JP3666181B2 - 反射型兼透過型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、昼間等外光が明るい時これを利用して画像を写し出す一方、夜間等外光が乏しい場合バックライト(背面光源)を利用して画像を写し出す反射型兼透過型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気光学物質として液晶を利用した表示装置には種々のモードがあり、現在ツイスト配向又はスーパーツイスト配向されたネマティック液晶を用いたTNモードあるいはSTNモードが主流となっている。しかしながら、これらのモードは動作原理上一対の偏光板が必要であり、その光吸収がある為透過率が低く明るい表示画面が得られない。これらのモードの他、二色性色素を利用したゲストホストモードも開発されている。ゲストホストモードの液晶表示装置は液晶に添加した二色性色素の吸収係数の異方性を利用して表示を行なうものである。棒状構造の二色性色素を用いると、色素分子は液晶分子に平行に配列する性質があるので、電界を印加して液晶の分子配向を変化させると、色素の配向方向も変化する。この色素は方向によって着色したりしなかったりするので、電圧を印加することによって液晶表示装置の着色、無色を切り換えることができる。
【0003】
図26は透過方式のハイルマイアー(HEILMEIER)型ゲストホスト液晶表示装置の構造を示しており、(A)は電圧無印加状態を表わし、(B)は電圧印加状態を表わしている。この液晶表示装置はp型色素と誘電異方性が正のネマティック液晶(Np 液晶)を用いている。p型の二色性色素は分子軸にほぼ平行な吸収軸を持っており、分子軸に平行な偏光成分Lxを強く吸収し、それに垂直な偏光成分Lyはほとんど吸収しない。(A)に示す電圧無印加状態では、光源からの入射光に含まれる偏光成分Lxがp型色素により強く吸収され、液晶表示装置は着色する。これに対し、(B)に示す電圧印加状態では、誘電異方性が正のNp 液晶が電界に応答して立ち上がり、これに合わせてp型色素も垂直方向に整列する。この為、偏光成分Lxはわずかに吸収されるだけで液晶表示装置はほぼ無色を呈する。入射光に含まれる他方の偏光成分Lyは電圧印加状態及び電圧無印加状態のいずれであっても二色性色素によって吸収されることはほとんどない。従って、透過型のゲストホスト液晶表示装置では、予め一枚の偏光板を介在させ、他方の偏光成分Lyを取り除き、コントラストの改善を図っている。
【0004】
上述した透過型のゲストホスト液晶表示装置では、十分なコントラストを得る為に、液晶表示装置の入射側に一枚の偏光板を配置し、入射光の偏光方向を液晶の配向方向と一致させている。しかしながら、このようにすると偏光板により原理的には入射光の50%(実際には40%程度)が失われる為、表示がTNモードのように暗くなってしまう。この問題を改善する手法として、単に偏光板を取り除いただけでは吸光度のオンオフ比が著しく低下するので適当ではなく、種々の改善策が提案されている。例えば図27に示すように、入射側から偏光板を除去する一方、出射側に四分の一波長板及び反射板を取り付けた反射型のゲストホスト液晶表示装置が提案されている。この方式では、互いに直交する2つの偏光成分Lx,Lyが、四分の一波長板によって往路及び復路で偏光方向を90°回転させ、偏光平分の入れ替えが行なわれる。従って、(A)に示すオフ状態(吸収状態)では、偏光成分Lx,Lyが入射光路か反射光路のいずれかで吸収を受けることになる。又(B)に示すオン状態(透過状態)ではいずれの偏光成分Lx,Lyもほとんど吸収を受けることはない。これにより、入射光の利用効率が顕著に改善でき、表示装置が明るくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のゲストホスト液晶表示装置は、図26に示した透過型と図27に示した反射型がある。透過型は観察者が位置する表示装置の前面とは反対側の後面に照明用の背面光源(バックライト)を配置して画面を明るく照らし出している。一方、反射型は太陽光等の外光を利用して画面を写し出す。前者はバックライトを利用するので明るい表示が可能であり特にカラー表示に適しているが、バックライトが大きな電力を消費する。例えば屋外で使用する場合、消費電力が大きい為携帯機器のディスプレイとしては不適当である。又、外光が豊富な明るい環境下では、逆にコントラストが低下する。これに対し、後者は外光を利用する為バックライトが不要となりその分消費電力を抑制できる。又、透過型と異なり反射型は明るい環境下でコントラストが高くなる。しかしながら、反射型は絶対的な画像輝度が低く高品位のカラー表示は難しい。又、夜間等外光が乏しくなる環境では表示の視認性が著しく低下する。
【0006】
【課題を解決する為の手段】
述した従来の技術の課題を解決する為、本発明は昼間、夜間を問わず良好な表示状態が得られる反射型兼透過型表示装置を提供することを目的とする。係る目的を達成する為に以下の手段を講じた。即ち、本発明に係る反射型兼透過型表示装置は基本的な構成として、前方に位置し電極を備えた第1の透明基板と、これから所定の間隙を介して後方に位置し電極を備えた第2の透明基板と、該間隙に保持され入射する光を該電極に印加される電圧に応じて変調し表示を行なう電気光学物質と、第2の透明基板側に配され入射する光の大部分を反射するとともに一部分を透過可能な光反射層と、第2の透明基板より後方に配され必要に応じて前方に向って光を入射する背面光源とを備えている。係る構成において、通常は前方から後方に向って外部から入射する光の大部分を該光反射層で前方に反射して表示を行なうとともに、必要に応じ後方から前方に向って該背面光源から入射する光の一部分を該光反射層で遮ることなく前方に透過して表示を行ない、前記光反射層が基板に対して平行ではなくある角度を以て傾斜している。好ましくは、第1及び第2の透明基板に設けた各電極は互いに対面してマトリクス状の画素を規定し、前記光反射層は個々の画素に対応して細分化された反射要素の集合からなり、各反射要素は前方から入射した光の大部分を反射する金属膜及び後方から入射した光の一部分を透過する為に該金属膜の一部を除去した微小な開口を有しており、加えて該光反射層の後方に位置し該背面光源から発した光を各画素の開口に向けて集光するマイクロレンズを備えている。また好ましくは、前記電気光学物質はホストとなるネマティック液晶にゲストとなる二色性色素を添加したゲストホスト液晶であり、前記第2の透明基板は該光反射層と該ゲストホスト液晶との間に外部から入射する光の変調を効率化する四分の一波長層を備えており、前記背面光源は該第2の透明基板との間に該背面光源から入射する光の変調を可能にする偏光板及び四分の一波長板を備えている。
【0007】
本発明に係る反射型兼透過型表示装置は入射する光の大部分を反射するとともに一部分を透過可能な光反射層を備えている。昼間等通常使用時には、前方から後方に向って外部から入射する太陽光等の外光の大部分を光反射層で前方に反射して表示を行なう。この時には背面光源を点灯する必要が無いので消費電力を節約できる。一方、夜間等外光が乏しい場合には、後方から前方に向って背面光源から入射する光の一部分を光反射層で遮ることなく前方に透過して表示を行なう。すなわち、本反射型兼透過型表示装置は外光が乏しい場合でも表示が視認できるようにしている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第1実施形態を示す模式的な部分断面図である。図示する様に、本表示装置は所定の間隙を介して互いに接合した上下一対の基板1,2を用いて構成されている。上側基板1は入射側に位置しガラス等の透明基材からなる。一方下側の基板2は反射側に位置し、これもガラス等の透明基材を用いている。一対の基板1,2の間隙には電気光学物質としてゲストホスト液晶3が保持されている。このゲストホスト液晶3は負の誘電異方性を有するネマティック液晶分子4を主体とし、かつ二色性色素5を所定の割合で含有している。上側の基板1の内表面には対向電極6と配向層7が形成されている。対向電極6はITO等の透明導電膜からなる。配向層7は例えばポリイミドフィルムからなり、ゲストホスト液晶3を垂直配向している。なお、本発明はこれに限られるものではなく、図26や図27に示した様にゲストホスト液晶を水平配向してもよい。本実施形態では電圧無印加状態でゲストホスト液晶3は垂直配向し、電圧印加状態では水平配向に移行する。
【0009】
下側の基板2には少くとも、薄膜トランジスタ8からなるスイッチング素子と光反射層9と四分の一波長層10と画素電極11とが形成されている。四分の一波長層10は薄膜トランジスタ8や光反射層9の上方に成膜されており、且つ薄膜トランジスタ8に連通するコンタクトホール12が設けられている。画素電極11はこの四分の一波長層10の上にパタニングされている。従って、画素電極11と対向電極6との間でゲストホスト液晶3に十分な電界を印加することが可能である。この画素電極11は四分の一波長層10に開口したコンタクトホール12を介して薄膜トランジスタ8に電気接続している。光反射層9は入射する光の大部分を反射するとともに一部分を透過可能な構造を有している。具体的には、光反射層9は平面に沿って形成された微細な凸部9aとその上に成膜された金属膜9bからなる。この金属膜9bの一部をエッチングで除去した開口9cを設けており、前方から入射した光の大部分を散乱的に反射する一方、後方から入射した光の一部分を開口9cから透過する。この開口9cは凸部9aの一部に形成されている。
