はてなキーワード: 監視国家とは
アンタら20代の判断つく年に、年功序列の息苦しい日本社会から自由になりたいぜとかいって小泉・竹中改革と新自由主義を称揚しておいて
当然、ハンデ無しの競争社会でボッコボコにされてこんなはずじゃなかった、昔の日本の方がよかった、小泉と竹中が憎いって、ムシが良すぎやしない?
散々氷河期世代が馬鹿にしてるゆとり世代やさとり世代なんて、その選択さえ選べないままに地獄の新自由主義スタグフレーション国民総セルフSNS監視国家の今の社会を生きざるを得なかったんだべ?
そんで今頃国が何とかしろとか被害者ヅラして謝罪と賠償を請求するニダ!とかあまつさえ単に自分が社会や人間そのものが嫌いなのにフェミ思想かぶせて周りの人間を委縮させるようなテロ活動に等しい迷惑なことやってるオッサンやババアが多いけど、何甘えたこと言っちゃってんの?自分らの立場わかってんの?
言っとくけどな、名前出して主張してるだけ竹中先生は立派だぞ、アンタら氷河期が若いころいじめられまくったブラック企業の社長やセクハラジジイなんかその狂った思想や変態願望を声高に自分の名前と肩書で喧伝したか?やってないだろ
アンタら氷河期のオッサンやババアがやってることはな、当たり屋や通り魔と一緒なんだよ、恥ずかしいと思わないの?
恥とか言う概念もないくらい頭おかしくなってんなら、黙って精神科でもいってコンサータなりクロームプロマジンなり筋注しまくってセルフ蟄居閉門してくれよ、子供部屋とオナニーできるオカズとエロゲーさえあれば生きていけるだろ?お前らみたいなクズなんて
2021/01/26 15:00
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20210126-OYT1T50155/
そんなことより病床増やせって
インド株の陽性者がマスクつけずに外出しまくっても入院強制も逮捕もできなくなった
マイナンバー活用ですら監視国家だの資産監視されるだのなんだの言って拒絶して
結果的に各種給付金も遅れるし事業規模ごとの給付をスムーズに行うこともできないし
1日の検査数ですら正確に把握できない国になった
保健所に集まったビックデータも科学的に分析できない国になった
海外のように陽性者をGPSで行動追跡したりそのビッグデータを集めて分析して対策に活かすこともできない
日本は政府に権限与えることをメディアや国民が拒否してきたわけ
子宮頸がんワクチンを危険だのなんだの風評ばらまいて勧奨接種を潰して
結果的にワクチン作れない集団接種のノウハウも捨てた国になった
海外が羨ましい?
お前らが望んだ現状だろ?
政府に介入されない国が良かったんだろ?
望んだ通りになったじゃん
「100選」って書いたけど、多分50冊もないわ。トラバやブコメで埋めてくれ。順番とかは重要度とかではなくて、単に思いついた順。
スティーブン・ピンカー 『暴力の人類史』
ロビン・ハンソン、ケヴィン・シムラー 『人が自分をだます理由』
A.R.ホックシールド 『壁の向こうの住人たち』
セス・スティーブンズ=ダヴィドウィッツ 『誰もが嘘をついている』
デイヴィッド・ハルバースタム 『ベスト&ブライテスト』
ウィリアム・マッカスキル 『<効果的な利他主義>宣言!』
井上達夫 『リベラルのことは嫌いでも、リベラリズムは嫌いにならないでください』
倉本圭造 『「みんなで豊かになる社会」はどうすれば実現するのか?』
東京大学社会科学研究所付属社会調査データアーカイブ研究センター 『人生の歩みを追跡する』
John R Hibbing 『Predisposed』
Charles Murray 『Human Diversity』
Thomas Frank 『People Without Power』
Douglas Murray 『The Madness of Crowds』
Jonathan Haidt 『The Codding of the American Mind』
Geoffrey Miler 『Virture Signaling』
Thomas Piketty 『Capital and Ideology』
時間 | 記事数 | 文字数 | 文字数平均 | 文字数中央値 |
---|---|---|---|---|
00 | 110 | 13793 | 125.4 | 54.5 |
01 | 143 | 8599 | 60.1 | 35 |
02 | 59 | 4388 | 74.4 | 47 |
03 | 38 | 4322 | 113.7 | 54.5 |
04 | 23 | 5318 | 231.2 | 107 |
