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JP3370933B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ

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JP3370933B2
JP3370933B2 JP12199798A JP12199798A JP3370933B2 JP 3370933 B2 JP3370933 B2 JP 3370933B2 JP 12199798 A JP12199798 A JP 12199798A JP 12199798 A JP12199798 A JP 12199798A JP 3370933 B2 JP3370933 B2 JP 3370933B2
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ceramic capacitor
layer
thickness
dielectric
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康之 猪又
喜和 沖野
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Taiyo Yuden Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/018Dielectrics
    • H01G4/06Solid dielectrics
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  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
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  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は誘電体層と内部電
極との積層数が多く、該誘電体層の薄い小型大容量の積
層セラミックコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサはチップ状の
素体と、該素体の両端部に形成された一対の外部電極と
からなる。該素体は誘電体層と内部電極とが交互に多数
層積層したものからなる。該内部電極のうち、隣り合う
内部電極は誘電体層を介して対向し、別々の外部電極と
電気的に接続されている。
【0003】前記素体は、セラミックグリーンシートと
導電パターンとを交互に積層させて形成したチップ状の
積層体を空気中において1200〜1300℃程度の高
温で焼成することにより製造されている。
【0004】ここで、セラミックグリーンシートは誘電
率の高い例えばBaTiO 系のセラミック粒子と有
機バインダを主成分とするものからなり、導電パターン
は例えばPd等の粉末を主成分とする導電ペーストから
なる。
【0005】ところで、導電ペーストの主成分として使
用されているPd等は高価な貴金属なので、これが積層
セラミックコンデンサのコストを高くしていた。そこ
で、最近ではNi等の卑金属が導電ペーストの主成分と
して使用されている。
【0006】ただ、Ni等の卑金属を主成分とした導電
ペーストを使用したチップ状の積層体を従来通り空気中
において高温で焼成すると、Ni等の卑金属が酸化し、
内部電極の導電性が失われてしまい、また、Ni等の卑
金属が酸化しないように非酸化性雰囲気中においてチッ
プ状の積層体を高温で焼成すると、誘電体層が還元され
てその絶縁抵抗が低下し、所望の電気的特性が得られな
くなってしまう。
【0007】そこで、Ni等の卑金属を内部電極の材料
として使用する場合、誘電体層の材料として耐還元性の
高い材料を用いるとともに、焼成は還元性雰囲気中で行
ない、その後、酸素を少し含む雰囲気中において、焼成
温度より低い600〜900℃程度の温度で熱処理して
誘電体層を再酸化させ、内部電極の酸化を防止しつつ誘
電体層の絶縁抵抗を回復させ、所望の電気的特性が得ら
れるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におけ
る電子回路の小型化、高密度化の流れに伴い、積層セラ
ミックコンデンサについても小型大容量化が求められ、
小型大容量化のために誘電体層の積層数の更なる増加
と、誘電体層の薄層化が進んでいる。
【0009】積層数の増加と薄層化により、積層セラミ
ックコンデンサの取得できる静電容量は向上するもの
の、絶縁抵抗は低下する。これは、絶縁抵抗Rが、R=
ρ×d/S(R;抵抗、ρ;抵抗率、S;電極面積、
d;誘電体厚)で記述されるからである。
【0010】コンデンサの特性の一つにCR積という項
目がある。これは静電容量Cと絶縁抵抗Rの積であり、
C=ε ×ε ×S/d(ε ;真空誘電率、ε
;比誘電率)で与えられるため、C×R=ρ×ε
×ε となり、誘電体厚みや層数には関係ない値とな
る。
【0011】しかしながら、5μm以下の誘電体厚みに
なると、このCR積は一般に低下する傾向にある。これ
は、誘電体厚みが薄くなることで、絶縁抵抗がオーミッ
ク則から外れるためと考えられる。即ち、セラミックコ
ンデンサの薄層化ではCR積が低下するという問題があ
った。
【0012】この発明は誘電体層を薄層化しても、所望
のCR積が得られる小型大容量の積層セラミックコンデ
ンサを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る積層セラ
ミックコンデンサは、誘電体層と内部電極とが交互に積
層されている積層セラミックコンデンサにおいて、該誘
電体層一層中に一のセラミック粒子で形成されている一
層一粒子の部分の割合が20%以上であることを特徴と
するものである。
【0014】ここで、前記誘電体層は5μm以上の厚さ
を有していてもよいが、5μm以下の厚さを有し、誘電
体層を形成しているセラミック粒子は3.5μm以上の
平均粒径を有している場合が好ましい。5μm以下とし
たのは、誘電体層が5μm以下の厚さになると積層セラ
