住宅ローンはどうやら“最後の借り時”と考えていい状況。新規の借り入れのみならず、借り換えを検討している人にとってもラストチャンスだ。「フラット35」の借り入れが激増した07~08年は、金利が2%台後半から3%台後半だった。今はこれが2%を切る水準。金利差が1%以上なら、まず間違いなく借り換えを検討すべきだ。 だが、金利上昇が見込まれるとはいえ、安易に固定金利を選ぶことは勧めない。これにも理由がある。 変動金利は、長期金利ではなく「短期金利」に連動して動く。短期金利の指標となるのは「無担保コール翌日物金利」。日銀のコントロール下にあり、ずっと低い水準に抑えられてきた。そのため、今の金融制度が導入された96年以降、住宅ローンの変動金利は最大0.5%程度の幅でしか動いていない。変動金利は実は、景気が過熱して日銀が金融引き締めに転じない限り、ほとんど変動しないのだ。 【1】金利の「上限」がはっきり