ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて 公式サイト | SQUARE ENIX発売日に買ってクリアしてたドラクエ11のレビュー、忘れたころに行くぜ!
メーカー:スクウェア・エニックス
機種:3DS
ジャンル:RPG
発売日:2017年7月29日
価格:6458円(税込)
泣く子も黙る国民的RPGドラゴンクエストのナンバリング最新作。
PS4版と3DS版が同時発売だがそれぞれグラフィックが違い、PS4はリアルな等身とリアルなグラフィック。
3DSはデフォルメされた3Dグラフィックとスーパーファミコン風の2Dドットを切り替え可能。
ハードに合わせて見た目が違うものを2本、いや、実質3本作ってしまうという凄まじいやり方!
ドラクエじゃないと許されない…っていうかドラクエでも相当にムチャクチャだ!
俺の場合、ドラクエヒーローズとかジョーカー3とか外伝はちょいちょい遊んでいたんだが、
ナンバリングのドラクエを発売日に買ってガッツリクリアまで遊んだのは6以来。
7はクリアしてないし8~10も未プレイだったんだが11は……予想以上に面白かったわ!
こんな面白れぇのか!ってくらい引き込まれて大満足だったよ11!
主人公は勇者でシステムはオーソドックスなコマンド式RPG。
にも拘らずストーリーもバランスもしっかりと今風に洗練されていて、
さすがドラゴンクエストと唸らされまくったぜ、
16歳となった主人公が幼馴染と共に生まれ故郷に伝わる成人の儀式に挑み、
そこで自分が勇者の生まれ変わりと知り旅立つところからスタート。
実にコテコテな出だし!幼馴染のエマが凄く可愛いぜ。
しかし大陸一の大国「デルカダール」へ向かった主人公を待っていたのは、
王による「勇者は悪魔の子である」という突き放した言葉。追われる身となった主人公。
何故勇者が悪魔の子と呼ばれるのか、そして勇者の使命とは!
旅で出会う個性豊かな仲間たちと共に謎に迫っていくストーリーとなっているぜ。
主人公が捕まるゲームや大国に追われるゲームは珍しくないが、
ちゃんと本物の勇者だと分かった上で
悪魔扱いされて追われる展開をドラクエでやるのは良いお約束破り。
戦闘は昔ながらのコマンド式だし、
ゲームの流れもモンスターを倒して強くなって装備を整えてイベントをクリアして次の街へ。
新しい街では新しい困りごとがあって新しいダンジョンもあってそこをクリアして……。
という、本当に昔ながらの構成。
でも、モンスターを倒すと色んなアイテム落としまくるし、
ポイントを消費して新しいスキルを覚えられるように凄い強力なスキルをガンガン覚えるし、
複数の仲間で放てる連携技もヤバい性能揃いだし、レベルも上がりやすいしと、
成長する気持ち良さとテンポの速さをかなり重視したバランス。
サクサク進むから遊んでいて止め時が見つからないし、
それでいて難所やボス戦ではしっかり苦戦するようになっているのが見事な調整だぜ。
街の住人に話しかけた時のテキストもいちいち味わい深くてやはりドラクエだなあと思われる。
RPGでよく見かける走っている子供に話しかけたらこのセリフ!
堀井雄二の掌の上で踊らされてる感がすごい。
ドラクエ1の最初の街にお姫様みたいな恰好のキャラがいて、
ローラ姫かと思って話しかけたらローラ姫のそっくりさんだった頃から衰えてねぇな……!
発売前はなんだかカラーリングが地味に見えた仲間キャラもみんないいキャラしてた。
このメンバー以外での冒険は考えられない。
ちょっと乱暴だけど良い奴で相棒キャラとして完璧すぎて
もはやあざといレベルの相棒っぷりを見せるカミュ。
コテコテなオネエキャラなんだけど、要所での魅せっぷりがあまりにも美しくてカッコ良すぎるシルビア。
30周年記念で歴代ドラクエのエロ要素をすべて詰め込まれてしまったような盛りっぷりのマルティナ。
亀仙人的なキャラで実に安定感があるロウ。
表情の豊かさ、意志の強さ、見た目の可愛さでもう好きになるしかないベロニカ。
ベロニカの妹でやり取りが微笑ましいセーニャ。
みんなキャラ立ちまくりだし、旅の中で見せるそれぞれの成長や戦いが見事。
遊んでいくとどんどん好きになっていくわ。
ベロニカは別格として後半のシルビアのイベントが特に大好き。
セーニャも中盤から見せ場が増えてグッと来る。
勇者にしては弱そうに見えた主人公も実際遊ぶとこの見た目が凄くしっくり来る。
この「サラサラヘアー」に触れたテキストが、
村人の会話などでちょいちょい挟まるのも個性になってて面白い。
「はなす」コマンドで仲間と雑談するのがホント楽しかったわ。
仲間に関しては他にも言いたいことがあるんだがネタバレになるから言えない……!
ストーリーも過去のドラクエやってると「があああああああああ!」ってなるような展開が多くてシビレっぱなしだし、
良い意味で「まだ続くのか?!」と言いたくなるような怒涛の展開の連発と
大ボリュームで一気に遊んでしまった。
戦闘演出やイベントデモでのキャラの動きや表情の変化も気合入っていて、
3DSのRPGとして最高水準だと思う。ぐりぐり動く!
これは3Dグラフィックの方で遊ばないと損だぜ!
2Dグラフィックも最初から最後までドットで作ってあるのは凄いんだけど、
戦闘でモンスターのアニメが無いせいもあってドラクエ5以上ドラクエ6以下って印象かなあ。
労力的にそこまでやるのは厳しいというのはよく分かるんだけども……。
一部だが着せ変え装備があってイベントデモにも反映されるのが嬉しかった。
大満足の内容だったけど不満点は歴代ドラクエの世界を巡る3DS版独自要素が
めちゃくちゃ面白くてボリュームあって作りも凝ってるのに、
解禁するためのヨッチ族を使ったすれ違い通信のミニゲームがつまんないことですね……。
テンポ悪いし運の要素も強いしでイマイチだった。
過去のドラクエの曲をそのまま使ってるシーンが多すぎるのもちょっと気になったところ。
改めて確認すると新曲も多いんだけど、重要シーンで有名曲を惜しみなく使い過ぎてて印象が薄い。
「うん?ここでこの曲?」と感じる箇所もしばしば。
なんか最近のドラクエ関連作品はこういうの多い気がする。
新曲だとフィールド曲と戦闘曲はどっちも好きなんだけどね。
久々にナンバリング遊んだけどやっぱドラクエは最高だな!ってなった。
初代ドラゴンクエストから30年。
すっかり「勇者」と「魔王」という言葉が消費されつくされている中で、
これぞ勇者の物語だというのを見事書き切った王道にして貫禄の1本だった。
それでいて時代遅れではなく、きっちり時代に合わせた2017年ならではの王道RPGに仕上がっている。
さすがドラゴンクエスト、さすが堀井雄二以外の言葉が無いぜ……。
良い意味で「ここはPS4版だとどうなっているんだろう?」という箇所も多かったから、
改めてPS4版も遊びたくなったわ。キャラのスクショ撮りまくりたい。
作っているらしいという割に一向に情報が出ないSwitch版はどうなるのかなあ。
- 関連記事
-
9はクリア後が本編とも言うべきやりこみゲーでメインストーリーが今までよりボリュームダウンしてるのでストーリー求めて買うと少し肩透かし食らうかも(話自体は好き)