【0010】
後方に位置する基板2のさらに後側には背面光源30が配されており、必要に応じて前方に向って光を入射する。本実施形態では、背面光源30と基板2との間に偏光板31及び四分の一波長板32が介在している。係る構成において、通常前方から後方に向って外部から入射する光(外光)の大部分を光反射層9で前方に反射して表示を行なうとともに、必要に応じ後方から前方に向って背面光源30から入射する光(光源光)の一部分を光反射層9で遮ることなく開口9cを介して前方に透過して表示を行なう。
【0011】
以下、個々の要素について具体的な説明を加える。本実施形態では、四分の一波長層10は一軸配向した高分子液晶膜で構成されている。この高分子液晶膜を一軸配向する為下地配向層13が用いられている。薄膜トランジスタ8及び光反射層9の凹凸を埋める為平坦化層14が介在しており、上述した下地配向層13はこの平坦化層14の上に形成される。そして、四分の一波長層10もこの平坦化層14の表面に成膜されている。この場合、画素電極11は四分の一波長層10及び平坦化層14を貫通して設けたコンタクトホール12を介して薄膜トランジスタ8に接続することになる。光反射層9は個々の画素電極11に対応して細分化されている。個々に細分化された部分は対応する画素電極11と同電位に接続されている。係る構成により、光反射層9と画素電極11との間に介在する四分の一波長層10や平坦化層14に不要な電界が加わることがない。光反射層9は図示するように金属膜9bからなる散乱性の反射面を備えており、入射光の鏡面反射を防止して画質の改善を図っている。前述した様に、この光反射層9には後方から入射した照明光を前方に透過する為の開口9cが設けられている。画素電極11の表面を被覆するように配向層15が形成されており、ゲストホスト液晶3に接してその配向を制御している。本実施形態では、この配向層15は対向する配向層7と一緒になって、ゲストホスト液晶3を垂直配向している。薄膜トランジスタ8はボトムゲート構造を有しており、下から順にゲート電極16、ゲート絶縁膜17、半導体薄膜18を重ねた積層構造を有している。半導体薄膜18は例えば多結晶シリコンからなり、ゲート電極16と整合するチャネル領域は上側からストッパ19により保護されている。
【0012】
係る構成を有するボトムゲート型の薄膜トランジスタ8は層間絶縁膜20により被覆されている。層間絶縁膜20には一対のコンタクトホールが開口しており、これらを介してソース電極21及びドレイン電極22が薄膜トランジスタ8に電気接続している。これらの電極21及び22は例えばアルミニウムをパタニングしたものである。ドレイン電極22は光反射層9と同電位になっている。また、画素電極11は前述したコンタクトホール12を介してこのドレイン電極22と電気接続している。一方、ソース電極21には信号電圧が供給される。
【0013】
ここで、光反射層9の形成方法を説明する。この光反射層9は凸部9aが形成された樹脂膜と、その表面に成膜されたアルミニウム等の金属膜9bとからなる。樹脂膜はフォトリソグラフィにより凹凸がパタニングされた感光性樹脂膜である。感光性樹脂膜9aは例えばフォトレジストからなり、層間絶縁膜20の表面に全面的に塗布される。これを所定のマスクを介して露光処理して円柱状にパタニング加工する。次いで、加熱してリフローを施せば凸部9aが安定的に形成できる。このようにして形成された凸部9aの表面に所望の膜厚で良好な光反射率を有するアルミニウム等の金属膜9bを形成する。凸部9aの高さ寸法を例えば数μmに設定すれば、良好な光散乱特性が得られ、光反射層9は白色を呈する。この後、金属膜9bをエッチングして凸部9aの一部から部分的に除去し、開口9cを設ける。
【0014】
さらに、四分の一波長層10の形成方法を説明する。まず、光反射層9の上に平坦化層14を形成して凹凸を埋めている。平坦化層14はアクリル樹脂等透明な有機物を用いることが好ましい。この後、四分の一波長層10を形成する処理に進む。まず、平坦化層14の上に下地配向層13を形成した後その上に高分子液晶を塗工して一軸配向させることにより四分の一波長層10を形成する。この際、平坦化層14を介在させることで下地配向層13の成膜及びラビング処理が安定に行なえる。この為、四分の一波長層10が精度よく形成できる。
【0015】
下地配向層13は例えばポリイミドフィルムからなり、所定の配向方向に沿ってラビング処理が施される。この下地配向層13の上に実際に四分の一波長層10を形成する。具体的には、高分子液晶を所定の膜厚で下地配向層13の上に塗工する。この高分子液晶は所定の転位点を境にして高温側のネマティック液晶相と低温側のガラス固体相との間を相転位可能な材料である。この高分子液晶を有機溶媒に溶解させた後、スピンコーティングによって下地配向層13の表面に塗布する。この際、溶液の濃度やスピン回転数等の条件を適宜設定して、形成される薄膜の膜厚が可視光領域でλ/4の位相差を生じさせる様にする。なお、λは入射光の波長である。この後温度処理を行ない、基板2を一旦転位点以上に加熱した後転位点以下の室温まで除冷し、成膜された高分子液晶を配向方向に整列させて四分の一波長層10を形成する。成膜段階では高分子液晶に含まれる液晶分子はランダムな配列状態にあるのに対し、除冷後では液晶分子は配向方向に沿って整列し、所望の一軸光学異方性が得られる。
【0016】
図2を参照して、図1に示した第1実施形態の反射表示時における動作を説明する。反射表示を行なう場合背面光源は消灯する。外部からの入射光は対向基板及びゲストホスト液晶を通過し、光反射層9で拡散反射される。白黒表示の切り替えは画素電極11に印加する電圧のオン/オフで制御する。この白黒表示について図1を参照し説明を加える。電圧印加状態では、ネマティック液晶分子4は水平に配向しており、二色性色素5も同様に配向する。上側の基板1側から入射した光がゲストホスト液晶3に進むと、入射光のうち二色性色素5の分子の長軸方向に対して平行な振動面を持つ成分が二色性色素5によって吸収される。又、二色性色素5の分子の長軸方向に対して垂直な振動面を持つ成分はゲストホスト液晶3を通過し、下側の基板2の表面に形成された四分の一波長層10で円偏光とされて、光反射層9で反射する。この時、反射光の偏光が逆回りとなり、再び四分の一波長層9を通過し、二色性色素5の分子の長軸方向に対して平行な振動面を持つ成分となる。この成分は二色性色素5によって吸収されるのでほぼ完全な黒色表示となる。一方、電圧無印加時にはネマティック液晶分子4は図示の様に垂直に配向し、二色性色素5も同様に配向する。上側の基板1側から入射した光は二色性色素5によって吸収されずにゲストホスト液晶3を通過し、さらに四分の一波長層9で偏光されずに光反射層9で反射する。反射光は再び四分の一波長層10を通過し、ゲストホスト液晶3で吸収されずに出射する。従って白色表示となる。
【0017】
図3を参照して、図1に示した第1実施形態の透過表示時における動作を説明する。透過表示時には背面光源を点灯する。背面光源から発した光源光は基板2を通過し、光反射層9を構成する金属膜9bの裏面で反射され、開口4cから出射した後近傍の金属膜9bの表面で拡散反射され、ゲストホスト液晶に入射する。白黒表示の切り替えは、反射表示と同様画素電極11に印加する電圧のオンオフにより制御する。この点に付き、再び図1を参照して説明を加える。背面光源30からの光は偏光板31で直線偏光とされ、四分の一波長板32及び四分の一波長層10によって偏光軸が90°回転した状態でゲストホスト液晶3に進入する。従って、図26に示した透過型ゲストホスト液晶表示装置と同様の原理により白黒表示が行なえる。即ち、電圧無印加状態ではゲストホスト液晶3に含まれる二色性色素5が液晶分子4に倣って垂直配向している。この配向状態では、背面光源30から発した光源光は何らゲストホスト液晶3によって吸収されずにそのまま透過し、白表示となる。一方、電圧印加状態では二色性色素5は液晶分子4とともに水平配向に移行する。液晶分子4のプレチルト角を適当に制御することで、液晶分子4及び二色性色素5の配向方向を例えば紙面に対して平行に設定できる。背面光源30から発した光源光は偏光板31により直線偏光に変換される。この直線偏光軸は紙面と垂直である。直線偏光は四分の一波長板32及び四分の一波長層10を通過することで偏光軸が90°回転する。従って、ゲストホスト液晶3に入射する時点では偏光軸が紙面と平行になる。この為、ゲストホスト液晶3により吸収を受け、黒表示が行なえる。四分の一波長板32と四分の一波長層10は互いに重なることで二分の一波長板として機能し、直線偏光の偏光軸を90°回転する。仮に、四分の一波長板32が無いと、偏光板31を通った直線偏光が四分の一波長層10により円偏光に変換される為、ゲストホスト液晶3により十分な吸収を受けることができない。これに対処する為、外付けの四分の一波長板32を導入し、内蔵された四分の一波長層10の影響を除去するようにしている。即ち、外付けの四分の一波長板32は透過表示を行なう場合にゲストホスト液晶3による光変調を可能とする為に装着されたものである。
【0018】
