※2017/3/17追記https://www.konami.com/games/bomberman/r/jp/ja/news/本日のアップデートで操作性が過去作に近い形式に改善
スーパーボンバーマン R 公式サイトスーパーボンバーマンRのレビュー行くぜ!
メーカー:コナミ
機種:Nintendo Switch用パッケージソフト
ジャンル:アクション
発売日:2017年3月3日
価格:4980円(税抜)
よく帰ってきてくれたボンバーマン!
ゲーム機では実に8年ぶりとなるボンバーマンシリーズ最新作だ。
全50ステージのストーリーモードに、オンライン対応のバトルモードを搭載。
開発はヘキサドライブが担当している。
パッケージを開くと飛び込んでくる裏ジャケがステキ。
世界観は一新されているが、スーパーファミコン時代に一世を風靡した
「スーパーボンバーマン」シリーズを意識した内容で、
登場キャラやステージも近いものになっている。
スーファミ時代はよく遊んでいたので復活への期待を込めてワクワクしながら購入……したが、
操作性やバランスなど肝心な部分での調整不足が目立つのが残念な内容だったぜ。
ボンバーマンと言えば、置くと十字の炎を出して爆発する爆弾を使って戦う2Dアクション。
敵の逃げ道を塞ぐように爆弾を置いたり、パワーアップアイテムの取り合いをしたり、
爆弾を投げたり蹴ったり出来るアイテムを活用しての時間差攻撃を仕掛けたりと、
爆弾を置くだけの単純な内容ながらプレイヤーの経験と知識がモノを言う奥深いゲームだ。
昔から対戦がめっちゃ盛り上がる定番ソフトとしてお馴染み。
過去のシリーズでは完全な3Dアクションになったり、
突然マリオカートになったりパズルゲームになったりもしてるが、
今回はグラフィックが3Dなだけでゲーム自体は昔ながらの2Dスタイル。
ストーリーモードは全50ステージ以上。2人での協力プレイも可能だ。
悪の帝王バグラー率いる最凶5人衆に支配された5つの惑星を解放していく流れ。
電脳空間だったり、氷だらけだったり、ゴミだらけだったり、それぞれ特徴がある。
ステージクリア条件も敵を全滅させて出口に行くオーソドックスなものから、
隠されたスイッチをすべて見つけてONにするもの、民間人を助けて出口まで連れて行くものと
ステージによって異なっており、遊んでてて飽きさせない作りにしてあって良し。
各惑星の最後で待ち受ける巨大ボスも実に良く動くしデザインもカッコいい。
正面から爆弾を置くだけではダメージが与えられず、
脚を一つずつ破壊して動きが止まったトコを狙ったり、
ステージの仕掛けを破壊して真の姿を暴いたところを狙ったりしないとダメージが通らない。
敵の動きやボスステージのギミックを見切る必要があるのが面白いぜ。
今回はそれぞれ性格の違う「ボンバーマン8兄弟」たちが主役。
真面目だけど乗せられやすい白ボン兄さんが、
ダメダメな他の弟妹たちに振り回されながらも悪と戦うコテコテなノリだ。
過去のシリーズとは繋がりが無いし、
絵柄も今風で声優のボイスもあるので今作が初めてのボンバーマンという人でも入りやすい作り。
それぞれの惑星突入時とボス戦時に会話デモがあるんだけど楽しいノリで、
スタッフロールの歌と映像も素晴らしかった。地味にSF設定が強めなところも好き。
ストーリーモードは昔からのゲーマーが驚くようなネタがいくつかあった辺りも嬉しかったなあ。
ボスで意外なキャラが登場したり、
今回は世界観が一新されてるからアイツいないのかー、って思ってたキャラがちゃんと登場したりね。
プレイヤー同士の対戦が可能なバトルモードの方は最大8人対戦まで可能だ。
8人対戦はオンラインでも出来るんだが、オンラインでの本体の同時接続数は4台。
つまり、それぞれに2人のプレイヤーがいる4台のニンテンドースイッチが
同じオン部屋にいないと成立しないから、知り合い同士で大会開く場合ならともかく
見知らぬプレイヤーと遊ぶ分にはほぼ4人対戦になるね。
やはりボンバーマンが一番盛り上がるのは対戦。
見知らぬプレイヤーと爆破しあっても面白いし、
フレンド部屋立てて騒ぎながらもプレイしたがめっちゃ盛り上がったぜ。
アイテムの取り合い、やられたキャラが敗者復活出来るみそボンシステム。
残り時間が1分を切るとステージの端が埋まっていくサドンデス。どれも色あせない。
ちなみにバトル中のボイスのボリューム調節や動くカメラの固定化、
オンでマッチングする相手の通信環境などはオプションから設定可能だ。
ストーリーモード、バトルモード共にBGMのクオリティが非常に高い。
明るい曲調で雰囲気に合っているし文句無しの良曲揃いだぜ。
そんな感じの新作ボンバーマンで「やっぱりボンバーマンは面白いな!」と思わせてくれるのものの、
見過ごせない致命的な欠点も多くて褒められないデキ。
まず何と言っても操作性の悪さ。
公式サイトで不具合として告知されてる操作遅延というのは感じられなかったんだけど(個体差がある?)、
それ抜きにして単純に悪い。
狙ったところで足を止めたり、狙ったところに爆弾を置いたりがやり辛く、
何も考えずに歩きながら爆弾を置くと、自分の置いた爆弾に閉じ込められてしまうこともしばしば。
過去のボンバーマンを改めて何本かやり直してみたが、
キャラがプレイヤーの入力に合わせてドット単位で動いていたのに対して
今回のボンバーマンは入力に対して半歩ずつ動く。
ここら辺が操作し辛く感じる原因かもしれない。
操作性の悪さに加えて、
ストーリーモードは高低差のある3Dマップと斜めからの固定視点、
そして床やブロックの視認性の悪さでめっちゃ見辛い!
