ゲームソフト | KNACK ふたりの英雄と古代兵団 | プレイステーション25時間ほどプレイしてトロコンしたので、
KNACK2こと「KNACK ふたりの英雄と古代兵団」のレビュー行くぜ!
メーカー:ソニー・インタラクティブエンタテインメント
機種:PS4パッケージソフト
ジャンル:3Dアクションゲーム
発売日:2017年9月28日
価格:税込5292円
PS4ロンチとして発売された3Dアクションゲーム「KNACK」の続編。
洋ゲーっぽいが開発はSIEジャパンスタジオが担当しているぞ。
ちなみに海外では普通に「KNACK2」というタイトルで売られている。
日本版がなんかドラえもんの映画っぽいタイトルなのは知名度を考えた結果だろうか。
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絶対SIMPLE主義 PS4「KNACK」レビュー!
驚くほどワクワクしない新世代アクションゲーム!2014年のTHE功夫だ!前作は2014年2月22日のPS4ロンチに発売されていて、
PS4本体の初回分に無料で付属されたおかげで数だけは50万本以上出ているんだが、
アクションゲームとして古臭く、無味乾燥な内容でイマイチだった。
まさかの続編ということでどう進化させてくるのかと思ったら、
ストーリー以外の部分が大幅にパワーアップしていて、
王道3Dアクションゲームとして素直に面白いと言える完成度になっていたぜ!
舞台は人間と、かつて人間との戦争に敗れて野に追放されたゴブリンが暮らす世界。
過去の戦争で使用されためちゃくちゃカッコいい古代のメカたちが次々に起動して暴れだしたため、
一度世界を救ったヒーロー「ナック」と、その相棒ルーカスが再び大冒険に出る!というストーリーだ。
ナックは古代遺跡から発掘された不思議な力を秘めたカケラ「レリック」の集合体で、
本体は小さいがレリックを沢山集めればどんどん自分の体を大きく出来る。
小さくて大きいヒーロー、ナック!
発電などでレリックが幅広く利用されているという世界観なので、
そこら辺の機械や施設をぶっ壊すとどんどんレリックが手に入るぞ!
力こそパワーだ!全部ぶっ壊せ!
カメラ固定の3Dアクションゲームで、
パンチ、キックなどの多彩なアクションで敵をなぎ倒しながら進んでいく。
罠を避けながら足場を乗り継いでいく場面や、ちょっとした謎解きを解く場面もあるぞ。
前作はアクションが一種類のコンボ攻撃とジャンプ攻撃と回避くらいの作りでガードも出来ず、
回復手段が限られているのに敵が遠距離攻撃をガンガンしてくる変なシビアさもしんどかった。
しかし今回はとにかくアクションの種類が増えていて、ガードもあるし、敵の動きを止める攻撃もあるし、
ダメージを受けてもしばらく逃げ回っていれば回復する仕様になったので遊びやすさが別次元。
パンチボタン長押しで相手を北斗神拳みたいにボコボコにする連続パンチを繰り出せるし、
相手をガードごと粉砕する正拳突きもある。華麗な回し蹴りもあるしボディプレスもある。
手を伸ばして相手を掴んで引き寄せてカウンターでパンチを叩きこんだりも可能だ。
タイミング良くガードすることで、
敵の飛び道具をそのまま敵に弾き返してダメージを与えられるパリィのようなテクニカルな技もある。
本当に敵を蹴散らす爽快さが前作とは別物。
鍛えなおしたなナック!これがナック神拳か……。
技はメインストーリーの進行で増えることもあるし、
メニュー画面から経験値を消費することでも様々な技がアンロックされたりパワーアップされたりするのだ。
どんどん強くなっていく。
続編ということでナックの質感が向上しているし、登場キャラの肌もリアルになって汚くなったぞ。
そこは別に汚くしなくても良かったんじゃないか。
ステージは遺跡から工事現場、市街地など様々。
雰囲気作りがしっかりしてるし、程良いバランスでイベントやギミックが挟まるうまい構成だ。
ステージによっては戦車を操作するパートなど変則的な個所もあってこれがまた面白い。
敵の巨大メカから逃げるステージや、ボスの乗った巨大メカと一騎打ちするボス戦など燃える展開も多いぜ。
特に終盤の市街地ステージは男の子がワクワクする要素だけをギュッと詰めたような構成で満点。
あれはテンション上がるしかないって!
完全にイベントで切り替わっていた前作と違い、
小さいナックと大きいナックをプレイヤーが自由に切り替えられるのもいい。
大きいナックで進んできたが行き止まり。さあどうする?
ボタン一つでサッと小さくなって近くのパイプの上をジャンプして進む!
