エルシャダイ関連作品ということでルシフェルやイーノックも登場。
ゲームを起動するとまずこの警告画面が表示され、
それをルシェフェルがだるそうに読み上げるのが面白すぎる。
仮面ライダーのゲームでもあったがこういう形式の警告画面は流行らせていこう。
ストーリーはオカルト雑誌のライターである主人公の伊吹隼人が、
謎の美女バルシア、そして自らを天使と名乗る美少女ルアと出会うとこから始まる。
自らが神の「選民」であることを告げられ、
悪魔や堕天使を捕縛・使役できる魔銃「ガンゴール」を手に入れる隼人。
でも神とか選民とかよく分からないのでとりあえずオカルト事件の取材をしてたら、
邪神や堕天使と戦うことになってさあ大変!なんだか壮大な計画が動き出してる!
という内容だ。
梅田や秋葉原といった現代の街のあちこちに「レイヤー」と呼ばれるダンジョンが出現しているので、
様々な便利施設で準備を整えて一つずつ攻略していくのが基本の流れになっている。
ダンジョンRPGとしてはオーソドックスな作りで、
あちこち歩き回って謎や仕掛けを解いて扉を開けてどんどん先へ進んでいくのだ。
オートマッピング機能に、一度歩いた場所まで自動で移動してくれる自動移動、
方向を固定したまま歩けるカニ歩きにと、基本となる便利機能は取り揃えているぜ。
歩行スピードもコンフィグで変更可能で、最速にするとマジで最速。
謎解きは難しすぎず簡単すぎず。
敵とのエンカウント率をゼロにするアイテムや、
一度歩いた場所までワープできるアイテムが安価で売られているので、
沢山買い込めばサクサク進める作りになっている。
戦闘は主人公とヒロインのルアに、3人の仲間を加えた最大5人でのコマンド式バトル。
主人公はただのオカルトライターなので初期装備は「カメラの三脚」だったりで基本的にあまり強くないが、
「魔銃ガンゴール」を使った攻撃が可能でこれがキモ。
戦闘中に溜まるバーストゲージを消費して放てるスキルで、
ゲージが溜まれば溜まるほど強力なダメージを与えられるし、トドメを刺した敵を仲間に出来るのだ。
しかしゲージを使わずに溜めすぎるとバーストしてゲージがカラになった上に1ターン使用不可能になるし
主人公がやられるとそこでゲームオーバーだったりとなかなか難しい。
また、「注視」システムというものがあり、
これは「誰が敵に狙われているか」をアイコンで表示したものだ。
各キャラクターが持っているスキルには敵に狙われやすくなるものがあったりするので、
防御力の高いキャラにこれを使わせて攻撃を防いだりするような戦略が必要。
戦闘はメイン5人に、いつでも入れ替えられる控えが6人で行うので、
敵のスキルや属性を考えた編成が大事だ。
主人公はガンゴールが使えるがやられるとゲームオーバーだし、
ルアは強力な回復魔法と補助魔法が使えるので出来るだけ死なせないようにしたい。
さて、残りの仲間は攻撃役、壁役、回復役をどうするか、とかね。
特にボス戦はどいつもこいつも強力な状態異常攻撃や連続攻撃を駆使してくるので、
油断するとあっという間に壊滅に追い込まれる。しっかりとした下準備をしないといけないぞ。
このゲームは入手した経験値を後で好きなキャラに割り振ってレベルを上げるシステムで、
キャラを鍛えやすい仕様になっているので色々と試すのが楽しい。
戦闘に出しているキャラは一定確率で新しいスキルを閃くこともあるぞ。
戦闘では「未鑑定アイテム」が手に入ることがあり、
これはお店で鑑定してもらうことで正体が判明する。
同じアイテムでもステータスはランダム。
装備するだけで世界が一変するような高性能な装備だったり、ゴミ装備だったり、
性能は低いけど追加効果や属性効果が強いので使い道があったり、
基本性能は高いのにデカいマイナスステータスがついてて使い物にならなかったり一喜一憂だぜ。
あふれ出るハクスラ感!
