JPH0837106A - ボンド磁石用磁性粉,ボンド磁石用組成物及びその製造方法 - Google Patents
ボンド磁石用磁性粉,ボンド磁石用組成物及びその製造方法Info
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- JPH0837106A JPH0837106A JP6182890A JP18289094A JPH0837106A JP H0837106 A JPH0837106 A JP H0837106A JP 6182890 A JP6182890 A JP 6182890A JP 18289094 A JP18289094 A JP 18289094A JP H0837106 A JPH0837106 A JP H0837106A
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- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
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- H01F1/08—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials metals or alloys in the form of particles, e.g. powder pressed, sintered, or bound together
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 高速気流中で撹拌して衝撃を加えたスパチュ
ラ角75°以下の磁性粉と、バインダーとからなるボン
ド磁石用組成物を得る。 【効果】 本発明のボンド磁石用磁性粉はそれ自体とし
て高流動であると共に、この磁性粉を用いて得られた組
成物は、流動性が良好で、例えば従来技術では射出成形
がかなり困難であったフェライトが67体積%以上配合
された材料でも射出成形が容易であり、この結果従来よ
り10〜15%の高磁力化が達成可能である。
ラ角75°以下の磁性粉と、バインダーとからなるボン
ド磁石用組成物を得る。 【効果】 本発明のボンド磁石用磁性粉はそれ自体とし
て高流動であると共に、この磁性粉を用いて得られた組
成物は、流動性が良好で、例えば従来技術では射出成形
がかなり困難であったフェライトが67体積%以上配合
された材料でも射出成形が容易であり、この結果従来よ
り10〜15%の高磁力化が達成可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性粉を高充填化して
も射出成形の容易なボンド磁石用磁性粉,ボンド磁石用
組成物及びその製造方法に関する。
も射出成形の容易なボンド磁石用磁性粉,ボンド磁石用
組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、ボンド磁石は、フェライト等の磁性粉と、ナイロ
ン、PPS等のバインダーとを適宜割合で混合した混合
物をKCK混練機、二軸抽出機等の混練機により混練し
た後、ペレット形状にしたボンド磁石用組成物を射出成
形又は押し出し成形により意図した形状に成形すること
によって得られている。
り、ボンド磁石は、フェライト等の磁性粉と、ナイロ
ン、PPS等のバインダーとを適宜割合で混合した混合
物をKCK混練機、二軸抽出機等の混練機により混練し
た後、ペレット形状にしたボンド磁石用組成物を射出成
形又は押し出し成形により意図した形状に成形すること
によって得られている。
【0003】この場合、ボンド磁石の高磁力化を達成す
るため、ボンド磁石用組成物としてバインダー中に磁性
粉を高充填化したものを用いる試みがなされているが、
従来技術では、このように磁性粉を高充填化すると、ボ
ンド磁石用組成物の流動性が低下する。この磁性粉を高
充填化した組成物を射出成形すると、このように流動性
が低下しているので、成形機のバレル内で詰まりが生じ
たり、金型内に射出できないなどの問題が起こり、成形
不能になる場合が生じる。このため、ボンド磁石用組成
