)、パラ−フェノールスルホン酸亜鉛、パラ−フェノールスルホン酸亜鉛水和物、亜鉛アセチルアセトネート水和物、錫酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛である。
好ましいものは、リン化亜鉛、セレン化亜鉛、テルル化亜鉛である。
チタン化合物の中では、特に金属チタン、並びに無機アニオン、例えば塩化物イオン、硝酸イオンもしくは硫酸イオンを有するチタン塩、または有機アニオン、例えば蟻酸イオンもしくは酢酸イオンを有するチタン塩が挙げられる。特に好ましいものは、二塩化チタン、セスキ硫酸チタン、臭化チタン(IV)、フッ化チタン(IV)、塩化チタン(III)、塩化チタン(IV)、塩化チタン(IV)テトラヒドロフラン錯体、オキシ塩化チタン(IV)、オキシ塩化チタン(IV)−塩酸溶液、オキシ硫酸チタン(IV)、オキシ硫酸チタン(IV)−硫酸溶液、あるいは酸化チタン類である。好ましいチタンアルコキシドは、チタン(IV)n−プロポキシド((R)Tilcom NPT、(R)Vertec NPT)、チタン(IV)-n−ブトキシド、塩化チタントリイソプロポキシド、チタン(IV)エトキシド、チタン(IV)2−エチルヘキソキシド((R)Tilcom EHT、(R)Vertetec EHT)である。
錫化合物の中では、好ましいものは、金属錫、並びに錫塩(塩化第一錫、塩化第一錫二水和物、塩化第二錫)、及び酸化錫類、並びに好ましい錫アルコキシドとして第二錫tert-ブトキシドである。
ジルコニウム化合物の中では、好ましいものは、金属ジルコニウム、及びジルコニウム塩、例えば塩化ジルコニウム(IV)、硫酸ジルコニウム、硫酸ジルコニウム4水和物、酢酸ジルコニル、塩化ジルコニル、塩化ジルコニル8水和物である。更に別の好ましい化合物は、酸化ジルコニウム類、並びに好ましいジルコニウムアルコキシドとしてジルコニウム(IV)tert-ブトキシドである。
段階a)の後に得られた生成物混合物は、好ましくは、段階b)において更に精製することなく、金属化合物と反応させる。
好ましくは、段階a)を介して供された溶媒系中で段階b)における反応を行う。
供された溶媒系は、好ましくは、段階b)の反応に使用する際には変性されている。溶媒系の好ましい変性方法は、酸性成分、可溶化剤、発泡防止剤などの添加である。
本方法の他の態様の一つでは、段階a)の後に得られた生成物混合物を後処理する。
本方法の他の態様の一つでは、段階a)の後に得られた生成物混合物を後処理し、その後、段階a)の後に得られたジアルキルホスホン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩を段階b)において金属化合物と反応させる。
生成物混合物は、好ましくは、ジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩を単離することによって後処理する。
この単離段階は、好ましくは、溶媒系を例えば蒸発濃縮によって除去することによって行われる。
前記単離段階は、好ましくは、溶媒系及びそれに溶解している補助成分を、例えば固/液分離法によって除去することによって行われる。
生成物混合物は、好ましくは、不溶性副生成物を例えば固/液分離法によって除去することによって後処理される。
本発明の主題は、特に、次亜リン酸ナトリウムを、水中でパーオキソ二硫酸ナトリウムの存在下にエチレンと反応させて、主生成物としてジエチルホスフィン酸のナトリウム塩を生成させ、次いでこの生成物を、硫酸を用いてジエチルホスフィン酸に転化し、そして水酸化アルミニウムと反応させてジエチルホスフィン酸のアルミニウム塩とする方法も包含する。
本発明においては、段階a)で得られたジアルキルホスフィン酸塩をジアルキルホスフィン酸に転化し、これを金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの化合物と反応させて、これらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させる。
本発明においては、段階a)で得られたジアルキルホスフィン酸をジアルキルホスフィン酸塩に転化し、これを金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの化合物と反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させる。
本発明においては、前記ジアルキルホスフィン酸塩を、本発明による固/液分離法によって段階b)の反応混合物から単離する。本発明による固/液分離法は、沈降法、液体サイクロン法、濾過、及び/または遠心分離である。
本発明による金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩は乾燥させる。
