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JP4434184B2 - 電気モータのフィードバック制御方法および装置 - Google Patents

電気モータのフィードバック制御方法および装置 Download PDF

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JP4434184B2 JP2006222240A JP2006222240A JP4434184B2 JP 4434184 B2 JP4434184 B2 JP 4434184B2 JP 2006222240 A JP2006222240 A JP 2006222240A JP 2006222240 A JP2006222240 A JP 2006222240A JP 4434184 B2 JP4434184 B2 JP 4434184B2
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Description

本発明は、多相電気モータのフィードバック制御方法および装置に関し、特に、これに限定する意図ではないが、車両上において車輪を回転駆動するための車両上多相電気モータ、例えば3相又は5相の電気モータ、の駆動制御に関する。本発明は例えば、電気自動車あるいは、内燃機関と電気モータで車輪を駆動するハイブリッド車両に搭載された車輪駆動用多相電気モータの駆動制御に用いることができる。
特開2005−192341号公報 特開2006− 14539号公報 例えば車輪駆動用電気モータは、車両駆動(力行:traction)を行いまた車両制動(回生:regeneration)を行う。ベクトル制御技術の発展により多様な電気モータ制御を精密にかつ円滑に行えるようになった。そこで最近は、多相誘導電動機,永久磁石形同期電動機等の多相交流電動機を車輪駆動に用いて、ベクトル制御を用いてモータ制御を行っている。特許文献1は、ハイブリッド車に搭載する一形態の永久磁石形同期電動機を開示し、特許文献2は、この種の電動機のベクトル制御の1態様を開示している。
例えば3相の永久磁石形同期電動機は、永久磁石を装着したロータ、および、U相,V相及びW相のステータコイルを装着したステータを備える。該電動機に、駆動モータのトルクである駆動モータトルク、又は発電機のトルクである発電機トルクを発生させるための駆動制御装置が、特許文献2に記載されている。該制御装置は、U相,V相及びW相のパルス幅変調信号(PWMパルス)をインバータに送る。該インバータが相電流、すなわち、U相,V相及びW相の電流を、各ステータコイルに供給することによって、前記駆動モータトルクを発生させたり、発電機トルクを発生させたりする。
該駆動制御装置は、ロータにおける磁極対の方向にd軸を、該d軸と直角の方向にq軸をそれぞれ採ったd−q軸(回転座標)モデル上でベクトル制御演算によるフィードバック制御を行なう。より具体的には、各ステータコイルに供給される電流すなわち固定座標の相電流,ロータの磁極位置,インバータの入口の直流電圧(電源電圧)等を検出し、検出した3相の電流すなわち固定座標の3相電流を、磁極位置に基づいてd軸電流及びq軸電流すなわち回転座標の電流に、3相/2相変換し、すなわち固定/回転座標変換し、一方、回転座標のトルク/電流変換テーブルを参照して、目標トルクに対応するd軸目標電流及びq軸目標電流すなわち回転座標の目標電流を読出して、d軸目標電流に対するd軸変換電流の偏差、および、q軸目標電流に対するq軸変換電流の偏差、を算出して、各偏差を零とするためのd軸目標電圧およびq軸目標電圧を算出し、それらを2相/3相変換して、すなわち回転/固定座標変換して、U相,V相及びW相の電圧指令とする。各電圧指令に基づいてPWMパルスを発生する。
例えば3相電気モータを、ベクトル制御理論に従ってフィードバック制御する場合、U相,V相及びW相コイルに流れる、固定座標の3相の電流を電流センサで検出し、3相(固定座標)/2相(回転座標)変換によって回転座標例えばd,q軸の電流値すなわち回転座標の検出電流に変換し、一方、与えられる目標トルクを回転座標の目標電流に変換し、回転座標の検出電流と回転座標の目標電流とを用いて、前者を後者に合致させるためのモータ駆動指令値を生成して、該指令値にもとづいてU相,V相及びW相コイルに流す電流あるいは該電流を流すためのコイル印加電圧を制御する。スター結線のステータコイルを用いる3相電気モータの、同一時点の各相電流瞬時値の合計は零であるので、この場合は、1相の電流検出を省略してU相,V相及びW相の中の2相の電流を検出して、両検出値を用いて3相/2相変換の回転座標例えばd,q軸の電流値を算出できる。しかし、固定座標の3相の中の最小限2相の電流検出が必要である。
固定座標の相電流を検出する電流センサの検出信号はアナログ電圧(又はアナログ電流)であるので、A/D変換手段、例えばA/Dコンバータ(単一機能デバイス),CPU,MPU或いはASIC(Application Specific IC)、を用いてデジタル変換(A/D変換)する。複数のサンプルホールド回路を用いて3相全部又はその中の2相のみの検出信号を、同時にサンプルホールドして、複数のホールド信号を1つのA/D変換手段で順次にデジタル変換することにより、同一時点の複数の検出信号のデジタルデータiU,iV,iWが次のように得られる。
Figure 0004434184
この場合にはデータiU,iV,iW(固定座標の3相電流データ)を用いて、従来公知の下記3相/2相変換(固定/回転座標変換)に従って回転座標変換出力id,iqを得ることができる。
Figure 0004434184
回転座標の3相の中の2相のみの電流例えばiU,iVを検出する場合には、従来公知の下記3相/2相変換に従って回転座標変換出力id,iqを得ることができる。
Figure 0004434184
しかし、1つのA/D変換手段を備えればよい反面、複数のサンプルホールド回路が必要となり、その分コスト高となる。複数のA/D変換手段を備える場合には、A/D変換手段の数が多い分、コスト高となる。固定座標の複数相の検出信号を1つのA/D変換手段で時間ピッチΔtpで順次にデジタル変換することにより安価に検出データを得ることができる。しかしその場合には、3相/2相変換の入力である3相の電流検出データiU,iV,iWが、同一時点(同一磁極位置θ)のものではなくなるので、次のように、時間ピッチΔtp相当の磁極位置差Δθpがあるものとなる。
Figure 0004434184
その結果、同一磁極位置θの3相電流iU,iV,iWを入力値とする従来公知の3相/2相変換、例えば上記(2)式又は(3)式、を用いると、磁極位置差Δθpが大きい場合には、回転座標変換出力id,iqの算出誤差が大きく、該出力id,iqをフィードバック値とするモータ駆動制御の精度が低い。
また、電流センサにおいて検出遅れがあり、更には、デジタル変換の前のフィルタ回路又はフィルタ処理によって、電流検出データiU,iV,iWが磁極位置θに遅れる。これらによっても、電流検出データiU,iV,iWが磁極位置θに対してタイミング(位相)がずれたものとなるので、モータ駆動制御精度が低下する。
本発明は、多相電気モータのフィードバック制御精度を向上することを第1の目的とし、これを低コストで実現することを第2の目的とする。
(1)多相電気モータ(10)の固定座標の3相以上の相電流(iU,iV,iW)を電流センサ(14〜16)で検出して固定/回転座標変換(31)により回転座標の検出電流(id,iq)に変換し、該回転座標の検出電流(id,iq)および回転座標の目標電流(id*,iq*)に基づいて前記多相電気モータ(10)の各相通電電流(iU,iV,iW)を制御する電気モータのフィードバック制御において、
前記電流センサ(14〜16)が出力する奇数相の相電流検出信号(iU,iV,iW)を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換し、該デジタル変換の順番で中央のデジタル変換(iV)を基準時点として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相の相電流データ(iU)の磁極位置θは進んでいる分(Δθp)を加算した値に補正し、前記基準時点よりデジタル変換が遅れている相の相電流データ(iW)の磁極位置θは遅れている分(Δθp)を減算した値に補正して(数5,図5)、補正した値を用いて前記固定/回転座標変換(数5)をする、ことを特徴とする、電気モータのフィードバック制御方法。
(2)3相電気モータ(10)の固定座標の3相の相電流(iU,iV,iW)を電流センサ(14〜16)で検出して固定/回転座標変換(31)により回転座標の検出電流(id,iq)に変換し、該回転座標の検出電流(id,iq)および回転座標の目標電流(id*,iq*)に基づいて前記多相電気モータ(10)の各相通電電流(iU,iV,iW)を制御する電気モータのフィードバック制御において、
