おでかけタコりんのレビュー行くぜ!
DSiウェア「おでかけタコりん」MECHANIC ARMSおでかけタコりんは2014年の2月12日に
甲南電機製作所から500円で配信されたDSiウェアだ。
エクスケーブやナゾのミニゲームなどでお馴染みのメーカー。
作者ブログによると15年前に趣味で作ったブラウザゲームが元になってるそうな。15年前!?
最近ではめっきり少なくなったdsiウェア。ビックリするほど素朴なグラフィック。
なんだこれは?!と思いつつとりあえず挑んでみたらハートを鷲掴みにされたぜ……。
名前をらーゆにしたらおいしそうな表示に。
ゲームとしては非常にシンプルで、タコりんのおでかけ先を指定するだけ。
移動するタコりんと到着までの残り時間が表示される。
時間は普通に待ってもいいし、
タッチパネルに表示された「がんばる」というボタンをタッチすると
タコりんがランダムで急ぐアクションをして残り時間が短縮される。
残りの距離が短くなるとラストスパート状態になり、アクションの効果がさらにアップ。
のんびり待ってもいいし、タッチで急いでもいい。そういうゲームだ。
適度にタッチすれば残り10分の場所でも10秒ちょっとで到着するので実にサクサク進行である。
おでかけ先に到着したタコりんはアイテムをゲットしたりアルバイトでお金を稼いだりしてくる。
アイテムは装備できるものもあるし、ただのコレクションアイテムもあるし、
タコりんと一緒にお出かけしてくれる仲間が増えることもあるし、
新しいお出かけ先が増える重要なものもある。
お金はネットオークションでアイテムを買うのに使用可能だ。
オークションで買えるものは基本的に趣味アイテムで、タコりんの家のデザインを変更出来るものも。
お出かけ先には必ずエンディングが1種類存在。特定の条件を満たすことで出現。
例えば最初の公園だったら
「犬」を仲間にして「フリスビー」を装備してでかけるとエンディングが見られる、とかね。
おしまいとか出てるけど何事も無かったかのようにゲーム続行可能です。
エンディングを見れば見るほどラストスパート状態に移行しやすくなるので、
最初は移動に時間が掛かるおでかけ場所にも簡単にいけるようになっていく。
アイテムの説明欄には色違いの文字で分かりやすいヒントが書いてあるので、
「これを装備してあの場所に行けばいいのかな?」と軽く考える要素もアリ。
もう新しいアイテムが手に入らないおでかけ先にはマークがついたりするので親切。
基本的にはこの繰り返しで、すべてのアイテムとエンディングを見るのが目標。
ゲーム難易度は非常に低くて単純作業の繰り返しなのに、何故かやめられない魅力がある。
新しいおでかけ先に行くとタコりんがその場所で描いたラクガキを見ることが出来たり、
色んなキャラクターとの出会いがあったり、変なアイテムを拾ってきたり
「お前どこに出かけてるんだよ?!」って言いたくなるようなおでかけ先が増えたり。
アイテムもグラフィックが違うものが何百種類とあって、アルバイトも文章だけだが膨大な量が存在。
がんばるボタンをタッチした時のアクションも種類が増えていくので見ていて楽しい。
おでかけする度に小さな驚きがあり、その積み重ねが遊べば遊ぶほど効いてくる作り。
ストーリーらしきものも徐々に見えてきたりで飽きさせない。
気がつけばラクガキみたいなデザインだと思っていたタコりんが
とても愛おしく感じるようになっている自分に気付く。そしてあのエンディングである。
これはなんていうかゲームの面白さってものを考えさせられる1本だなあ。
ゲーム性がどうこう、値段が高い安い、ボリュームがある無い。
そういう言葉が意味を持たない内容で、説明しにくい楽しさがある。
ゆるくて簡素なのに温かみのあるテキスト。ほのぼのした空気とBGMもまた凄くいいんだ。
単純作業の繰り返しでこっちがやることはおでかけ先を指示するだけなのに、
ゲームを終えた後はタコりんと一緒に物凄い大冒険をした気持ちにさせられる点が秀逸な作品。
多くは語らない。
公式サイトなどでタコりんの姿を見て「なんだこれは?」と思ったら是非手にとって遊んで欲しい。
そういう1本です。
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