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JP2003184928A - 衝撃エネルギ吸収構造部材 - Google Patents

衝撃エネルギ吸収構造部材

Info

Publication number
JP2003184928A
JP2003184928A JP2002095718A JP2002095718A JP2003184928A JP 2003184928 A JP2003184928 A JP 2003184928A JP 2002095718 A JP2002095718 A JP 2002095718A JP 2002095718 A JP2002095718 A JP 2002095718A JP 2003184928 A JP2003184928 A JP 2003184928A
Authority
JP
Japan
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partition wall
impact energy
outer shell
shell structure
structural member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002095718A
Other languages
English (en)
Inventor
Osamu Niikura
治 新倉
Shigeo Watanabe
茂雄 渡辺
Hiroshi Sakurai
寛 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2002095718A priority Critical patent/JP2003184928A/ja
Priority to US10/268,733 priority patent/US20030072900A1/en
Publication of JP2003184928A publication Critical patent/JP2003184928A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F7/00Vibration-dampers; Shock-absorbers
    • F16F7/12Vibration-dampers; Shock-absorbers using plastic deformation of members
    • F16F7/127Vibration-dampers; Shock-absorbers using plastic deformation of members by a blade element cutting or tearing into a quantity of material; Pultrusion of a filling material
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D21/00Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted
    • B62D21/15Understructures, i.e. chassis frame on which a vehicle body may be mounted having impact absorbing means, e.g. a frame designed to permanently or temporarily change shape or dimension upon impact with another body
    • B62D21/152Front or rear frames
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    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
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    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10T428/139Open-ended, self-supporting conduit, cylinder, or tube-type article

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮応力が負荷されて変形が始まった直後か
らエネルギ吸収体としての多孔質体の反力を上昇させ
る。軽量化および低コスト化を実現する。 【解決手段】 中空部11aを有する外殻構造体11
と、この外殻構造体11の中空部11aに充填されて圧
縮応力が負荷された段階で略一定の反力を維持しつつ崩
壊する多孔質体14を備え、外殻構造体11の中空部1
1aでかつこの中空部11aに充填された多孔質体14
の圧縮応力が負荷される側とは相反する側に、貫通孔1
5aを有する隔壁15を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に、車両の構造
部材として用いるのに好適であって、衝突時の衝撃エネ
ルギを吸収して衝撃を和らげるのに利用される衝撃エネ
ルギ吸収構造部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、自動車の車体には、衝撃
エネルギが入力された際にその衝撃エネルギを効率よく
吸収して、車体の主構造に影響が及ばないようにした衝
撃エネルギ吸収構造部材が用いられている。
【0003】上記したような衝撃エネルギ吸収構造部材
としては、吸収する衝撃エネルギの量を増加させるため
に、構造部材の板厚を増したり、構造部材の材料強度を
高めたり、中空部を有する構造部材の中空部にエネルギ
吸収体を充填したりしたものがある。
【0004】とくに、構造部材の中空部にエネルギ吸収
体を充填した衝撃エネルギ吸収構造部材としては、例え
ば、図17に示すように、自動車のシャーシフレーム5
0の左右(図示上下)のサイドメンバ51,51および
その外側に位置する補助のサイドメンバ52,52とし
て採用されたものがあり(特開平8−164869号)、
これらのサイドメンバ51,52では、各々の内部にほ
ぼ全体にわたってエネルギ吸収体である発泡アルミニウ
ムを充填し、外部から負荷される圧縮応力に対して発泡
アルミニウムを負荷入力方向に圧潰させることで、衝撃
エネルギを吸収するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した従
来における衝撃エネルギ吸収構造部材において、すなわ
ち、発泡アルミニウムを充填したタイプのサイドメンバ
51,52において、構造が単純である一方で、発泡ア
ルミニウムを全体に充填しているので、サイドメンバ5
1,52に大変形が生じるまでは充填されている発泡ア
ルミニウムの反力上昇が望めないと共に、全体重量が大
きくなってしまい、加えて、材料コストの高い発泡アル
ミニウムを多く使用している分だけ、製品コストが上昇
してしまうといった問題を有しており、これらの問題を
解決することが従来の課題となっていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題に着目し
てなされたもので、圧縮応力が負荷されて変形が始まっ
た直後からエネルギ吸収体としての多孔質体の反力を上
昇させることができ、加えて、軽量化および低コスト化
を実現することが可能である衝撃エネルギ吸収構造部材
を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る衝撃エネルギ吸収構造部材は、中空部を有する外殻構
造体と、この外殻構造体の中空部に充填されて圧縮応力
が負荷された段階で略一定の反力を維持しつつ崩壊する
多孔質体を備え、外殻構造体の中空部でかつこの中空部
に充填された多孔質体の圧縮応力が負荷される側とは相
反する側に、貫通孔を有する隔壁を設けた構成としたこ
とを特徴としており、この衝撃エネルギ吸収構造部材の
構成を前述した従来の課題を解決するための手段として
いる。
【0008】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材
は、請求項2として、外殻構造体の断面積に対する隔壁
における貫通孔の面積の比を0.1〜0.5に設定した
構成とし、請求項3として、外殻構造体の中空部でかつ
この中空部に配置した貫通孔を有する隔壁の多孔質体と
は相反する側に、貫通孔を有する別の隔壁を少なくとも
1つ設けた構成としている。
【0009】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材
は、請求項4として、外殻構造体の中空部に充填された
多孔質体の隔壁との初期接触部分の面積を隔壁の貫通孔
の総面積以上に設定した構成とし、請求項5として、外
殻構造体の中空部に充填された多孔質体の隔壁との初期
接触部分に対する隔壁の貫通孔の面積比を0.4〜0.
