福島県南相馬市議会は5日の本会議で、東京電力福島第1・第2原発の県内全10基の廃炉と、東北電力が南相馬市と浪江町に建設を計画している浪江・小高原発の建設中止を求める決議を全会一致で可決した。福島県内にある全基の廃炉を求める決議は同県内の市町村議会で初めてとみられる。 決議は「我が国の原子力安全神話は完全に崩壊した。市民のはかり知れない苦渋を(真摯しんし)に受けとめ、市民の暮らしと原発は共存できないことを言明する」と表記。既に桜井勝延市長も廃炉と建設中止の考えを示しており、市は原発立地計画のある自治体に国から交付される電源立地等初期対策交付金の今年度分約5200万円の申請を見送っている。【高橋秀郎】