忘れた頃にお待たせ!ゲキヤバランナーのレビュー行くぜ!
ゲキヤバランナー | フライハイワークスゲキヤバランナーズはフライハイワークスが6月26日に配信した3DSDLソフト!価格は300円だ!
「2 Fast 4 Gnomz」という海外タイトルのローカライズ作品。
絶対SIMPLE主義 俺の考えたキャッチフレーズが公式に採用されました俺がこのゲームのPVに関してツイッターで呟いたら
そのまま公式に補足されてキャッチコピーに採用される珍事件もありましたね……。
隠し含めた全コースで星を完璧に取ってクリアしたのでやっとのレビューだ。
コンプタイムは9時間ちょっと。
オープニングはマリオのキノコ王国っぽいんだけどなんか違うヤバそうな城からスタート。
姫を救ってクツシタを集めろ!と妖精が王様から命令されて城からたたき出される。
なんでクツシタを集めなきゃならないのかとか、姫を救うって姫どうかしたのとか、
そういうのは一切説明されないため、王様がヤバいこと以外は何も分からない内容となっている。
ゲームを進めると「デカいカエルにキスをして呪いを解く!」というデモが何回も挟まるので、
一応はお姫様を助けるお話みたいだ。SMOOCH!!
スーパーマリオランドみたいにラスト以外は全部フェイクなんだけども。
きたねぇマイリトルポニーだぜ。
ゲーム内容は自動で画面右へと走り続ける妖精を操作して
穴を飛び越えたり障害物を避けたりしてゴールを目指すもの。
スマホとかで多く出ていてラン系とかラン&ジャンプ系とか呼ばれてるタイプのゲームですな。
操作はAボタンでジャンプ。
空中で方向キーかスライドパッドの上を押してる間は
パンツを広げてパンツグライダーを使用して滞空時間アップ。
地面で下を押してる間はバッファロー状態になり、障害物を破壊したりタツマキを通過できる。
右を押してる間はスーパーダッシュ状態になって移動速度大幅アップ。
時計が設置された場所で左を押すと
起動したスイッチなどはそのままの状態で少し手前の場所まで時間が巻き戻る。
最初に使えるのはジャンプと滑空移動だけで、新しいステージに入ると一つずつ増えていく。
進行方向にキー入力でスピードアップとか、ジャンプ中に上でグライダーとか、
感覚的に操作がしやすい仕様になってるね。
ステージは全4ステージ+1ステージ。
1ステージに10のコースがあり、5コースだけの隠しステージを含めると全45コース。
ジャンプ、パンツ、バッファロー、スーパーダッシュ、時間操作の5つを使って突破して行くのだ。
1コースは10~30秒ほどの短さで敵キャラは存在せず(障害物の木くらいか?)、
妖精は何かにぶつかれば即死。
操作も含めて非常にシンプルな内容なんだけどこれがかなり熱い。
ジャンプ!グライダー!着地と同時にバッファローで障害物を破壊してまたジャンプ!
みたいなのを瞬時にやらなければならないので難易度は高いんだけど、
うまく決まった時が本当に爽快。
スタッフの気配りも光っていて、コースにはチェックポイントが複数あり、
死んだ場合は0.5秒でチェックポイントから即再開というテンポの良さだ。
再開が超早いので死んだ瞬間にボーッとしてるとそのまま死んだりする。
で、また0.5秒で再開。
コースには何故かコース中にバラ巻かれている靴下をすべて集める、
規定タイムをクリアする、ノーミスクリアする、という3つのやり込み要素も用意されていて、
それぞれの条件につき最大で3つ星が貰える。
ワンミスでクリアだと星2つ、ノーミスだと星3つとかね。3つの条件があるので最大で9個。
そのコースで取れる星をすべて取るとマップ画面に星マークも付くのだ。
1回で全部クリアする必要はないので、
今回はクツシタを集めよう、クツシタが集まったから次はタイムに挑戦しよう、
と一つずつ条件を満たしていけばいい。
一つずつ確実にこなしていけばいいやりこみ要素に爆速リトライと、
ストレスを徹底的に減らしてあるのが素晴らしい。
>「親切設計」が歓迎されるこの時代に、
>【ゲキヤバランナー】は「心折設計(しんせつせっけい)」満載なステージが、
> ゲームの腕に自身があるあなたを待ち受けます。
>昨今のゆるい難易度のゲームに満足できないアナタ、
>ぜひ【ゲキヤバランナー】をお試しください。公式サイトにこんなことが書いてあるけど親切設計じゃねーか!
確かに難しいけどそれ以上にシステムが親切で遊びやすいぜ!って思ったよ。
……中盤まではな!
クリアするだけなら最後までほどほどの難易度で楽しめるんだが、
3つのやり込み要素を完璧にこなそうとすると中盤に差し掛かるくらいから難易度急上昇!
針の穴を通すような精密な操作を要求される場面が激増し、即死!即死!また即死!