05 | 22 | 2313 | 105.1 | 64.5 |
06 | 29 | 3435 | 118.4 | 35 |
07 | 56 | 3397 | 60.7 | 32.5 |
08 | 70 | 8537 | 122.0 | 57 |
09 | 136 | 11733 | 86.3 | 47 |
10 | 111 | 16631 | 149.8 | 58 |
11 | 156 | 13956 | 89.5 | 47 |
12 | 231 | 18077 | 78.3 | 42 |
13 | 221 | 14093 | 63.8 | 32 |
14 | 275 | 20845 | 75.8 | 41 |
15 | 293 | 22210 | 75.8 | 39 |
16 | 175 | 16055 | 91.7 | 35 |
17 | 133 | 12948 | 97.4 | 36 |
18 | 175 | 29713 | 169.8 | 31 |
19 | 154 | 11697 | 76.0 | 37 |
20 | 201 | 13876 | 69.0 | 30 |
21 | 171 | 11618 | 67.9 | 29 |
22 | 148 | 16012 | 108.2 | 37 |
23 | 170 | 26172 | 154.0 | 60 |
1日 | 3300 | 309738 | 93.9 | 39 |
しこる(6), 監視国家(3), にわか雨(3), 流星群(5), ネーチャン(3), 24歳(3), 問い合わせろ(3), 5週(5), 成人病(5), 縞パン(3), グソ(4), generator(17), free(17), 喪女(12), 200万(13), 未婚(22), コロナ禍(13), ルッキズム(14), お盆(10), ハーレム(7), 非モテ(36), 自治体(20), キモオタ(18), おめでとう(19), 清潔感(9), チー(11), 香港(12), ブス(42), 舞台(16), モテ(30), 既婚(16), 牛(13), 独身(21), 嫌がらせ(12), 妊娠(19), ホームレス(11)
■妻が妊娠しました。 /20200812124404(35), ■追記:非モテのブスは、あなたの視界に入ってますか? /20200811111433(33), ■好きなタイプを教えて /20200808125151(26), ■死ぬくらいならコレやってから死ねよってやつ募集 /20200812203146(25), ■ Nintendo Switchを廃棄する公式手段がみつからない /20200811234646(23), ■中国の若者から見た香港、ウイグル、日本、台湾、政治、民主化について /20200812132510(20), ■男性向けの女の下着がダサい問題 /20200812110553(18), ■ /20200812043056(15), ■40代未婚男=呪いの装備 /20200812113533(13), ■車が法定速度を超えたら警報を鳴らすとかできないの? /20200811165912(12), ■コロナのおかげで声優虚無イベント離れ出来た話 /20200811201813(12), ■美しい駅名 /20200812091959(12), ■オカンと矢場トン食べに行った /20200812141320(8), ■音痴ってバカにされる /20200812080544(8), ■桃が2つ川を流れてもおばあさんは1人しかいない /20200812001604(8), ■anond:20200812135418 /20200812143722(7), ■暇なとき検索するワード教えて /20200812165833(7), ■二次創作でエロ書いてる人って /20200812195302(7), ■展示できるような一本グソが出てしまった話 /20200812001603(7), (タイトル不明) /20200812220457(7), ■男のアクセサリー /20200812222544(7)
COVID-19の疫病は特異な歴史的コンテクストに現れました。まず、グローバル資本主義と自由民主主義の折り合いをつけるには他に解決策(ソリューション)がないと30年間も信じてきた後で、人類は自らに課した昏睡状態からしだいに目覚めつつあります。状況が改善するかもしれないが、急激に悪化するかもしれないという考えにもはや誰も驚きません。