物における磁性粉の高充填化、即ちボンド磁石の高磁性
化には一定の限界があった。
るため、ボンド磁石用組成物としてバインダー中に磁性
粉を高充填化したものを用いる試みがなされているが、
従来技術では、このように磁性粉を高充填化すると、ボ
ンド磁石用組成物の流動性が低下する。この磁性粉を高
充填化した組成物を射出成形すると、このように流動性
が低下しているので、成形機のバレル内で詰まりが生じ
たり、金型内に射出できないなどの問題が起こり、成形
不能になる場合が生じる。このため、ボンド磁石用組成
物における磁性粉の高充填化、即ちボンド磁石の高磁性
化には一定の限界があった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
磁性粉を高充填化しても射出成形が容易で高磁性化ボン
ド磁石を可能とするボンド磁石用磁性粉,ボンド磁石用
組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
磁性粉を高充填化しても射出成形が容易で高磁性化ボン
ド磁石を可能とするボンド磁石用磁性粉,ボンド磁石用
組成物及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、磁性粉と
して高速気流中で撹拌し、衝撃を加えたものを用いるこ
とが有効であり、磁性粉とバインダーとの混合粉体を高
速気流中で撹拌し、衝撃を加えたものを溶融混練した
り、高速気流中で予め撹拌し、衝撃を加えた磁性粉とバ
インダーとを混合し、これを溶融混練した組成物は、磁
性粉を25〜88体積%という割合で高充填しても、流
動性が十分保たれ、容易に射出成形し得、このため高磁
性の射出成形ボンド磁石が得られることを見い出し、本
発明をなすに至ったものである。
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、磁性粉と
して高速気流中で撹拌し、衝撃を加えたものを用いるこ
とが有効であり、磁性粉とバインダーとの混合粉体を高
速気流中で撹拌し、衝撃を加えたものを溶融混練した
り、高速気流中で予め撹拌し、衝撃を加えた磁性粉とバ
インダーとを混合し、これを溶融混練した組成物は、磁
性粉を25〜88体積%という割合で高充填しても、流
動性が十分保たれ、容易に射出成形し得、このため高磁
性の射出成形ボンド磁石が得られることを見い出し、本
発明をなすに至ったものである。
【0006】従って、本発明は、(1)高速気流中で撹
拌されて衝撃が加えられてなることを特徴とするボンド
磁石用磁性粉、(2)スパチュラ角が75°以下である
上記の磁性粉、(3)高速気流中で撹拌されて衝撃が加
えられた磁性粉88〜25体積%と、バインダー12〜
75体積%とからなるボンド磁石用組成物、(4)磁性
粉とバインダーとの混合粉体を高速気流中で撹拌し、衝
撃を加えた後、溶融混練することを特徴とするボンド磁
石用組成物の製造方法、及び(5)磁性粉を高速気流中
で撹拌し、衝撃を加えた後、これにバインダーを混合
し、この混合物を溶融混練することを特徴とするボンド
磁石用組成物の製造方法を提供する。
拌されて衝撃が加えられてなることを特徴とするボンド
磁石用磁性粉、(2)スパチュラ角が75°以下である
上記の磁性粉、(3)高速気流中で撹拌されて衝撃が加
えられた磁性粉88〜25体積%と、バインダー12〜
75体積%とからなるボンド磁石用組成物、(4)磁性
粉とバインダーとの混合粉体を高速気流中で撹拌し、衝
撃を加えた後、溶融混練することを特徴とするボンド磁
石用組成物の製造方法、及び(5)磁性粉を高速気流中
で撹拌し、衝撃を加えた後、これにバインダーを混合
し、この混合物を溶融混練することを特徴とするボンド
磁石用組成物の製造方法を提供する。
【0007】なお、このように高速気流中で撹拌し、衝
撃が加えられた磁性粉を使用すると、磁性粉を高充填し
ても流動性が確保され、射出成形が容易になる理由は明
白ではないが、磁性粉を高速気流中で撹拌し、機械的打
撃を加えることにより、磁性粉同志の凝集が解砕される
こと、また磁性粉の結晶の角が取れることでより球状に
近づくため、溶融混練物の流動性が高くなるものと推測
される。いずれにしても、本発明によればフェライトを
