sodium
「sodium」とは・「sodium」の意味
「sodium」は、周期表上の元素記号Naで表される、原子番号11の元素である。アルカリ金属の一つであり、自然界では塩化ナトリウム(食塩)などの化合物として存在する。生物にとっては神経伝達や筋肉の収縮などの生理機能に必要なミネラルであり、人間の体内でも重要な役割を果たしている。「sodium」の発音・読み方
「sodium」の発音は、/ˈsoʊdiəm/であり、IPAのカタカナ読みでは「ソウディアム」となる。日本人が発音するカタカナ英語では「ソーディウム」と読むことが一般的である。「sodium」の定義を英語で解説
Sodium is a chemical element with the symbol Na and atomic number 11. It is a soft, silvery-white, highly reactive metal and is a member of the alkali metals. In nature, sodium is found in various compounds such as sodium chloride (table salt). It is an essential mineral for living organisms, playing a vital role in nerve transmission, muscle contraction, and other physiological functions.「sodium」の類語
「sodium」には、以下のような類語が存在する。ナトリウム
「ナトリウム」は、日本語で「sodium」と同じ意味を持つ言葉である。英語の「sodium」と同様に、ナトリウムは生物の生理機能に重要な役割を果たす。「sodium」に関連する用語・表現
塩化ナトリウム
塩化ナトリウムは、ナトリウム(sodium)と塩素(chlorine)からなる化合物で、一般的には食塩として知られている。食品の味付けや保存に使用されるほか、生物の生理機能にも関与している。低ナトリウム
低ナトリウムは、食品や飲料に含まれるナトリウム(sodium)の量が少ないことを示す表現である。高血圧や心臓病の予防のため、ナトリウムの摂取量を抑えることが推奨されている。「sodium」の例文
1. Sodium is an essential mineral for our body.(ナトリウムは私たちの体にとって必要不可欠なミネラルである。) 2. Sodium chloride, also known as table salt, is commonly used in cooking.(塩化ナトリウムは、食塩としても知られており、料理に一般的に使用されている。) 3. Consuming too much sodium can lead to high blood pressure.(ナトリウムを過剰に摂取すると、高血圧につながることがある。) 4. Many processed foods contain high levels of sodium.(多くの加工食品にはナトリウムが高濃度で含まれている。) 5. Low-sodium diets are recommended for people with hypertension.(高血圧の人には低ナトリウムの食事が推奨されている。) 6. Sodium bicarbonate, also known as baking soda, is used in various applications.(炭酸ナトリウムは、重曹としても知られており、さまざまな用途で使用されている。) 7. Sodium is a highly reactive metal and reacts vigorously with water.(ナトリウムは非常に反応性の高い金属であり、水と激しく反応する。) 8. Sodium ions play a crucial role in nerve transmission.(ナトリウムイオンは神経伝達において重要な役割を果たしている。) 9. Sodium hydroxide is a strong base used in various industrial processes.(水酸化ナトリウムは、さまざまな工業プロセスで使用される強い塩基である。) 10. The sodium-potassium pump is essential for maintaining the membrane potential in cells.(ナトリウム・カリウムポンプは、細胞の膜電位を維持するために不可欠である。)ナトリウム
ナトリウム
ナトリウム
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外見 | |||||||||||||||||||||||||||||
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銀白色 ナトリウムのスペクトル線 | |||||||||||||||||||||||||||||
一般特性 | |||||||||||||||||||||||||||||
名称, 記号, 番号 | ナトリウム, Na, 11 | ||||||||||||||||||||||||||||
分類 | アルカリ金属 | ||||||||||||||||||||||||||||
族, 周期, ブロック | 1, 3, s | ||||||||||||||||||||||||||||
原子量 | 22.98976928(2) | ||||||||||||||||||||||||||||
電子配置 | [Ne] 3s1 | ||||||||||||||||||||||||||||
電子殻 | 2,8,1(画像) | ||||||||||||||||||||||||||||
物理特性 | |||||||||||||||||||||||||||||