前記電流センサ(14〜16)が出力する3相の相電流検出信号(iU,iV,iW)を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換し、該デジタル変換の順番で中央のデジタル変換(iV)を基準時点として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相の相電流データ(iU)の磁極位置θは進んでいる分(Δθp)を加算した値に補正し、前記基準時点よりデジタル変換が遅れている相の相電流データ(iW)の磁極位置θは遅れている分(Δθp)を減算した値に補正して、補正した値を用いて前記固定/回転座標変換(数5)をする、ことを特徴とする、電気モータのフィードバック制御方法。
(3)多相電気モータ(10)の固定座標の2相以上の相電流(iU,iV,iW)を電流センサ(14〜16)で検出して固定/回転座標変換(31)により回転座標の検出電流(id,iq)に変換し、該回転座標の検出電流(id,iq)および回転座標の目標電流(id*,iq*)に基づいて前記多相電気モータ(10)の各相通電電流(iU,iV,iW)を制御する電気モータのフィードバック制御において、
前記電流センサ(14〜16)が出力する偶数相の相電流検出信号(iU,iV,iW)を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換し、該デジタル変換の順番で中間点の直前又は直後のデジタル変換を基準時点として、該中間点の直後を該基準時点とした場合は前記直前のデジタル変換(iU)と対比して、該中間点の直前を該基準時点とした場合は前記直後のデジタル変換と対比して、デジタル変換が進んでいる相の相電流データの磁極位置θは進んでいる分を加算した値に補正し、デジタル変換が遅れている相の相電流データ(iV)の磁極位置θは遅れている分を減算した値に補正して(数6,図9)、補正した値を用いて前記固定/回転座標変換(数6)をする、ことを特徴とする、電気モータのフィードバック制御方法。
(4)3相電気モータ(10)の固定座標の2相の相電流(iU,iV,iW)を電流センサ(14〜16)で検出して固定/回転座標変換(31)により回転座標の検出電流(id,iq)に変換し、該回転座標の検出電流(id,iq)および回転座標の目標電流(id*,iq*)に基づいて前記多相電気モータ(10)の各相通電電流(iU,iV,iW)を制御する電気モータのフィードバック制御において、
前記電流センサ(14〜16)が出力する2相の相電流検出信号(iU,iV)を時間間隔Δtpで相電流データにデジタル変換し、該デジタル変換の順番で中間点の直前又は直後のデジタル変換を基準時点として、該中間点の直後(iV)を該基準時点とした場合は該基準時点のデジタル変換の相電流データ(iV)の磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を減算した値に補正し、該中間点の直前を該基準時点とした場合は該基準時点のデジタル変換の相電流データの磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を加算した値に補正して(数6,図9)、補正した値を用いて前記固定/回転座標変換(数6)をする、ことを特徴とする、電気モータのフィードバック制御方法。
なお、理解を容易にするために括弧内には、図面に示し後述する実施例の対応要素の符号もしくは対応事項の符号を、例示として参考までに付記した。以下も同様である。
上記(1)は、3相,5相などの多相電気モータに適用するものであり、上記(2)は3相電気モータに適用するものである。例えば3相電気モータに適用する場合、下記(5)式に示すように、3相/2相変換(31)に用いる3相電流(iU,iV,iW)宛ての磁極位置θを、前記時間間隔Δtpの間の磁極位置変化量Δθpの分、補正する。(5)式は、U相,V相およびW相の検出電流をこの順にΔtpピッチでデジタル変換して読取り、V相の読取りタイミングを基準にして、U相の検出電流データiUをV相データiVの読取りタイミングの値に補正し、W相の検出電流データiWもV相データの読取りタイミングの値に補正するものである。すなわちΔθp分の読取りタイミング差があるU相,V相およびW相の検出電流データを、同一タイミングの値に補正して、固定/回転座標変換である3相/2相変換をする(5)式を用いる。
Figure 0004434184
したがって、上記(1)および(2)によれば、U相,V相およびW相又はその中の2相の検出電流の、デジタル変換による読取りタイミングに差Δtpがあっても、同一時点に読取った場合と同様な2相変換値(id,iq)が得られ、これをフィードバック値とする3相電気モータのフィードバック制御精度が損なわれない。1つのA/D変換手段を用いることができるので、コストアップを避けることができる。なお、5相電気モータに適用する場合には、5相の電流を検出して、5相/2相変換する。
上記(3)は、3相,5相などの多相電気モータに適用するものであり、上記(4)は3相電気モータに適用するものである。例えば3相電気モータに適用する場合、下記(6)式に示すように、3相/2相変換(31)に用いる2相電流(iU,iV)宛ての磁極位置θを、前記時間間隔Δtpの間の磁極位置変化量Δθpの分、補正する。(6)式は、U相およびV相の検出電流をこの順にΔtpピッチでデジタル変換して読取り、U相の読取りタイミングを基準にして、V相の検出電流データiVをU相データiUの読取りタイミングの値に補正するものである。すなわちΔθp分の読取りタイミング差があるU相およびV相の検出電流データを、同一タイミングの値に補正して固定/回転座標変換する(6)式を用いる。
Figure 0004434184
したがって、上記(3)および(4)によれば、U相およびV相の検出電流の、デジタル変換による読取りタイミングに差Δtpがあっても、同一時点に読取った場合と同様な回転座標変換値(id,iq)が得られ、これをフィードバック値とする3相電気モータのフィードバック制御精度が損なわれない。1つのA/D変換手段を用いることができるので、コストアップを避けることができる。なお、5相電気モータに適用する場合には、4相の電流を検出して、5相/2相変換する。
(5)前記固定/回転座標変換(31)によって得る回転座標の検出電流(id,iq)の、多相電気モータの固定座標の相電流(iU,iV,iW)に対する遅れを低減する方向に、前記固定/回転座標変換(31)に用いる固定座標の3相電流(iU,iV,iW)宛ての磁極位置θを、多相電気モータの固定座標の相電流(iU,iV,iW)の変化に対する前記電流センサ(14〜16)の相電流検出信号(iU,iV,iW)の変化の遅れ時間Δtsの間の磁極位置変化量Δθsの分、補正する、上記(1)乃至(4)のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御方法。
これによれば、電流センサにおいて検出遅れがあっても、その分の、磁極位置θに対する電流検出データiU,iV,iWのタイミングずれが補正されるので、多相電気モータのフィードバック制御精度が向上する。
(6)前記固定/回転座標変換(31)によって得る回転座標の検出電流(id,iq)の、多相電気モータの相電流(iU,iV,iW)に対する遅れを低減する方向に、前記固定/回転座標変換(31)に用いる固定座標の3相電流(iU,iV,iW)宛ての磁極位置θを、前記デジタル変換の前に前記相電流検出信号(iU,iV,iW)に適用するフィルタ処理による遅れ時間Δtfの間の磁極位置変化量Δθfの分、補正する、上記(1)乃至(5)のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御方法。
これによれば、フィルタ処理によりA/D変換する検出電流に遅延を生じても、その分の、磁極位置θに対する電流検出データiU,iV,iWのタイミングずれが補正されるので、多相電気モータのフィードバック制御精度が向上する。
(7)前記3相電流(iU,iV,iW)宛ての磁極位置θの補正量(Δθp,Δθs,Δθf)に対応して、前記固定/回転座標変換(31)の回転座標の検出電流(id,iq)の振幅(√(2/3),√2)を補正(Ka,Kb)する、上記(1)乃至(6)のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御方法。
(8)多相電気モータ(10)の、回転座標の目標電流(id*,iq*)を生成する手段(33〜36,40〜42);
前記多相電気モータ(10)の、固定座標の3相以上の相電流(iU,iV,iW)を検出する電流センサ(14〜16);
該電流センサ(14〜16)が出力する奇数相の相電流検出信号(iU,iV,iW)を、時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換する手段(MPU:図4の32〜34);
前記多相電気モータ(10)の磁極位置θを検出する手段(17,32);