9に設定した構成とし、請求項6として、圧縮応力が負
荷される側から最も離れた部位に位置する別の隔壁の貫
通孔を閉ざした構成とし、請求項7として、圧縮応力が
負荷される側から2つ目の隔壁の貫通孔の面積と、外殻
構造体の中空部に充填された多孔質体の上記隔壁に対す
る初期接触部分の面積との比を0.1〜0.5に設定し
た構成としている。
【0010】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材
は、請求項8として、外殻構造体の多孔質体と接触して
いる部分を多孔質体と接触していない部分よりも圧潰変
形し易くした構成とし、請求項9として、外殻構造体の
多孔質体と接触している部分の板厚を多孔質体と接触し
ていない部分の板厚よりも薄く設定して圧潰変形し易く
した構成とし、請求項10として、外殻構造体の多孔質
体と接触している部分の材料強度を多孔質体と接触して
いない部分の材料強度よりも低く設定して圧潰変形し易
くした構成とし、請求項11として、隔壁は、圧縮応力
が負荷されて生じる多孔質体における分散荷重を受けて
弾性変形する構成としている。
【0011】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材
は、請求項12として、少なくとも一つの隔壁は、外殻
構造体の一端部を縮径して形成してある構成とし、請求
項13として、外殻構造体の一端部を縮径してなる隔壁
は、スピニング加工により成形してある構成とし、請求
項14として、少なくとも一つの隔壁は、外殻構造体の
板厚よりも厚く設定してある構成とし、請求項15とし
て、少なくとも一つの隔壁は、外殻構造体の材料強度よ
りも大きく設定してある構成とし、請求項16として、
少なくとも一つの隔壁は、ベークハード性を有する材料
からなっている構成としている。
【0012】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材
は、請求項17として、隔壁における貫通孔の孔壁面
と、隔壁の多孔質体とは反対側の壁面とがなす角度を略
90°、あるいは、40°以下に設定した構成とし、請
求項18として、多孔質体を発泡アルミニウムや発泡マ
グネシウムや発泡鉄やポリウレタンフォームや金属(ス
テンレス,アルミニウムなど)繊維焼結体などの発泡金
属からなる発泡体とした構成とし、請求項19として、
自動車用構造部材として用いた構成としている。
【0013】すなわち、本発明に係わる衝撃エネルギ吸
収構造部材は、衝撃入力時における多孔質体の衝撃エネ
ルギ吸収量を素早く立ち上げるために、また、部材の軽
量化と同時に材料コストの低減化が得られるようにする
ために、外殻構造体の隔壁で隔離される部分のうちの外
部から入力を受ける側にのみに多孔質体を充填すること
を特徴とし、加えて、多孔質体を隔離する隔壁に貫通孔
を設けて隔壁の軽量化を図りつつ、部材の圧潰変形時に
は多孔質体の一部がこの貫通孔から練り出てせん断され
ることによるエネルギの吸収と、多孔質体自体の圧縮崩
壊による衝撃エネルギ吸収とを合わせたエネルギ吸収構
造を採用したことを主たる構成としている。
【0014】そして、部品点数の削減をも図るために、
外殻構造体内の空間を分割する複数の隔壁のうちの少な
くとも一つの隔壁を外殻構造体と一体で形成することを
従たる構成としている。
【0015】
【発明の作用】本発明に係わる上記した主たる構成の衝
撃エネルギ吸収構造部材では、多孔質体が外殻構造体の
隔壁で隔てられる中空部の圧縮応力が負荷される側にの
み充填してあるので、圧縮応力が負荷された際に、衝撃
エネルギ吸収構造部材全体の圧潰方向と同一方向の多孔
質体の潰れ変形が隔壁との接触によって誘発されること
となり、この際、従来の衝撃エネルギ吸収構造部材より
も多孔質体の充填長さ寸法が短いこととも相俟って、潰
れ変形初期の時点から変形の歪が大きくなり、その結
果、多孔質体の反力が早い段階から上昇することとな
る。
【0016】また、隔壁には貫通孔が設けてあるので、
衝撃エネルギ吸収構造部材全体の圧潰方向の吸収エネル
ギ量が貫通孔を設けていない場合と比べて減少するが、
多孔質体が潰れ変形する間において、隔壁の貫通孔から
多孔質体がその孔壁を切断しつつ練り出ることで吸収エ
ネルギ量の減少分が補われることとなり、したがって、
隔壁に貫通孔を設けて全体の軽量化に貢献しつつ、貫通
孔を設けていない場合と同等の吸収エネルギ量が確保さ
れることとなる。
【0017】さらに、従来の衝撃エネルギ吸収構造部材
と比べて、多孔質体の充填量が格段に少ないことから、