本発明に従い使用される乾燥装置は、チャンバ乾燥器、チャネル乾燥器、ベルト乾燥器(気流速度2〜3m/s)、ディスク乾燥器(温度20〜400℃)、ドラム乾燥器(熱ガス温度100〜250℃)、パドル乾燥器(温度50〜300℃)、空気(pneumatic)乾燥器(気流速度10〜60m/s、排気温度50〜300℃)、流動床乾燥器(気流速度0.2〜0.5m/s、排気温度50〜300℃)、シリンダー乾燥器、管状乾燥器(温度20〜200℃)、パドル乾燥器、真空乾燥室(温度20〜300℃、圧力0.001〜0.016MPa)、真空ドラム乾燥器(温度20〜300℃、圧力0.004〜0.014MPa)、真空パドル乾燥器(温度20〜300℃、圧力0.003〜0.02MPa)、真空コニカル(conical)乾燥器(温度20〜300℃、圧力0.003〜0.02MPa)である。
本発明の乾燥されたジアルキルホスフィン酸塩は、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜1重量%の残留含水率を有する。
本発明のジアルキルホスフィン酸塩の粒度は、好ましくは0.1〜1000μm、特に好ましくは10〜100μmである。
本発明のジアルキルホスフィン酸塩の好ましい嵩密度は80〜800g/L、特に好ましくは200〜700g/Lである。
更に本発明は、本発明の方法によって製造されたジアルキルホスフィン酸金属塩を難燃剤の製造に使用する方法も提供する。
特に、本発明は、本発明に従い製造されたMg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩を、熱可塑性ポリマー、例えばポリエステル、ポリスチレン、もしくはポリアミド、並びに熱硬化性ポリマー用の難燃剤を製造するために使用する方法を提供する。
適当なポリエステルは、ジカルボン酸及びジアルコールから及び/またはヒドロキシカルボン酸もしくは対応するラクトンから誘導されるものであり、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(Celanese社のCelanex 2500、 Celanex 2002、及びBASF社のUltradur)、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシ末端基を有するポリエーテルから誘導されるブロックポリエーテルエステル; 及びポリカーボネートもしくはMBSで変性されたポリエステルなどが挙げられる。
適当なポリスチレンは、ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、及び/またはポリ(アルファ−メチルスチレン)である。
適当なポリスチレンは、好ましくは、スチレンもしくはアルファ−メチルスチレンと、ジエンもしくはアクリル酸誘導体とからなるコポリマー、例えばスチレン−ブタジエン、スチレン−アクリロニトリル、スチレン−アルキルメタクリレート、スチレン−ブタジエン−アルキルアクリレート、及びスチレン−ブタジエン−アルキルメタクリレート、スチレン−無水マレイン酸、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸メチル; スチレンコポリマーと他のポリマー(例えばポリアクリレート、ジエンポリマーもしくはエチレン−プロピレン−ジエンターポリマー)からなる耐衝撃性系混合物; またはスチレンのブロックコポリマー、例えばスチレン−ブタジエン−スチレン、スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−エチレン/ブチレン−スチレン、またはスチレン−エチレン/プロピレン−スチレンである。
適当なポリスチレンは、好ましくはスチレンもしくはアルファ−メチルスチレンのグラフトコポリマー、例えばポリスチレン−グラフトポリブタジエン、スチレン−グラフトポリブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−グラフトポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマー、スチレン−及びアクリロニトリル(もしくはメタクリロニトリル)−グラフトポリブタジエン; スチレン−、アクリロニトリル−及びメタクリル酸メチル−グラフトポリブタジエン; スチレン−及び無水マレイン酸−グラフトポリブタジエン; スチレン−、アクリロニトリル−及び無水マレイン酸もしくはマレイミド−グラフトポリブタジエン; スチレン−及びマレイミド−グラフトポリブタジエン、スチレン−及びアクリル酸アルキルもしくはメタクリル酸アルキル−グラフトポリブタジエン、スチレン−及びアクリロニトリル−グラフトエチレン−プロピレン−ジエンターポリマー、スチレン−及びアクリロニトリル−グラフトポリアルキルアクリレートもしくはポリアルキルメタクリレート、スチレン−及びアクリロニトリル−グラフトアクリレート−ブタジエンコポリマー、並びにこれらの混合物、例えばABSポリマー、MBSポリマー、ASAポリマー、またはAESポリマーとして知られる混合物である。