ミックコンデンサのCR積低下が顕著になるからであ
る。
【0015】また、前記内部電極はNi粉末を主成分と
する導電ペーストを焼成して形成することができるが、
これ以外の卑金属粉末を主成分とする導電ペーストを焼
成して形成してもよい。また、前記誘電体層は例えばB
aTiO 系の材料により形成することができるが、
これ以外の誘電体材料を用いて形成してもよい。
【0016】なお、一層一粒子の割合は次のようにして
求める。すなわち、積層セラミックコンデンサを内部電
極に垂直な面で切断し、この面について、誘電体層を形
成しているセラミック粒子の粒径を測定し、その平均粒
径を算出し、内部電極に対して垂直な線を平均粒径の間
隔で引き、一粒子がかかっている線の数を全部の線に対
する割合で求める。
【0017】
【実施例】通常の方法でセラミックグリーンシートを作
製し、得られたセラミックグリーンシートに導電パター
ンを印刷し、このセラミックグリーンシートを積層・圧
着させ、これを導電パターン毎にチップ状に裁断してチ
ップ状の積層体を形成した。
【0018】ここで、セラミックグリーンシートはBa
TiO 系のセラミック粉末を用いて形成し、導電パ
ターンはNi粉末を主成分とする導電ペーストを用いて
形成した。また、セラミックグリーンシートは焼成後で
5μmの厚さとなる厚さのものを使用した。
【0019】このチップ状の積層体を、図1に示すよう
に、空気中において600℃まで昇温させながら加熱し
て脱バインダし、続いて、2.0体積%のH を含む
窒素ガスからなる非酸化性雰囲気に変え、1200〜1
300℃まで昇温させ、その温度で1〜5時間焼成し、
その後、600℃まで降温し、200ppmの酸素を含
む窒素ガス雰囲気に変え、この温度で1時間熱処理し、
誘電体層を再酸化させ、その後、常温まで冷却した。粒
径は焼成温度と保持時間を変えて変化させた。
【0020】次に、焼成後のこれらの積層体を研磨し、
これを1150〜1200℃に加熱して熱エッチング
し、研磨面のSEM写真を2000倍で撮影した。そし
て、内部電極に対し平行に直径法を用いて、200個の
粒子の粒径を測定し、その平均値を求めた。結果は表1
に示す通りであった。
【0021】次に、上記顕微鏡写真に線を、内部電極に
直角に、上記で求めた粒径(平均値)の間隔で100本
描き、その線上に1個の粒子しかないところの数を数
え、全ての線、すなわち100本の線に対するこの数の
割合を、一層一粒子の占める割合として求めた。なお、
一層一粒子とは図3の部分A,Bに示すように、内部電
極10,10の間の誘電体層12が1つのセラミック粒
子A,Bからなることをいう。
【0022】次に、上記焼成により焼結した積層対の両
端部に外部電極を焼付け、積層セラミックコンデンサを
形成した。そして、恒温槽で20℃に保ち、LCRメー
ターで静電容量を測定した。測定条件は1kHz、1V
rmsである。静電容量の測定後、DC50Vを1分間
印加して絶縁抵抗を測定した。静電容量と絶縁抵抗の積
を計算し、CR積(μF・MΩ)を算出した。結果を表
1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示す結果から、一層一粒子の割合が
20%以上であると、CR積で15000μF・MΩ以
上を達成できることがわかる。
【0025】
【発明の効果】この発明によれば、誘電体層を形成して
いるセラミック粒子の表面積が少なくなるので、焼成段
階での還元性が抑えられる。また、薄層化により、再酸
化段階において酸素が内部電極−セラミック粒子の界面
を拡散後、さらに粒界に拡散し易くなり、オーミックな
抵抗特性が維持されたものと考えられる。つまり、薄層
化において、有効であると言える。
【0026】従って、誘電体層が薄くとも、通常のCR
積が低下する領域でも、CR積低下のない小型大容量の
積層セラミックコンデンサを得ることができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る焼成パターンの例を示
すグラフである。
【図2】この発明の実施例に係る誘電体層の断面におけ
るセラミック粒子の配列を示す拡大説明図である。
【符号の説明】
10 内部電極 12 誘電体層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−129152(JP,A) 特開 平9−35985(JP,A) 特開 平7−22209(JP,A) 特開 平11−297561(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/42

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体層と内部電極とが交互に積層され
    ている積層セラミックコンデンサにおいて、該誘電体層
    は5μm以下の厚さを有し、該誘電体層一層中に一のセ
    ラミック粒子で形成されている一層一粒子の部分を備
    え、該内部電極に対して垂直な面で切断した面に存在す
    るセラミック粒子の平均粒径の間隔で内部電極に対して
    垂直な線を引いたときの全部の線の数に対する該一層一
    粒子の部分にかかっている線の数の割合が20%以上で
    あり、前記内部電極がNi粉末を主成分とする導電ペー
    ストを焼成したものからなることを特徴とする積層セラ
    ミックコンデンサ。
  2. 【請求項2】 前記誘電体層が5μm以下の厚さを有
    し、該誘電体層を形成しているセラミック粒子が3.5
    μm以上の平均粒径を有していることを特徴とする請求
    項1に記載の積層セラミックコンデンサ。
  3. 【請求項3】 前記誘電体層がBaTiO系のセラミ
    ック粒子からなることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の積層セラミックコンデンサ。
JP12199798A 1998-05-01 1998-05-01 積層セラミックコンデンサ Expired - Lifetime JP3370933B2 (ja)

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