より高充填した溶融混練物でも高流動を確保でき、従来
射出成形不可能であったフェライト高充填物でも成形可
能となり、高磁力射出成形品が得られるものである。
撃が加えられた磁性粉を使用すると、磁性粉を高充填し
ても流動性が確保され、射出成形が容易になる理由は明
白ではないが、磁性粉を高速気流中で撹拌し、機械的打
撃を加えることにより、磁性粉同志の凝集が解砕される
こと、また磁性粉の結晶の角が取れることでより球状に
近づくため、溶融混練物の流動性が高くなるものと推測
される。いずれにしても、本発明によればフェライトを
より高充填した溶融混練物でも高流動を確保でき、従来
射出成形不可能であったフェライト高充填物でも成形可
能となり、高磁力射出成形品が得られるものである。
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する
と、本発明のボンド磁石用磁性粉は、高速気流中で撹拌
し、衝撃を加えた磁性粉からなるものである。
と、本発明のボンド磁石用磁性粉は、高速気流中で撹拌
し、衝撃を加えた磁性粉からなるものである。
【0009】ここで、磁性粉としては、ボンド磁石用と
して通常使用される磁性粉を用いることができ、例えば
バリウムフェライト、ストロンチウムフェライトなどの
フェライト類を挙げることができる。
して通常使用される磁性粉を用いることができ、例えば
バリウムフェライト、ストロンチウムフェライトなどの
フェライト類を挙げることができる。
【0010】この磁性粉の平均粒径は0.05〜100
μm、特に0.1〜10μmであることが好ましい。
μm、特に0.1〜10μmであることが好ましい。
【0011】また、この磁性粉はカップリング剤で処理
したものを使用することが好ましく、このカップリング
剤としてはシラン系、チタネート系のものが好適に用い
られる。カップリング剤の処理は、高速気流中撹拌し、
衝撃を加える前でもよいし、後でもよい。
したものを使用することが好ましく、このカップリング
剤としてはシラン系、チタネート系のものが好適に用い
られる。カップリング剤の処理は、高速気流中撹拌し、
衝撃を加える前でもよいし、後でもよい。
【0012】磁性粉を高速気流中で撹拌して衝撃を加え
る場合、粉体のスパチュラ角が75°以下となるまで処
理することが好ましい。また、磁性粉の高速気流中での
処理は、フェライト製造工程において、粉砕処理後に行
なうこともできる。
る場合、粉体のスパチュラ角が75°以下となるまで処
理することが好ましい。また、磁性粉の高速気流中での
処理は、フェライト製造工程において、粉砕処理後に行
なうこともできる。
【0013】この高速気流中で撹拌し、粒子に機械的に
打撃を加える手法としては、例えば循環式の高速気流中
衝撃法ハイブリダイゼーションシステムで処理する方法
を採用することができる。この場合、高速気流の速度は
20〜150m/秒であることが好ましく、特に50m
/秒以上で処理することが望ましい。処理時間は30秒
から30分、好ましくは1分から15分程度が望まし
い。
打撃を加える手法としては、例えば循環式の高速気流中
衝撃法ハイブリダイゼーションシステムで処理する方法
を採用することができる。この場合、高速気流の速度は
20〜150m/秒であることが好ましく、特に50m
/秒以上で処理することが望ましい。処理時間は30秒
から30分、好ましくは1分から15分程度が望まし
い。
【0014】また、同様に高速気流を用い、粒子に衝撃
を加える手法のジェットミルでも処理することができ
る。この場合、この気流の速度は50〜500m/秒、
好ましくは100〜400m/秒であることが好まし
い。
を加える手法のジェットミルでも処理することができ
る。この場合、この気流の速度は50〜500m/秒、
好ましくは100〜400m/秒であることが好まし
い。
【0015】本発明のボンド磁石用組成物は、このよう
に高速気流中で撹拌し、衝撃を加えた磁性粉と、バイン
ダーとからなるものである。
に高速気流中で撹拌し、衝撃を加えた磁性粉と、バイン
ダーとからなるものである。
【0016】ここで、バインダーとしては、ナイロン