街にはショップ以外にも様々な施設がある。
風呂屋に入れば次にダンジョンから戻るまで特定のステータスを上昇させたり、
逆に最大HPを下げる代わりに取得経験値を上げたりできるので状況に応じて活用できる。
バフ風呂ですね。
風呂屋のががちさんは俺のイチオシです。
邪教の館……じゃなかった、澄伝寺では仲間のレベルを上げたり、
制約はあるが覚えているスキルを他の仲間と交換したり、
使わない仲間を消して経験値に変換したりと色々出来るのだ。
基本的にはオーソドックスなハクスラ系ダンジョンRPGで女神転生の影響もめっちゃ強いんだが、
色々とシステムを捻ってあるし、探索も育成も非常にやりやすい作りになっているぜ。
それでいて簡単ではなく油断するとサクッとやられるバランスで面白い。
難しければ難易度イージーにも出来る。
仲間になる悪魔や堕天使のデザインもかなり尖っていて、
序盤はなんだかよく分からないキャラを次々に仲間にしていかないといけないぞ!
まず最初の仲間がコイツだからな……。
妙におしゃれなスケルトンとか、初代ウルトラマンの敵宇宙人みたいなイフリートとか。
手裏剣のオバケかと思ったら風魔小太郎とか。
センスが独特でなんだかクセになる。
平家ガニのクリーチャーになってる「平将門」にもビックリしたわ!
中盤から真っ当にカッコいいキャラや可愛いキャラも増えてくるんだが、
そういう連中でパーティが埋まってくるとこれはこれで寂しいという。
悪魔、堕天使、天使でそれぞれデザインの方向性を変えてあるのが面白いね。
堕天使は機械的なデザインのが多いし、
天使はベタなデザインばかりかと思いきやバイク乗ってるヤツとか、
90年代のB級アニメに出てきそうな怪しげなヤツとかもいてとにかくクセが強い。
次はどんなデザインの仲間が出てくるんだ?!と楽しくなってくるぜ。
ストーリーも謎の円盤や呪われた時計、死のオルゴール、古代遺跡などいった都市伝説に、
その裏で暗躍する邪神、天使、堕天使たちと色々ごった煮なノリがたまらない。
最初のボスで秋葉原の地下に巣くう「邪神ハスター」とかいきなり大物が出てくるぞ!
クトゥルーはCVが黒田崇矢で親しみやすさある。
みんな大好きなケモキャラもいるぞ!
堕天使たちは元天使で、人間に憧れて堕天して地上界にやってきたため人間を愛している。
しかしその人間への愛はどこかズレていて、その結果として主人公と衝突することになる。
ここはエルシャダイ本編にも通ずる切なさがあるね。
ヒロインの天使ルアは健気で一生懸命なところが可愛いまさにヒロインキャラ。
ストーリーはよく分からないトコもあったが、話としては王道でエンディングも良かったな。
その他、街で出会うことになるちょっとしたモブもキャラ立っていて会話も楽しい。
なんかホントに怪しげで胡散臭い連中ばかり出てくるとこが好きだわ。
かなり楽しめたんだが、ダンジョンのフロアチェンジの時のロード時間が長めで、
落とし穴などのギミックで行ったり来たりをするダンジョンではややストレス溜まったのと、
BGMが全体的に耳に残らなかったのが気になったところかな。
エルシャダイのBGMが流れるシーンでは「おおっ!」ってなったけども。
ゲームで描かれてなかった場面じゃねーか!
クリアに300時間以上かかるという触れ込みの大ダンジョン「ルルイエロード」というのがあるんだが、
これは面倒さが強くて浅い階でやめてしまったなぁ。
まあこれはホントにやり込みユーザー向けだからね。
俺がプレイしたPS4版では問題なかったが、
Vita版はロードが更に長かったりもっさりしてたりするらしい。
魑魅魍魎が蠢く狭間のダンジョンを、神に選ばれたオカルト記者と天使が駆け抜ける。
人と人ならざる者が入り乱れ、現代で展開される新たな神話。
演出などチープで全体的に低予算感があるが、ダンジョンRPGとしては丁寧に作られた1作だ。
仲間キャラのデザインなど独特のノリがハマればかなり楽しめると思うぜ。