群馬県でいちばん小さな町「大泉町」に住む外国人の数は7997人(大泉町調べ・令和2年1月31日時点)。人口わずか4万2000人ほどの町民のうち、およそ5人に1人が外国人だ。日本有数の外国人タウン、といっても決して大げさではないだろう。 時代をさかのぼると、1986年時点では、町内の外国人居住者の数はわずか222人だった。現在は外国人居住者の大半を占める4580人のブラジル人も当時は0人だった。 製造現場の担い手としてブラジル人が多数移住 町が一変するのは1990年を迎えてからだ。SUBARUや三洋電機(現・Panasonic)、味の素といった大手企業の製造現場において深刻な人材難が生じた。1990年に入管法が改定され、定住者への在留資格が創設された影響で、1992年には一気に2304人の外国人が移住をしてきている。 そのうちブラジル人は1528人を数え、大泉町は“日本のブラジル”と呼ばれる