前記デジタル変換の順番で中央のデジタル変換(iV)を基準時点として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相の相電流データ(iU)の磁極位置θは進んでいる分(Δθp)を加算した値に補正し、前記基準時点よりデジタル変換が遅れている相の相電流データ(iW)の磁極位置θは遅れている分(Δθp)を減算した値に補正して、補正した値を用いて固定/回転座標変換により固定座標の相電流データ(iU,iV,iW)を回転座標の検出電流(id,iq)に変換する手段(31);および、
該回転座標の検出電流(id,iq)および前記目標電流(id*,iq*)に基づいて前記多相電気モータの各相通電電流(iU,iV,iW)を制御する手段(37,38,50,20,19);
を備える電気モータのフィードバック制御装置。
(9)3相電気モータ(10)の、回転座標の目標電流(id*,iq*)を生成する手段(33〜36,40〜42);
前記3相電気モータ(10)の、固定座標の3相の相電流(iU,iV,iW)を検出する電流センサ(14〜16);
該電流センサ(14〜16)が出力する3相の相電流検出信号(iU,iV,iW)を、時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換する手段(MPU:図4の32〜34);
前記3相電気モータ(10)の磁極位置θを検出する手段(17,32);
前記デジタル変換の順番で中央のデジタル変換(iV)を基準時点として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相の相電流データ(iU)の磁極位置θは進んでいる分(Δθp)を加算した値に補正し、前記基準時点よりデジタル変換が遅れている相の相電流データ(iW)の磁極位置θは遅れている分(Δθp)を減算した値に補正して、補正した値を用いて固定/回転座標変換により固定座標の相電流データ(iU,iV,iW)を回転座標の検出電流(id,iq)に変換する手段(31);および、
該回転座標の検出電流(id,iq)および前記目標電流(id*,iq*)に基づいて前記3相電気モータの各相通電電流(iU,iV,iW)を制御する手段(37,38,50,20,19);
を備える電気モータのフィードバック制御装置。
(10)多相電気モータ(10)の、回転座標の目標電流(id*,iq*)を生成する手段(33〜36,40〜42);
前記多相電気モータ(10)の、固定座標の3相以上の相電流(iU,iV,iW)を検出する電流センサ(14〜16);
該電流センサ(14〜16)が出力する偶数相の相電流検出信号(iU,iV,iW)を、時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換する手段(MPU:図4の32〜34);
前記多相電気モータ(10)の磁極位置θを検出する手段(17,32);
前記デジタル変換の順番で中間点の直前又は直後のデジタル変換を基準時点として、該中間点の直後を該基準時点とした場合は前記直前のデジタル変換(iU)と対比して、該中間点の直前を該基準時点とした場合は前記直後のデジタル変換と対比して、デジタル変換が進んでいる相の相電流データの磁極位置θは進んでいる分を加算した値に補正し、デジタル変換が遅れている相の相電流データ(iV)の磁極位置θは遅れている分を減算した値に補正して(数6,図9)、補正した値を用いて固定/回転座標変換により固定座標の相電流データ(iU,iV)を回転座標の検出電流(id,iq)に変換する手段(31);および、
該回転座標の検出電流(id,iq)および前記目標電流(id*,iq*)に基づいて前記多相電気モータの各相通電電流(iU,iV,iW)を制御する手段(37,38,50,20,19);
を備える電気モータのフィードバック制御装置。
(11)3相電気モータ(10)の、回転座標の目標電流(id*,iq*)を生成する手段(33〜36,40〜42);
前記3相電気モータ(10)の、固定座標の2相の相電流(iU,iV,iW)を検出する電流センサ(14〜16);
該電流センサ(14〜16)が出力する2相の相電流検出信号(iU,iV,iW)を、時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換する手段(MPU:図4の32〜34);
前記3相電気モータ(10)の磁極位置θを検出する手段(17,32);
前記デジタル変換の順番で中間点の直前又は直後のデジタル変換を基準時点として、該中間点の直後(iV)を該基準時点とした場合は該基準時点のデジタル変換の相電流データ(iV)の磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を減算した値に補正し、該中間点の直前を該基準時点とした場合は該基準時点のデジタル変換の相電流データの磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を加算した値に補正して(数6,図9)、補正した値を用いて固定/回転座標変換により固定座標の相電流データ(iU,iV)を回転座標の検出電流(id,iq)に変換する手段(31);および、
該回転座標の検出電流(id,iq)および前記目標電流(id*,iq*)に基づいて前記3相電気モータの各相通電電流(iU,iV,iW)を制御する手段(37,38,50,20,19);
を備える電気モータのフィードバック制御装置。
(12)前記目標電流を生成する手段(33〜36,40〜42)は、前記電気モータの各回転速度で各目標トルクを最低電力消費で発生する各目標電流を保持する高効率トルク曲線テーブル(A,B)を含み、該高効率トルク曲線テーブル(A,B)から、与えられる目標トルク宛ての目標電流(id*,iq*)を読出す、上記(8)乃至(11)のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。
同一トルクを発生するモータ電流(id,iq)は多様である(例えば図6上の1本の点線曲線:等トルク曲線)。そこでその中の最低電力消費となる電流値(最低電流値)を選択して電気モータに通電すると、モータ駆動効率が高い。すなわち、電力使用効率が高い。各目標トルクの等トルク曲線上の最低電流値の点(最高効率点)を連ねた曲線が、「高効率トルク曲線」である。該高効率トルク曲線上の、与えられた目標トルク(T*)の位置(点)の電流値(id,iq)を目標電流値としてモータを付勢すると、モータ駆動の電力使用効率が高い。本実施態様では、該「高効率トルク曲線」に基づいて目標電流(id*,iq*)を定めるので、モータ駆動の電力使用効率が高い。
(13)前記目標電流を生成する手段(33〜36,40〜42)は、前記電気モータ(10)に給電する電源電圧(Vdc)と、目標電流(id*,iq*)対応の目標電圧(vd*vq*)に基づいて弱め界磁電流(Δid)を導出する手段(40〜42)を含み、該弱め界磁電流相当を、前記高効率トルク曲線テーブル(A,B)から読出した目標電流(id*)から削減した値に、目標電流(id*)を補正する、上記(12)に記載の電気モータのフィードバック制御装置。
これによれば、ロータの永久磁石の磁界が弱め界磁電流(Δid)によって弱められるので、ロータの回転による逆誘起電圧が低下し、高速度での出力トルク低下が抑制され電気モータの高速駆動が可能となる。
(14)前記変換する手段(31)は、前記固定/回転座標変換(31)によって得る回転座標の検出電流(id,iq)の、固定座標の相電流(iU,iV,iW)に対する遅れを低減する方向に、前記固定/回転座標変換(31)に用いる固定座標の3相電流(iU,iV,iW)宛ての磁極位置θを、固定座標の相電流(iU,iV,iW)の変化に対する前記電流センサ(14〜16)の相電流検出信号(iU,iV,iW)の変化の遅れ時間Δtsの間の磁極位置変化量Δθsの分、補正する、上記(8)乃至(13)のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。
(15)前記変換する手段(31)は、前記固定/回転座標変換(31)によって得る回転座標の検出電流(id,iq)の、固定座標の相電流(iU,iV,iW)に対する遅れを低減する方向に、前記固定/回転座標変換(31)に用いる固定座標の3相電流(iU,iV,iW)宛ての磁極位置θを、前記デジタル変換の前に前記相電流検出信号(iU,iV,iW)に適用するフィルタ処理による遅れ時間Δtfの間の磁極位置変化量Δθfの分、補正する、上記(8)乃至(15)のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。
(16)前記変換する手段(31)は、固定座標の相電流(iU,iV,iW)宛ての磁極位置θの補正量(Δθp,Δθs,Δθf)に対応して、前記固定/回転座標変換(31)の回転座標の検出電流(id,iq)の振幅(√(2/3),√2)を補正(Ka,Kb)する、上記(8)乃至(15)のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。