適当なポリアミド及びコポリアミドは、ジアミン及びジカルボン酸から、及び/またはアミノカルボン酸もしくは対応するラクタムから誘導されるものであり、例えばナイロン−4、ナイロン−6(DSM社のAkulon K122、Dupont社のZytel 7301、Bayer社のDurethan B 29)、ナイロン−6,6(DuPont 社のZytel 101; Bayer社のDurethan A30、Durethan AKV、Durethan AM; BASF社のUltramid A3)、ナイロン−6,10、ナイロン−6,9、ナイロン−6,12、ナイロン−4,6、ナイロン−12,12、ナイロン−11、及びナイロン−12(Ems Chemie社のGrillamid L20)、m−キシレン、ジアミン及びアジピン酸に基づく芳香族ポリアミド; ヘキサメチレンジアミン及びイソ−及び/またはテレフタル酸、及び必要に応じて変性剤としてのエラストマーから製造されるポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミドまたはポリ−m−フェニレンイソフタルアミドである。他の適当なポリマーは、上記のポリアミドと、ポリオレフィン、オレフィンコポリマー、アイオノマー、または化学的に結合もしくはグラフトしたエラストマー、またはポリエーテル、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールもしくはポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマーである。EPDM−もしくはABS−変性ポリアミドもしくはコポリアミド、並びに加工中に縮合されるポリアミド(“RIMポリアミドシステム”)も好適である。
本発明のジアルキルホスフィン酸塩は、好ましくは、次いでポリマー成形体の製造に使用される配合化材料(compounded materials)に使用される。ポリマー成形体の製造のための好ましい方法の一つは射出成形である。
以下の例は本発明を更に詳しく例示するものである。
例1: ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸ナトリウム1500g(14モル)及び濃硫酸35gを水7.5kg中に溶解し、そしてエナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中に初期装入物として使用した。この反応混合物を100℃に加熱した後、エチレンを、6barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。水300g中の過酸化水素(33重量%)80g(5モル)の溶液を、6barのエチレン圧及び100〜110℃の温度において一定した攪拌の下に、6時間かけて均等に計量添加した。1時間反応を続け、反応器を解圧しそして約90℃に冷却した後、水2254g中の酢酸アルミニウム746g(アルミニウム4.67モル)を60分内に加えた。次いで、生じた固形物を濾別し、熱水2Lで洗浄し、そして130℃で減圧乾燥した。収量:1721g(理論値の93.5%)。
Figure 0004926399
例2:ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸ナトリウム1水和物1500g(14モル)を水7.5kg中に溶解し、そしてエナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中に初期装入物として使用した。この反応混合物を100℃に加熱した後、エチレンを、6barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。水300g中のパーオキソ二硫酸ナトリウム17g(0.5モル%)の溶液を、6barのエチレン圧及び100〜110℃の温度において、一定した攪拌の下に6時間かけて均等に計量添加した。1時間反応を続け、反応器を解圧し、そして約90℃まで冷却した後、Al2(SO4)3・14 H2Oの46%濃度水溶液3000g(アルミニウム4.67モル)を60分かけて加えた。次いで、得られた固形物を濾別し、熱水2Lで洗浄しそして130℃で減圧乾燥した。収率:1730g(理論値の95%)。
Figure 0004926399