こういうのが沢山あってナックの設定がしっかり活きてるね。
鉄と合体してアイアンナックになって電源の入っていないスイッチと放電してる箇所を繋いで起動するとか、
氷と合体してアイスナックになってスイッチを凍らせて仕掛けを止めるとか、
異なるフォームに変身してそれぞれの能力を活用して進む場面もあるぞ。
攻撃もそれに合わせて変化するのでそれぞれのフォームを生かして戦い抜け!
別フォームは前作にもあったんだけどほとんど見た目が変わるだけで、
あとは木で出来てるから火に近づくと体が燃えちゃうとか、
氷で出来てるから陽の当たるところにいると体が小さくなるとかのマイナス特性だけだったからやっとマトモになったわ。
要所で入るようになったQTEも丁度良いバランスでこちらの気持ちを盛り上げてくれる。
スピーディなサイズ切り替えや豪快なアクション、
そしてピンチを切り抜けてノリノリのセリフでカッコ付けるナックがまたいい味出してる。
2人プレイも面白かった!
ローカルプレイのみなので知り合いのロッズさんとシェアプレイで楽しんだが、
2人プレイのみの合体技もあるし、仲間に正拳突きを叩きこむとロケットみたいに吹っ飛ぶとか、
相手の体のレリックを奪って自分のものに出来るとか、ちょっとした妨害要素もあるからワイワイ盛り上がれたぞ。
まあ、なんで2人プレイするとナックが2人に増えるのかという説明は一切なく、
イベントデモでもナックが1人に合体して1人プレイと同じ内容で進行するのでストーリー的にはかなり強引だがな!
ゲーム難易度は4段階あるし、専用ステージでクリアまでの速さや敵を倒したスコアを競うおまけもモードも存在。
全ステージに「〇〇をする」「総合スコア〇〇以上でクリア」みたいなチェックリストも用意してあり、
やり込み要素もしっかり完備してるぜ。
死んでも数秒でチェックポイントから再開するのでテンポも良い。
そんなゲームだが気になったのは特殊なアイテムのパーツが入った宝箱の見つけ辛さ。
全ステージに数十個、脇道やちょっとした穴の奥などに隠されているがかなり分かり辛い。
ちゃんと見れば一応ヒントもあるんだけど、それでもちょっとした窪みに道があるような場所ばかりだからねー。
一本道のゲームなので、宝箱を探すつもりがイベントが進行しちゃってもう戻れない……こともしばしば。
ここはもうちょっとゆるくて良かったかも。
宝箱がある場所に来ると振動で教えてくれるアイテムもあるんだが、かなり遊ばないと手に入らない。
終盤になるとパリィ出来ない爆弾攻撃をしてくる敵が増えてくるのもちょっとストレス溜まった。
そして本作で一番ダメなところはストーリー。
ダメというか、前作からあまり改善されてない唯一の部分というか……。
キャラの掘り下げがほとんどされず、人間に命令されたナックが一人で戦って、
それを見てるだけだった人間たちが勝手に盛り上がって進行するようなのがほとんど。
ナックが敵を蹴散らして謎解きして先に進むと、
なんか人間がニンジャみたいな動きで先回りしてて普通にストーリー進むシーンも多くて盛り下がるぜ。
登場キャラに全然魅力が無いし、なんかストーリー全体の構成も前作の焼き直し感強かったり。
猛烈にツッコミどころのある時間経過が挟まったりするのは笑ったが。
ルーカスの活躍シーンが増えているのは良いと思うし、
前作以上に派手なアクションシーンが多いので、
ギリギリのピンチを切り抜けた上で余裕たっぷりのセリフを繰り出すナックはかなり決まってるんだけどね。
ストーリーで特にダメだったのは新技の習得シーン!
声が沢城みゆきってところ以外に魅力の薄い新ヒロインが謎ビームでナックに新技を伝授!ピンチを逆転!
そればっかり!
ナックはレリックの集合体で自分の体の形状をある程度変えられる。
相棒のルーカスは冒険家で発明の知識もある。
だったらこの二人の閃きでどんどん新技を習得して切り抜ける流れにすればいい物を、
最初から最後までビーム係による謎ビーム。俺の気持ちを萎えさせるビームだ!
前作から見事に進化していて、最新ゲームとしてはややインパクト不足ではあるものの、
クセの無い王道3Dアクションゲームとして遊びやすく良く出来た1本。
カメラ固定のゲームでローカル協力プレイも出来て、
謎解きで詰まっているとヒントを表示させる機能もあるので
3Dアクションに慣れていない小さな子供でも遊びやすいと思うし、
俺みたいにゲーム慣れしている人間でも楽しく遊べたぜ。ナック神拳炸裂!
まあ、そもそも前作のナックはPS4ロンチとはいえ2014年の12月に出た新作ゲームなんだから、
前作の段階でもうちょっとなんとかならなかったのか……と思わなくもないが、
本当にストーリー以外のすべてがパワーアップしていて遊んでて嬉しくなったよ。
ありがとうナック!またどこかで会おうな!
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