(17)前記電気モータは、車両に装備されて該車両の車輪を回転駆動する車上電気モータである、上記(8)乃至(16)のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。
本発明の他の目的および特徴は、図面を参照した以下の実施例の説明より明らかになろう。
図1に、本発明の1実施例の概要を示す。制御対象である電気モータ10は、この実施例では、車両に搭載されており車両を走行駆動するための永久磁石形同期電動機であって、ロータに永久磁石を内蔵したものであり、ステータにはU相,V相及びW相の3相コイル11〜13がある。電気モータ10には、電圧型インバータ19が、車両上のバッテリ18の電力を供給する。電気モータ10のロータに、ロータの磁極位置を検出するためのレゾルバ17のロータが連結されている。レゾルバ17は、そのロータの回転角を表すアナログ電圧(回転角信号)SGθを発生し、モータ制御装置30に与える。
電圧型インバータ19は、6個のスイッチングトランジスタTr1〜Tr6を備え、ドライブ回路20が並行して発生する6連の駆動信号の各連によってトランジスタTr1〜Tr6をオン(導通)駆動して、バッテリ18の直流電圧を3連の、位相差が2π/3の交流電圧、すなわち3相交流電圧に変換して、電気モータ10の3相(U相,V相,W相)のステータコイル11〜13のそれぞれに印加する。これにより電気モータ10のステータコイル11〜13のそれぞれに各相電流iU,iV,iWが流れ、電気モータ10のロータが回転する。PWMパルスによるトランジスタTr1〜Tr6のオン/オフ駆動(スイッチング)に対する電力供給能力を高くしかつ電圧サージを抑制するために、電圧型インバータ19には、電源であるバッテリ18に並列接続される大容量のコンデンサ17がある。
電気モータ10のステータコイル11〜13に接続した給電線には、ホールICを用いた電流センサ14〜16が装着されており、それぞれ、各相電流iU,iV,iWを検出し電流検出信号(アナログ電圧)を発生し、モータ制御装置30に与える。電圧センサ21が、モータ駆動電源である車両上バッテリ18の電圧を表わす電圧検出信号Vdcをモータ制御装置30に与える。この実施例では、電圧センサ21に、分圧抵抗を用いた。
モータ制御装置30は、本実施例では、マイクロコンピュータ(以下マイコンと言う)MPUを主体とする電子制御装置であり、マイコンMPUと、ドライブ回路20,電流センサ14〜16,レゾルバ17および電圧センサ21との間の、図示しないインターフェイス(信号処理回路)を含み、さらに、マイコンMPUと、前記車両上の図示しない車両走行制御システムのメインコントローラとの間の、図示しないインターフェイス(通信回路)も含む。
図2に、モータ制御装置30の機能構成の概要を示す。図1に示すレゾルバ17が与える回転角信号SGθに基づいて、マイコンMPUの角度,速度演算32が、電気モータ10のロータの回転角度(磁極位置)θおよび回転速度(角速度)ωを算出する。
なお、正確にいうと、電気モータ10のロータの回転角度と磁極位置とは同一ではないが、両者は比例関係にあり比例係数が電気モータ10の磁極数pによって定まる。また、回転速度と角速度とは同一ではないが、両者も比例関係にあり比例係数が電気モータ10の磁極数pによって定まる。本書においては、回転角度θは磁極位置を意味する。回転速度ωは角速度を意味するが、rpmを表記した回転速度ωは、ロータの回転速度(rpm)を意味する。
本実施例のマイコンMPUは、電気モータ10のロータにおける磁極対の方向にd軸を、該d軸と直角の方向にq軸をそれぞれ採った、公知のd−q軸モデル(回転座標)上のベクトル制御演算、によるフィードバック制御を行う。そこでマイコンMPUは、電流センサ14〜16の電流検出信号iU,iV,iWをデジタル変換して読込み、電流帰還31にて、公知の固定/回転座標変換である3相/2相変換を用いて、3相電流値iU,iV,iWを、d軸およびq軸の2相電流値id,iqに変換する。
図示しない車両走行制御システムのメインコントローラが、モータ目標トルクTM*をモータ制御装置30のマイコンMPUに与える。なお、該メインコントローラは、前記車両の車速及びアクセル開度に基づいて車両要求トルクTO*を算出し、該車両要求トルクTO*に対応してモータ目標トルクTM*を発生して、マイコンMPUに与える。マイコンMPUは、電気モータ10の回転速度ωrpmをメインコントローラに出力する。
マイコンMPUのトルク指令制限33は、前記直流電圧Vdcおよび回転速度ωに対応する制限トルクTM*maxを制限トルクテーブル(ルックアップテーブル)から読み出して、メインコントローラが与えたモータ目標トルクTM*がTM*maxを超えていると、TM*maxを目標トルクT*に定める。TM*max以下のときには、メインコントローラが与えたモータ目標トルクTM*を目標トルクT*に定める。このような制限を加えて生成したモータ目標トルクT*が第1高効率トルク曲線テーブルA 34に与えられる。
なお、制限トルクテーブルは、前記直流電圧Vdcの変動範囲および回転速度ω範囲内の電圧Vdcと速度ωの各値をアドレスとし、該各値で電気モータ10に生起させることができる最大トルクを制限トルクTM*maxとして書込んだメモリ領域であり、本実施例ではマイコンMPU内の図示しないRAMの1メモリ領域を意味する。制限トルクTM*maxは、直流電圧Vdcが高いほど大きく、直流電圧Vdcが低いほど小さい。また、回転速度ωが低いほど大きく、高いほど小さい。
マイコンMPU内には、該制限トルクテーブルのデータTM*maxを書込んだ不揮発性メモリがあり、マイコンMPUに動作電圧が印加されてマイコンMPUが、自身および図1に示すモータ駆動システムを初期化する過程で、不揮発性メモリから読み出してRAMに書き込む。マイコンMPUにはその他の同様なルックアップテーブルが複数あり後に言及するが、これらも、制限トルクテーブルと同様に、不揮発性メモリにあった参照データが書き込まれた、RAM上のメモリ領域を意味する。
1つのルックアップテーブルである第1高効率トルク曲線テーブルA 34には、目標トルクT*に対応付けられた、各目標トルクT*を発生するための各d軸電流値idが書き込まれている。
ここで、高効率トルク曲線を示す図6を参照する。d軸電流idおよびq軸電流iqの各値に対応して電気モータの出力トルクが定まるが、図6上に点線曲線で示すように、1つの回転速度値に対して、すなわち同一のモータ回転速度において、同一トルクを出力するためのid,iqの組合せが無数にある。点線曲線は定トルクカーブである。定トルクカーブ上に、最も電力使用効率が高い(最低電力消費の)id,iqの組合せがあり、そこが高効率トルク点である。複数のトルクカーブ上の高効率トルク点を連ねる曲線(図6上の太い実線曲線)が、高効率トルク曲線であって各回転速度に対して存在する。モータの回転速度宛ての高効率トルク曲線上の、与えられたモータ目標トルクT*の位置のd軸電流idおよびq軸電流iqを目標電流値として電気モータ10の付勢を行うことにより、目標トルクT*を電気モータ10が出力し、しかもモータ付勢の電力使用効率が高い。
本実施例では、高効率トルク曲線を、d軸の値を現す第1高効率トルク曲線Aと、q軸の値を表わす第2高効率トルク曲線Bの、2系統に分け、しかも、第1高効率トルク曲線Aは、力行領域に適用するものと回生領域に適用するものを対にしたものとし、いずれもモータ回転速度と目標トルクに対するd軸目標電流を現すものである。
第1高効率トルク曲線テーブルA 34は、目標トルクT*に宛てられた、最低電力消費で目標トルクを発生するためのd軸目標電流を書込んだメモリ領域であり、力行用の力行テーブルA1と、回生用の回生テーブルA2をあわせた1対で構成されている。力行用と回生用のいずれのテーブルを用いるかは、電気モータの回転速度ωと目標トルクT*に基づいて、力行か回生かを判定し、判定結果にしたがって決定する:
回転速度ωが正値,目標トルクT*が正値の第1象限が力行領域、
回転速度ωが負値,目標トルクT*が正値の第2象限が回生領域、
回転速度ωが負値,目標トルクT*が負値の第3象限が力行領域、また、
回転速度ωが正値,目標トルクT*が負値の第4象限が回生領域、
である。
ただし、電気モータ10の回転速度ωが上昇するのに伴ってステータコイル11〜13に発生する逆起電力が上昇し、コイル11〜13の端子電圧が上昇する。これにともなってインバータ19からコイル11〜13への目標電流の供給が難しくなり、目標とするトルク出力が得られなくなる。この場合、与えられたモータ目標トルクT*の定トルク曲線(例えば図6上の+T1の点線カーブ)上で、曲線に沿ってΔid,Δiq分、d軸電流idおよびq軸電流iqを下げることにより、電力使用効率は低下するが、目標トルクT*を出力することができる。これが弱め界磁制御といわれている。d軸弱め界磁電流Δidは、界磁調整代算出42が生成してd軸電流指令算出35およびq軸電流指令算出36に与える。d軸弱め界磁電流Δidの算出は、後に説明する。