相 | 固体 | ||||||||||||||||||||||||||||
密度(室温付近) | 0.968 g/cm3 | ||||||||||||||||||||||||||||
融点での液体密度 | 0.927 g/cm3 | ||||||||||||||||||||||||||||
融点 | 370.87 K, 97.72 °C, 207.9 °F | ||||||||||||||||||||||||||||
沸点 | 1156 K, 883 °C, 1621 °F | ||||||||||||||||||||||||||||
臨界点 | (推定)2573 K, 35 MPa | ||||||||||||||||||||||||||||
融解熱 | 2.60 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||||||
蒸発熱 | 97.42 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||||||
熱容量 | (25 °C) 28.230 J/(mol·K) | ||||||||||||||||||||||||||||
蒸気圧 | |||||||||||||||||||||||||||||
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原子特性 | |||||||||||||||||||||||||||||
酸化数 | +1, 0, −1 (強塩基性酸化物) | ||||||||||||||||||||||||||||
電気陰性度 | 0.93(ポーリングの値) | ||||||||||||||||||||||||||||
イオン化エネルギー | 第1: 495.8 kJ/mol | ||||||||||||||||||||||||||||
第2: 4562 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||||||
第3: 6910.3 kJ/mol | |||||||||||||||||||||||||||||
原子半径 | 186 pm | ||||||||||||||||||||||||||||
共有結合半径 | 166±9 pm | ||||||||||||||||||||||||||||
ファンデルワールス半径 | 227 pm | ||||||||||||||||||||||||||||
その他 | |||||||||||||||||||||||||||||
結晶構造 | 体心立方構造 | ||||||||||||||||||||||||||||
磁性 | 常磁性 | ||||||||||||||||||||||||||||
電気抵抗率 | (20 °C) 47.7 nΩ⋅m | ||||||||||||||||||||||||||||
熱伝導率 | (300 K) 142 W/(m⋅K) | ||||||||||||||||||||||||||||
熱膨張率 | (25 °C) 71 μm/(m⋅K) | ||||||||||||||||||||||||||||
音の伝わる速さ (微細ロッド) |
(20 °C) 3200 m/s | ||||||||||||||||||||||||||||
ヤング率 | 10 GPa | ||||||||||||||||||||||||||||
剛性率 | 3.3 GPa | ||||||||||||||||||||||||||||
体積弾性率 | 6.3 GPa | ||||||||||||||||||||||||||||
モース硬度 | 0.5 | ||||||||||||||||||||||||||||
ブリネル硬度 | 0.69 MPa | ||||||||||||||||||||||||||||
CAS登録番号 | 7440-23-5 | ||||||||||||||||||||||||||||
主な同位体 | |||||||||||||||||||||||||||||
詳細はナトリウムの同位体を参照 | |||||||||||||||||||||||||||||
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ナトリウム(独: Natrium [ˈnaːtriʊm]、羅: Natrium)は、原子番号11の元素、およびその単体金属のことである。ソジウム(ソディウム、英: sodium [ˈsoʊdiəm])、ソーダ(曹達)ともいう。元素記号Na。原子量22.99。アルカリ金属元素、典型元素のひとつ。
名称
ナトリウムという名称は、天然炭酸ソーダを意味するギリシャ語の νίτρον[2]、あるいはラテン語の natron(ナトロン)[3]に由来するといわれている。
ドイツ語では Natrium、英語では sodium と呼ばれる。いずれも近代にラテン語として造語された単語である(現代ラテン語では natrium が使われる)。日本ではドイツ語から輸入され、ナトリウムという名称が定着した。元素記号はドイツ語からNaになった一方、IUPAC名は英語から sodium とされている。
日本では、医薬学や栄養学などの分野でソジウム(ソディウム、英: sodium [ˈsoʊdiəm])ともいう。工業分野では(特に化合物中において)ソーダ(曹達)と呼ばれている[注釈 1]。
歴史
1807年、ハンフリー・デービーが水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を電気分解することにより発見した。
危険性
毒物および劇物取締法により劇物に指定されている[4]。
消防法第2条第7項及び別表第一第3類1号により第3類危険物に指定されている。
鉛ビスマス合金ほどではないにせよ溶解、あるいはナトリウム中の不純物により金属容器を腐食することがあるので、冷却材として用いる際はこれら化学的な腐食による漏出に注意する必要が有る。[5]
ナトリウム | |
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危険性 | |