6、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、PPS、EVA、EEA、E
vOH等の熱可塑性樹脂のほか、熱硬化性樹脂、熱可塑
性エラストマー、ゴムなどを用いることもでき、またこ
れらのバインダーをアロイ化したものなど、従来よりボ
ンド磁石の製造に用いられているいずれのバインダーで
あってもよい。その平均粒径は、磁性粉とバインダーと
の混合粉体を高速気流中で撹拌し、衝撃を加える場合に
は、0.1μm〜10mm、特に1μm〜1mmである
ことが好ましい。
6、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、PPS、EVA、EEA、E
vOH等の熱可塑性樹脂のほか、熱硬化性樹脂、熱可塑
性エラストマー、ゴムなどを用いることもでき、またこ
れらのバインダーをアロイ化したものなど、従来よりボ
ンド磁石の製造に用いられているいずれのバインダーで
あってもよい。その平均粒径は、磁性粉とバインダーと
の混合粉体を高速気流中で撹拌し、衝撃を加える場合に
は、0.1μm〜10mm、特に1μm〜1mmである
ことが好ましい。
【0017】上記磁性粉とバインダーとの混合割合は、
体積割合として磁性粉88〜25体積%、バインダー1
2〜75体積%であり、好ましくは磁性粉88〜38体
積%、バインダー12〜62体積%、より好ましくは磁
性粉81〜41体積%、バインダー19〜59体積%で
ある。
体積割合として磁性粉88〜25体積%、バインダー1
2〜75体積%であり、好ましくは磁性粉88〜38体
積%、バインダー12〜62体積%、より好ましくは磁
性粉81〜41体積%、バインダー19〜59体積%で
ある。
【0018】本発明の組成物においては、上記磁性粉は
高速気流中で撹拌し、衝撃を加えたものを使用するが、
この場合、磁性粉とバインダーとを上記割合で混合した
混合粉体又は磁性粉を単独で高速気流中において撹拌
し、衝撃を加えることができる。
高速気流中で撹拌し、衝撃を加えたものを使用するが、
この場合、磁性粉とバインダーとを上記割合で混合した
混合粉体又は磁性粉を単独で高速気流中において撹拌
し、衝撃を加えることができる。
【0019】本発明のボンド磁石用組成物の製造方法
は、上記のように磁性粉とバインダーとの混合粉体を高
速気流中で撹拌し、衝撃を加えた後、溶融混練するか、
或いは磁性粉を高速気流中で撹拌し、衝撃を加えた後、
これに磁性粉を混合し、この混合物を溶融混練するもの
であるが、上記磁性粉とバインダーとの混合はヘンシェ
ルミキサー等を用い、通常の方法、条件で混合すること
ができ、また溶融混練には、二軸混練押出機、KCK混
練押出機等を用い、樹脂の溶融温度に応じた通常の方
法、条件で溶融混練することができる。
は、上記のように磁性粉とバインダーとの混合粉体を高
速気流中で撹拌し、衝撃を加えた後、溶融混練するか、
或いは磁性粉を高速気流中で撹拌し、衝撃を加えた後、
これに磁性粉を混合し、この混合物を溶融混練するもの
であるが、上記磁性粉とバインダーとの混合はヘンシェ
ルミキサー等を用い、通常の方法、条件で混合すること
ができ、また溶融混練には、二軸混練押出機、KCK混
練押出機等を用い、樹脂の溶融温度に応じた通常の方
法、条件で溶融混練することができる。
【0020】このように溶融混練した後は、これをペレ
ット状に成形することができる。
ット状に成形することができる。
【0021】以上のようにして得られた溶融混練物(ボ
ンド磁石用樹脂組成物)は、流動性が高く、射出成形に
より所望形状のボンド磁石を得ることができる。なお、
射出成形の条件としては通常の条件を採用することがで
きる。
ンド磁石用樹脂組成物)は、流動性が高く、射出成形に
より所望形状のボンド磁石を得ることができる。なお、
射出成形の条件としては通常の条件を採用することがで
きる。
【0022】
【発明の効果】本発明のボンド磁石用磁性粉はそれ自体
として高流動であると共に、この磁性粉を用いて得られ
た組成物は、流動性が良好で、例えば従来技術では射出
成形がかなり困難であったフェライトが67体積%以上
配合された材料でも射出成形が容易であり、この結果従
来より10〜15%の高磁力化が達成可能である。
として高流動であると共に、この磁性粉を用いて得られ