以上のように、本反射型兼透過型表示装置は、前方に位置し電極6を備えた第1の透明基板1と、これから所定の間隙を介して後方に位置し電極11を備えた第2の透明基板2と、この間隙に保持され入射する光を電極6,11に印加される電圧に応じて変調し表示を行なう電気光学物質としてのゲストホスト液晶3と、第2の透明基板2側に配され入射する光の大部分を反射するとともに一部分を透過可能な光反射層9と、第2の透明基板2より後方に配され必要に応じて前方に向って光を入射する背面光源30とを備えている。通常前方から後方に向って外部から入射する光(外光)の大部分を光反射層9で前方に反射して表示を行なうとともに、必要に応じ後方から前方に向って背面光源30から入射する光の一部分を光反射層9で遮ることなく前方に透過して表示を行なう。電気光学物質は、ホストとなる液晶分子4からなるネマティック液晶にゲストとなる二色性色素5を添加したゲストホスト液晶3であり、第2の透明基板2は光反射層9とゲストホスト液晶3との間に外部から入射する光の変調を効率化する四分の一波長層10を備えており、背面光源30は第2の透明基板2との間に背面光源30から入射する光の変調を可能にする偏光板31及び四分の一波長板32を備えている。光反射層9は平面に沿って形成された微細な凸部9aとその上に成膜された金属膜9bからなるとともに、金属膜9bの一部をエッチングで除去した開口9cを備えており、前方から入射した光の大部分を散乱的に反射する一方後方から入射した光の一部分を開口9cから透過する。この開口9cは凸部9aの一部に形成されている。係る構成により、本反射型兼透過型表示装置は暗い環境下でも明るい環境下でも高品位な表示が得られる。即ち、屋外/屋内双方で使用可能な画期的な表示装置が実現できる。
【0019】
図4は、本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第2実施形態を示す部分断面図であり、基板2側の一画素分のみを示してある。本実施形態はフォトレジストからなる凸部9a、金属膜9b、平坦化層14、四分の一波長層10、画素電極11等を備えている。ダブルゲート構造を有する薄膜トランジスタ8を介して供給された信号電圧は金属膜9bの一部及び中間電極12aを介して画素電極11に印加される。第1実施形態と同様に、光反射層9には開口9cが形成されており、背面光源と組み合わせた透過表示が可能である。これにより、周囲の環境が明るい所では背面光源を用いない反射型表示装置として機能し、暗い所では背面光源を用いた透過型表示装置として機能する。なお、本例では薄膜トランジスタ8を補助する補助容量Csを同時に形成している。又、ゲート絶縁膜17a,17bを重ねた積層構造を採用し、層間絶縁膜20a,20bも二層にしてある。
【0020】
図5は、図4に示した一画素分のパタン設計例を示す平面図である。光反射層9の一部に開口9cを設けると反射型表示装置としての表示特性の低下が懸念されるが、本図に示す様に光反射層9の平坦な部分のみに開口9cを設ければ、凸部9aによる光散乱効果の低下は起こらない。よって、反射型としての表示特性の低下を抑えることが可能である。図5に示す様に、光反射層9は画素毎に細分化されている。具体的には、ゲート配線Xと信号配線Yとによって区画された領域に一画素分の光反射層9が形成されている。この光反射層9と整合する様に画素電極11も個々の画素毎に形成されている。画素電極11はコンタクトホールを介して薄膜トランジスタ8のドレイン電極22に接続し、信号配線Yは同じくコンタクトホールを介してソース電極21に接続し、ゲート配線Xはゲート電極16に接続している。光反射層9は離散的に配列した凸部9aを無数に含んでおり、その上は金属膜9bにより被覆されている。凸部9aの間に残された平坦部には部分的に開口9cが形成されている。
【0021】
図6を参照して、図4及び図5に示した第2実施形態の動作を詳細に説明する。本実施形態は背面光源30側の透明基板2、これに対面する透明基板1、その内表面に形成されたカラーフィルタ40、対向電極6、両基板1,2に保持されたゲストホスト液晶3等を備えている。ゲストホスト液晶3は電圧無印加状態で水平配向した液晶分子4及び二色性色素5を含有している。まず、反射モードの動作原理について説明する。ゲート電極16の電位がローレベルの場合、ドレイン電極22及び画素電極11には電圧が印加されない為、水平配向されたゲストホスト液晶3に変化はない。対向基板1側から入射した光はゲストホスト液晶3により直線偏光となり、さらに四分の一波長層10を通過することにより円偏光となる。さらに、光反射層9により反射し、帰路四分の一波長層10を通った光は直線偏光となる。この直線偏光は偏光軸が90°旋回している為、ゲストホスト液晶3に吸収されてしまう。よって黒表示となる。ゲート電極16の電位がハイレベルの場合、ドレイン電極22を介して画素電極11に信号電圧が印加される為、対向電極6との間に電位差が生じ、液晶分子4の長軸方向は電界に平行に垂直配列する。この場合、前側の基板1から入射した光はゲストホスト液晶3により直線偏光にならない為、全て光反射層9により反射され基板1側に戻る。よって白表示となる。以上の説明は、誘電異方性が正の液晶分子4を使用した水平配向の場合であるが、誘電異方性が負の液晶を利用し初期配向を垂直配向にしてもよい。四分の一波長層10の光学的異方軸は、液晶分子4が水平配向されている場合には、その配向方向と45°の角度を成す様に設定する。又、液晶分子4が垂直配向されている場合には、プレチルト角を持った余弦方向に対して45°の角度を持つ様に四分の一波長層10の光学的異方軸が設定される。
【0022】
次に透過モードでの動作原理について説明する。本実施形態は背面光源30、直線偏光板31、四分の一波長板32を備えている。偏光板31の吸収軸はゲストホスト液晶3の配向方向と同じ向きに設置され、外付けの四分の一波長板32の光学的異方軸は内蔵の四分の一波長層10の光学的異方軸と同じ向きに設定されている。背面光源30から発した光は偏光板31により直線偏光となり、さらに四分の一波長板32により円偏光となり、後側の基板2に入射する。入射した光は光反射層9に設けた開口9cを介して四分の一波長層10を通過する。これにより、直線偏光に変換されるが、偏光板31を通った直後の偏光軸に対し90°偏光軸が回転している。ゲストホスト液晶3が水平配向している場合、四分の一波長層10を通った直線偏光はこれに吸収されてしまい黒表示となる。電圧印加に応答してゲストホスト液晶3が垂直配向に移行すると、四分の一波長層10を通った直線偏光は透過する為白表示となる。
【0023】
以上の様に本実施形態では、光反射層の一部に開口を設けることによりバックライトの併用が可能になり、反射型として使用できない暗い環境でもバックライトを用いることにより透過型として機能することが可能になる。特に、光反射層9の凸部と凸部の間に残された平面の一部に開口9cを設けることにより、光反射層の光散乱効果を損なうことなくバックライトの併用が可能になる。従来の光反射型液晶表示装置はバックライトを用いないで外光のみで視認するディスプレイである為低消費電力であり、携帯端末用ディスプレイとして適している。しかし、外光が全く無いかあるいは乏しい状況下では視認性が悪くなる為端末の使用が周囲の環境に制限されてしまう。補助的な光源として、表示装置の上部付近から光を当てる様なユニットを付属させて使用してもよいが、それでは端末自体の形状が大きくなり過ぎる為携帯用としては不適当である。これに対し、本実施形態では極めてコンパクトな構成で反射型兼透過型の表示装置を実現できる。
【0024】
図7は、本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第3実施形態を示す模式図である。(A)は光反射層の形成方法を模式的に表わしたものであり、(B)は一画素分の光反射層の構造を模式的に表わしている。(A)に示す様に、基板2には画素PXLが集積形成されている。(B)に示す様に、各画素は散乱性の光反射層9を備えている。この光反射層9は有効画素領域の一部において後方からの光を透過することが可能な構造を有している。基板2の上には層間絶縁膜20を介して凸部9aが形成されている。この凸部9aに対して金属膜9bを形成する為にアルミニウムをスパッタリング(又は蒸着)する際、スパッタ方向Sに対して基板2を傾斜させ、凹凸の陰を作ることで、光を透過する開口9cを形成している。有効画素領域内でフォトリソグラフィ及びリフロー等を利用して凸部9aをあらかじめ形成した基板2に対し、ターゲットTのアルミニウム等をスパッタする時スパッタリング方向Sに対して基板2を傾斜して成膜を行なう。その結果、凸部9aの形状によってスパッタ方向から陰になる部分が発生し、ここにはアルミニウムが被着しない為基板2の裏側から光が透過可能な開口9cができる。
【0025】
図8に示すように、凸部9aの陰になる部分の大きさの制御は、凸部9aの傾斜角αとスパッタ方向Sの関係によって決定される。陰を形成するには、基板2の法線を基準にしたスパッタ角θsと半球状の凸部9aの傾斜角αとの関係が、90°−α<θs<90°の条件を満たす必要がある。スパッタ角θsをこの範囲内で適切に制御することで、透過部分と反射部分の面積比を変えることができる。
【0026】
