JP4942170B2 - 研磨パッド - Google Patents
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Description
1)イソシアネート末端プレポリマーの気泡分散液を作製する発泡工程
イソシアネート末端プレポリマーと中実微小体とシリコン系界面活性剤とを混合して第1成分を調製し、該第1成分を非反応性気体の存在下で撹拌し、非反応性気体を微細気泡として分散させて気泡分散液とする。前記プレポリマーが常温で固体の場合には適宜の温度に予熱し、溶融して使用する。
2)硬化剤(鎖延長剤)混合工程
上記の気泡分散液に鎖延長剤(第2成分)を添加、混合、撹拌して発泡反応液とする。
3)注型工程
上記の発泡反応液を金型に流し込む。
4)硬化工程
金型に流し込まれた発泡反応液を加熱し、反応硬化させる。
(無発泡ポリウレタン樹脂の吸水率の測定)
JIS K7312−1996に準拠して行った。作製した無発泡ポリウレタン樹脂シートを幅20mm×長さ50mm×厚み1.27mmの大きさに切り出したものをサンプルとした。該サンプルを25℃の蒸留水中に24時間浸漬し、浸漬前後の重さを下記式に代入して吸水率を算出した。
吸水率(%)=〔(浸漬後の重さ−浸漬前の重さ)/浸漬前の重さ〕×100
動的粘弾性測定装置(METTLER TOLEDO社製、DMA861e)を用いて下記測定条件で作製した無発泡ポリウレタン樹脂シートの40℃における貯蔵弾性率(MPa)を測定した。
測定条件
周波数:1Hz
温度:−60〜150℃
昇温速度:2.5℃/min
制御荷重:3N
中実微小体の平均粒径は、粒度分布測定装置(島津製作所社製、SALD−2000A)を用いて下記条件で測定した。そして、算出された平均値を平均粒径とした。
測定条件
モード:ドライ測定
吸光度範囲:0.200
屈折率:1.7〜0.2i
積算回数:64
作製したポリウレタン樹脂発泡体を厚み1mm以下になるべく薄くミクロトームカッターで平行に切り出したものを測定用試料とした。試料表面を走査型電子顕微鏡(日立サイエンスシステムズ社製、S−3500N)で100倍にて撮影した。そして、画像解析ソフト(MITANIコーポレーション社製、WIN−ROOF)を用いて、任意範囲の全気泡の円相当径を測定し、その測定値から平均気泡径を算出した。
JIS Z8807−1976に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
JIS K6253−1997に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を2cm×2cm(厚み:任意)の大きさに切り出したものを硬度測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定時には、試料を重ね合わせ、厚み6mm以上とした。硬度計(高分子計器社製、アスカーD型硬度計)を用い、硬度を測定した。
JIS K7312に準拠して行った。作製したポリウレタン樹脂発泡体を幅20mm×長さ50mm×厚み1.27mmの大きさに切り出したものをサンプルとした。該サンプルを25℃の蒸留水中に120時間浸漬し、浸漬前後の長さを下記式に代入して寸法変化率を算出した。
寸法変化率(%)=〔(浸漬後の長さ−浸漬前の長さ)/浸漬前の長さ〕×100
研磨装置としてSPP600S(岡本工作機械社製)を用い、作製した研磨パッドを用いて、研磨特性の評価を行った。研磨速度は、8インチのシリコンウエハに熱酸化膜を1μm製膜したものを約0.5μm研磨して、このときの時間から算出した。この操作を繰り返し、30分間連続研磨後の研磨速度を表1に示す。また、作製した研磨パッドの研磨層を純水に120時間接触させ、その後上記と同様の方法で研磨速度を測定した。酸化膜の膜厚測定には、干渉式膜厚測定装置(大塚電子社製)を用いた。研磨条件としては、スラリーとして、シリカスラリー(SS12 キャボット社製)を研磨中に流量150ml/min添加した。研磨荷重としては350g/cm2、研磨定盤回転数35rpm、ウエハ回転数30rpmとした。
面内均一性(%)={(研磨速度最大値−研磨速度最小値)/(研磨速度最大値+研磨速度最小値)}×100
容器にトルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20の混合物)37.3重量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート16.8重量部、数平均分子量650のポリテトラメチレンエーテルグリコール41.6重量部、及び1,3−ブタンジオール4.2重量部を入れ、100℃で3時間反応させてイソシアネート末端プレポリマー(NCO重量%:14%)を得た。60℃に温度調整した前記イソシアネート末端プレポリマー100重量部、及び120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)42重量部を混合し反応させた。その後、100℃で20時間キュアを行って無発泡ポリウレタン樹脂シートaを作製した。無発泡ポリウレタン樹脂シートaは、吸水率が0.8%、40℃における貯蔵弾性率が1988MPaであった。
無発泡ポリウレタン樹脂シートaをカッターで1×1mm程度にカットして得られた無発泡ポリウレタンチップを、超遠心粉砕機(Retsch社製、ZM100)及びスクリーンメッシュサイズ80μmを使用して粉砕して中実微小体A(平均粒径45μm)を作製した。
無発泡ポリウレタン樹脂シートaをカッターで1×1mm程度にカットして得られた無発泡ポリウレタンチップを、超遠心粉砕機(Retsch社製、ZM100)及びスクリーンメッシュサイズ250μmを使用して粉砕して中実微小体B(平均粒径123μm)を作製した。