軽量化および低コスト化が図られることとなる。
【0018】一方、本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構
造部材では、上記した従たる構成としているため、外殻
構造体内の空間を分割する隔壁を別体で製造するプロセ
スを省略し得ることとなり、外殻構造体と隔壁とを接合
する代わりに外殻構造体の端部同士を接合するようにな
せば、接合隙間の管理が容易なものとなり、この外殻構
造体との一体成形において、スピニング法による加工を
採用すれば、隔壁の板厚あるいは強度が上昇して、強固
な隔壁が得られることとなる。また、強固な隔壁を有し
ていることで、多孔質体をより多く潰し得ることとな
り、多孔質体全体の潰れ効率が向上することとなる。し
たがって、本発明の請求項18に係わる衝撃エネルギ吸
収構造部材のように、自動車用構造部材として用いれ
ば、車両衝突直後に大きな反力ピークを生じさせること
なく、効率よく衝撃エネルギの吸収がなされることとな
る。
【0019】
【発明の効果】本発明の請求項1〜18に係わる衝撃エ
ネルギ吸収構造部材では、上記した構成としたから、例
えば、自動車の構造部材として用いた場合において、車
両の衝突直後の潰れ変形初期の時点から反力を立ち上が
らせることができ、したがって、軽量化および低コスト
化を実現したうえで、従来と同等ないしはそれ以上の吸
収エネルギ量を確保することが可能であるという非常に
優れた効果がもたらされる。
【0020】本発明の請求項19に係わる衝撃エネルギ
吸収構造部材では、上記した構成としたから、車両衝突
直後に生じる反力ピークを少なく抑えたうえで、効率の
よい衝撃エネルギの吸収を実現することが可能であると
いう非常に優れた効果がもたらされる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。
【0022】図1〜図7は、本発明に係わる衝撃エネル
ギ吸収構造部材の一実施例を示しており、この実施例で
は、本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材を自動車
用構造部材として用いた場合を示す。
【0023】図1および図2に示すように、車体1のサ
イドメンバエクステンション2に連なる衝撃エネルギ吸
収構造部材としてのフロントサイドメンバ10は、中空
部11aを有する前部外殻構造体11と、同じく中空部
12aを有しかつ前部外殻構造体11とフランジ13を
介して連結する後部外殻構造体12と、前部外殻構造体
11の中空部11aに充填されて圧縮応力が負荷された
段階で略一定の反力を維持しつつ崩壊する発泡アルミニ
ウム(多孔質体)14を備えており、後部外殻構造体12
はサイドメンバエクステンション2に一体で成形されて
いる。なお、前部外殻構造体11および後部外殻構造体
12は一体で形成されていてもよい。
【0024】前部外殻構造体11の中空部11aでかつ
この中空部11aに充填された発泡アルミニウム14の
圧縮応力が負荷される側とは相反する側には、貫通孔1
5aを有する隔壁15が設けてあり、前部外殻構造体1
1の発泡アルミニウム14と接触している部分の板厚を
発泡アルミニウム14と接触していない部分(後部外殻
構造体12)の板厚よりも薄く設定する、あるいは、前
部外殻構造体11の発泡アルミニウム14と接触してい
る部分の材料強度を発泡アルミニウム14と接触してい
ない部分(後部外殻構造体12)の材料強度よりも低く
設定するようにしている。
【0025】この場合、隔壁15は圧縮応力が負荷され
て生じる発泡アルミニウム14における分散荷重を受け
て弾性変形するものとなっており、前部外殻構造体11
の断面積に対する隔壁15における貫通孔15aの面積
の比を0.1〜0.5に設定していると共に、発泡アル
ミニウム14の隔壁15との初期接触部分の面積を貫通
孔15aの総面積以上に設定している。
【0026】この衝撃エネルギ吸収構造部材としてのフ
ロントサイドメンバ10において、発泡アルミニウム1
4が前部外殻構造体11の隔壁15で隔てられる中空部
の圧縮応力が負荷される側にのみ充填してあるので、圧
縮応力が負荷された際に、フロントサイドメンバ10全
体の圧潰方向と同一方向の発泡アルミニウム14の潰れ
変形が隔壁15との接触によって誘発され、加えて、従
来の衝撃エネルギ吸収構造部材よりも発泡アルミニウム
14の充填長さ寸法が短いことから、潰れ変形初期の時
点から変形の歪が大きくなって、発泡アルミニウム14
の反力が早い段階から上昇することとなる。
【0027】また、上記したフロントサイドメンバ10