そこで、図2上のd軸電流指令算出35は、トルク指令制限33が出力する目標トルクT*に対応して第1高効率トルク曲線テーブルA 34から読出したd軸電流値idから、d軸弱め界磁電流Δidを減算して、d軸目標電流id*を算出して、出力演算37に与える:
id*=−id−Δid ・・・(20)。
図2上のq軸電流指令算出36には、第2高効率トルク曲線テーブルBが備わっている。これは、高効率トルク曲線(例えば図6)の、q軸の値を表わす第2高効率トルク曲線Bを更に、d軸弱め界磁電流Δidと対のq軸弱め界磁電流Δiqを減算したq軸目標電流を表わす曲線に補正し、補正後の第2高効率トルク曲線Bのデータ、を格納したものである。
第2高効率トルク曲線テーブルBは、目標トルクT*およびd軸弱め界磁電流Δidに宛てられた、最低電力消費で目標トルクを発生するためのd軸目標電流、すなわち、補正後の第2高効率トルク曲線Bの目標電流値、を書込んだメモリ領域であり、これも、力行用の力行テーブルB1と、回生用の回生テーブルB2をあわせた1対で構成されている。力行用と回生用のいずれを用いるかは、電気モータの回転速度ωと目標トルクT*に基づいて、力行か回生かを判定し、判定結果にしたがって決定する。
q軸電流指令算出36は、目標トルクT*およびd軸弱め界磁電流Δidに宛てられたq軸目標電流iq*を、第2高効率トルク曲線テーブルBから読み出して出力演算37に与える。
図2に示す出力演算37に、上述のd軸およびq軸目標電流id*,iq*が与えられる。出力演算37は、d軸目標電流id*とd軸電流idとの電流偏差δid、及びq軸目標電流iq*とq軸電流iqとの電流偏差δiqを算出し、各電流偏差δid,δiqに基づいて、比例制御及び積分制御(フィードバック制御のPI演算)を行う。すなわち、電流偏差δidに基づいて比例成分の電圧指令値を表す電圧降下Vzdp、及び積分成分の電圧指令値を表す電圧降下Vzdiを算出し、電圧降下Vzdp,Vzdiを加算して、電圧降下Vzd
Vzd=Vzdp+Vzdi ・・・(21)
を算出する。また、出力演算37は、回転速度ω及びq軸電流iqを読み込み、回転速度ω、q軸電流iq及びq軸インダクタンスLqに基づいて、q軸電流iqによって誘起される誘起電圧ed
ed=ω・Lq・iq ・・・(22)
を算出するとともに、前記電圧降下Vzdから誘起電圧edを減算し、出力電圧としてのd軸電圧指令値vd*
vd*=Vzd−ed
=Vzd−ω・Lq・iq ・・・(23)
を算出する。さらに出力演算37は、電流偏差δiqに基づいて比例成分の電圧指令値を表す電圧降下Vzqp、及び積分項分の電圧指令値を表す電圧降下Vzqiを算出し、電圧降下Vzqp,Vzqiを加算して、電圧降下Vzq
Vzq=Vzqp+Vzqi
を算出する。さらに出力演算37は、回転速度ω,逆起電圧定数MIf,d軸電流idおよびd軸上のインダクタンスLdに基づいて、d軸電流idによって誘起される誘起電圧eq
eq=ω(MIf+Ld・id) ・・・(24)
を算出とともに、電圧降下Vzqに誘起電圧eqを加算し、出力電圧としてのq軸電圧指令値vq*
*=Vzq+eq
=Vzq+ω(MIf+Ld・id) ・・・(25)
を算出する。
出力変換38の2相/3相変換39は、出力演算37が出力する2相目標電圧vd*及びvq*を、公知の2相/3相変換に従って3相目標電圧VU*,VV*,VW*に変換してPWMパルス発生器50に送る。PWMパルス発生器50は、3相目標電圧VU*,VV*,VW*を、それら各値の電圧を出力するためのPWMパルスMU,MV,MWに変換して、図1に示されるドライブ回路20に出力する。ドライブ回路20は、PWMパルスMU,MV,MWに基づいて6連の駆動信号を並行して発生し、各連の駆動信号で、電圧型インバータ19のトランジスタTr1〜Tr6のそれぞれをオン/オフする。これにより、電気モータ10のステータコイル11〜13のそれぞれに、VU*,VV*およびVW*が印加され、相電流iU,iVおよびIWが流れる。
再度図2を参照すると、出力変換38は、その内部の機能ブロック40によって、弱め界磁制御のためのパラメータである電圧飽和指標mを算出する。すなわち、d軸電圧指令値vd*及びq軸電圧指令値vq*に基づいて、電圧飽和の程度を表す値として、電圧飽和判定指標m
m=√(vd*2+vq*2)/Vdc ・・・(26)
を算出し、減算器58に送る。減算器58は、電圧飽和判定指標mから、インバータ19の最大出力電圧を表す閾値を比較値Vmax
Vmax=k・Vdc ・・・(27)
としたときの定数kv(本実施の形態においては、0.78)を減算して電圧飽和算定値ΔV
ΔV=m−kv ・・・(28)
を算出し、界磁調整代算出42に送る。
界磁調整代算出42は、ΔVを積算し、積算値ΣΔVが正の値を採る場合、積算値ΣΔVに比例定数を乗算して弱め界磁制御を行うためのd軸弱め界磁電流Δidを算出し、正の値に設定し、電圧飽和算定値ΔV又は積算値ΣΔVが零以下の値を採る場合、前記調整値Δidおよび積算値ΣΔVを零にする。調整値Δidは、d軸電流指令算出35およびq軸電流指令算出36に与えられる。
図2に示すマイコンMPUには、CPUのほかに、データを記録したり、各種のプログラムを記録したりするためのRAM,ROMおよびフラッシュメモリが備わっており、ROM又はフラッシュメモリに格納されたプログラム,参照データおよびルックアップテーブルをRAMに書き込んで、該プログラムに基づいて、図2に2点鎖線ブロツクで囲んで示す入力処理,演算および出力処理を行う。
図3に、該プログラムに基づいてマイコンMPU(のCPU)が実行するモータ駆動制御MDCの概要を示す。動作電圧が印加されるとマイコンMPUは、自身および図1に示すモータ駆動システムの初期化をおこなって、静止待機状態に設定する。そして図示しない車両走行制御システムのメインコントローラからのモータ駆動スタート指示を待つ。モータ駆動スタート指示が与えられると、マイコンMPUは、「開始処理」(ステップ1)によって、モータ駆動システムをモータ駆動制御MDCを実行できる状態に設定して、「入力読込み」(ステップ2)で、入力信号またはデータを読み込む。
なお、以下においては、括弧内には、ステップという語を省略して、ステップ番号のみを記す。
図4の(a)に、「入力読込み」(2)の内容を示す。「入力読込み」(2)でマイコンMPUは、メインコントローラが与えるモータ目標トルクTM*を読込み(31)、電流検出信号iU,IV,iWを、この順に時間ピッチΔtpで、それぞれデジタル変換により読込み(32,33,34)、また、回転角信号SGθおよび電源電圧信号Vdcをデジタル変換により読込む(35,36)。電流検出信号iU,IV,iWを、この順に時間ピッチΔtpで、それぞれデジタル変換により読込むことにより、各相の電流検出信号iU,IV,iWを読込むデジタル変換のタイミングは、例えば図7に示すように、時刻t1,t2およびt3となり、t3−t2=t2−t1=Δtpの時間差がある。このときの回転速度ωを用いると、該時間差の磁極位置差Δθpは、
Δθp=ω・Δtp ・・・(29)
である。
図3を再度参照する。「入力読込み」(2)を終えるとマイコンMPUは、読込んだ回転角信号SGθ(回転角データSGθ)に基づいて回転角度θおよび回転速度ωを算出する(3)。この機能を図2上には、角度,速度演算32として示した。次にマイコンMPUは、読込んだ3相の電流検出信号iU,IV,iWを、3相/2相変換により、2相のd軸電流値idおよびq軸電流値に変換する(4)。この機能を図2上には、電流帰還31として示した。
図4の(b)に、「電流帰還値算出」(4)の内容を示す。ここでマイコンMPUは、電流検出信号iU,IV,iWのデジタル変換による読込みピッチΔtpと、ステップ3で算出した回転速度ωを用いて、ピッチΔtp相当の磁極位置変化量Δθp=ω・Δtpを算出する(37)。そして、各相の検出電流データiU,IV,iW,ステップ3で算出した磁極位置θおよび磁極位置変化量Δθpを(5)式に代入する3相/2相変換演算により、2相電流すなわちd軸電流idおよびq軸電流iqを算出する(38)。
(5)式で算出する回転座標の電流id,iqの振幅Kaは、3相/2相変換の精度を高くするために、(5)式に示すように、
Ka=(√6)/(1+2cos2Δθp) ・・・(12)
と、磁極位置変化量Δθpに対応する値とする。この理由を説明する。磁極位置変化量Δθpが0の場合の回転座標の電流がid,iqが(7)式に示すように(√2/3),0のとき、固定座標の3相電流iU,IV,iWは、(8)式に示すものとなる。
Figure 0004434184
Figure 0004434184
上述の磁極位置変化量Δθpがある場合には、3相電流iU,IV,iWは、(9)式に示すものとなる。
Figure 0004434184
この場合の3相/2相変換式は、回転座標の電流id,iqの振幅をKaとすると、(10)式となる。
Figure 0004434184
この(10)式を計算し、算出値を、磁極位置変化量Δθpが0の場合と同じく(7)式の値と等しいとすることにより、(11)式が成立する。(11)式から振幅Kaを算出すると、(12)式となる。
