撮影:加藤俊樹この記事の写真をすべて見る 写真家・加藤俊樹さんの作品展「失語症」が5月11日から大阪・心斎橋のギャラリーソラリスで開催される。加藤さんに聞いた。 【加藤俊樹さんの作品はこちら】 * * * 展示される作品のほとんどは、「リハビリのため、病院に通うだけの生活の間に撮りためた写真です」と言う。 加藤さんが脳出血で倒れたのは2012年7月。救急搬送され、気がついたら、自分の名前も言えず、ひらがなも読めず、「写真以外は何もできない人になっていた」。 ひどい話だが、私はその言葉に感動した(昏睡状態から復活し、新境地を開いた写真家・中平卓馬みたいだと思った)。 「ある意味、それはすごいですね」と、ばか正直に言うと、「うーん。まあ、ほんと、それしかできなかったですから」。 インタビューの前はうまく話が聞けるか、かなり心配だったが、言葉のつながりは若干たどたどしいものの、思っていたほど