例3:ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸ナトリウム1水和物1500g(14モル)を水7.5kg中に溶解し、そしてエナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中に初期装入物として使用した。この反応混合物を100℃まで加熱した後、エチレンを、20barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。水300g中のパーオキソ二硫酸アンモニウム32g(1モル%)の溶液を、20barのエチレン圧及び100〜110℃の温度において、一定の攪拌の下に6時間かけて均等に計量添加した。1時間反応を続け、反応器を解圧し、そして約90℃まで冷却した後、Al2(SO4)3・14 H2Oの46%濃度水溶液3000g(アルミニウム4.67モル)を60分かけて加えた。次いで、生じた固形物を濾別し、熱水2Lで洗浄し、そして130℃で減圧乾燥した。収率:1750g(理論値の95.1%)。
Figure 0004926399
例4:ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸ナトリウム1水和物1500g(14モル)を水7.5kg中に溶解し、そしてエナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中に初期装入物として使用した。この反応混合物を100℃に加熱した後、エチレンを、6barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。水300g中の2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ヒドロクロライド(Wako Pure Chemical Industries, Ltd、グレードV50 98.8%)19g(0.5モル%)の溶液を、6barのエチレン圧及び100〜110℃の温度において、一定した攪拌の下に6時間かけて均等に計量添加した。1時間反応を続け、反応器を解圧し、そして約90℃まで冷却した後、水2350g中の塩化アルミニウム6水和物650g(アルミニウム4.67モル)を60分かけて加えた。次いで、生じた固形物を濾別し、熱水2Lで洗浄し、そして130℃で減圧乾燥した。収率:1740g(理論値の94.5%)。
Figure 0004926399
例5:ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸ナトリウム1水和物1500g(14モル)及び濃硫酸14gを水7.5kg中に溶解し、そしてエナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中の初期装入物として使用した。この反応混合物を100℃に加熱した後、エチレンを、6barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。水300g中の過炭酸ナトリウム22g(1モル%)の溶液を、6barのエチレン圧及び100〜110℃の温度において、一定した攪拌の下に6時間かけて均等に計量添加した。1時間反応を続け、反応器を解圧しそして約90℃に冷却した後、Al2(SO4)3・14 H2Oの46%濃度水溶液3000g(アルミニウム4.67モル)を60分かけて加えた。次いで、生じた固形物を濾別し、熱水2Lで洗浄し、そして130℃で減圧乾燥した。収率:1706g(理論値の92.7%)。
Figure 0004926399
例6:ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸ナトリウム1水和物1500g(14モル)を水7.5kg中に溶解し、そしてエナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中の初期装入物として使用した。この反応混合物を100℃に加熱した後、エチレンを、6barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。水300g中に過炭酸ナトリウム22g(1モル%)及びテトラアセチルエチレンジアミン16gを含む溶液を、6barのエチレン圧及び100〜110℃の温度において一定した攪拌の下に6時間かけて均等に計量添加した。1時間反応を続け、反応器を解圧し、そして約90℃に冷却した後、Al2(SO4)3・14 H2Oの46%濃度水溶液3000g(アルミニウム4.67モル)を60分かけて添加した。次いで、生じた固形物を濾別し、熱水2Lで洗浄し、そして130℃で減圧乾燥した。収率:1720g(理論値の93.4%)。
Figure 0004926399