Figure 0004434184
Figure 0004434184
すなわち、振幅Kaは、(√6)/(1+2cos2Δθp)としなければならない。こうすることにより、磁極位置変化量Δθpがある場合でも、正確に回転座標の電流値id,iqを得ることができる。
図3を再度参照する。d軸電流idおよびq軸電流iqを算出すると、マイコンMPUは、積算値ΣΔVを参照して、積算値ΣΔVに比例定数を乗算して弱め界磁制御を行うための調整値Δidを算出する(5)。この機能を図2上には、界磁調整代算出42として示した。次にマイコンMPUは、読み込んだモータ目標トルクTM*,読込んだ直流電圧Vdcおよび算出した回転速度ωに対応する制限トルクTM*maxを制限トルクテーブルから読み出して、読み込んだモータ目標トルクTM*がTM*maxを超えていると、TM*maxを目標トルクT*に定める。TM*max以下のときには、読み込んだモータ目標トルクTM*を目標トルクT*に定める(6)。この機能を図2上には、トルク指令制限33として示した。
次の「電流目標値算出」(7)においてマイコンMPUは、第1高効率トルク曲線テーブルAから、上記目標トルクT*およびモータ回転速度ωに対応付けられている、d軸電流値idを読出す。そして、「界磁弱め演算」(5)で算出したΔidおよび読出したd軸電流値id用いて、d軸目標電流id*
id*=−id−Δid ・・・(20)
と算出する。つぎに、第2高効率トルク曲線テーブルBから上記目標トルクT*およびd軸弱め界磁電流Δidに対応付けられている、q軸電流値iqを読出す。そして次の、図3に示す「出力演算」(8)に進む。上述の「電流目標値算出」(7)の処理機能を、図2上には、d軸電流指令算出35およびq軸電流指令算出36として示した。
図3を再度参照する。「電流目標値算出」(7)の次にマイコンMPUは、d軸,q軸目標電流id*,iq*に対するステップ4で算出した帰還電流id,iqの偏差δid,δiqを、d軸,q軸目標電圧Vd*,Vq*に変換する(8)。次にd軸,q軸目標電圧Vd*,Vq*を3相電圧VU*,VV*,VW*に変換してPWMパルス発生器50に更新出力する。更新出力すると、今回得たd軸,q軸目標電流id*,iq*と電源電圧Vdcに基づいて、弱め界磁制御に用いる電圧飽和指標mを算出し、電圧飽和算定値ΔVを算出し、ΔVを積算値ΣΔVに積算し、得た積算値ΣΔVに基づいて、次回に弱め界磁制御を行うためのd軸弱め界磁電流Δidを算出する。算出したd軸弱め界磁電流Δidは次回の「電流目標値算出」(7)に用いられる。これら「出力演算」(8)および「出力変換&出力更新」(9)の処理機能を、図2上には、出力演算37,出力変換38,減算器41および界磁調整代算出42として示した。
図3をさらに参照すると、マイコンMPUは、今回算出した3相電圧VU*,VV*,VW*をPWMパルス発生器50に更新出力すると、次の繰返し処理タイミングになるのを待ってから(10)、再度「入力読込み」(2)に進む。そして上述の「入力読込み」(2)以下の処理を実行する。次の繰返し処理タイミングになるのを待っている間に、システムコントローラから停止指示があると、マイコンMPUはそこでモータ回転付勢のための出力を停止する(12)。
上述の第1実施例は、多相電気モータの1つである3相電気モータの固定座標の3相(奇数相)の電流をΔtpピッチで、順次に相電流データにデジタル変換し、そして(5)式で表される固定/回転座標変換によって、回転座標の検出電流id,iqに変換する。この順次デジタル変換の順番は、U,V,W相の順番であり、図5の(a)に示すように、デジタル変換の順番で中央となるV相のデジタル変換を基準時点(所要移相量0)として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相Uの相電流データの磁極位置θは進んでいる分Δθpを加算した値θ+Δθpに補正し、前記基準時点よりデジタル変換が遅れている相Wの相電流データの磁極位置θは遅れている分を減算した値θ−Δθpに補正して、固定/回転座標変換を行う。
多相電気モータのもう1つである5相電気モータの場合には、該電気モータの固定座標の5相(奇数相)の電流をΔtpピッチで、順次に相電流データにデジタル変換し、そして5相電気モータの場合の固定/回転座標変換である5相/2相変換によって、回転座標の検出電流id,iqに変換する。この順次デジタル変換の順番は、5相の相順であり、図5の(b)に示すように、デジタル変換の順番で中央となるv相のデジタル変換を基準時点(所要移相量0)として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相tの相電流データの磁極位置θは進んでいる分2Δθpを加算した値θ+2Δθpに補正し、次の相uの相電流データは磁極位置θは進んでいる分Δθpを加算した値θ+Δθpに補正し、次の相vの相電流データは基準相であるので移相量は0とし、次の相wの相電流データの磁極位置θは遅れている分Δθpを減算した値θ+Δθpに補正し、次の相xの相電流データの磁極位置θは遅れている分2Δθpを減算した値θ−2Δθpに補正して、5相/2相変換すなわち固定/回転座標変換を行う。
第2実施例は、3相電気モータ10の3相電流検出センサ14〜16の1つ16を省略して2相(U相&V相)の電流のみを検出して、上記(6)式の3相/2相変換すなわち固定/回転座標変換により、d軸およびq軸の帰還電流id,iqを算出する。すなわち第2実施例のマイコンMPUは、「入力読込み」(2)においては、図8の(a)に示すように、「U相電流iU読込み」(32)で電流センサ14の検出電流信号をA/D変換して読込み、続いてΔtp後に「V相電流iU読込み」(33)で電流センサ15の検出電流信号をA/D変換して読込むが、W相電流の読込みはしない。これに対応して、「電流帰還値算出」(4)では、図8の(b)に示すように、3相電流の内の2相の検出電流を用いて、上記(6)式の3相/2相変換により、d軸およびq軸の帰還電流id,iqを算出する(38a)。(6)式で算出する回転座標の電流id,iqの振幅Kbは、3相/2相変換の精度を高くするために、(17)式に示すように、
Kb=(√6)/〔2sin(2π/3−Δθp)〕 ・・・(17)
とする。この理由を説明する。磁極位置変化量Δθpが0の場合の回転座標の電流id,iqが(7)式に示すように(√2/3),0のとき、固定座標の3相電流iU,IV,iWの2相iU,IVは、(13)式に示すものとなる。
Figure 0004434184
上述の磁極位置変化量Δθpがある場合には、3相電流iU,IV,iWの2相iU,IVは、(14)式に示すものとなる。
Figure 0004434184
この場合の3相/2相変換式は、回転座標の電流id,iqの振幅をKbとすると、(15)式となる。
Figure 0004434184
この(15)式を計算し、算出値を、磁極位置変化量Δθpが0の場合と同じく(7)式の値と等しいとすることにより、(16)式が成立する。(16)式から振幅Kaを算出すると、(17)式となる。
Figure 0004434184
Figure 0004434184
すなわち、振幅Kbは、(√6)/〔2sin(2π/3−Δθp)〕としなければならない。こうすることにより、磁極位置変化量Δθpがある場合でも、正確に回転座標の電流値id,iqを得ることができる。
第2実施例は、電流センサが出力する2相の相電流検出信号iU,iVを時間間隔Δtpで相電流データにデジタル変換し、図9の(a)に示すように、該デジタル変換の順番で中間点の直後のV相のデジタル変換を基準時点として、該基準時点のデジタル変換の相電流データiVの磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を減算した値に補正して、補正した値を用いて(6)式によって3相/2相変換をする。デジタル変換の順番で中間点の直前のU相のデジタル変換を基準時点として、該基準時点のデジタル変換の相電流データiUの磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を加算した値に補正して、補正した値を用いて3相/2相変換をしてもよい。
多相電気モータのもう1つである5相電気モータの場合には、電流センサが出力する4相の相電流検出信号を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換し、図9の(b)に示すように、該デジタル変換の順番で中間点の直後のデジタル変換(iv)を基準時点として、該中間点の直前のデジタル変換(iu)と対比して、デジタル変換が進んでいるt相の相電流データitの磁極位置θは進んでいる分Δθpを加算した値に補正し、デジタル変換が遅れているv相,w相の相電流データiv,iwの磁極位置θは遅れている分Δθp,2Δθpを減算した値に補正して、補正した値を用いて5相/2相の固定/回転座標変換をする。