では、隔壁15に貫通孔15aを設けているので、フロ
ントサイドメンバ10全体の圧潰方向の吸収エネルギ量
が貫通孔を設けていない場合と比べて減少するものの、
図3に示すように、前部外殻構造体11とともに発泡ア
ルミニウム14が潰れ変形する間において、隔壁15の
貫通孔15aから発泡アルミニウム14の一部がその孔
壁を切断しつつ練り出ることによって、吸収エネルギ量
の減少分が補われることとなり、したがって、隔壁15
に貫通孔15aを設けて全体の軽量化に貢献しつつ、貫
通孔15aを設けていない場合と同等の吸収エネルギ量
が確保されることとなり、より大きな衝撃荷重が入力さ
れた場合には、潰れ変形する前部外殻構造体11および
発泡アルミニウム14よりも後ろ側に位置する後部外殻
構造体12によって、吸収エネルギの吸収がなされるこ
ととなる。
【0028】さらに、上記したフロントサイドメンバ1
0では、従来の衝撃エネルギ吸収構造部材と比べて、発
泡アルミニウム14の充填量が格段に少ないことから、
軽量化および低コスト化が図られることとなる。
【0029】そこで、密度が0.25g/cm,直径
が100mm,長さが150mmの円柱状をなす発泡ア
ルミニウム14を充填したフロントサイドメンバ10に
ついて、隔壁15の貫通孔15aの口径を0〜90mm
の範囲内で6段階に変化させた場合(面積を変化させた
場合)の潰れ量と反力との関係を調べたところ、図4に
示す結果を得た。
【0030】図4のグラフに示すように、隔壁15の貫
通孔15aの口径が10〜50mmの範囲(発泡アルミ
ニウム14の直径に対する貫通孔15aの口径の比率が
50%までの範囲)では、隔壁15に貫通孔15aを設
けていない場合と同等の吸収エネルギ量が確保されてお
り、隔壁15の貫通孔15aから発泡アルミニウム14
の一部がその孔壁を切断しつつ練り出ることで、吸収エ
ネルギ量の減少分が補われることが実証できた。
【0031】この際、隔壁15の貫通孔15aの口径を
70mm,90mmとすると、発泡アルミニウム14が
必要以上に練り出てしまい、エネルギの吸収機能が低下
してしまうことがわかった。
【0032】次に、前部外殻構造体11の外力入力軸に
対して垂直をなす断面積および隔壁15における貫通孔
15aの面積の比(面積比)と、フロントサイドメンバ
10の圧潰変形時における平均反力との関係を調べたと
ころ、図5に示す結果を得た。この際、発泡アルミニウ
ム14の密度を0.25g/cm,前部外殻構造体1
1の断面代表長さを80mm(断面積),前部外殻構造
体11の発泡アルミニウム14を充填した部分の板厚を
1.6mm,充填長さを150mm,発泡アルミニウム
14を充填していない部分の板厚を2.0mmとして、
フロントサイドメンバ10の圧潰変形量と発泡アルミニ
ウム14の充填長さとの比(潰れ比)が0.6に達した
時点、すなわち、フロントサイドメンバ10の圧潰変形
量が発泡アルミニウム14の充填長さの60%に達した
時点における面積比と平均反力との関係を調べた。
【0033】図5のグラフに示すように、このグラフ曲
線は上向きに凸となり、面積比が0.1〜0.5程度で
ある場合に、隔壁15に貫通孔15aを設けていない場
合と同等以上の平均反力が得られることが立証できた。
【0034】図6は、上記隔壁15における貫通孔15
aの孔壁面15bが外力入力軸Pに対して平行ではな
く、隔壁15の発泡アルミニウム14とは反対側の壁面
15cに対して角度θをなしている場合を示している。
【0035】そこで、密度が0.25g/cm,直径
が100mm,長さが150mmの円柱状をなす発泡ア
ルミニウム14を充填した衝撃エネルギ吸収構造部材に
ついて、隔壁15における貫通孔15aの口径を40m
mとし、貫通孔15aの孔壁面15bと、隔壁15の上
記壁面15cとがなす角度θを変化させた際のエネルギ
吸収能を調べたところ、図7に示す結果を得た。
【0036】図7のグラフに示すように、隔壁15にお
ける貫通孔15aの孔壁面15bと、隔壁15の上記壁
面15cとがなす角度θが略90°である場合、あるい
は、角度θが40°以下である場合に、エネルギ吸収能
が高いことが判る。
【0037】図8〜図10は、本発明に係わる衝撃エネ
ルギ吸収構造部材の他の実施例を示しており、この実施
例においても、本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部
材を自動車用構造部材であるフロントサイドメンバ(図
2参照)として用いた場合を示す。
【0038】図8に示すように、この実施例に係わる衝
撃エネルギ吸収構造部材としてのフロントサイドメンバ
