4日夜、神奈川県の三浦半島で発生した謎の異臭――。午後8時から約3時間、「ゴムが燃えたようなにおい」「化学薬品のようなにおい」「にんにくのようなにおい」など200件を超える通報が消防に寄せられた。通報の履歴から、異臭は三浦半島南部から約20キロほど北上したとみられている。 「警察、消防に、東京ガスと海上保安庁も加わり原因を調査しました。陸上で火災やガス漏れは確認できず、海上でも船舶の事故はなかった。原因不明と結論付けました」(横須賀市消防局指令課) いったい、この異臭騒ぎは、何だったのか。三浦半島の異臭を“迷宮入り”で終わらせてはいけない。巨大地震の前兆の可能性があるからだ。立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏(災害リスクマネジメント)が言う。 ■「地殻変動でニオイ発生」は常識 「地震や地滑りなど地殻変動に伴うにおいは、地質学の関係者では常識です。微妙なにおいの変化は地殻の変化