通れると思ったところが通れなくて死んだりすることも多い。
ボス戦の難易度も異常に高い。
ボス戦はまず5人衆とのタイマンを行って、その後に巨大ボスが登場する流れなんだけど、
この前座であるタイマン戦は
最初のエリアのボスからこちらの爆弾を本気で避けてくるので苦戦は必至。
巨大ボス戦も難易度をカジュアルにしないと耐久度がやたら高くて長期戦を強いられる作りだ。
っていうか、カジュアルにしても結構苦戦するからな!
ストーリーモードのステージクリアやオンライン対戦で勝利した時に貰えるジェムを消費して、
新しいキャラクターや対戦用ステージをアンロックする仕様なのに、
ストーリーモードでコンティニューするとジェムを消費する仕様がきつい。
ただでさえ、アンロックには大量のジェムが必要だというのに……!
ジェムが無くなったらもちろん最初からやり直し。無慈悲。
残機が多い状態で始まるのと、
やられてもパワーアップ状態が引き継がれるのが救済措置ではあるものの、
それでもきついバランスと画面構成だ。協力プレイ前提なのかなあ。
バトルモードのオンラインは勝利すると貰えるランクポイントを溜めて昇格を目指していく作りだが、
同率最下位の仕様のせいで溜めるのがこれまたきつい。
例えば2回勝てば優勝のマッチで、優勝した人が2勝、それ以外の人が全員1勝で横並びだった場合でも、
優勝者以外は全員最下位扱いになってしまう。
接戦になるほど最下位になりやすい仕様で、
1回でも最下位になるとランクアップに必要なポイントがドン引きするくらい減るので1位以外は死だ。
ストーリーモードの会話デモは好きなんだけど明らかに尺が足りて無くて、
終盤に入る辺りからダイジェスト展開の連発。
8人対戦可能だから8兄弟にしたかったのは分かるが明らかに人数多すぎたな……!
エンディングは大好きなのに勿体ない!
久々のボンバーマン新作として気合を入れて作られているのは間違いないし、
そこは遊んでいてちゃんと伝わってくるものの、致命的な調整不足があまりにも目立つ内容。
ロンチに間に合わせる必要があったのと、
開発のヘキサドライブがボンバーマン作るの初めてでノウハウ無かったせいかなぁ。
ヘキサ公式の日記だと凄く自信満々なのに……。
TVでも本体だけでも遊べる上にコントローラーが2つ付いてくる
ニンテンドースイッチというハードにベストマッチした最高のタイトルなだけにこのデキは本当に勿体ない。
ボンバーマン公式 (BOMBERMAN)(@bomberman573)さん | Twitter公式アカウントでは操作遅延の解消と、ゲーム全体の操作性の改善がアナウンスされている。
ここが改善されるだけでもかなり違うと思うので早急な対応をして欲しいぜ。
不満点はあったがボンバーマン復活してくれたのは嬉しいし
評価出来る部分もあったから応援してる。
一度やられたヒーローがここからどう立ち上がるか。見せ場だぞ!
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配置オブジェクトで挙動不審にさせたり、ほんとに名の通った開発かと疑いたくなりました。
半面、イベントシーンの動きのよさ、軽快に展開される、などなぜにゲーム本編に反映できなかったのか
理解しにくいものでした。
仮に遅延があったとして、全体的にゲームスピードの調整で先行的な入力になるよう変更とかできたと思うんですけどね。
スーパーファミコンからあったギミックとはいえ間に合わないなら余計なものを取り払って操作性のいいものを作ってほしかったです。