10Aが、先の実施例に係わるフロントサイドメンバ1
0と相違するところは、外殻構造体11の中空部11a
でかつこの中空部11aに配置した貫通孔15aを有す
る隔壁(第1の隔壁)15の発泡アルミニウム14とは
相反する側に、貫通孔16aを有する別の隔壁(第2の
隔壁)16を1つ設けて、外殻構造体11の中空部11
aに合計2枚の隔壁15,16を配置した点にあり、他
の構成は先の実施例に係わるフロントサイドメンバ10
と同じである。
【0039】この場合、発泡アルミニウム14の隔壁1
5との初期接触部分の面積をS0とし、発泡アルミニウ
ム14寄りに位置する第1の隔壁15の貫通孔15aの
面積をS1とし、第1の隔壁15の発泡アルミニウム1
4とは相反する側に位置する第2の隔壁16の貫通孔1
6aの面積をS2に設定している。
【0040】この衝撃エネルギ吸収構造部材としてのフ
ロントサイドメンバ10Aにおいても、先の実施例に係
わるフロントサイドメンバ10と同じく、圧縮応力が負
荷された際には、発泡アルミニウム14の反力が早い段
階から上昇する。
【0041】また、このフロントサイドメンバ10Aで
は、第1の隔壁15の発泡アルミニウム14とは相反す
る側に、貫通孔16aを有する第2の隔壁16を1つ設
けているので、図9に示すように、前部外殻構造体11
とともに発泡アルミニウム14が潰れ変形する間におい
て、第1の隔壁15の貫通孔15aから発泡アルミニウ
ム14の一部がその孔壁を切断しつつ練り出ると共に、
この第1の隔壁15の貫通孔15aから練り出た発泡ア
ルミニウム14の一部が第2の隔壁16の貫通孔16a
からも練り出ることによって、吸収エネルギ量の減少分
が補われることとなり、したがって、隔壁15,16に
貫通孔15a,16aをそれぞれ設けて全体の軽量化に
貢献しつつ、貫通孔15aを設けていない場合と同等の
吸収エネルギ量が確保されることとなる。
【0042】そこで、発泡アルミニウム14の密度を
0.3g/cm、外殻構造体11の代表断面長さを8
0mm(断面積)、外殻構造体11の発泡アルミニウム
14を充填した部位の板厚を1.4mm、充填長さを1
20mm、隔壁15,16の間隔を60mmとした上記
構成のフロントサイドメンバ10Aのエネルギ吸収能に
ついて調べたところ、図10のグラフ(縦軸:エネルギ
吸収量,横軸:隔壁15の貫通孔15aの面積S1と発
泡アルミニウム14の断面積S0との比S1/S0)に
示す結果を得た。
【0043】図10のグラフにおいて、太い実線は、隔
壁15のみを備えたフロントサイドメンバ10の面積比
S1/S0を変えた場合のエネルギ吸収量の変化状況を
示しており、一方、細い実線は、隔壁15,16を備え
たフロントサイドメンバ10Aにおける上記面積比S1
/S0と第2の隔壁16の貫通孔16aに対する第1の
隔壁15の貫通孔15aの面積比S2/S1とを変えた
場合のエネルギ吸収量の変化を示している。この際、貫
通孔16aに対する貫通孔15aの面積比S2/S1と
は、言い換えれば、第2隔壁16の貫通孔16aの面積
と、第1隔壁15の貫通孔15aから練り出た発泡アル
ミニウム14の断面積との比であり、細い実線上のマー
キングは実験点である。
【0044】図10のグラフから、第1の隔壁15の貫
通孔15aと発泡アルミニウム14の断面との面積比S
1/S0が0.4〜0.9の場合で、かつ、第2の隔壁
16の貫通孔16aに対する第1の隔壁15の貫通孔1
5aの面積比S2/S1が0.5以下の場合(図10の
点線で囲った部分)に、2枚の隔壁15,16を有する
フロントサイドメンバ10Aのエネルギ吸収量が1枚の
隔壁15のみを有するフロントサイドメンバ10のエネ
ルギ吸収量を上回ることが判った。
【0045】この実施例に係わるフロントサイドメンバ
10Aは、2枚の隔壁15,16を中空部11aに有す
る前部外殻構造体11に、フランジ13を介して同じく
中空部12aを有する後部外殻構造体12を連結する構
成をなしているが、図11に示すように、前部外殻構造
体11に、フランジ13を介して貫通孔のない隔壁17
を設ける構成とすることも可能であり、このように、圧
縮応力が負荷される側から最も離れた部位に貫通孔を閉
ざした、すなわち、貫通孔の面積が0の隔壁17を設け
た場合には、外殻構造体11の中空部11aに充填され
た発泡アルミニウム14の上記隔壁17に対する初期接
触部分との面積比が0になるのは言うまでもない。
【0046】図12は、本発明のさらに他の実施例に係
わる衝撃エネルギ吸収構造部材10Bの外殻構造体11
Bを示しており、この外殻構造体11Bは、その一端部