以上の様に、本実施形態では、光反射層9は平面に沿って形成された微細な凸部9aとこの表面の法線に対して傾斜した方位から蒸着又はスパッタリングにより成膜された金属膜9bからなる。前方から入射した光の大部分は凸部9aに被着した金属膜9bにより散乱的に反射される一方、後方から入射した光の一部は凸部9aの陰で金属膜9bが被着してない箇所から透過する。基板2の傾斜角を調整するだけで透過部分の面積を簡単に制御することが可能である。前述した第1実施形態及び第2実施形態では光反射層に開口を形成する方法として、アルミニウムをスパッタリングした後選択的にエッチングしてアルミニウムを除去し光が透過可能な開口を作成していた。この方法ではエッチングの際に必要なマスクの位置合わせにある程度の精度が要求される。又、透過部分と反射部分の面積比の設計変更があると、その都度マスクのパタンを変更しなくてはならない。
【0027】
図9は、本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第4実施形態を示す模式的な部分断面図である。図示する様に、光反射層9は平面に沿って形成された微細な凸部9aとその上に成膜された半透鏡膜9zからなり、前方から入射した光の大部分を散乱的に反射する一方後方から入射した光の一部分を透過する。なお、本実施形態は第1実施形態乃至第3実施形態と異なり、アクティブマトリクス型ではなく単純マトリクス型である。この関係で、基板1には列状の電極6yが形成されており、基板2には行状の電極11xが形成されている。両電極6y,11xの交差部に画素が規定される。本表示装置が反射型及び透過型の両モードで使用可能となる様に、光反射層9として半透鏡膜9zの役割を果たす金属薄膜を用いている。金属薄膜からなる半透鏡膜9zの光特性については、反射率の低下が顕著にならない様、比較的光透過率よりも反射率が高いことが必要である。又、透過率及び反射率に波長依存性が少いことが必要である。これらの条件に該当する金属薄膜としては、例えばロジウム(Rh)があり、その反射率は約80%である。又、チタン(Ti)も使用可能であり、その反射率は約60%である。
【0028】
図9を参照して本実施形態の反射モードにおける表示原理を説明する。入射光はゲストホスト液晶3を通過し、光散乱性の光反射層9に至る。ここで、比較的透過率より反射率の割合が高い金属薄膜を半透鏡膜9zとして用いた場合、透過による光損失を少くすることができる為、全入射光の大部分を表示に寄与させることが可能である。
【0029】
図10の(A)を参照して、本実施形態の透過モードにおける表示原理を説明する。蛍光管等からなる背面光源30から発した光源光は、まず偏光板31を通過して直線偏光になる。その偏光方向はゲストホスト液晶3の配向方向(ラビング方向)に対して直交する。さらにこの偏光は外付けの四分の一波長板32を通過する。この四分の一波長板32は例えば光学的に一軸性もしくは二軸性を示す高分子液晶の様な材料を用いて、光学軸をゲストホスト液晶3のラビング方向に対して約45°方向に傾けたものである。直線偏光がこの四分の一波長板32を通過すると円偏光になる。さらに、この円偏光の一部が半透鏡膜9zを通過し、内蔵の四分の一波長層10に進入すると、ゲストホスト液晶3のラビング方向に平行な直線偏光に変換される。この時、画素に電圧が印加されていなければ直線偏光はゲストホスト液晶3に吸収され黒表示となる。電圧が印加されている場合液晶分子4とともに二色性色素5が垂直配向に移行するので、直線偏光は吸収されずに白表示となる。本表示装置に用いる半透鏡膜9zは透過率が小さいが、強力な背面光源30を用いることにより、明るい表示を得ることが可能である。上記の原理により、本表示装置は反射及び透過の両モードでの表示が可能となる。なお、本実施形態では基板2と光反射層9との間に下地の絶縁膜20cが介在している。又、四分の一波長層10と電極11xとの間にも下地層10aが介在している。
【0030】
入射光を透過光と反射光に二分割できる光学素子をハーフミラーと呼ぶ。本実施形態は、ハーフミラーとしての半透鏡膜9zを用いることで反射型兼透過型表示装置を実現している。上述した様に、ハーフミラーとしては金属を蒸着した半透鏡膜9zが簡単であり、例えばアルミニウムや銀などにより容易に作成できる。しかしながら、金属膜では反射成分と透過成分の他に吸収成分があるので、光の損失が生じる。これに代えて、(B)に示す様に、λ/4の光学厚みを有する誘電体膜9z1を下地の透明樹脂膜20の上にコーティングして所望の半透鏡(ハーフミラー)を得ることができる。金属膜の代わりに高屈折率の誘電体膜を用いることで、実質上吸収損失の無いハーフミラーを作ることが可能である。(B)において、誘電体膜9z1の屈折率をn1とし、下地の透明樹脂膜20の屈折率をn0とすると、このハーフミラーの反射率Rは以下の数式で表わされる。なお、n1はn0よりも大きい。
【数1】
上記数式から明らかな様に、n1及びn0の値を適切に設定することで、所望の反射率を有しほとんど吸収の無いハーフミラーを形成することができる。ただし、上記数式で示した反射率Rは垂直に入射した光に対する値である。なお、誘電体膜9z1としては、例えば比較的屈折率の高いZnS、TiO2 、CeO2 などが用いられる。
【0031】
(C)に、上述した誘電体膜9z1を用いた光反射層9の具体的な構成を示す。(A)に示した光反射層9の構成と対応する部分には対応する参照番号を付して理解を容易にしている。下地の絶縁膜20cの上には微細な凸部9aが形成されている。この凸部9aは感光性樹脂を用いてパタニングした後熱フローを掛けることにより形成できる。凸部9aの上に屈折率n0の透明樹脂9yを塗布することにより、凸部9aの形状を最適化し、所望の光拡散特性が得られる様にしている。透明樹脂9yの上に屈折率n1の誘電体膜9z1を成膜することで、ハーフミラー構造を得ている。n1の値を1.4乃至1.5とし、n0の値をこれより低くすれば、上記数式から算出される所望の光反射率Rが得られる。通常反射型表示装置として使用する場合、外光の強度は調節が難しいものの、透過型表示装置として用いる場合透過光はバックライトにより自在に調節可能である。この点に鑑み、本実施形態では反射率を透過率よりも大きくする様にハーフミラーを設計している。具体的には、反射率は50乃至90%の範囲に設定することが好ましい。更に好ましくは、60乃至80%の範囲に反射率を設定すると、最もバランスの取れた表示画像が得られる。
【0032】
(D)はハーフミラーの別の構成を模式的に表わしている。本例では、下地の樹脂膜20の上に金属膜(Metal)9z2を成膜し、更にその上に誘電体膜9z1を成膜して、複合構造を有するハーフミラーを得ている。
【0033】
ゲストホスト液晶表示装置を透過型として用いる場合、偏光板を基板1の外側か又は基板2の外側に配することが必要である。(A)に示した実施形態では、基板2の外側に偏光板31を配している。この構造では、基板2の内側に形成された四分の一波長層10の効果を打ち消す為に、基板2の外側に追加の四分の一波長板32を挿入する必要がある。この構造では基板2より後方に偏光板31があるので、反射型として用いた場合には偏光板31は全く影響を与えることがない為、外光で明るい表示が得られる。これに対し、基板1の外側に偏光板を配する構造も考えられる。この時には、反射型でも通常のゲストホスト液晶表示装置として機能する為、内蔵の四分の一波長層10は不要となる。この構造では、基板1よりも前方に偏光板が位置する為、(A)に示した構造よりも表示画像が暗くなるが、コントラストは逆に上昇する。
【0034】
図11は種々の金属薄膜の反射率特性を示すグラフである。横軸に波長を取り、縦軸に反射率を取ってある。例えば、Rhの場合可視光領域でその反射率は80%程度である。Tiの場合可視光領域で反射率は60%程度である。何れも、半透鏡膜として使用可能である。その場合、膜厚は50〜200nm程度に設定される。なお、Alでも膜厚を50nm以下にすれば半透鏡膜として使用可能である。半透鏡膜としては金属薄膜に代え誘電体膜を用いることもできる。以上の様に、本実施形態では光反射層は平面に沿って形成された微細な凸部とその上に成膜された半透鏡膜からなり、前方から入射した光の大部分を散乱的に反射する一方後方から入射した光の一部分を透過する。半透鏡膜としてはロジウム、チタン、クロム、クロメル又はインコネルからなる金属薄膜を用いることができる。クロメルはニッケル80%とクロム20%の合金である。インコネルはニッケル80%、クロム15%、鉄5%の合金である。このように、後側の基板は背面光源から発した光源光の一部を通過可能な構造を有し、且つ前面側の基板から入射した光が当たる部分で、これを拡散反射させる構造を有している。即ち、透過型と反射型の両方の表示能力を備えている。従来の反射型液晶表示装置は照明又は日光等の外光が存在する環境下でのみ使用が可能であり、外光が全く存在しない環境では観察者が表示を見ることができない。しかし、反射型の液晶表示装置を外光の存在しない環境でも使用したいとの要求もある。本実施形態は、外光が存在する環境では外光を用いた反射型モードでの表示を行ない、外光が存在しない環境では、背面光源(バックライト)を利用した透過型モードでの表示を行なう。
【0035】