た組成物は、流動性が良好で、例えば従来技術では射出
成形がかなり困難であったフェライトが67体積%以上
配合された材料でも射出成形が容易であり、この結果従
来より10〜15%の高磁力化が達成可能である。
【0023】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0024】〔実施例1,2〕シランカップリング剤で
表面処理を施した平均粒径1μmのストロンチウムフェ
ライト(スパチュラ角77°)と平均粒径50μmのナ
イロン6樹脂又は平均粒径100μmのポリエチレンテ
レフタレート(PET)とをストロンチウムフェライト
の混合量を図1に示す割合としてヘンシェルミキサーで
5分間混合した。この粉体混合物を奈良機械社製ハイブ
ノダイザーを用いて高速気流中衝撃法で気流速度は10
0m/秒において5分間処理した。
表面処理を施した平均粒径1μmのストロンチウムフェ
ライト(スパチュラ角77°)と平均粒径50μmのナ
イロン6樹脂又は平均粒径100μmのポリエチレンテ
レフタレート(PET)とをストロンチウムフェライト
の混合量を図1に示す割合としてヘンシェルミキサーで
5分間混合した。この粉体混合物を奈良機械社製ハイブ
ノダイザーを用いて高速気流中衝撃法で気流速度は10
0m/秒において5分間処理した。
【0025】次いで、このように高速気流中で撹拌し、
衝撃を加えた粉体混合物をラボプラストミル(東洋精機
社製)を用い、ナイロンの場合300℃、PETの場合
290℃で混練し、流動性を評価した。この場合、混練
する時に混練物にかかるトルクが定常となった値で流動
性の評価を行った結果を図1に示す。
衝撃を加えた粉体混合物をラボプラストミル(東洋精機
社製)を用い、ナイロンの場合300℃、PETの場合
290℃で混練し、流動性を評価した。この場合、混練
する時に混練物にかかるトルクが定常となった値で流動
性の評価を行った結果を図1に示す。
【0026】また、表1に示すストロンチウムフェライ
ト混合量の粉体混合物の混練物をペレット化し、着磁場
3〔KOe〕にて磁場射出成形した成形体で磁力評価を
行った。その結果を表1に示す。なお、射出成形はナイ
ロンの場合シリンダー温度270〜300℃、PETの
場合リンダー温度260〜290℃で行った。
ト混合量の粉体混合物の混練物をペレット化し、着磁場
3〔KOe〕にて磁場射出成形した成形体で磁力評価を
行った。その結果を表1に示す。なお、射出成形はナイ
ロンの場合シリンダー温度270〜300℃、PETの
場合リンダー温度260〜290℃で行った。
【0027】〔比較例1,2〕上記高速気流中での撹拌
処理を行わず、ヘンシェルミキサー混合後の粉体混合物
を混練した以外は実施例1,2と同様にして流動性を評
価した。結果を図1に示す。
処理を行わず、ヘンシェルミキサー混合後の粉体混合物
を混練した以外は実施例1,2と同様にして流動性を評
価した。結果を図1に示す。
【0028】また、実施例1,2と同様にして磁石評価
を行った結果を表1に示す。
を行った結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】図1の結果より、高速気流中衝撃法で処理
した粉体の混練物の混練トルクは、かかる高速気流中で
の処理を行っていない比較例の粉体の混練物の混練トル
クに対し最大50%ものトルク低下が起き、流動性が著
しく向上したことが判る。また、比較例において、フェ
ライト67体積%以上の配合ではラボプラストミルでの
混練は不可能となるが、高速気流中衝撃法を施した実施
例の粉体ではフェライト72体積%の配合でも容易に混
練でき、高速気流中衝撃法を施すことにより、高流動化
が可能になったことが認められる。
した粉体の混練物の混練トルクは、かかる高速気流中で
の処理を行っていない比較例の粉体の混練物の混練トル
クに対し最大50%ものトルク低下が起き、流動性が著
しく向上したことが判る。また、比較例において、フェ
ライト67体積%以上の配合ではラボプラストミルでの
混練は不可能となるが、高速気流中衝撃法を施した実施
例の粉体ではフェライト72体積%の配合でも容易に混
練でき、高速気流中衝撃法を施すことにより、高流動化