他方で、これまでの4年間、ブレグジット、トランプの大統領当選、ジェレミー・コービンの登場と失脚――じきにバーニー・サンダースも同じ運命をたどることになりました――といった出来事から、グローバル資本主義がかなりしぶといものだということが見えてきました。世界主義から排外主義へ、ネオリベラリズムから社会民主主義へ、イデオロギーがたんに変わるだけでは、社会的・経済的な諸関係は変わりませんでした。資本主義の完全な作り直しという課題に直面して、かつてはあれほどラディカルに見えたイデオロギーが無力で陳腐なものであることが明らかになりました。
現在の健康上の緊急事態をどう考えるべきでしょうか。COVID-19の引き起こした危機が世界を変えて開放する可能性に希望を抱く人は、すぐに失望することになるかもしれません。私たちの期待が過剰だというのではありません。ユニバーサルベーシックインカムやグリーンニューディール政策は妥当だし、まさに必要なものです。ですが、私たちは現行のシステムのしぶとさを過小評価し、また同時に、思想が堅固な技術的・経済的インフラなしで世界を変える能力を過大評価しています。そうしたインフラがあってはじめて思想を作動させることができるのに。
「ネオリベラリズム」のドグマは諸悪の根源とみなされることが多いですが、このドグマであらゆることの説明がつくわけではありません。知的には「ネオリベラリズム」には似ているものの、これとはまた別の悪について、10年ほど前から私は指摘しています。それは「ソリューション主義」といいます。
このイデオロギーは、ポスト・イデオロギー的であることを標榜しており、グローバル資本主義が生み出す問題や矛盾を解決しながらこれを動かし続けるために、いわゆる「実践的」な、個別の対応策をまとめたものを勧めます。そして驚くべきことに、こうした対応策には美味しい利益がついてくるのです。
ソリューション主義のもっとも有害な帰結は、スタートアップではなく私たちの政府がもたらします。ソリューション主義国家とは、その前の時代の監視国家が人間的になりつつもより巧妙化したもので、二重の使命を帯びています。イノベーションを引き起こす人々(デベロッパー、ハッカー、起業家)は御しがたい存在ですが、これらの人々がその能力と既存のリソースを〔現在のグローバル資本主義とは異なる〕他の社会組織を作る実験に用いないよう、ソリューション国家は気をつけていなくてはなりません。AIやクラウドコンピューティングの恩恵を十全に受けたいのなら、資金的に余裕のあるスタートアップを作らなくてはいけないようになっているのは、偶然ではありません。逆にそれは意図的な政治的努力の結果なのです。
その帰結。非商業的なしかたで社会を編成する制度を生み出す可能性があり、既存の体制を転覆するおそれのある試みは、頓挫する。そういったものは胚子の段階で殺されます。そういうわけで、ウィキペディアの流れをくむ団体はもう20年以上現れていません。とにかくデータが欲しい多国籍企業が世界を完全にデジタル化してゆく時代に、国家は自分の分け前を手に入れようと目論んでいます。監視が完全に行き渡ったことに加えて、企業が世界をデジタル化してきたことで、諸国の政府は市場を利するかたちでソリューション主義的な数々の介入を進めることができるようになりました。
ナッジ (nudge)の技術はソリューション主義の完全な実践例です。ナッジのおかげで、問題の原因は変えないまま、取り組みやすい作業の方に集中することができる。それは、個人の行動を不可変の現実(それいかに残酷な現実であっても)に「合わせる」という作業です。
ソリューション主義者のみなさん! COVID-19はソリューション主義国家にとって、9/11のテロが監視国家にとって持っていたのと同じ意味を持っています。しかし、ソリューション主義が民主主義的な政治文化に対して示す脅威は、〔監視国家よりも〕陰険とはいわないまでも、より微妙なものです。
COVID-19の危機にさいして中国、韓国、シンガポールがとった独裁主義的な戦略は評価されました。3国ともに、市民が何をしてよいか、してはいけないか決めるために、アプリ、ドローンやセンサーの展開をトップダウンで決定しました。西洋で民主主義的な資本主義の擁護者を標榜する人たちは予想通り、すぐさまこれらの国を批判しました。
エリートの臆見をもっとも雄弁にうたう詩人たるユヴァル・ノア・ハラリがファイナンシャル・タイムズのコラムで表明した代替案は、シリコンバレーのプロパガンダマニュアルからそのまま出てきたようなもので、知識によって市民を自律的にしよう! というものでした。