にスピニング加工によって縮径してなる隔壁15Bを備
えている。
【0047】この場合、衝撃エネルギ吸収構造部材10
Bの外殻構造体11Bは、管材PをチャックChに取り
付けて回転軸Lを中心に回転させ、隔壁15Bとなる素
材Pの一端部Paを過熱しつつ、ローラRによってスピ
ニング加工を行うことで成形される。
【0048】このスピニング加工の際において、外殻構
造体11Bとなる管材Pの径が成形前よりも縮むことに
よって板厚が初期値よりも増加し、外殻構造体11Bよ
りも厚い隔壁15Bが形成される。一方、管材Pの板厚
をほぼ一定にするために、管材Pの全長が延びるのを容
認するようにして加工を行った場合には、加工硬化によ
って降伏応力が上昇した隔壁15Bが形成される。な
お、この実施例では、スピニング加工による縮径で一端
部Paが閉じきらず、隔壁15Bに貫通孔15Baが空
いている場合を示しているが、スピニング加工による縮
径で応力入力側から最も遠い部位に位置する隔壁を形成
する場合には、一端部Paを完全に閉塞してもよい。
【0049】図13は、本発明に係わる衝撃エネルギ吸
収構造部材のさらに他の実施例を示しており、この実施
例に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材10Cは、上記実
施例における外殻構造体11Bの隔壁15B側に、一端
部にスピニング加工によって縮径してなる隔壁16Cを
備えた外殻構造体11Cを一方向溶接、例えば、レーザ
溶接Laによって接合してなっている。
【0050】この場合、外殻構造体11Bの内部には多
孔質体14Bが充填してあり、この外殻構造体11Bの
隔壁15Bには貫通孔15Baが設けてあるが、外殻構
造体11C側の隔壁16Cには貫通孔を設けない構成と
している。
【0051】図14は、隔壁(15B)の板厚あるいは
降伏応力を外殻構造体(11B)と比較して増加させた
場合に、充填した多孔質体をより多く圧縮変形させるこ
とが可能であることを表した模式図である。
【0052】図14において、外殻構造体(11B)と
一体成形された隔壁(15B)の板厚あるいは降伏応力
が上昇して、外殻構造体(11B)の値を示すA点から
B点に変化した場合、衝撃エネルギ吸収構造部材(10
B)の圧潰変形にともなう多孔質体(14B)の圧潰変
形方向の圧縮応力に耐えられる隔壁(15B)の耐力も
上昇し、K点であった耐力がL点に上昇する。したがっ
て、隔壁(15B)の塑性変形を伴うことなく、だけ
多孔質体(14B)の潰れを大きくすることができ、そ
の分だけ、衝撃エネルギ吸収構造部材(10B)の潰れ
効率を大きくすることができる。
【0053】例えば、外径60mm,板厚1.6mm,
初期降伏応力400MPaの鋼管において、板厚を保持
するように隔壁を成形した場合、平均2%のひずみ量で
降伏応力は10%向上し、これに伴い、多孔質体として
充填した発泡アルミニウム(密度0.25g/cm
プラトー応力2MPa)の圧縮潰れにおいて、20%の
潰れ効率向上が見られた(矢印)。また、板厚を50
%増加させるように隔壁を成形した場合には、隔壁耐力
は100%増加し、衝撃エネルギ吸収構造部材の潰れ効
率は75%向上した。
【0054】さらに、外殻構造体および隔壁を一体成形
する材料にベークハード性を有する材料を使用した場合
には、板厚を保持するように隔壁を成形すると、平均2
%のひずみ量で降伏応力が10%向上すると共に、ベー
クハード効果によってさらに10%降伏応力が増加し、
これに伴い、衝撃エネルギ吸収構造部材の潰れ効率がさ
らに30%増加して総合では50%向上した。
【0055】図15は、本発明に係わる衝撃エネルギ吸
収構造部材を曲げ変形が生じる車両のセンターピラー
(図2参照)とした場合を示している。
【0056】図15に示すように、この衝撃エネルギ吸
収構造部材としてのセンターピラー20は、センターピ
ラーインナ21と、中空部22aを有するボディーサイ
ドアウタ(外殻構造体)22と、このボディーサイドア
ウタ22の中空部22aに充填されて圧縮応力が負荷さ
れた段階で略一定の反力を維持しつつ崩壊する発泡アル
ミニウム23と、ボディーサイドアウタ22の中空部2
2aでかつこの中空部22aに充填された発泡アルミニ
ウム23の圧縮応力が負荷される側とは相反する側に位
置するセンターピラーレインフォース(隔壁)24を備
えている。
【0057】このセンターピラーレインフォース24
は、センターピラーインナ21およびボディーサイドア
ウタ22の各フランジ21b,22b間に固定してあ
り、発泡アルミニウム23との接触面積の0.1〜0.