中間点の直前のデジタル変換(iu)を基準時点とした場合は、前記直後のデジタル変換(iv)と対比して、デジタル変換が進んでいるt,u相の相電流データの磁極位置θは進んでいる分2Δθp,Δθpを加算した値に補正し、デジタル変換が遅れているw相の相電流データiwの磁極位置θは遅れている分Δθpを減算した値に補正して、補正した値を用いて5相/2相の固定/回転座標変換をする。
第2実施例のその他のハードウエアおよび機能は、上述の第1実施例のものと同様である。
第3実施例のハードウエアは第1実施例と同様であり、電流センサ14〜16で、電気モータ10のU相,V相およびW相の電流iU,iV,iWを検出する。第3実施例では、電流センサ14〜16の検出遅れΔtsおよび電流検出信号のデジタル変換の前のフィルタ回路(CRフィルタ)の遅延時間(時定数)Δtfによる、電流検出信号の遅延、すなわち実際の相電流に対するA/D変換の遅れΔtd=Δts+Δtfに相当する磁極位置変化量Δtd=ω・Δtd=ω・Δts+ω・Δtfの分、電流検出データiU,iV,iWの磁極位置θを補正した、下記(18)式の3相/2相変換式を用いて、電流検出データiU,iV,iWを2相電流id,iqに変換する。
Figure 0004434184
第3実施例のマイコンMPUは、第1実施例と同様に、「入力読込み」(2)においては、図10の(a)に示すように、「U相電流iU読込み」(32)で電流センサ14の検出電流信号をA/D変換して読込み、続いてΔtp後に「V相電流iU読込み」(33)で電流センサ15の検出電流信号をA/D変換して読込み、続いてΔtp後に「W相電流iW読込み」(34)で電流センサ16の検出電流信号をA/D変換して読込む(34)。「電流帰還値算出」(4)では、図10の(b)に示すように、電流検出信号のA/D変換タイミングの相間ずれΔtp、および、全相に共通の、電流検出信号の遅延Δtd=Δts+Δtfを、それらの時間の磁極位置変化量ΔθpおよびΔθdに変換する(37a)。そして上記(18)式を用いる3相/2相変換により、電流検出データiU,iV,iWを2相電流id,iqに変換する(38b)。第3実施例のその他の機能は、上述の第1実施例のものと同様である。
第4実施例は、電気モータ10の3相電流検出センサ14〜16の1つ16を省略して2相(U相&V相)の電流のみを検出して、電流センサ14,15の検出遅れΔtsおよびフィルタ回路の遅延時間Δtfの分、磁極位置θを補正した、下記(19)式の3相/2相変換式を用いて、電流検出データiU,iV,iWを2相電流id,iqに変換する。
Figure 0004434184
従って第4実施例のマイコンMPUは、「入力読込み」(2)においては、図11の(a)に示すように、「U相電流iU読込み」(32)で電流センサ14の検出電流信号をA/D変換して読込み、続いてΔtp後に「V相電流iU読込み」(33)で電流センサ15の検出電流信号をA/D変換して読込むが、W相電流の読込みはしない。「電流帰還値算出」(4)では、図11の(b)に示すように、電流検出信号のA/D変換タイミングの相間ずれΔtp、および、全相に共通の、電流検出信号の遅延Δtd=Δts+Δtfを、それらの時間の磁極位置変化量ΔθpおよびΔθdに変換する(37a)。そして3相電流の内の2相の検出電流を用いて、上記(21)式の3相/2相変換により、d軸およびq軸の帰還電流id,iqを算出する(38c)。第4実施例のその他のハードウエアおよび機能は、上述の第1実施例のものと同様である。
本発明の第1実施例の構成の概略を示すブロック図である。 図1に示すモータ制御装置30の機能構成の概要を示すブロック図である。 図3に示すマイコンMPUの、モータ駆動制御の概要を示すフローチャートである。 (a)は図3に示す「入力読込み」(2)の内容を示すフローチャートであり、(b)は図3に示す「電流帰還値算出」(4)の内容を示すフローチャートである。 (a)は第1実施例の3相電流iU,iV,iWのこの順の順次デジタル変換による、電流読込みタイミングずれと、該タイミングずれによる検出電流間の位相ずれを補正するための移相量との関係を示す図表である。(b)は、5相電気モータの5相電流の読込みにおける、電流読込みタイミングずれと、該タイミングずれによる検出電流間の位相ずれを補正するための移相量との関係を示す図表である。 図1に示す電気モータ10の高効率トルク曲線の概要を示すグラフであり、横軸はd軸電流値、縦軸はq軸電流値である。 3相電流波形を示すタイムチャートである。 (a)は第2実施例のマイコンMPUの、「入力読込み」(2)の内容を示すフローチャートであり、(b)は「電流帰還値算出」(4)の内容を示すフローチャートである。 (a)は第2実施例の3相電流iU,iV,iWの中の2相U,Vの電流の順次デジタル変換による、電流読込みタイミングずれと、該タイミングずれによる検出電流間の位相ずれを補正するための移相量との関係を示す図表である。(b)は、5相電気モータの5相電流の読込みにおける、電流読込みタイミングずれと、該タイミングずれによる検出電流間の位相ずれを補正するための移相量との関係を示す図表である。 (a)は第3実施例のマイコンMPUの、「入力読込み」(2)の内容を示すフローチャートであり、(b)は「電流帰還値算出」(4)の内容を示すフローチャートである。 (a)は第4実施例のマイコンMPUの、「入力読込み」(2)の内容を示すフローチャートであり、(b)は「電流帰還値算出」(4)の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
10:電気モータ
11〜13:3相のステータコイル
14〜16:電流センサ
17:レゾルバ
18:車両上のバッテリ
21:電圧センサ
42:界磁調整代算出
id:d軸電流値
1q:q軸電流値
T:トルク
ω:回転速度
θ:回転角度
Vdc:バッテリ電圧

Claims (17)

  1. 多相電気モータの固定座標の3相以上の相電流を電流センサで検出して固定/回転座標変換により回転座標の検出電流に変換し、該回転座標の検出電流および回転座標の目標電流に基づいて前記多相電気モータの各相通電電流を制御する電気モータのフィードバック制御において、
    前記電流センサが出力する奇数相の相電流検出信号を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換し、該デジタル変換の順番で中央のデジタル変換を基準時点として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相の相電流データの磁極位置θは進んでいる分を加算した値に補正し、前記基準時点よりデジタル変換が遅れている相の相電流データの磁極位置θは遅れている分を減算した値に補正して、補正した値を用いて前記固定/回転座標変換をする、ことを特徴とする、電気モータのフィードバック制御方法。
  2. 3相電気モータの固定座標の3相の相電流を電流センサで検出して固定/回転座標変換により回転座標の検出電流に変換し、該回転座標の検出電流および回転座標の目標電流に基づいて前記3相電気モータの各相通電電流を制御する電気モータのフィードバック制御において、
    前記電流センサが出力する3相の相電流検出信号を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換し、該デジタル変換の順番で中央のデジタル変換を基準時点として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相の相電流データの磁極位置θは進んでいる分を加算した値に補正し、前記基準時点よりデジタル変換が遅れている相の相電流データの磁極位置θは遅れている分を減算した値に補正して、補正した値を用いて前記固定/回転座標変換をする、ことを特徴とする、電気モータのフィードバック制御方法。
  3. 多相電気モータの固定座標の2相以上の相電流を電流センサで検出して固定/回転座標変換により回転座標の検出電流に変換し、該回転座標の検出電流および回転座標の目標電流に基づいて前記多相電気モータの各相通電電流を制御する電気モータのフィードバック制御において、
    前記電流センサが出力する偶数相の相電流検出信号を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換し、該デジタル変換の順番で中間点の直前又は直後のデジタル変換を基準時点として、該中間点の直後を該基準時点とした場合は前記直前のデジタル変換と対比して、該中間点の直前を該基準時点とした場合は前記直後のデジタル変換と対比して、デジタル変換が進んでいる相の相電流データの磁極位置θは進んでいる分を加算した値に補正し、デジタル変換が遅れている相の相電流データの磁極位置θは遅れている分を減算した値に補正して、補正した値を用いて前記固定/回転座標変換をする、ことを特徴とする、電気モータのフィードバック制御方法。
  4. 3相電気モータの固定座標の2相の相電流を電流センサで検出して固定/回転座標変換により回転座標の検出電流に変換し、該回転座標の検出電流および回転座標の目標電流に基づいて前記3相電気モータの各相通電電流を制御する電気モータのフィードバック制御において、