人道主義的なソリューション主義者はみんなに手を洗ってほしいと思っています。それがみんなにとって、社会にとってよいことだと知っているからです。中国政府が暖房や電気を切るぞと脅したように、みんなを力ずくで束縛するよりは、そのほうがよいと思っているのです。このような言説は、政治のアプリ化〔アプリで市民を監視し行動を制限する方向性〕にたどりつくだけです。手洗いの奨励をめざして作ったアプリがその人道的な見地によって報酬を受けたとしても、そうなるのです。
認知行動的な介入によって市民を自律的にしようというハラリの呼びかけは結局のところ、キャス・サンスティーンやリチャード・セイラーに代表されるようなナッジの擁護者が推奨するステップとたいして変わりません。こうして、過去数百年で最大の健康上の危機への政治的な対応は、石鹸や手洗い槽の自販機というかたちで「実践的な」言説に還元されてしまいます。これはサンスティーンとセイラーが〔共著の『ナッジ』で事例として紹介しているアムステルダム〕空港の小便器の形をめぐる思考〔小便器の底に蠅の絵を印刷するというナッジにより、男性利用者がトイレの床を小便で汚す率が大幅に減るというもの〕の系統にある発想です。
ソリューション主義者の想像の中では、あらゆる中間団体や制度は、歴史と同様、政治のシーンからほぼ消えてしまったので、他にできることはあまりないのです。ハラリやサンスティーンのような人たちにとっては、世界は本質的に、消費者としての市民、企業、政府で成り立っています。労働組合、アソシエーション、社会運動、そして感情と連帯で結びつけられたあらゆる共同的制度のことをこの人たちは忘れているのです。
「知識による自律化」というお題目は古典的なリベラリズムの根底にあるものですが、今日ではひとつのことを示しているだけです。もっとソリューション主義を、ということです。だから諸国の政府は、去年私が「生存のための技術」(survival tech)と名付けたもの(つまりスペクタクル(見せ物)としての資本主義が、その主要な問題を緩和しつつ続くようにするデジタル技術の総称)に大金を投資するものと予期しておかねばなりません。そうやってソリューション主義国家は自分が「中国の道」は採らないことを標榜しつつ、自己の正当性を強化することになります。
この危機から脱するためには「ポスト・ネオリベラリズム」の政治が必要なだけでなく、とくに「ポスト・ソリューション主義」の政治が必要です。まず、スタートアップか、中央集権的な計画経済か、といった人為的な二項対立はもうやめてもいいでしょう。この考え方は、私たちが今日、イノベーションや社会的な協力を考える仕方を規定しています。
新しい政治的議論の中心となる問題は、「社会民主主義とネオリベラリズムのどちらの勢力が市場で競合する力を制御できるか?」ではなく、「社会的な協力と連帯の新しいかたちを追求するうえで、デジタル技術がもたらす巨大な機会をどの勢力が活かすことができるか?」でしょう。
「ソリューション主義」とはだいたいのところ、「他に選択肢はない」(There is no alternative)というマーガレット・サッチャーの有名なスローガンを応用したものにすぎません。このようなロジックは残酷で実践できるものではないことを、左翼の思想家は過去40年間にわたって明らかにしてきました。とはいえ、〔このサッチャー的なロジックが〕破綻していても、政治的な権力を持つようになるうえで支障はなかったのです。結果的に、私たちの暮らす技術的な世界は、市場が支配する世界秩序を逸脱するような試みはぜったいに制度化されることがないようにできています。私たちの議論の輪郭〔つまり議論の組み立て方〕そのものが、そのような〔逸脱の〕可能性を排除してしまっています。
COVID-19への技術的な対応策を考えるさいに直面する困難は、ポスト・ソリューション主義的な政治の方向性が私たちにどれほど必要か示しています。イタリアのような国では――私はローマで外出制限の3週間目に入るところです――提案されるソリューションは酷いほどに野心を欠いたものです。私生活と公衆衛生のあいだで妥協点をめぐって議論が繰り返されており、さらには、これはハラリが示した方向性に従うことですが(「反抗または生存」を参照)、「生存のための技術」を使ってスタートアップがイノベーションを引き起こしやすいようにしなくてはいけないという議論になっています。
他の選択肢はどこに行ったのかという疑問が浮かぶのはもっともなことです。なぜ公衆衛生のために私生活を犠牲にしなくてはならないのでしょうか。テクノロジー企業や通信事業者が作った現在のデジタルインフラが、それを提供する会社のビジネスモデルにかなった利益をもたらすようにできているからなのでしょうか。