図12は本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第5実施形態を示す模式的な部分断面図であり、4個の画素を表わしている。液晶3zは第1実施形態乃至第4実施形態に示したゲストホスト液晶に限る必要はない。例えば、偏光板を一枚使用するECBモードの液晶や相変化型の液晶を用いることも可能である。本実施形態の特徴は、光反射層9に形成された金属膜9bが、基板2に対して平行ではなくある角度θを以て傾斜配置していることである。まず、背面光源30がオフの時は、外部からの入射光が光拡散層42を通って進入してくる。ここで、前側の基板1に設けた光拡散層42は後方散乱を少くし、前方散乱のみを起こすものを用いる。アルミニウム等からなる金属膜9bに入射した光は鏡面反射され、再び光拡散層42に戻る。ここで散乱され外部に出ていく。従って、金属膜9bが傾いていても広い視角範囲で通常の反射型表示装置として機能する。次に、背面光源30がオンの時は、これから基板2に垂直に入る光源光が反射されるが、金属膜9bが傾斜している為画素間を抜けて斜めに進む光線は液晶3zに入射することができる。この透過光(a)、(b)はさらに光拡散層42を通る為、広範囲に拡散される。結果として、広い視角方向で通常の透過型表示装置として機能する。傾斜した金属膜9bを形成する為、レーザ光によるエッチングもしくはスタンパ技術を利用できる。レーザ光を用いる場合、鋸波形に沿ってその強度変調を行ないながら樹脂膜をレーザエッチングすることで傾斜面に加工できる。レーザ光は例えばYAGレーザから出力されるラインビームを用いることができる。スタンパ法では予め断面が鋸刃の形状に加工されたスタンパを用いてこれを基板2に転写することで傾斜形状を有する樹脂膜を形成できる。その上に、蒸着又はスパッタリングで金属膜9bを成膜すればよい。
【0036】
図12に示した構成で、液晶3zとして相変換ゲストホスト型を用いる時は図示の構成のままでよい。しかしながら、液晶パネル(LCD)が四分の一波長層を内蔵したゲストホスト型の場合、背面光源側の構成を図13に示したものにする必要がある。ここで外付けした四分の一波長板32は内蔵した四分の一波長層とともに二分の一波長板として機能し、偏光板31を通った背面光源30からの直線偏光を偏光方向が90°回転した直線偏光で出力する。
【0037】
以上の様に本実施形態では、内部に光反射層を有する表示装置において、光反射層が基板に対して平行ではなくある角度を以て傾斜していることにより、反射型として使った時の反射率を落とすことなく、透過型としても使える様にした。図12に示す様に具体的には、第1及び第2の透明基板1,2に設けた各電極6,11は互いに対面してマトリクス状の画素を規定し、光反射層9は個々の画素に対応して細分化された反射要素の集合からなる。各反射要素は傾斜平面及び側端面を有する透明な傾斜凸部9sとこの傾斜平面に選択的に形成された金属膜9bからなる。前方から入射した光の大部分は金属膜9bにより鏡面反射する一方、後方から入射した光の一部分は側端面から透過する。傾斜平面は透明基板2に対して1°〜45°の範囲で傾斜しており、後方から入射した光源光の一部分は一つの反射要素に属する金属膜9bの裏面で反射した後側端面を通過し、さらに他の反射要素に属する金属膜9bの表面で反射して前方に指向する。第1の透明基板1にはブラックマスク41に加えて光拡散層42が配されており、光反射層9により鏡面反射した光又は光反射層9を透過した光を前方に向って拡散する。係る構成により、反射モードでの使用時の明るさを犠牲にすることなく表示装置を透過モードでも使える様にできる。なお、反射型と透過型を両立する方法として、例えば前述した第4実施形態の様に、光反射層を100%完全反射の膜とするのではなく、一部の光を反射し一部の光を透過する半透鏡膜(ハーフミラー)の様な形態にすることが考えられる。しかし、この方法では場合により反射型として見る時光反射層が一部の光を透過してしまう為、反射率が下がり暗い表示となる可能性がある。又、透過型として見る時には背面光源からの光が一部光反射層によって反射されてしまう為透過率が下がり、やはり暗い表示となってしまう場合がある。本実施形態はこの様なトレードオフの関係を解消することが可能である。
【0038】
図14は、本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第6実施形態を示す模式的な部分断面図である。図示する様に、本表示装置はゲストホスト液晶3を利用しており、且つ四分の一波長層10を内蔵している。但し、本実施形態はこれに限られるものではなく一枚の偏光板を用いたECB方式でも同様に応用可能である。図示する様に、光反射層9には微小な開口9cが形成されている。表示装置の後側に位置する背面光源30からの光源光を画素毎に設けた開口9cに効率よく集光する様、背面光源30と基板2との間にマイクロレンズ35のアレイを配置している。
【0039】
背面光源30の輝度が例えば3000nitである場合、入射側に偏光板を配置しカラーフィルタでの光吸収やゲストホスト液晶3での光吸収等を考慮に入れると、3000nit×0.4×0.7/3=280nitの輝度が、開口率100%の時に得られる。一方反射型として用いる時の明るさをロスしない為には、反射率に寄与しない開口9cの開口率は10%以下とする必要がある。従って、これを例えば5%に設定すると結局透過型として使用した時の明るさは280nit×0.05=14nitとなって少々暗過ぎる。これを解決する為本実施形態では図示する様にマイクロレンズ35のアレイシートを用いる。このアレイシートは各マイクロレンズ35の焦点位置に開口9cが来る様に配置されている。背面光源30からの光源光はこのマイクロレンズ35によって集光され、効率よく開口9cを通ることになる。マイクロレンズ35による集光効果が3倍になれば約40nitの明るさが得られることになり、暗い環境では十分な明度である。マイクロレンズ35の集光効率は背面光源30から発する光源光の平行度に依存している。従って、この光源光の平行度を上げる手法として、背面光源30上にプリズムシートを配置することもできる。以上の様な構成により、明るい環境で使う時には外光を利用した反射型で、暗い環境で使う時には背面光源を利用した透過型とすることにより、いかなる場所でも使える携帯型機器のディスプレイが得られる。この考え方を別な見地から見れば、基本的には反射型ディスプレイであるが、暗い所では背面光源(バックライト)で透過型にもなるということである。従って、透過型の場合の明るさはせいぜい上述した様に数十nitでも十分である。これを実現する方法としてマイクロレンズを用いた。
【0040】
図15は開口9cの配置例を表わす模式的な平面である。(A)のパタン例では、各画素に1個ずつ開口9cを配している。(B)のパタン例では、各画素に2個ずつ開口9cを配している。(A)及び(B)の何れのパタン例でも、開口9cは画素ピッチと同一かもしくは整数倍の周期を持つ様にして、マイクロレンズ35に対応させる。(C)に示す様に、開口9cは円形でなくともスリット状でもよい。この場合、マイクロレンズ35はx方向にのみ曲率を持つシリンドリカルレンズでよいことになる。即ち、(A)及び(B)のパタン例では個々のマイクロレンズは二次元配列されるが、(C)の場合一次元配列したものを用いてよいことになる。
【0041】
図16は第6実施形態の変形例を示す模式的な部分断面図である。本変形例ではマイクロレンズ35は基板2に内蔵した構造となっている。具体的には、基板2の上に屈折率がn2の透明な樹脂を塗工し、これをフォトリソグラフィ及びリフローの手法を用いてマイクロレンズ35の形状に加工する。この上を、異なる屈折率n1を有する透明な平坦化膜35aで被覆する。この平坦化膜35aの上には前述した光反射層9が形成されている。この光反射層9は凸部9aとその上に成膜された金属膜9bとからなる。金属膜9bの一部は欠損しており、ここに光源光が通過する開口9cが設けられる。なお、マイクロレンズ35が平行な光源光を集束透過光に変換する為には、屈折率がn2>n1の関係を満たす必要がある。
【0042】
図17に示す様に、四分の一波長層をパネル内に集積化したゲストホストLCDを透過型及び反射型兼用で用いる場合、背面光源30とLCDとの間にプリズムシート36、偏光板31、四分の一波長板32、マイクロレンズアレイシート35mを介在させた構造を採用する。ここで、外付けの四分の一波長板32はLCDに内蔵した四分の一波長層とともに二分の一波長板として作用し、直線偏光を保持する役目を果たす。
【0043】
以上の様に、図14に示した本実施形態では第1及び第2の透明基板1,2に設けた各電極6,11は互いに対面してマトリクス状の画素を規定し、光反射層9は個々の画素に対応して細分化された反射要素の集合からなる。各反射要素は前方から入射した光の大部分を反射する金属膜9b及び後方から入射した光の一部を透過する為に金属膜9bの一部を除去した微小な開口9cを有している。マイクロレンズ35が光反射層9の後方に位置し、背面光源30から発した光源光を各画素の開口9cに向けて集光する。好ましくは、この開口9cは画素に対して1〜10%の面積比で形成されている。開口9cは点状に形成されており、マイクロレンズ35は画素毎に形成された点状の開口9cに対応してマトリクス状に配列している。場合によっては、この開口9cは線状に形成されており、マイクロレンズ35は画素の列に沿った線状の開口9cに対応してストライプ状に配列したものであってもよい。このマイクロレンズ35は外付けに代えて第2の透明基板2に集積的に形成してもよい。係る構成により、反射型兼透過型表示装置において、反射型として使用した時の反射率を大幅に低下させることがない。又、透過型として使用した時の明るさを十分に確保することが可能である。なお、反射型と透過型を両立できる様にする方法として、第4実施形態に示した様に光反射層を100%完全な反射膜とするのではなく、一部の光を反射し一部の光を透過するハーフミラーの様な形態にする手段がある。しかし、この方法では反射型として見る時に光反射層が一部の光を透過してしまう為、反射率が下がり暗い表示となってしまう場合がある。又、透過型として見る時にはバックライトからの光が一部光反射層によって反射されてしまう為、透過率が下がりやはり暗い表示となってしまう場合がある。本実施形態はこの様な第4実施形態のトレードオフの関係を解消することができる。