    前記電流センサが出力する2相の相電流検出信号を時間間隔Δtpで相電流データにデジタル変換し、該デジタル変換の順番で中間点の直前又は直後のデジタル変換を基準時点として、該中間点の直後を該基準時点とした場合は該基準時点のデジタル変換の相電流データの磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を減算した値に補正し、該中間点の直前を該基準時点とした場合は該基準時点のデジタル変換の相電流データの磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を加算した値に補正して、補正した値を用いて前記固定/回転座標変換をする、ことを特徴とする、電気モータのフィードバック制御方法。
  5. 前記固定/回転座標変換によって得る回転座標の検出電流の、固定座標の相電流に対する遅れを低減する方向に、前記固定/回転座標変換に用いる固定座標の相電流宛ての磁極位置θを、固定座標の相電流の変化に対する前記電流センサの相電流検出信号の変化の遅れ時間Δtsの間の磁極位置変化量Δθsの分、補正する、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御方法。
  6. 前記固定/回転座標変換によって得る回転座標の検出電流の、固定座標の相電流に対する遅れを低減する方向に、前記固定/回転座標変換に用いる固定座標の相電流宛ての磁極位置θを、前記デジタル変換の前に前記相電流検出信号に適用するフィルタ処理による遅れ時間Δtfの間の磁極位置変化量Δθfの分、補正する、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御方法。
  7. 前記固定座標の相電流宛ての磁極位置θの補正量に対応して、前記固定/回転座標変換の回転座標の検出電流の振幅を補正する、請求項1乃至6のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御方法。
  8. 多相電気モータの、回転座標の目標電流を生成する手段;
    前記多相電気モータの、固定座標の3相以上の相電流を検出する電流センサ;
    該電流センサが出力する奇数相の相電流検出信号を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換する手段;
    前記多相電気モータの磁極位置θを検出する手段;
    前記デジタル変換の順番で中央のデジタル変換を基準時点として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相の相電流データの磁極位置θは進んでいる分を加算した値に補正し、前記基準時点よりデジタル変換が遅れている相の相電流データの磁極位置θは遅れている分を減算した値に補正して、補正した値を用いて固定/回転座標変換により固定座標の相電流データを回転座標の検出電流に変換する手段;および、
    該回転座標の検出電流および前記目標電流に基づいて前記多相電気モータの各相通電電流を制御する手段;
    を備える電気モータのフィードバック制御装置。
  9. 3相電気モータの、回転座標の目標電流を生成する手段;
    前記3相電気モータの、固定座標の3相の相電流を検出する電流センサ;
    該電流センサが出力する3相の相電流検出信号を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換する手段;
    前記多相電気モータの磁極位置θを検出する手段;
    前記デジタル変換の順番で中央のデジタル変換を基準時点として、該基準時点よりデジタル変換が進んでいる相の相電流データの磁極位置θは進んでいる分を加算した値に補正し、前記基準時点よりデジタル変換が遅れている相の相電流データの磁極位置θは遅れている分を減算した値に補正して、補正した値を用いて固定/回転座標変換により固定座標の相電流データを回転座標の検出電流に変換する手段;および、
    該回転座標の検出電流および前記目標電流に基づいて前記多相電気モータの各相通電電流を制御する手段;
    を備える電気モータのフィードバック制御装置。
  10. 多相電気モータの、回転座標の目標電流を生成する手段;
    前記多相電気モータの、固定座標の2相以上の相電流を検出する電流センサ;
    該電流センサが出力する偶数相の相電流検出信号を時間間隔Δtpで順次に相電流データにデジタル変換する手段;
    前記多相電気モータの磁極位置θを検出する手段;
    前記デジタル変換の順番で中間点の直前又は直後のデジタル変換を基準時点として、該中間点の直後を該基準時点とした場合は前記直前のデジタル変換と対比して、該中間点の直前を該基準時点とした場合は前記直後のデジタル変換と対比して、デジタル変換が進んでいる相の相電流データの磁極位置θは進んでいる分を加算した値に補正し、デジタル変換が遅れている相の相電流データの磁極位置θは遅れている分を減算した値に補正して、補正した値を用いて固定/回転座標変換により固定座標の相電流データを回転座標の検出電流に変換する手段;および、
    該回転座標の検出電流および前記目標電流に基づいて前記多相電気モータの各相通電電流を制御する手段;
    を備える電気モータのフィードバック制御装置。
  11. 3相電気モータの、回転座標の目標電流を生成する手段;
    前記多相電気モータの、固定座標の2相の相電流を検出する電流センサ;
    該電流センサが出力する2相の相電流検出信号を時間間隔Δtpで相電流データにデジタル変換する手段;
    前記多相電気モータの磁極位置θを検出する手段;
    前記デジタル変換の順番で中間点の直前又は直後のデジタル変換を基準時点として、該中間点の直後を該基準時点とした場合は該基準時点のデジタル変換の相電流データの磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を減算した値に補正し、該中間点の直前を該基準時点とした場合は該基準時点のデジタル変換の相電流データの磁極位置θは前記時間間隔Δtp相当量を加算した値に補正して、補正した値を用いて固定/回転座標変換により固定座標の相電流データを回転座標の検出電流に変換する手段;および、
    該回転座標の検出電流および前記目標電流に基づいて前記3相電気モータの各相通電電流を制御する手段;
    を備える電気モータのフィードバック制御装置。
  12. 前記目標電流を生成する手段は、前記電気モータの各回転速度で各目標トルクを最低電力消費で発生する各目標電流を保持する高効率トルク曲線テーブルを含み、該高効率トルク曲線テーブルから、与えられる目標トルク宛ての目標電流を読出す、請求項8乃至11のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。
  13. 前記目標電流を生成する手段は、前記電気モータに給電する電源電圧と、目標電流対応の目標電圧に基づいて弱め界磁電流を導出する手段を含み、該弱め界磁電流相当を、前記高効率トルク曲線テーブルから読出した目標電流から減算した値に、目標電流を補正する、請求項12に記載の電気モータのフィードバック制御装置。
  14. 前記変換する手段は、前記固定/回転座標変換によって得る回転座標の検出電流の、固定座標の相電流に対する遅れを低減する方向に、前記固定/回転座標変換に用いる固定座標の相電流宛ての磁極位置θを、固定座標の相電流の変化に対する前記電流センサの相電流検出信号の変化の遅れ時間Δtsの間の磁極位置変化量Δθsの分、補正する、請求項8乃至13のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。
  15. 前記変換する手段は、前記固定/回転座標変換によって得る回転座標の検出電流の、固定座標の相電流に対する遅れを低減する方向に、前記固定/回転座標に用いる固定座標の相電流宛ての磁極位置θを、前記デジタル変換の前に前記相電流検出信号に適用するフィルタ処理による遅れ時間Δtfの間の磁極位置変化量Δθfの分、補正する、請求項8乃至14のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。
  16. 前記変換する手段は、固定座標の相電流宛ての磁極位置θの前記補正量に対応して、前記固定/回転座標変換の回転座標の検出電流の振幅を補正する、請求項8乃至15のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。
  17. 前記電気モータは、車両に装備されて該車両の車輪を回転駆動する車上電気モータである、請求項8乃至16のいずれか1つに記載の電気モータのフィードバック制御装置。

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