〈本の舞台裏〉「越前魔太郎」で競作[掲載]2010年4月11日 ライトノベルの世界でいま勢いがある「講談社ノベルス」と「電撃文庫」(アスキー・メディアワークス)という二つのレーベルが手を組んで、謎の覆面作家をデビューさせた。 その名は、越前魔太郎。やはり正体不明の作家として知られる舞城王太郎が、映画の原案のために創造した人気作家の名前をもらった。 越前魔太郎は講談社ノベルスが6日に刊行した『魔界探偵 冥王星O(オー) ヴァイオリンのV』、電撃文庫が10日に出した『魔界探偵 冥王星O ウォーキングのW』でお披露目され、8月までに合わせて6作品を刊行する。 凝っているのは、6作品はすべて別の作家が書くこと。越前魔太郎は6人いるわけだ。「ライトノベルの世界では有名な作家たち。正体を明かした方が何倍も売れる人たち」らしい。 両者のコラボレーションは、出版界を元気にするための「祭り」という。この競作