判決言い渡しは4時間にも及んだが、内容は検察以上に検察寄りだった。疲れ切った表情の石川議員。(26日夕、衆院会館。写真:筆者撮影) 会見場に入ってきた石川知裕議員の表情は憔悴しきっていた。目もうつろだ。予想だにしない判決内容だったからだ。主任弁護人の木下貴司弁護士が切り出した―「検察官が主張もしていない、証拠も出していない事案について裁判所が事実として認定している」。 水谷建設がダム工事建設で便宜を図ってもらう見返りとして石川氏へ5千万円を渡したとする案件について、検察は贈収賄で立件することを見送っていたのである。 そもそも検察が主張していたのは世田谷区の土地を購入する資金に充てた4億円の記述漏れだ。これが政治資金規正法違反にあたるとして、石川氏を起訴していたのである。 ところが東京地裁は検察の起訴事実以上のことを積極的に事実として認定して石川氏に有罪判決を下したのだ。 木下弁護士は「裁判