5の割合で形成された貫通孔24aを有している。
【0058】この衝撃エネルギ吸収構造部材としてのセ
ンターピラー20では、ボディーサイドアウタ22から
の圧縮応力の負荷に対して、このボディーサイドアウタ
22が変形するのと同時に中空部22aに充填された発
泡アルミニウム23が圧縮変形することで、衝撃エネル
ギの吸収がなされ、加えて、センターピラーレインフォ
ース24の貫通孔24aからセンターピラーインナ21
側に発泡アルミニウム23の一部が練り出ることによっ
ても、衝撃エネルギの吸収がなされることとなる。
【0059】図16は、本発明に係わる衝撃エネルギ吸
収構造部材を曲げ変形が生じる車両のサイドシル(図2
参照)とした場合を示している。
【0060】図16に示すように、この衝撃エネルギ吸
収構造部材としてのサイドシル30は、シルインナ31
と、中空部32aを有するボディーサイドアウタ(外殻
構造体)32と、このボディーサイドアウタ32の中空
部32aに充填されて圧縮応力が負荷された段階で略一
定の反力を維持しつつ崩壊する発泡アルミニウム33
と、ボディーサイドアウタ32の中空部32aでかつこ
の中空部32aに充填された発泡アルミニウム33の圧
縮応力が負荷される側とは相反する側に位置するシルレ
インフォース(隔壁)34を備えている。
【0061】このシルレインフォース34は、シルイン
ナ31およびボディーサイドアウタ32の各フランジ3
1b,32b間に溶接によって固定してあり、発泡アル
ミニウム33との接触面積の0.1〜0.5の割合で形
成された貫通孔34aを有している。
【0062】この衝撃エネルギ吸収構造部材としてのサ
イドシル30では、ボディーサイドアウタ32からの圧
縮応力の負荷に対して、このボディーサイドアウタ32
が変形するのと同時に中空部32aに充填された発泡ア
ルミニウム33が圧縮変形することで、衝撃エネルギの
吸収がなされ、加えて、シルレインフォース34の貫通
孔34aからシルインナ31側に発泡アルミニウム33
の一部が練り出ることによっても、衝撃エネルギの吸収
がなされることとなる。
【0063】上記した実施例では、多孔質体(発泡アル
ミニウム14,14B,23,33)が圧縮変形する際
に練り出る貫通孔15a,15Ba,16a,24a,
34aをいずれも円形状をなすものとしているが、これ
に限定されるものではなく、他の形状として、例えば、
矩形状や多角形状も採用することが可能である。
【0064】また、本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構
造部材の詳細な構成は、上記した実施例に限定されるも
のではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材を自
動車用構造部材としてのフロントサイドメンバに適用し
た状況を示す斜視説明図(a)および断面説明図(b)であ
る。
【図2】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材を用
い得る車体を示す全体斜視説明図である。
【図3】図1のフロントサイドメンバに外部から衝撃荷
重が負荷された際の挙動を示す断面説明図である。
【図4】図1のフロントサイドメンバに対して隔壁の貫
通孔の口径を変化させて衝撃荷重を加えた際の平均反力
と潰れ量との関係を示すグラフである。
【図5】図1のフロントサイドメンバにおける外殻構造
体の断面積および隔壁における貫通孔の面積の比と、フ
ロントサイドメンバの圧潰変形時における平均反力との
関係を示すグラフである。
【図6】図1のフロントサイドメンバにおける隔壁の貫
通孔の孔壁面がテーパ角を有している状態の断面説明図
である。
【図7】図1のフロントサイドメンバにおいて貫通孔の
孔壁面と隔壁の壁面とがなす角度を変化させた際のエネ
ルギ吸収能の変化を示すグラフである。
【図8】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材を自
動車用構造部材としてのフロントサイドメンバに適用し
た状況を示す図1(b)に相当する断面説明図である。
【図9】図8のフロントサイドメンバに外部から衝撃荷
重が負荷された際の挙動を示す断面説明図である。
【図10】図8のフロントサイドメンバにおける隔壁の
貫通孔の面積S1に対する発泡アルミニウムの断面積S
0の比S1/S0とエネルギ吸収量との関係を示すグラ
フである。
【図11】図8のフロントサイドメンバの他の構成例に
係わるフロントサイドメンバに外部から衝撃荷重が負荷
された際の挙動を示す断面説明図である。
【図12】本発明の他の実施例に係わる衝撃エネルギ吸
収構造部材の外殻構造体の成形要領を示す断面説明図で
ある。
【図13】本発明のさらに他の実施例に係わる衝撃エネ
ルギ吸収構造部材の外殻構造体の成形要領を示す断面説
明図である。
【図14】隔壁の板厚あるいは降伏応力を外殻構造体と
比較して増加させた際に多孔質体を多く圧縮変形させる
ことが可能であることを表した模式図である。
【図15】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材を
自動車用構造部材としてのセンターピラーに適用した状
況を示す断面説明図(a)および隔壁としてのセンターピ
ラーレインフォースの拡大斜視説明図(b)である。
【図16】本発明に係わる衝撃エネルギ吸収構造部材を
自動車用構造部材としてのサイドシルに適用した状況を
示す断面説明図(a)および隔壁としてのシルレインフォ
ースの拡大斜視説明図(b)である。
【図17】従来の衝撃エネルギ吸収構造部材を示す平面
説明図である。
【符号の説明】
10,10A フロントサイドメンバ(衝撃エネルギ吸
収構造部材) 10B,10C 衝撃エネルギ吸収構造部材 11,11B,11C 外殻構造体 11a,22a,32a 中空部 14,14B,23,33 発泡アルミニウム(多孔質
