[東京 20日 ロイター] エルピーダメモリ6665.Tの株価下落が止まらない。今月4日に発行した転換価額修正条項付き転換社債(MSCB)による株式の希薄化懸念に加え、DRAM市場の先行き不透明感が売り圧力となっているためだ。 19日の株価は一時325円まで下落し、上場来安値を更新した。エルピーダはMSCBと長期コミットメントラインの引き出しによる調達資金を、世界のDRAM市場で勝ち残るための投資に充てる考えだが、株価低迷がこのまま続けばMSCBの繰り上げ償還につながりかねず、戦略の見直しを余儀なくされる可能性がある。 株価下落の端緒となったのは、エルピーダが10月14日に発表したMSCBの発行だ。同社は、野村ホールディングス8604.Tのグループ会社を割当先とし、総額500億円のMSCB発行を取締役会で決議。同時に1100億円のコミットメントラインの引き出しも決め、手元流動性を2400億