GHSピクトグラム | |
GHSシグナルワード | 危険(DANGER) |
Hフレーズ | H260, H314 |
Pフレーズ | P223, P231+232, P280, P305+351+338, P370+378, P422[6] |
EU分類 | O C |
EU Index | Danger |
NFPA 704 | |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
単体
性質
常温、常圧での結晶構造は、BCC構造(体心立方構造)。融点は98 °Cで、沸点は883 °C。比重は0.97で、わずかに水より軽い。
非常に反応性の高い金属で、酸、塩基に侵され、水と激しく反応し、水酸化ナトリウムとなり水素も放出するため、空気中の酸素と水素が混ざり合った後に反応熱によって点火されると、爆発することもある。水と反応すると下記に示される化学反応過程を経て水酸化ナトリウムになるため、素手で触ると、手の表面にある水分と化合し、水酸化ナトリウムとなって皮膚を侵す。さらに空気中で容易に酸化されるため、天然には金属ナトリウム単体は存在しない。保存する際は灯油に浸ける。後述の化学反応に示すように、アルコールなどのプロトン溶媒とも反応するがエーテルや灯油とは反応しないため、灯油などを保存液体として使用する。イオン化する時は一価の陽イオンになりやすい。炎色反応で黄色を呈する。
200 GPa(約200万気圧)の高圧下では、結晶構造が変化し、金属光沢を失い透明になる[7]。
生産
水酸化物や塩化物を融解塩電解することによって単体を得られる。カストナー法(原料NaOH)、ダウンズ法(原料NaCl)が知られる。2006年まで、新潟県に立地する日本曹達二本木工場が、国内で唯一工業的規模の金属ナトリウム製造を行っていたが、現在は操業を停止している。海外ではフランスのMAAS社とアメリカのDuPont社がダウンズ法で生産している[8]。日本の輸入量は2007年で3055トンであった[9]。またカストナー法は工業生産としては使用されていない。
用途
熱伝導率がよく、高温でも液体で存在するため、単体としては高速増殖炉の冷却材として用いられる。融点が低いため、エンジンの排気バルブのステムを中空にして部分的にナトリウムを封入し、バルブ動作に伴う溶融ナトリウムの運動によりバルブヘッドを冷却する用途にも使われる。そのほかに、負極にナトリウム、正極に硫黄を使ったNaS電池がある。これは大型の非常用電源や、風力発電のエネルギー貯蔵に利用される。トンネルの中などに使われている発光(ナトリウムのD線、D1:589.6 nmとD2:589.0 nm)はナトリウムランプである。二本に分裂するのは3p軌道のスピン軌道相互作用によるものである。
生体にとっては重要な電解質のひとつであり、ヒトではその大部分が細胞外液に分布している。神経細胞や心筋細胞などの電気的興奮性細胞の興奮には、細胞内外のナトリウムイオン濃度差が不可欠である。細胞外濃度は135–145 mol/m3程度に保たれており、細胞外液の陽イオンの大半を占める。そのため、ナトリウムイオンの過剰摂取は濃度維持のための水分貯留により、高血圧の大きな原因となる。
おもな化学反応
- ナトリウムの特性 - 原子力百科事典 ATOMICA)
- ナトリウム冷却システム 同
- ナトリウム取扱い技術 同
- ナトリウムの安全性(1次系ナトリウム) 同
- ナトリウムの安全性(蒸気発生器および2次系ナトリウム) 同
- ナトリウム - (オレゴン州大学・ライナス・ポーリング研究所)
- ナトリウム - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所)
- 国際化学物質安全性カード ナトリウム (ICSC:0717) 日本語版(国立医薬品食品衛生研究所による), 英語版
- 『ナトリウム』 - コトバンク
- Alkali metals in water ( Not the braniac version ) - YouTube - ナトリウムと水の反応動画
- ナトリウム (試薬) JISK8687:2011
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1 | H | He | |||||||||||||||||||||||||||||||
2 | Li | Be | B | C | N | O | F | Ne | |||||||||||||||||||||||||
3 | Na | Mg | Al | Si | P | S | Cl | Ar | |||||||||||||||||||||||||
4 | K | Ca | Sc | Ti | V | Cr | Mn | Fe | Co | Ni | Cu | Zn | Ga | Ge | As | Se | Br | Kr | |||||||||||||||
5 | Rb | Sr | Y | Zr | Nb | Mo | Tc | Ru | Rh | Pd | Ag | Cd | In | Sn | Sb | Te | I | Xe | |||||||||||||||
6 | Cs | Ba | La | Ce | Pr | Nd | Pm | Sm | Eu | Gd | Tb | Dy | Ho | Er | Tm | Yb | Lu | Hf | Ta | W | Re | Os | Ir | Pt | Au | Hg | Tl | Pb | Bi | Po | At | Rn | |
7 | Fr | Ra | Ac | Th | Pa | U | Np | Pu | Am | Cm | Bk | Cf | Es | Fm | Md | No | Lr | Rf | Db | Sg | Bh | Hs | Mt | Ds | Rg | Cn | Nh | Fl | Mc | Lv | Ts | Og | |
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