体) 15,15B,16,16C,17 隔壁 15a,15Ba,16a,24a,34a 貫通孔 15b 貫通孔の孔壁面 15c 隔壁の壁面 20 センターピラー(衝撃エネルギ吸収構造部材) 22 ボディーサイドアウタ(外殻構造体) 24 センターピラーレインフォース(隔壁) 30 サイドシル(衝撃エネルギ吸収構造部材) 32 ボディーサイドアウタ(外殻構造体) 34 シルレインフォース(隔壁) θ 貫通孔の孔壁面と隔壁の壁面とがなす角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 寛 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3D003 AA05 BB01 CA09 3J066 AA02 AA23 BA03 BB01 BC01 BD05 BF11 BG04 BG05

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空部を有する外殻構造体と、この外殻
    構造体の中空部に充填されて圧縮応力が負荷された段階
    で略一定の反力を維持しつつ崩壊する多孔質体を備え、
    外殻構造体の中空部でかつこの中空部に充填された多孔
    質体の圧縮応力が負荷される側とは相反する側に、貫通
    孔を有する隔壁を設けたことを特徴とする衝撃エネルギ
    吸収構造部材。
  2. 【請求項2】 外殻構造体の断面積に対する隔壁におけ
    る貫通孔の面積の比を0.1〜0.5に設定した請求項
    1に記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  3. 【請求項3】 外殻構造体の中空部でかつこの中空部に
    配置した貫通孔を有する隔壁の多孔質体とは相反する側
    に、貫通孔を有する別の隔壁を少なくとも1つ設けた請
    求項1または2に記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  4. 【請求項4】 外殻構造体の中空部に充填された多孔質
    体の隔壁との初期接触部分の面積を隔壁の貫通孔の総面
    積以上に設定した請求項1ないし3のいずれかに記載の
    衝撃エネルギ吸収構造部材。
  5. 【請求項5】 外殻構造体の中空部に充填された多孔質
    体の隔壁との初期接触部分に対する隔壁の貫通孔の面積
    比を0.4〜0.9に設定した請求項3または4に記載
    の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  6. 【請求項6】 圧縮応力が負荷される側から最も離れた
    部位に位置する別の隔壁の貫通孔を閉ざした請求項3な
    いし5のいずれかに記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  7. 【請求項7】 圧縮応力が負荷される側から2つ目の隔
    壁の貫通孔の面積と、外殻構造体の中空部に充填された
    多孔質体の上記隔壁に対する初期接触部分の面積との比
    を0.1〜0.5に設定した請求項3ないし5のいずれ
    かに記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  8. 【請求項8】 外殻構造体の多孔質体と接触している部
    分を多孔質体と接触していない部分よりも圧潰変形し易
    くした請求項1ないし7のいずれかに記載の衝撃エネル
    ギ吸収構造部材。
  9. 【請求項9】 外殻構造体の多孔質体と接触している部
    分の板厚を多孔質体と接触していない部分の板厚よりも
    薄く設定して圧潰変形し易くした請求項8に記載の衝撃
    エネルギ吸収構造部材。
  10. 【請求項10】 外殻構造体の多孔質体と接触している
    部分の材料強度を多孔質体と接触していない部分の材料
    強度よりも低く設定して圧潰変形し易くした請求項8に
    記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  11. 【請求項11】 隔壁は、圧縮応力が負荷されて生じる
    多孔質体における分散荷重を受けて弾性変形する請求項
    1ないし10のいずれかに記載の衝撃エネルギ吸収構造
    部材。
  12. 【請求項12】 なくとも一つの隔壁は、外殻構造体の
    一端部を縮径して形成してある請求項1ないし10のい
    ずれかに記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  13. 【請求項13】 外殻構造体の一端部を縮径してなる隔
    壁は、スピニング加工により成形してある請求項12に
    記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  14. 【請求項14】 少なくとも一つの隔壁は、外殻構造体
    の板厚よりも厚く設定してある請求項1ないし13のい
    ずれかに記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  15. 【請求項15】 少なくとも一つの隔壁は、外殻構造体
    の材料強度よりも大きく設定してある請求項1ないし1
    3のいずれかに記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  16. 【請求項16】 少なくとも一つの隔壁は、ベークハー
    ド性を有する材料からなっている請求項1ないし15の
    いずれかに記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  17. 【請求項17】 隔壁における貫通孔の孔壁面と、隔壁
    の多孔質体とは反対側の壁面とがなす角度を略90°、
    あるいは、40°以下に設定した請求項1ないし16の
    いずれかに記載の衝撃エネルギ吸収構造部材。
  18. 【請求項18】 多孔質体を発泡金属からなる発泡体と
    した請求項1ないし17のいずれかに記載の衝撃エネル
    ギ吸収構造部材。
  19. 【請求項19】 自動車用構造部材として用いた請求項
    1ないし18のいずれかに記載の衝撃エネルギ吸収構造
    部材。
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