容器にトルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20の混合物)38.1重量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート17.2重量部、数平均分子量600のポリエチレングリコール39重量部、及びジエチレングリコール5.4重量部を入れ、100℃で3時間反応させてイソシアネート末端プレポリマー(NCO重量%:13.8%)を得た。60℃に温度調整した前記イソシアネート末端プレポリマー100重量部、及び120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)42重量部を混合し反応させた。その後、100℃で20時間キュアを行って無発泡ポリウレタン樹脂シートbを作製した。無発泡ポリウレタン樹脂シートbは、吸水率が3.1%、40℃における貯蔵弾性率が1830MPaであった。
無発泡ポリウレタン樹脂シートbをカッターで1×1mm程度にカットして得られた無発泡ポリウレタンチップを、超遠心粉砕機(Retsch社製、ZM100)及びスクリーンメッシュサイズ250μmを使用して粉砕して中実微小体C(平均粒径175μm)を作製した。
反応容器にポリエーテル系イソシアネート末端プレポリマー(ユニロイヤル社製、アジプレンL−325)26重量部、前記中実微小体A1重量部、及びシリコン系界面活性剤(東レダウコーニングシリコーン社製、SH−192)1重量部を加えて混合し、80℃に調整して減圧脱泡した。その後、撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように激しく約4分間撹拌を行った。そこへ予め120℃で溶融した4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(イハラケミカル社製、イハラキュアミンMT)6.8重量部を添加した。該混合液を約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールド(注型容器)へ流し込んだ。この混合液の流動性がなくなった時点でオーブン内に入れ、110℃で6時間ポストキュアを行い、ポリウレタン樹脂発泡体ブロック(中実微小体Aの含有率:2.87重量%)を得た。
バンドソータイプのスライサー(フェッケン社製)を使用して該ポリウレタン樹脂発泡体ブロックをスライスし、ポリウレタン樹脂発泡体シートを得た。次に、バフ機(アミテック社製)を使用して、厚さ1.27mmになるまで該シートの表面バフ処理をし、厚み精度を整えたシートとした。このバフ処理をしたシートを直径60cmの大きさで打ち抜き、溝加工機を用いて表面に溝幅0.25mm、溝ピッチ1.50mm、溝深さ0.40mmの同心円状の溝加工を行い、研磨層を得た。この研磨層の溝加工面と反対側の面にラミ機を使用して、両面テープ(積水化学工業社製、ダブルタックテープ)を貼りつけた。更に、コロナ処理をしたクッションシート(東レ社製、ポリエチレンフォーム、トーレペフ、厚み0.8mm)の表面をバフ処理し、それをラミ機を使用して前記両面テープに貼り合わせた。さらに、クッションシートの他面にラミ機を使用して両面テープを貼り合わせて研磨パッドを作製した。
実施例1において、中実微小体Aの添加量を1重量部から5重量部に変更した以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。中実微小体Aの含有率は12.89重量%である。
実施例1において、中実微小体A1重量部の代わりに中実微小体B1重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。中実微小体Bの含有率は2.87重量%である。
実施例1において、中実微小体A1重量部の代わりに中実微小体C1重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。中実微小体Cの含有率は2.87重量%である。
実施例1において、中実微小体A1重量部の代わりに水溶性高分子であるβ−シクロデキストリン粉末(ナカライテスク社製)1重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。β−シクロデキストリンの含有率は2.87重量%である。
実施例1において、中実微小体A1重量部の代わりに樹脂バルーン(日本フィライト社製、エクスパンセル551D)0.5重量部を用いた以外は実施例1と同様の方法で研磨パッドを作製した。樹脂バルーンの含有率は1.45重量%である。
2:研磨定盤
3:研磨剤(スラリー)
4:被研磨材(半導体ウエハ)
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸
Claims (4)
- ポリウレタン樹脂発泡体からなる研磨層を有する研磨パッドにおいて、前記ポリウレタン樹脂発泡体は、吸水率が1.5%以下、40℃における貯蔵弾性率が600〜3000MPaである無発泡ポリウレタン樹脂からなる平均粒径40〜130μmの中実微小体を0.5〜30重量%含有することを特徴とする研磨パッド。
- 前記中実微小体は、研磨層を構成するポリウレタン樹脂発泡体と同一の材料から構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の研磨パッド。
- 前記中実微小体は、水酸基以外の親水性基を有しない疎水性高分子量ポリオール成分とイソシアネート成分とを原料成分として含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の研磨パッド。
- 請求項1〜3いずれか1項に記載の研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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