【0044】
図18は、本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第7実施形態を示す模式的な部分断面図である。従来の反射型液晶表示装置では、照明等の外光が存在する環境下においては、表示装置としての役割を果たすが、外光が全く存在しない環境下では、表示装置として全く機能しない。本実施形態では、外光が存在する状態では、バックライトフリーの反射型モードでの駆動を実現させ、外光が全く存在しない状態ではバックライトを利用した透過型モードでの駆動を実現させる。具体的には、基板2側に形成された画素PXLの境界を、表示装置の裏側から光が透過する様な構造とする。且つ、対向側の基板1の内表面には、後方から透過してきた光が当たる部分に、光を拡散反射させる構造を持つ副散乱層51を形成している。係る構造により、透過型の表示にも対応可能な反射型表示装置が得られる。
【0045】
図示する様に、反射型と併用可能にする為、後側の基板2から背面光源30の光源光を透過させる。この場合、反射モードで表示する時の有効画素の反射率をほとんど低下させることがない様に、反射モードでは全く不要な画素PXL間の境界部分をバックライトから発した光源光の透過用の開口(窓)とする。この開口に対応する対向基板1の部分に、ブラックマスク41及び光散乱性の副光反射層51を配置する。さらに、背面光源30から発した光源光を有効に利用する為、画素PXL間に整合してマイクロレンズ35を配置する。例えば、二色性色素5を添加したネガ型のネマティック液晶4を垂直に配向させ、さらに画素PXLの光散乱層9の上に四分の一波長層10を配置する。この場合には、マイクロレンズ35のさらに外側に四分の一波長板32及び偏光板31を配置する。
【0046】
反射モードにおいては、ブラックマスク41が画素PXLの境界に沿って配置されている分、余分な反射がなくコントラストの向上が期待できる。透過モードについては、蛍光管やEL素子等からなる背面光源30からの光は偏光板31を通過して直線偏光になる。その偏光方向はゲストホスト液晶3のラビング方向と平行な方向である。この直線偏光は四分の一波長板32で一但円偏光になる。さらに、光学的に一軸もしくは二軸性を有する高分子液晶の様な材料を用いて、光学軸をラビング方向に対して約45°方向に傾けることで、四分の一波長層10が形成されている。前述した円偏光はこの四分の一波長層10を通過することでラビング方向と垂直な方向の直線偏光に変換される。それ故、この直線偏光は二色性色素5に吸収されることがほとんどなく、対向基板1側に達する。この光は副光反射層51により散乱的に逆反射され、画素PXL上の主光散乱層9に進み、ここで再反射が起こる。その際、光は四分の一波長層10を往復通過することで、直線偏光の偏光軸が90°回転し、ゲストホスト液晶3のラビング方向に平行な直線偏光となって対向基板1に向って進む。この時、画素PXLに電圧が印加されていなければ液晶分子4及び二色性色素5は垂直に配向しているので直線偏光は吸収されず、カラーフィルタ40によって決定される色を表示することができる。逆に、電圧が印加されている場合液晶分子4及び二色性色素5はラビング方向に沿って図示の様に水平配向するので、二色性色素による吸収が起こり黒もしくはグレーの表示が可能になる。
【0047】
以上の様に、本実施形態では、第1及び第2の透明基板1,2に設けた各電極は互いに対面してマトリクス状の画素PXLを規定し、光反射層9は個々の画素PXLに対応して細分化された光反射性の主散乱面と隣り合う画素PXLの境界に配された開口とを有する。第1の透明基板1には画素PXLの境界に沿って副散乱面を備えた光反射層51が形成されており、前方から入射した光の大部分は主散乱面を備えた光反射層9により反射する一方、後方から入射した光の一部分は開口を通過した後副散乱面を備えた光反射層51により逆反射され、さらに主散乱面を備えた光反射層9で前方に再反射される。第1の透明基板1には画素PXLの境界に沿って副散乱面より前方に遮光性のブラックマスク41が形成されている。本実施形態では電気光学物質としてホストとなるネマティック液晶4にゲストとなる二色性色素5を添加したゲストホスト液晶3を用いている。この場合、第2の透明基板2の少くとも画素PXLと整合する部分には光反射層9とゲストホスト液晶3との間に介在して外部から入射する光の変調を効率化する四分の一波長層10が形成されている。本実施形態ではこの四分の一波長層10は画素PXLの境界に位置する開口まで延設されている。この関係で、背面光源30と透明基板2との間には後方から入射する光源光の変調を可能にする偏光板31及び四分の一波長板32が介在している。なお、ブラックマスク41上に形成された副光散乱層51は画素PXL上に形成された主光散乱層9と同様な構造を有しており、無数の微小凸部とその上に成膜された金属膜からなる。
【0048】
図19は、図18に示した第7実施形態の変形例を示す模式的な部分断面図である。本変形例では外付けの四分の一波長板32を取り除き、その代わりに対向基板1の副光反射層51上に八分の一波長層52を形成することで、同様な効果を得ている。この八分の一波長層52は例えば光学的に一軸もしくは二軸性を有する高分子液晶の様な材料を用い、光学軸をゲストホスト液晶3のラビング方向に対して約45°方向に傾けることで作成可能である。本変形例では内蔵した四分の一波長層10は画素PXLの境界に位置する開口まで延設されており、背面光源30と第2の透明基板2との間に偏光板31が介在しており、副散乱面を有する光反射層51の上には開口を介して後方から入射した光源光の変調を可能にする八分の一波長層52が配されている。
【0049】
図20は、図18に示した第7実施形態の他の変形例を示す模式的な部分断面図である。本変形例では外付けの四分の一波長板と偏光板を取り除き、その代わりに対向基板1の副光反射層51の上に偏光子53を設けている。この偏光子53は光学的に一軸もしくは二軸性を示す高分子液晶に黒の二色性色素を添加した材料で形成できる。偏光子53の吸収軸をゲストホスト液晶3のラビング方向に垂直になる様に配置すると、第7実施形態と同様な効果が得られる。本変形例では、内蔵の四分の一波長層10は画素PXLの境界に位置する開口まで延設されており、副散乱面を備える光反射層51の上には開口を介して後方から入射した光の変調を可能にする偏光子53が配されている。
【0050】
図21は、図18に示した第7実施形態の別の変形例を示す模式的な部分断面図である。本変形例では、四分の一波長層10は画素PXLの境界に位置する開口から除去されており、背面光源30と第2の透明基板2との間には後方から入射する光源光の変調を可能にする偏光板31が配されている。
【0051】
図22は、対向基板に形成される光反射層51の構成例を示す模式図である。(A)に示す様に、対向基板1にあらかじめ形成されたブラックマスク41に沿って所定の厚みで金属膜51aを成膜する。その上をフォトレジストPRで被覆する。続いて(B)に示す様にオーバーエッチングを行ない、金属膜51aの端面を傾斜構造にする。これにより、散乱性を備えた光反射層51を形成することができる。
【0052】
図23は本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第8実施形態を示す模式的な断面図である。特徴事項として、対向基板1の前面側には所定の間隙を介して第3の透明基板68が接合している。第1の透明基板1と第3の透明基板68との間に例えば高分子分散型液晶60が封入されており、液晶セルを構成する。高分子分散型液晶60は上下から透明電極によって保持されている。透明電極間に電圧を印加することで、高分子分散型液晶60は拡散状態と透明状態との間で変化する。なお、軽量化の為第3の透明基板68は有機フィルムを用いることもできる。第1の透明基板1の内表面には対向電極6が形成されている。一方、第2の透明基板10の内表面には画素電極11が形成されている。ゲストホスト液晶3の駆動は薄膜トランジスタ8を介して画素電極11に印加される電圧により行なう。画素電極11の下方に位置する光反射層9は鏡面を備えているとともに、一部が除去されており開口を形成する。背面光源30から発した光源光はこの開口を介して前方に透過する。
【0053】
図24を参照して、図23に示した第8実施形態の反射表示モードを詳細に説明する。(A)は電圧無印加状態を示し、(B)は電圧印加状態を示している。反射表示では背面光源30及び高分子分散型の液晶セル65は共にオフ状態である。従って、液晶セル65は拡散状態になる。入射光は拡散状態にある高分子分散型液晶60を通過した段階で拡散され、表示パネル内に入射する。(A)に示す白表示では二色性色素5が基板に垂直に配向しているので、入射光は光反射層9により鏡面反射され、パネル外部に出ていく。(B)に示す黒表示では、二色性色素5が基板に平行に配向している為、入射光を吸収する。
【0054】