が可能になったことが認められる。
【0031】更に、表1の結果より、実施例においては
フェライト72体積%の配合でも射出成形が可能であっ
たが、比較例ではフェライト62体積%の配合までしか
射出成形できず、また、実施例ではフェライト72体積
%配合で磁力3250〔G〕を達成できたのに対し、比
較例ではフェライト58体積%配合の磁力が2610
〔G〕であり、従って高速気流撹拌により従来の磁力の
25%増の高磁力化が達成できたことが認められる。
フェライト72体積%の配合でも射出成形が可能であっ
たが、比較例ではフェライト62体積%の配合までしか
射出成形できず、また、実施例ではフェライト72体積
%配合で磁力3250〔G〕を達成できたのに対し、比
較例ではフェライト58体積%配合の磁力が2610
〔G〕であり、従って高速気流撹拌により従来の磁力の
25%増の高磁力化が達成できたことが認められる。
【0032】〔実施例3〕実施例1において、ハイブノ
ダイザーの代りにシングルトラックジェットミル(セイ
シン企業(株)製)を用い、空気の圧力7kg/c
m2、気流速度230m/秒で処理を行う以外は同様に
して混練物を得、その流動性の評価を行った。
ダイザーの代りにシングルトラックジェットミル(セイ
シン企業(株)製)を用い、空気の圧力7kg/c
m2、気流速度230m/秒で処理を行う以外は同様に
して混練物を得、その流動性の評価を行った。
【0033】〔実施例4,5〕実施例1及び3におい
て、高速気流中で撹拌し、衝撃を加えることをストロン
チウムフェライトについてのみ行い、その後これにナイ
ロン6樹脂粉をヘンシェルミキサーで混合する以外は同
様にして混練物を得、その流動性の評価を行った。
て、高速気流中で撹拌し、衝撃を加えることをストロン
チウムフェライトについてのみ行い、その後これにナイ
ロン6樹脂粉をヘンシェルミキサーで混合する以外は同
様にして混練物を得、その流動性の評価を行った。
【0034】上記実施例及び比較例において、フェライ
ト配合量64.9体積%の場合の混練トルク値を表2に
示す。
ト配合量64.9体積%の場合の混練トルク値を表2に
示す。
【0035】
【表2】
【0036】なお、実施例1及び3において、高速気流
中で撹拌し、衝撃を加えることをストロンチウムフェラ
イトについてのみ行ったときのスパチュラ角をパウダテ
スタPT−N((株)ホソカワミクロン社製)を用いて
測定した結果はいずれも69°であり、このような高速
気流中での撹拌を行わないフェライト粉末のスパチュラ
角が77°であるのに比較して、流動性が向上したこと
が認められた。
中で撹拌し、衝撃を加えることをストロンチウムフェラ
イトについてのみ行ったときのスパチュラ角をパウダテ
スタPT−N((株)ホソカワミクロン社製)を用いて
測定した結果はいずれも69°であり、このような高速
気流中での撹拌を行わないフェライト粉末のスパチュラ
角が77°であるのに比較して、流動性が向上したこと
が認められた。
【図1】実施例1及び比較例1におけるストロンチウム
フェライト配合量と混練トルクとの関係を示すグラフで
ある。
フェライト配合量と混練トルクとの関係を示すグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B22F 1/00 B
Claims (5)
- 【請求項1】 高速気流中で撹拌されて衝撃が加えられ
てなることを特徴とするボンド磁石用磁性粉。 - 【請求項2】 スパチュラ角が75°以下であることを
特徴とする請求項1記載の磁性粉。 - 【請求項3】 高速気流中で撹拌されて衝撃が加えられ
た磁性粉88〜25体積%と、バインダー12〜75体
積%とからなるボンド磁石用組成物。 - 【請求項4】 磁性粉とバインダーとの混合粉体を高速
気流中で撹拌し、衝撃を加えた後、溶融混練することを
特徴とするボンド磁石用組成物の製造方法。 - 【請求項5】 磁性粉を高速気流中で撹拌し、衝撃を加
えた後、これにバインダーを混合し、この混合物を溶融
混練することを特徴とするボンド磁石用組成物の製造方
法。
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