例7:ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸ナトリウム1水和物1500g(14モル)を水7.5kg中に溶解し、そしてエナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中の初期装入物として使用した。この反応混合物を100℃まで加熱した後、エチレンを、6barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。水300g中の過酸化ベンゾイル(水中70%)49g(1モル%)の溶液を、6barのエチレン圧及び100〜110℃の温度において一定した攪拌の下に6時間かけて均等に計量添加した。1時間反応を続け、反応器を解圧しそして約90℃まで冷却した後、水1275g中に溶解した硝酸アルミニウム9水和物1725g(アルミニウム4.67モル)を60分かけて加えた。次いで、生じた固形物を濾別し、熱水2Lで洗浄しそして130℃で減圧乾燥した。収率:1697g(理論値の92.2%)。
Figure 0004926399
例8:ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸ナトリウム1.5kg(14モル)を水7.5kg中に溶解し、そしてエナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中で初期装入物として使用した。この反応混合物を100℃まで加熱した後、エチレンを、6barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。水300g中のパーオキソ二硫酸ナトリウム33g(1モル%)の溶液を、6barのエチレン圧及び100〜110℃の温度において一定した攪拌の下に6時間かけて均等に計量添加した。1時間反応を続け、反応器を解圧しそして約90℃まで冷却した後、濃硫酸700gを30分間かけて加えた。次いで、水酸化アルミニウム364g(4.67モル)を加え、そしてこの密閉した反応器中の混合物を8時間150℃に加熱した。周囲温度まで冷却した後、生じた固形物を濾別し、熱水2Lで洗浄しそして130℃で減圧乾燥した。収率:1675g(理論値の92%)。
Figure 0004926399
例9(比較例):ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸ナトリウム1水和物2.2kg(20.7モル)を酢酸8kg(7.62L)中に溶解し、そしてエナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中の初期装入物として使用した。この反応混合物を85℃に加熱した後、エチレンを、5barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。反応は、水250ml中の2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド56g(1モル%)の溶液を供給することによって、連続的な攪拌の下に開始し、そして反応は、80℃のジャケット温度で及び約5barの平均圧でエチレンを連続的に供給しながら、反応器内の反応温度を95℃以下に維持するように前記遊離基開始剤の供給速度によって制御した。全供給時間は3時間であった。次いで、この混合物を85℃で更に3時間反応させた。その後、反応器を解圧しそして室温に冷却した。生成物の全重量は11.7kgであった。これは、1.2kgのエチレン吸収量に相当する(理論値の100%)。
主としてジエチルホスフィン酸ナトリウムからなる生じた混合物800gを酢酸2500ml中に溶解し、次いで水酸化アルミニウム38g(0.48モル)を加えた。次いでこの混合物を還流下に約4時間加熱し、冷却しそして濾過した。得られた固形物を、先ずは酢酸1Lで洗浄し、次いで蒸留水1Lで洗浄しそして最後にアセトン500mlで洗浄し、次いで130℃で減圧乾燥した。収率:183g(理論値の92%)。
Figure 0004926399
例10(比較例): ジエチルホスフィン酸アルミニウム
次亜リン酸の50%濃度水溶液2.64kg(20モル)及び酢酸7kgからなる混合物を、エナメル塗工した鋼製の16Lジャケット付き圧力反応器中に仕込んだ。この反応混合物を100℃に加熱した後、エチレンを、5barに設定した減圧弁を介して反応器中で飽和に至るまで導入した。酢酸500g中の2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライド56gの溶液を、5barのエチレン圧及び100〜105℃の温度において連続的な攪拌の下に、6時間かけて上記混合物に均等に供給した。更に1時間反応させ、反応器を解圧しそして室温まで冷却した後に得られた溶液からロータリーエバポレーターを用いて酢酸溶媒を殆ど除去し、次いで水10Lで処理した。Al2(SO4)3・14 H2Oの46%濃度水溶液4500g(3.5モル)を1時間内に加えた。次いで、生じた固形物を濾過し、各々2Lの水を用いて二回洗浄し、そして130℃で減圧乾燥した。収率:2520g(理論値の82%)。