現在のデジタルインフラは、私たちを個別に消費者として識別し、ターゲティングを行うようにできています。集団の行動についてマクロなレベルで匿名の情報を提供するようなインフラを実装する努力があまりされてきませんでした。なぜでしょうか。そのような〔匿名のデータ〕分析をする必要について検討した政治的プロジェクトがなかったからです。非商業的なしかたで社会を編成する形態の中でも、とりわけ〔社会主義的な意味での大規模な〕計画はネオリベラリズムが用いる手法ではなかったからです。社会民主主義を信奉する人たちのなかでも、そのような手法を用いるべきだと主張する人はいませんでした。
現在のデジタルインフラは残念ながら個人が消費活動をするためのインフラであり、相互扶助や連帯のためのインフラではありません。デジタルプラットフォームと同様、現在のデジタルインフラは、アクティヴィズム、人の動員や協力といったさまざまな目的に使うことはできますが、そのような使い方は、たとえそう見えていなくても、高くつくことになります。
ネオリベラリズム的でもなくソリューション主義的でもない社会秩序の基盤としては、これはじつに脆いです(さらにこうした基盤には、消費者、スタートアップ、起業家とは違う働きをする人が必ずいなくてはなりません)。アマゾン、フェイスブック、あるいはあなたがお住まいの国の通信事業者が提供するデジタル基盤のうえにこの新しい秩序を建てる誘惑にもかられますが、そうしてもろくなことにならないでしょう。それは良くてソリューション主義者が跋扈する新しいフィールドになるか、悪くすれば、監視と抑圧に基づく全体主義的で押し付けがましい社会となるでしょう。
この危機的事態を権威主義的な体制よりも民主主義がうまく収拾できると熱く説く声が、左翼方面からさかんに聞こえてきます。このような呼びかけは無意味なものに終わる可能性があります。現在の民主主義は民主主義的でない私的な権力の行使にとても依存しているので、名ばかりの民主主義になっているからです。これぞ「民主主義」と考えるものをほめたたえることで、潰れかかっているスタートアップの見えない持ち分を意図せずほめたたえたり、スタートアップほどには無害でなくソリューション主義国家を構成するテクノクラートの持ち分をほめたたえたりすることになります。
もしこの生ぬるい民主主義がCOVID-19を生き延びることができるのなら、私企業の権力から完全に自由になるためにポスト・ソリューション主義の道をまず選ばなくてはならないでしょう。そうしなければ権威主義的な体勢への道へまた踏み出すことになります。それは「民主主義的価値」、「規制の機序」、「人権」について、以前にもまして偽善的なエリートの支配を許す道です。
Covid-19, le solutionnisme n’est pas la solution
*ナッジとは、「行動経済学や行動科学分野において、人々が強制によってではなく自発的に望ましい行動を選択するよう促す仕掛けや手法を示す用語」(株式会社日立総合計画研究所)
いろいろ言われているが、1月時点に日本がコロナウィルスの侵入を許したあと、常に日本は欧米の批判にさらされてきた。
豪華客船の対応もさんざん攻撃されていたわけだが、2か月間、この水準で推移していることを批判できる国はいまの欧米には存在しない。
累計死者でいえば、超監視国家化して抑え込んでいる韓国よりも少ない。
もうすでに結果は出ているというのに「いまの東京は2週間前のニューヨークだ」とか寝ぼけたことを言っている。不思議である。
あれだけ後手後手に回り、数千人の死者を出しているニューヨーク市長を持ち上げて「それに引き換え安倍はけしからん」とか言ってるのは不思議を通り越して滑稽ですらある。
欧米の対応が失敗であったことを認め、どこがまずかったのか、日本が同じ過ちを繰り返さないようにすべき段階であるということだ。
「古典は本当に必要なのか」と今訊かれたら、どう答えるだろうか。(この問いを「高校で必修科目にするべきか」に矮小化して競うのはズルいなあ)
例えば、今『幸福な監視国家・中国』を読んでいるが、これを読むとどうも中国政府が作ろうとしているのは、ある意味で儒教の理想社会なのではないかと思う(明天子としての国家主席)。
社会信用システム、個人の信用を数値化し、数値が低いと各種サービスが受けられなくなる。法と刑罰で縛るのではなく緩やかな制裁、不便さ生きづらさを与えることで自発的な服従を引き出す(馴致)。「修身斉家治国平天下」をIT技術の力を駆使して実現しようとしている、ように俺には見える。
儒教とは民主主義とは異質な、いわば統治者の統治者による統治者のための政治哲学。人には身分があるという前提の上で、礼儀正しく他人に優しくしましょうねという思想。現在の中国政府が目指す路線もそれで読み解ける部分が大きいのではないか(少なくとも内政に関しては)。
