JPH05138840A - 遮音性中間膜 - Google Patents
遮音性中間膜Info
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- JPH05138840A JPH05138840A JP3310723A JP31072391A JPH05138840A JP H05138840 A JPH05138840 A JP H05138840A JP 3310723 A JP3310723 A JP 3310723A JP 31072391 A JP31072391 A JP 31072391A JP H05138840 A JPH05138840 A JP H05138840A
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- polyvinyl butyral
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B32—LAYERED PRODUCTS
- B32B—LAYERED PRODUCTS, i.e. PRODUCTS BUILT-UP OF STRATA OF FLAT OR NON-FLAT, e.g. CELLULAR OR HONEYCOMB, FORM
- B32B17/00—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres
- B32B17/06—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material
- B32B17/10—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin
- B32B17/10005—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing
- B32B17/1055—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer
- B32B17/10761—Layered products essentially comprising sheet glass, or glass, slag, or like fibres comprising glass as the main or only constituent of a layer, next to another layer of a specific material of synthetic resin laminated safety glass or glazing characterized by the resin layer, i.e. interlayer containing vinyl acetal
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 合わせガラス用中間膜として使用した場合、
透明性、耐候性、衝撃エネルギー吸収性、樹脂層界面で
の接着性、ガラスとの接触性等の合わせガラスに必要な
基本性能を損なうことなく、コインシデンス効果の緩和
によってTL値を高め、かつ、広い温度領域で優れた遮
音性能を有する中間膜を提供する。 【構成】 70〜81.6モル%のブチラール化度を
有するポリビニルブチラール樹脂と可塑剤からなる少な
くとも1枚の層(A) と、60〜68モル%のブチラール
化度を有するポリビニルブチラール樹脂と可塑剤からな
る少なくとも1枚の層(B) とが積層されてなる、遮音性
中間膜である。
透明性、耐候性、衝撃エネルギー吸収性、樹脂層界面で
の接着性、ガラスとの接触性等の合わせガラスに必要な
基本性能を損なうことなく、コインシデンス効果の緩和
によってTL値を高め、かつ、広い温度領域で優れた遮
音性能を有する中間膜を提供する。 【構成】 70〜81.6モル%のブチラール化度を
有するポリビニルブチラール樹脂と可塑剤からなる少な
くとも1枚の層(A) と、60〜68モル%のブチラール
化度を有するポリビニルブチラール樹脂と可塑剤からな
る少なくとも1枚の層(B) とが積層されてなる、遮音性
中間膜である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遮音性に優れた中間
膜、特に合わせガラス用中間膜に関し、より詳細には、
広い温度範囲で優れた遮音性を発揮し、かつ、膜の合わ
せ加工において作業性がよい中間膜に関する。
膜、特に合わせガラス用中間膜に関し、より詳細には、
広い温度範囲で優れた遮音性を発揮し、かつ、膜の合わ
せ加工において作業性がよい中間膜に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、一対のガラス板間に樹脂膜をサ
ンドイッチしてなる合わせガラスは、破損時に破片が飛
散しなくて安全性に優れているため、たとえば、自動車
等の交通車両の窓ガラスや建築物の窓ガラス等に広く用
いられている。
ンドイッチしてなる合わせガラスは、破損時に破片が飛
散しなくて安全性に優れているため、たとえば、自動車
等の交通車両の窓ガラスや建築物の窓ガラス等に広く用
いられている。
【0003】こうした合わせガラス用の中間膜のうち、
可塑剤の添加により可塑化されたポリビニルブチラール
の樹脂膜は、ガラスとの優れた接着性、強靭な引っ張り
強度、高い透明性等を兼ね備えており、この膜を用いて
構成した合わせガラスは特に車両用窓ガラスとして好適
である。
可塑剤の添加により可塑化されたポリビニルブチラール
の樹脂膜は、ガラスとの優れた接着性、強靭な引っ張り