図25は、図23に示した第8実施形態の透過表示モードを示す模式図である。(A)は電圧無印加状態を示し、(B)は電圧印加状態を示している。透過表示では、背面光源30及び高分子分散型の液晶セル65は共にオンであり、液晶セル65は透明状態になっている。拡散板39を介して背面光源30から発した光源光は偏光板31により直線偏光となる。さらに外付けの四分の一波長板32及び内蔵の四分の一波長層10を通過する為、直線偏光は90°回転したまま維持される。電圧無印加状態では二色性色素5が垂直配向している為、直線偏光はほとんど吸収されずにパネル外に出ていき、白表示が得られる。(B)に示す電圧印加状態では二色性色素5が基板に対して平行に配向する為、背面光源30から発した光源光は吸収され、黒表示になる。
【0055】
以上の様に、本実施形態では光反射層9は前方から入射する外光の大部分を鏡面反射する鏡面及び後方から入射する光源光の一部分を透過する開口を有しており、背面光源30は拡散板39を介して前方に向って拡散的な光を発する。第1の透明基板1の前方には外部から印加される電圧に応じて拡散状態と透明状態との間で変化する液晶セル65が配されている。この液晶セル65は通常拡散状態に置かれ、光反射層9の鏡面から前方に鏡面反射した光を拡散的に出射するとともに、必要に応じ透明状態に置かれ光反射層9の開口から前方に透過した拡散的な光をそのまま出射する。この液晶セル65は高分子に液晶を分散した高分子分散型である。係る構成により、透過/反射型双方の特徴を有する高品位表示が可能な液晶表示装置を実現できる。従来の液晶表示装置はパネル外部に備えたバックライトからの透過光を利用した透過型と、外部からの光を利用した反射型に大別される。前者は、高コントラストなカラー表示が可能であるが、強力なバックライトが不可欠になる為、例えば屋外で使用する場合、消費電力が大きく携帯に不向きである。又、明るい環境下では逆にコントラストが低下する。これに対して、反射型ではバックライトが不要である為消費電力が小さく、明るい環境下ではコントラストが高くなる。しかし絶対的なコントラストは低く高品位表示は不可能である。本実施形態は、以上の様な従来の反射型及び透過型表示装置の欠点を改善したものである。
【0056】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明によれば、表示装置は前方に位置し電極を備えた第1の透明基板と、これから所定の間隙を介して後方に位置し電極を備えた第2の透明基板と、間隙に保持され入射する光を電極に印加される電圧に応じて変調し表示を行なう電気光学物質と、第2の透明基板側に配され入射する光の大部分を反射するとともに一部分を透過可能な光反射層と、第2の透明基板より後方に配され必要に応じて前方に向って光を入射する背面光源とを備えている。係る構成により、反射型兼透過型表示装置が実現できる。明るい環境下では、前方から後方に向って外部から入射する外光の大部分を光反射層で前方に反射して表示を行なうとともに、暗い環境下では後方から前方に向って背面光源から入射する光源光の一部分を光反射層で遮ることなく前方に透過して表示を行なうことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第1実施形態を示す断面図である。
【図2】第1実施形態の動作説明図である。
【図3】第1実施形態の動作説明図である。
【図4】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第2実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第2実施形態の平面図である。
【図6】第2実施形態の全体構成を示す断面図である。
【図7】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第3実施形態を示す模式図である。
【図8】第3実施形態の説明図である。
【図9】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第4実施形態を示す部分断面図である。
【図10】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第4実施形態の部分断面図である。
【図11】第4実施形態の説明に供するグラフである。
【図12】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第5実施形態を示す断面図である。
【図13】第5実施形態の説明図である。
【図14】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第6実施形態を示す断面図である。
【図15】第6実施形態の説明に供する平面図である。
【図16】第6実施形態の変形例を示す断面図である。
【図17】第6実施形態の全体構成を示す模式図である。
【図18】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第7実施形態を示す断面図である。
【図19】第7実施形態の変形例を示す断面図である。
【図20】第7実施形態の他の変形例を示す模式図である。
【図21】第7実施形態の別の変形例を示す断面図である。
【図22】第7実施形態の説明に供する模式図である。。
【図23】本発明に係る反射型兼透過型表示装置の第8実施形態を示す断面図である。
【図24】第8実施形態の動作説明に供する模式図である。
【図25】第8実施形態の動作説明に供する模式図である。
【図26】従来の透過型表示装置の一例を示す模式図である。
【図27】従来の反射型表示装置の一例を示す模式図である。
【符号の説明】
1・・・基板、2・・・基板、3・・・ゲストホスト液晶、4・・・液晶分子、5・・・二色性色素、7・・・配向層、8・・・薄膜トランジスタ、9・・・光反射層、9a・・・凸部、9b・・・金属膜、9c・・・開口、10・・・四分の一波長層、11・・・画素電極、14・・・平坦化層、15・・・配向層、30・・・背面光源、31・・・偏光板、32・・・四分の一波長板
Claims (31)
- 前方に位置し電極を備えた第1の透明基板と、これから所定の間隙を介して後方に位置し電極を備えた第2の透明基板と、該間隙に保持され入射する光を該電極に印加される電圧に応じて変調し表示を行なう電気光学物質と、第2の透明基板側に配され入射する光の大部分を反射するとともに一部分を透過可能な光反射層と、第2の透明基板より後方に配され必要に応じて前方に向って光を入射する背面光源とを備えた反射型兼透過型表示装置であって、
通常前方から後方に向って外部から入射する光の大部分を該光反射層で前方に反射して表示を行なうとともに、必要に応じ後方から前方に向って該背面光源から入射する光の一部分を該光反射層で遮え切ることなく前方に透過して表示を行ない、前記光反射層が基板に対して平行ではなくある角度を以て傾斜していることを特徴とする反射型兼透過型表示装置。 - 前記電気光学物質はホストとなるネマティック液晶にゲストとなる二色性色素を添加したゲストホスト液晶であり、前記第2の透明基板は該光反射層と該ゲストホスト液晶との間に外部から入射する光の変調を効率化する四分の一波長層を備えており、前記背面光源は該第2の透明基板との間に該背面光源から入射する光の変調を可能にする偏光板及び四分の一波長板を備えていることを特徴とする請求項1記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記光反射層は平面に沿って形成された微細な凸部とその上に成膜された金属膜からなるとともに、該金属膜の一部をエッチングで除去した開口を備えており、前方から入射した光の大部分を散乱的に反射する一方後方から入射した光の一部分を該開口から透過することを特徴とする請求項1記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記開口は該凸部の一部に形成されていることを特徴とする請求項3記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記開口は凸部と凸部の間に残された平面の一部に形成されていることを特徴とする請求項3記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記光反射層は平面に沿って形成された微細な凸部と該平面の法線に対して傾斜した方位から蒸着又はスパッタリングにより成膜された金属膜からなり、前方から入射した光の大部分は凸部に被着した金属膜により散乱的に反射される一方後方から入射した光の一部は凸部の陰で金属膜が被着して無い箇所から透過することを特徴とする請求項1記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記光反射層は平面に沿って形成された微細な凸部とその上に成膜された半透鏡膜からなり、前方から入射した光の大部分を散乱的に反射する一方後方から入射した光の一部分を透過することを特徴とする請求項1記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記半透鏡膜はロジウム、チタン、クロム、アルミニウム、銀、クロメル又はインコネルからなる金属薄膜であることを特徴とする請求項7記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記半透鏡膜は誘電体膜であることを特徴とする請求項7記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記誘電体膜はZnS,TiO2 又はCeO2 からなることを特徴とする請求項9記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記半透鏡膜は可視光領域における反射率が50〜90%の範囲にあることを特徴とする請求項7記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記半透鏡膜は可視光領域における反射率が60〜80%の範囲にあることを特徴とする請求項7記載の反射型兼透過型表示装置。