「
1コースが短くてチェックポイントも複数あるから100回殺してもいいよね?」的なバランス!
誇張ではなく本当に1コースで100回以上死ぬのが珍しくない。
やりこみ要素を完璧にこなそうとすると
バッファロー状態でジャンプすると出来る低空ジャンプでギリギリの隙間をすり抜けるとか
ちょっとでもスキがある時はスーパーダッシュで出来るだけタイムを縮めるとか、
複数の能力を空中で高速で切り替えないとクツシタが回収できなくて死ぬとか、
そんな1ドット単位の操作を要求するアクションの終わり無きメドレーが始まる。
こんなにクツシタの回収に命を燃やす必要のあるゲームはガンパレードマーチ以来だぜ。
心折設計?親切設計じゃん!
↓
やっぱり心折設計だったよ……。そんな感じ。
特に最後に解禁される5つのゲキヤバコースの難易度の狂いっぷりは凄まじい。
初代ロックマンに例えるなら
「ノーダメージでイエローデビルを2体連続で倒せ」レベルの動きを要求してくる。
瞬きを1回する間に2回は死ぬ。
コースの長さは他と同じく20~30秒程度なんだが、
ゲキヤバコースだけはチェックポイントがゼロという慈悲の無さ。
これがロックマンゼロか……。
数え切れないくらい死につつ遊んでいると腕と脳が麻痺してまず操作方法が分からなくなり、
次に自分が今見ている画面に何が表示されるのかが分からなくなってくる。
それでもゲームを続けている自分に気付き、
ステージの難所に光明が見えた瞬間に世界が色を取り戻す。
最後の星を取れる条件を満たした状態でコースをクリアをすると
天空からミラーボールが降臨する。
最後まで戦い抜いた戦士の目と体を癒す光のシャワーである。
何百回もリトライしてこの画面出た時は本当に嬉しい。苦労が報われた瞬間だよ。
コースクリア時に歩いてくるこの手足のついた宝箱が何者なのかはよく分からないんだが……。
このゲームのキャラや設定は分からないことの方が多いので
あまり気にしても仕方がないのかもしれない。
中盤からは1ステージで星全部取るまでに150回以上死なないステージの方が少ないくらいだったし、
ゲキヤバコースがゲキヤバだったしで、コンプまでに8000~10000回は確実に死んでると思う。
オーソドックスな2Dアクションなのに二の腕が痛くなった。
これだけ難しいのにステージや操作性に理不尽さは無く完全にプレイヤーの実力勝負で、
リトライが爆速なので何度も何度もプレイしてしまう中毒性の高さが本当に絶妙だと思う。
操作性の悪さやギミックの理不尽さが強くて難易度の高いゲームを遊んでると
非常につらい気持ちになるんだけど、ゲキヤバランナーはそういうのが無い。
クタクタになりながら星を全部取ってコースをクリアしても
「もう1コースくらい遊んでおくかな」とついまた始めてしまう。
振り返ってみるとギミックの種類はかなり少ないはずなのにそう感じさせないんだよなあ。
ステージ構成がよく練られているのが分かるね。
めっちゃ難易度高いけど遊ぶ度にちょっとずつ自分がうまくなっているのが実感出来るのがいい。
「このステージ難しすぎだろ?!」から始まって
クツシタ集め→タイムアタック→ノーミスの順番でこなしていくと、
最後のノーミスは驚くほどあっけなくクリアできたりする。
欠点というか好き嫌い分かれそうなのは
一つしかない正解ルートを探すために何十回も死ぬゲームで
ちょっとした音ゲー並の覚えを要求されるとこかな。
そこが魅力だし、覚えゲーは大好物だ!って人なら問題ないが。
ステージ構成が丁寧でテンポも良いと書いたけど、
最後の2コースだけは時間操作を多用する必要があってテンポが悪く、
落とし穴に落下しまくってスイッチを探さないといけなかったりで他と比べて面倒な構成。
ここはちょっと息切れを感じてしまった
逆に言うとラスト2コース以外はホントに良く出来てるってことなんだけども。
コース中のBGMが2種類なのはちょっと寂しかった。
やたら耳に残る珍妙なBGMは嫌いじゃないんだが。
ガチガチの覚えゲーだが、プレイヤーと製作スタッフとの真正面からの真剣勝負。
難しいが理不尽さは無く、
完全コンプした時には「いい勝負だった!」と3DSに言いたくなるような清々しい気持ちになれた。
星集めを無視すれば気軽に楽しめる難易度にもなるし、300円が安すぎる力作だぜ!
シンプルかつ骨太なアクションを求めている人にはオススメ。
フライハイワークスはローカライズ担当なんだけど、
出すのがガンマンストーリー、魔女と勇者、ゲキヤバランナーとハズレが無いなあ。
今後も期待させてもらうぞ!
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スーマリ1面がやっとの自分は一生買わないタイプのゲームだなぁ。