Figure 0004926399
例11:
例1及び2並びに比較例3及び4で製造した生成物を、それぞれ、1:4の重量比でポリブチレンテレフタレート(GRPBT; (R)Celanex 2300 GV1/30; Celanese, USA)と混合し、そして二軸スクリュー押出機(Leistritz LSM 30/34)中で230〜260℃の温度で配合した。均一化されたポリマーストランドを引き抜き、水浴中で冷却し、次いでペレット化した。ポリマーの分解を評価するために、得られたポリエステルペレットの溶液粘度(SV数)を測定し、そしてこれを純粋なポリエステルの数値と比較した。以下の結果が得られた。
Figure 0004926399
上記の表は、本発明に従い製造された生成物の利点を例示している。本発明の単一の酢酸塩不含ホスフィン酸塩は、ポリマーマトリックス中に配合した後でごく僅かにしか溶液粘度を下げない。これは分子量がほぼ変化してないことを示している。これとは対照的に、PCT/EP98/07350号に従い製造された生成物は、著しいポリマーの分解(大きく減少した粘度数)を示す。

Claims (46)

  1. ジアルキルホスフィン酸塩を製造する方法であって、
    a)溶媒系中で、次亜リン酸及び/またはそれの塩を遊離基開始剤の存在下にオレフィンと反応させてジアルキルホスフィン酸及び/またはそれらのアルカリ金属塩を生成させ、そして
    b)段階a)で得られたジアルキルホスフィン酸及び/またはアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩を、金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、Zr及び/またはFeの化合物と反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させることを含み、
    この際、前記溶媒系が溶媒系添加剤及び50%〜99.8%の水からなり、そして前記溶媒添加剤が鉱酸、および/または酸性塩であり、
    そして前記鉱酸が、第7主族、第6主族、第5主族、第4主族もしくは第3主族の元素の元素−水素酸、オキソ酸、パーオキソ酸及び/またはパーオキソ二酸であり、
    酸性塩が、重硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、及び/または亜硫酸水素カリウムである、
    上記方法。
  2. 次亜リン酸の塩が、アルカリ金属塩である、請求項1の方法。
  3. 段階a)のジアルキルホスフィン酸塩が、アルカリ金属塩である、請求項1または2の方法。
  4. 次亜リン酸を、次亜リン酸の塩及び少なくとも一種の鉱酸から反応の場(in situ)で製造し、そしてこの際、添加剤酸と次亜リン酸塩との比率が(当量基準で)0:1〜2:1である、請求項1〜のいずれか一つの方法。
  5. 段階a)における反応を、遊離基開始剤の存在下に行い、この際、使用する遊離基開始剤が、過酸化物生成化合物及び/またはパーオキソ化合物、例えば過酸化水素、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、及び/またはアゾ化合物、例えば2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロライド及び/または2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチルアミジン)ジヒドロクロライドを含む、請求項1〜のいずれか一つの方法。
  6. 遊離基開始剤の使用量が、リン含有化合物を基準にして0.001〜10モル%である、請求項1〜のいずれか一つの方法。
  7. 遊離基開始剤を、リン含有化合物を基準にして1時間あたり開始剤0.01〜10モル%の速度で計量添加する、請求項1〜のいずれか一つの方法。
  8. 使用するオレフィンがエチレン、プロピレン、n−ブテン及び/またはイソブテン、あるいはこれらの混合物を含む、請求項1〜のいずれか一つの方法。
  9. オレフィンと次亜リン酸塩及び/または次亜リン酸との比率が(モル基準で)0:1〜3:1である、請求項1〜のいずれか一つの方法。
  10. 段階a)における反応を、使用するオレフィン1〜100barの圧力の下に行う、請求項1〜のいずれか一つの方法。
  11. 反応中の段階a)における雰囲気が、50〜99.9重量%の割合の溶媒系成分及びオレフィンから組成される、請求項1〜10のいずれか一つの方法。