- 第1及び第2の透明基板に設けた各電極は互いに対面してマトリクス状の画素を規定し、前記光反射層は個々の画素に対応して細分化された反射要素の集合からなり、各反射要素は傾斜平面及び側端面を有する透明な斜形凸部と該傾斜平面に選択的に形成された金属膜からなり、前方から入射した光の大部分は該金属膜により鏡面反射する一方後方から入射した光の一部分は側端面から透過することを特徴とする請求項1記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記傾斜平面は透明基板に対して1°〜45°の範囲で傾斜しており、後方から入射した光の一部分はある反射要素に属する金属膜の裏面で反射した後側端面を通過しさらに隣りの反射要素に属する金属膜の表面で反射して前方に指向することを特徴とする請求項13記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記第1の透明基板には光拡散層が配されており、該光反射層により鏡面反射した光又は該光反射層を透過した光を前方に向って拡散することを特徴とする請求項13記載の反射型兼透過型表示装置。
- 第1及び第2の透明基板に設けた各電極は互いに対面してマトリクス状の画素を規定し、前記光反射層は個々の画素に対応して細分化された反射要素の集合からなり、各反射要素は前方から入射した光の大部分を反射する金属膜及び後方から入射した光の一部分を透過する為に該金属膜の一部を除去した微小な開口を有しており、加えて該光反射層の後方に位置し該背面光源から発した光を各画素の開口に向けて集光するマイクロレンズを備えていることを特徴とする請求項1記載の反射型兼透過型表示装置。
- 該開口は画素に対して1〜10%の面積比で形成されていることを特徴とする請求項16記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記開口は点状に形成されており、マイクロレンズは画素毎に形成された点状の開口に対応してマトリクス状に配列していることを特徴とする請求項16記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記開口は線状に形成されており、マイクロレンズは画素の列に沿った線状の開口に対応してストライプ状に配列していることを特徴とする請求項16記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記マイクロレンズは該第2の透明基板に集積的に形成されていることを特徴とする請求項16記載の反射型兼透過型表示装置。
- 第1及び第2の透明基板に設けた各電極は互いに対面してマトリクス状の画素を規定し、前記光反射層は個々の画素に対応して細分化された光反射性の主散乱面と隣り合う画素の境界に配された開口とを有し、第1の透明基板には画素の境界に沿って副散乱面が形成されており、前方から入射した光の大部分は主散乱面により反射する一方後方から入射した光の一部分は該開口を透過した後副散乱面により逆反射されさらに主散乱面で前方に再反射することを特徴とする請求項1記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記第1の透明基板には画素の境界に沿って該副散乱面より前方に遮光性のブラックマスクが形成されていることを特徴とする請求項21記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記電気光学物質はホストとなるネマティック液晶にゲストとなる二色性色素を添加したゲストホスト液晶であり、前記第2の透明基板の少くとも画素と整合する部分には該光反射層と該ゲストホスト液晶との間に介在して外部から入射する光の変調を効率化する四分の一波長層が形成されていることを特徴とする請求項21記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記四分の一波長層は画素の境界に位置する開口まで延設されており、前記背面光源と前記第2の透明基板との間には後方から入射する光の変調を可能にする偏光板及び四分の一波長板が介在していることを特徴とする請求項23記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記四分の一波長層は画素の境界に位置する開口まで延設されており、前記背面光源と前記第2の透明基板との間に偏光板が介在しており、前記副散乱面の上には開口を介して後方から入射した光の変調を可能にする八分の一波長層が配されていることを特徴とする請求項23記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記四分の一波長層は画素の境界に位置する開口まで延設されており、前記副散乱面の上には開口を介して後方から入射した光の変調を可能にする偏光子が配されていることを特徴とする請求項23記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記四分の一波長層は画素の境界に位置する開口から除去されており、前記背面光源と前記第2の透明基板との間には後方から入射する光の変調を可能にする偏光板が配されていることを特徴とする請求項23記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記光反射層は前方から入射する光の大部分を鏡面反射する鏡面及び後方から入射する光の一部分を透過する開口を有しており、前記背面光源は前方に向って拡散的な光を発し、前記第1の透明基板の前方には外部から印加される電圧に応じて拡散状態と透明状態との間で変化する液晶セルが配されており、通常は拡散状態におかれ該鏡面から前方に鏡面反射した光を拡散的に出射するとともに、必要に応じ透明状態におかれ該開口から前方に透過した拡散的な光をそのまま出射することを特徴とする請求項1記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前記液晶セルは高分子に液晶を分散した高分子分散型であることを特徴とする請求項28記載の反射型兼透過型表示装置。
- 前方に位置し電極を備えた第1の透明基板と、これから所定の間隙を介して後方に位置し電極を備えた第2の透明基板と、該間隙に保持され入射する光を該電極に印加される電圧に応じて変調し表示を行なう電気光学物質と、第2の透明基板側に配され入射する光の大部分を反射するとともに一部分を透過可能な光反射層と、第2の透明基板より後方に配され必要に応じて前方に向って光を入射する背面光源とを備え、
通常前方から後方に向って外部から入射する光の大部分を該光反射層で前方に反射して表示を行なうとともに、必要に応じ後方から前方に向って該背面光源から入射する光の一部分を該光反射層で遮え切ることなく前方に透過して表示を行ない、前記光反射層が基板に対して平行ではなくある角度を以て傾斜しており、
第1及び第2の透明基板に設けた各電極は互いに対面してマトリクス状の画素を規定し、前記光反射層は個々の画素に対応して細分化された反射要素の集合からなり、各反射要素は前方から入射した光の大部分を反射する金属膜及び後方から入射した光の一部分を透過する為に該金属膜の一部を除去した微小な開口を有しており、加えて該光反射層の後方に位置し該背面光源から発した光を各画素の開口に向けて集光するマイクロレンズを備えていることを特徴とする反射型兼透過型表示装置。 - 前方に位置し電極を備えた第1の透明基板と、これから所定の間隙を介して後方に位置し電極を備えた第2の透明基板と、該間隙に保持され入射する光を該電極に印加される電圧に応じて変調し表示を行なう電気光学物質と、第2の透明基板側に配され入射する光の大部分を反射するとともに一部分を透過可能な光反射層と、第2の透明基板より後方に配され必要に応じて前方に向って光を入射する背面光源とを備え、
通常前方から後方に向って外部から入射する光の大部分を該光反射層で前方に反射して表示を行なうとともに、必要に応じ後方から前方に向って該背面光源から入射する光の一部分を該光反射層で遮え切ることなく前方に透過して表示を行ない、前記光反射層が基板に対して平行ではなくある角度を以て傾斜しており、
前記電気光学物質はホストとなるネマティック液晶にゲストとなる二色性色素を添加したゲストホスト液晶であり、前記第2の透明基板は該光反射層と該ゲストホスト液晶との間に外部から入射する光の変調を効率化する四分の一波長層を備えており、前記背面光源は該第2の透明基板との間に該背面光源から入射する光の変調を可能にする偏光板及び四分の一波長板を備えていることを特徴とする反射型兼透過型表示装置。
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