マイナンバーカードと健康保険証を一体化した「マイナ保険証」への移行に伴い、12月2日から現行の保険証は新規発行されなくなる。マイナ保険証を持たない人には「資格確認書」が交付されるが、不安を抱く人たちからは「保険証を残せばいいのに」との声も。なぜ廃止が前提なのか。理由を探ると、政府の本音が垣間見えた。 <関連記事> イチから分かるマイナ保険証 「利用控え」河野太郎氏のせい? つぎ込んだ巨額公費 「顔写真もない。ICチップもない。不正を行おうという悪い考えを持った人たちから見ると、これほどつけ入る隙(すき)のある制度はない」 平将明デジタル相は、保険証のリスクをこう強調する。マイナ保険証を持たない人へ順次、申請によらず届けられる資格確認書も、顔写真やICチップがないため「なりすましのリスクは高い」として、マイナ保険証への移行を促す。 もっとも、経過措置として12月2日以降も有効期限内(最長1年