「ソフトウエアの品質をどう測るのか」「リスク要因を見積もりにどう反映すればよいか」。多くの現場では経験を積んだベテラン技術者の頭の中にあるだけだろう。ジャステックでは,それを“指標”という形にまとめて業務の中で回している。ベテラン技術者の暗黙知を,指標の項目とその基準値という形式知に変換している。 考えられるあらゆる現場のノウハウを指標に落とし込む。「見積もりの精度を測る指標」「テストの精度を測る指標」――。 どのような指標を設定するかは現場のノウハウの固まりである。それは通常,ベテラン技術者の頭の中に暗黙知として存在しているものだ。ジャステックの開発現場では,その暗黙知を指標という形で形式知化している。指標をすべての現場で共有することで,現場から現場へ技術の伝承が図られているのである。 ここにジャステックの現場のすごみがある。現場の技術者たちの指標への執念が,営業利益率11%(2006年