  12. 雰囲気が反応に関与しないガス状成分を含み、この際、前記ガス状成分が酸素、窒素、二酸化炭素、希ガス、水素及び/またはアルカンである、請求項1〜11のいずれか一つの方法。
  13. 段階a)における反応が、0〜250℃の温度で行われる、請求項1〜12のいずれか一つの方法。
  14. 段階a)における反応が、吸収塔、スプレー塔、気泡塔、攪拌タンク、及び/または混練機中で行われる、請求項1〜13のいずれか一つの方法。
  15. 使用する混合装置が、碇型攪拌機、羽根型攪拌機、MIC攪拌機、プロペラ型攪拌機、インペラー型攪拌機、タービン攪拌機、トラフ(trough)攪拌機、ディスパーサーディスク、キャビテーション(ガス化)攪拌機、回転子−固定子混合機、スタティックミキサー、ベンチュリノゾル、及び/またはマンモスポンプである、請求項1〜14のいずれか一つの方法。
  16. 段階a)における反応溶液が、1〜1000000の回転レイノルズ数に相当する混合強度に付される、請求項1〜15のいずれか一つの方法。
  17. 段階a)において、オレフィン、遊離基開始剤、溶媒系、及び次亜リン酸及び/またはそれの塩の激しい緊密な混合中に導入されるエネルギー量が、0.083〜10kW/m、請求項1〜16のいずれか一つの方法。
  18. 段階b)におけるジアルキルホスフィン酸及び/またはジアルキルホスフィン酸塩と金属及び/または金属化合物との反応が、安定した四価の酸化状態を有する四価の金属イオンもしくは金属の場合には、ジアルキルホスフィン酸/ジアルキルホスフィン酸塩と金属とのモル比を6:1〜1:0.66として行われる、請求項1〜17のいずれか一つの方法。
  19. 段階b)におけるジアルキルホスフィン酸及び/またはジアルキルホスフィン酸塩と金属及び/または金属化合物との反応が、安定した三価の酸化状態を有する三価の金属イオンもしくは金属の場合には、ジアルキルホスフィン酸/ジアルキルホスフィン酸塩と金属とのモル比を4.5:1〜1:0.66として行われる、請求項1〜18のいずれか一つの方法。
  20. 段階b)におけるジアルキルホスフィン酸及び/またはジアルキルホスフィン酸塩と金属及び/または金属化合物との反応が、安定した二価の酸化状態を有する二価の金属イオンまたは金属の場合には、ジアルキルホスフィン酸/ジアルキルホスフィン酸塩と金属とのモル比を3:1〜1:0.66として行われる、請求項1〜19のいずれか一つの方法。
  21. 段階b)におけるジアルキルホスフィン酸及び/またはジアルキルホスフィン酸塩と金属及び/または金属化合物との反応が、安定した一価の酸化状態を有する一価の金属イオンまたは金属の場合には、ジアルキルホスフィン酸/ジアルキルホスフィン酸塩と金属とのモル比を1.5:1〜1:0.66として行われる、請求項1〜20のいずれか一つの方法。
  22. 段階b)のためのMg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの金属化合物が、金属、金属酸化物、金属水酸化物、金属酸化物水酸化物、金属ホウ酸塩、金属炭酸塩、金属ヒドロキソカーボネート、金属ヒドロキソカーボネート水和物、混合金属ヒドロキソカーボネート、混合金属ヒドロキソカーボネート水和物、金属リン酸塩、金属硫酸塩、金属硫酸塩水和物、金属ヒドロキソ硫酸塩水和物、混合金属ヒドロキソ硫酸塩水和物、オキシスルフェート、金属酢酸塩、金属硝酸塩、金属フッ化物、金属フッ化物水和物、金属塩化物、金属塩化物水和物、金属オキシ塩化物、金属臭化物、金属ヨウ化物、金属ヨウ化物水和物、カルボン酸の金属誘導体、及び/または金属アルコキシドである、請求項1〜21のいずれか一つの方法。
  23. 金属化合物が、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸チタニル及び/または硫酸亜鉛である、請求項1〜22のいずれか一つの方法。
  24. 段階b)における反応が、20〜250℃の温度で行われる、請求項1〜23のいずれか一つの方法。
  25. 段階b)における反応が、1Pa〜200MPaの圧力で行われる、請求項1〜24のいずれか一つの方法。
  26. 段階b)におけるジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩と、Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの金属化合物とを反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させる際の反応時間が、110−7〜110時間である、請求項1〜25のいずれか一つの方法。
