セブン-イレブンの正体 著者:古川琢也+金曜日取材班 発行:金曜日 平成二十年 わが家の前に、大通りがある。 ゆるやかな坂道で、すこし湾曲している。 最近、坂の上の駅前に「セブン-イレブン」が出店した。 写真の店舗だ。 最寄りのコンビニは、とある弱小チェーンなのだが、 往来の上下から、競合店にはさまれる形に。 結局ことしの春に、その店もセブンにかわつた。 オセロのように、あつさりと。 ある地域に高密度に出店する戦略を、 同社は大袈裟に「ドミナント方式」とよんでいる。 プレーヤーである、鈴木敏文の手腕は称賛される。 典型的な経営者崇拝にすぎないけれど。 コンビニなぞ、どの店もおなじ商品しか置いていないのに、 「戦略」とやらで、ここまで明瞭な差がつくわけがない。 陰で、ズルをしないかぎり。 すくなく見積もつて一億八千億円分の、 消費期限のすぎた食品を、セブン-イレブンは廃棄している。 一年では