すなわち、支配する中国共産党と支配される中国国民という大前提の上で、高い教養と徳を兼ね備えた選ばれた君子ならぬ党執行部が、民草ならぬ国民を善導し仁政を施す、こういうイメージ。「天網恢恢疎にして漏らさず」というが、その天網を技術の力で人為的に構築しようとしている。その結果生まれた(生まれつつある)「監視国家」では、人々の暮らしは便利になりマナーも向上し犯罪も減ってきた。そもそもの大前提に疑問を感じないのであれば、それなりに暮らしやすい社会なのかもしれない。
「自由で平等な個人からなる市民社会」を唯一絶対の価値とする西洋近代から見れば、今の中国社会はディストピアにしか見えないだろう。だから人権とか環境とか、相手にとって響かない言葉を批判材料に持ち出してしまう。全く噛み合ってないのだ。
しかし、「君子が民草を善導する儒教社会」を念頭に置いて見るなら、(好悪は別として)それなりに理解できる。したがって噛み合った対話が可能となるし、上手な付き合い方も見つけられるのではないか。
以上のような推論が正しいのかは措くとしても、こういう考察ができるのは俺が漢文を読めるからだ。
勿論四書五経を精読した訳ではないが、要点はかいつまんで把握していて、必要があれば誰かに訳してもらわずとも自分で読めるからだ。
もしある人が中国や中国経済に関心を持っていても(あるいはビジネス上持たざるを得なくなっても)、彼が漢文を全く読めなければどうか。影響力のある著名人が「修身斉家治国平天下を連想させる」と指摘するまでそれに気づくことはできないだろう。また、仮にそれを聞いても出典である『大学』を読めなければ指摘の真意を理解できず、したがってその当否も自分では判断できないことになる。
つまり漢文の素養がある人は、ない人に比べてより早く、より多くの可能性を想定することができる。したがって対象への理解の程度もより深くなる可能性が高い。その知見をビジネスに生かすこともできるだろう。
要するに古典というのは、今起きていること、起こりつつあることを理解するうえで役立つ枠組みを我々に提供しているのではないか。
というより話は逆で、理解の枠組みとして多く参照された作品が結果古典として残っているのではないか。たくさん引用された論文がそれだけ権威を持つように。
「高校の授業が古文漢文の真価を学生に伝えられているか」は大いに疑問だし、厳しく問い直されるべきだと思う。が「古典は本当に必要なのか」と問われれば、俺は躊躇なく是と答える。
現在、そしてこの先しばらく国際社会に大きな影響を与える中国という巨大な異文化と対峙した時、日本には他国にない大きなアドバンテージがある。漢字の読み書きができる、そして中国文化を受容し改変してきた伝統がある。このアドバンテージをむざむざ捨ててしまうのは愚かしいと言わざるを得ない。
この主張だと「では日本の古典は勉強しなくていいのか?」という反論が想定されるが、それについてはまた機会を改めて考えよう。
うわすげえ。話が通じてねぇ。しっかり伝わってるんだけど全然通じてねぇ。
言ってる事は正しいし、その案も妥当で適切だし、世相に合ったものだとは思う。
ただ、実際に提言としてどこかに会議に出されたら多分、重鎮の官僚やら政治家やらが白髪頭を抑えてちょっと笑うと思う。
なぜなら絶対に利益本位にしてはいけない部分、というのがあるんだ。
そこを利益本位で考えて動けるようにすると、確実に本来の目的から逸脱して暴走を始める制度、みたいなものが。
「ブラック企業を摘発したらボーナス」制度を適用したとしよう。
ボーナス欲しいから公務員頑張るよな。そりゃもうたくさん摘発する事だろう。
で、ブラック企業以外の企業もたくさん摘発され、抗議の声が上がるよな。
そしたら「この企業が本当にブラックかどうか」をお役所仕事でチンタラ検証している内に、風評被害であっさり潰れたりするのも出てくる。
弱い奴から死んでいく。
かなり犠牲が出て、「公務員のボーナスの為に働き口を奪われた!」みたいな異見が噴出して、結局は何も変わらないと。
政府が何もかも利益を中心に考えて動くようになったら、それは政府ではなくもはや国を実効支配するだけのただの私企業だ。
だから、利益をエサに釣ってはいけない部分、というのは確かに存在する。
少なくともだ、ブラック企業に苦しむ労働者の救済は、公務員の受け取る利益とは無関係に、行われなければならない。
「国家が密告を勧奨して、政体の悪口を言う人間の密告に褒賞を出すようにしたら、見事に言論を封殺された監視国家になりました!」
みたいな実例もあるしな。