  27. 段階b)において、ジアルキルホスフィン酸及び/またはこれらのアルカリ金属塩と金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの金属化合物とを反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させる際の前記金属のジアルキルホスフィン酸塩の固形物含有率が、0.1〜70重量%である、請求項1〜26のいずれか一つの方法。
  28. 段階b)における反応が、攪拌タンク、混合機及び/または混練機中で行われる、請求項1〜27のいずれか一つの方法。
  29. 段階b)に導入されるエネルギー量が、0.083〜1.65kW/mである、請求項1〜28のいずれか一つの方法。
  30. 段階a)で得られたアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩を、段階a1)においてジアルキルホスフィン酸に転化し、そして段階b)においてこれを、Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの化合物と反応させて、これらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させる、請求項1〜29のいずれか一つの方法。
  31. 段階a)で得られたジアルキルホスフィン酸を段階a1)においてアルカリ金属ジアルキルホスフィン酸塩に転化し、そして段階b)においてこれをMg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeの金属化合物と反応させてこれらの金属のジアルキルホスフィン酸塩を生成させる、請求項1〜30のいずれか一つの方法。
  32. 段階b)からの金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩を、濾過及び/または遠心分離によって反応混合物から単離する、請求項1〜31のいずれか一つの方法。
  33. 段階b)において、ジエチルホスフィン酸塩を、圧力濾過漏斗、真空濾過漏斗、攪拌機を備えた濾過漏斗、加圧キャンドル濾過器、軸葉状濾過器、環状葉状濾過器、遠心葉状濾過器、チャンバ/フレーム濾過プレス、自動チャンバ濾過プレス、真空多区画型ドラム濾過器、真空多区画型葉状濾過器、真空トップ−フィード濾過器、真空水平テーブル濾過器、回転圧力濾過器、真空ベルト濾過器を用いた濾過により単離する、請求項1〜32のいずれか一つの方法。
  34. 濾過圧0.5Pa〜6MPaで濾過を行う、請求項33の方法。
  35. 濾過温度0〜400℃で濾過を行う、請求項33又は34の方法。
  36. 比濾過速度10〜200kg−1*−2で濾過を行う、請求項33〜35のいずれか一つの方法。
  37. フィルターケークの残留含水率が5〜60%で濾過を行う、請求項33〜36のいずれか一つの方法。
  38. ジエチルホスフィン酸塩を、段階b)においてソリッド−ウォール遠心分離器、例えばオーバーフロー遠心分離器、プラウ遠心分離器、チャンバ遠心分離器、ヘリカル−コンベア遠心分離器、ディスク遠心分離器、チューブ遠心分離器、篩遠心分離器、例えばオーバードライブン遠心分離器及びアンダードライブン遠心分離器、スクリーン−コンベア遠心分離器、スクリーン−プラウ遠心分離器、または往復コンベア遠心分離器を用いて遠心分離により単離する、請求項1〜32のいずれか一つの方法。
  39. 遠心力比300〜15000で遠心分離を行う、請求項38の方法。
  40. 懸濁液処理速度2〜400m3*−1で遠心分離を行う、請求項38または39の方法。
  41. 固形物処理速度5〜80t−1で遠心分離を行う、請求項38〜40のいずれか一つの方法。
  42. ケークの残留含水率5〜60%で遠心分離を行う、請求項38〜41のいずれか一つの方法。
  43. 段階b)の後に、濾過及び/または遠心分離によって反応混合物から単離された金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジエチルホスフィン酸塩を乾燥する、請求項1〜42のいずれか一つの方法。
  44. 金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩が、0.01〜10重量%の残留含水率を有する、請求項1〜43のいずれか一つの方法。
  45. 金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩が、0.1〜2000μmの平均粒度を有する、請求項1〜44のいずれか一つの方法。
  46. 金属Mg、Ca、Al、Zn、Ti、Sn、ZrもしくはFeのジアルキルホスフィン酸塩が、80〜800g/Lの嵩密度を有する、請求項1〜45のいずれか一つの方法。
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