強度、高い透明性等を兼ね備えており、この膜を用いて
構成した合わせガラスは特に車両用窓ガラスとして好適
である。
【0004】一般に、遮音性能は、周波数の変化に応じ
た透過損失量として示され、その透過損失量は、JIS
A4708では、図1中に実線で示するように、50
0Hz以上において遮音等級に応じてそれぞれ一定値で
規定されている。ところで、ガラス板の遮音性は、図1
中に破線で示すように、2000Hzを中心とする周波
数領域ではコインシデンス効果により著しく低下する
(図1中の破線の谷部がコインシデンス効果による遮音
性能の低下に相当し、所定の遮音性能を保持しないこと
を示す)。ここでコインシデンス効果とは、ガラス板に
音波が入射したとき、ガラス板の剛性と慣性によって、
ガラス面上を横波が伝導して横波と入射音とが共鳴し、
その結果音の透過が起こる現象をいう。
た透過損失量として示され、その透過損失量は、JIS
A4708では、図1中に実線で示するように、50
0Hz以上において遮音等級に応じてそれぞれ一定値で
規定されている。ところで、ガラス板の遮音性は、図1
中に破線で示すように、2000Hzを中心とする周波
数領域ではコインシデンス効果により著しく低下する
(図1中の破線の谷部がコインシデンス効果による遮音
性能の低下に相当し、所定の遮音性能を保持しないこと
を示す)。ここでコインシデンス効果とは、ガラス板に
音波が入射したとき、ガラス板の剛性と慣性によって、
ガラス面上を横波が伝導して横波と入射音とが共鳴し、
その結果音の透過が起こる現象をいう。
【0005】従来の合わせガラスは、破片の飛散防止の
面では優れているものの、遮音性の面では2000Hz
を中心とする周波数領域において、やはりコインシデン
ス効果による遮音性の低下が避けられず、この点の改善
が求められている。
面では優れているものの、遮音性の面では2000Hz
を中心とする周波数領域において、やはりコインシデン
ス効果による遮音性の低下が避けられず、この点の改善
が求められている。
【0006】一方、人間の聴覚は、等ラウドネス曲線か
ら1000〜6000Hzの範囲では他の周波数領域に
比べ非常に高い感度を示すことが知られており、コイン
シデンス効果による遮音性能の落ち込みを解消すること
が防音にとって極めて重要であることが判る。
ら1000〜6000Hzの範囲では他の周波数領域に
比べ非常に高い感度を示すことが知られており、コイン
シデンス効果による遮音性能の落ち込みを解消すること
が防音にとって極めて重要であることが判る。
【0007】合わせガラスの遮音性能を向上するには、
上記の如きコインシデンス効果を緩和して、コインシデ
ンス効果によって生ずる透過損失量の極小部(以下、こ
の極小部の透過損失量をTL値という、図1参照)の低
下を防ぐ必要がある。
上記の如きコインシデンス効果を緩和して、コインシデ
ンス効果によって生ずる透過損失量の極小部(以下、こ
の極小部の透過損失量をTL値という、図1参照)の低
下を防ぐ必要がある。
【0008】従来、TL値の低下を防ぐ手段として、合
わせガラスの質量の増大、ガラス面積の細分化等、種々
の方策が提案されている。しかし、これらはいずれも充
分に満足できる効果をもたらさない上に、コスト的にも
実用的に採用するに妥当な価格になっていない。
わせガラスの質量の増大、ガラス面積の細分化等、種々
の方策が提案されている。しかし、これらはいずれも充
分に満足できる効果をもたらさない上に、コスト的にも
実用的に採用するに妥当な価格になっていない。
【0009】遮音性能に対する要求は最近増々高まり、
たとえば建築用窓ガラスとしては、季節ごとの外気温度
の変化に影響されないで常時優れた遮音性能を発揮する
ものが要求されるようになってきている。
たとえば建築用窓ガラスとしては、季節ごとの外気温度
の変化に影響されないで常時優れた遮音性能を発揮する
ものが要求されるようになってきている。
【0010】合わせガラスの遮音性能の向上を企図した
中間膜の先行技術としては、たとえば次のものがある。
中間膜の先行技術としては、たとえば次のものがある。
【0011】特公昭46−5830号公報には、通常の
中間膜の流動度より約3倍高い流動度を有する樹脂、た
とえばポリビニルブチラールからなる中間膜が記載され
ている。
中間膜の流動度より約3倍高い流動度を有する樹脂、た
とえばポリビニルブチラールからなる中間膜が記載され
ている。
【0012】特開昭60−27630号公報には、初期
での遮音性を上げる方策として、ポリ塩化ビニル樹脂に
可塑剤を含有させた中間膜が提案されている。
での遮音性を上げる方策として、ポリ塩化ビニル樹脂に
可塑剤を含有させた中間膜が提案されている。
【0013】また、特開昭51−106190号公報に
は、ガラス転移温度の異なる2種以上の樹脂を積層する
ことによって、広い温度領域で制振性を有する構成体を
得ることが提案されている。
は、ガラス転移温度の異なる2種以上の樹脂を積層する
ことによって、広い温度領域で制振性を有する構成体を
得ることが提案されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】これら先行技術の遮音
性合わせガラス用中間膜のうち、特公昭46−5830
号記載の遮音性中間膜は、合わせガラスの遮音性の絶対
値が低いという大きな問題を有する。
性合わせガラス用中間膜のうち、特公昭46−5830
号記載の遮音性中間膜は、合わせガラスの遮音性の絶対
値が低いという大きな問題を有する。
【0015】特開昭60−27630号記載の遮音性中
間膜は、遮音性はよいものの、合わせ加工において、そ
の加工条件をポリビニルブチラール系中間膜の条件と変
更する必要があった。ポリビニルブチラール系中間膜
は、現在依然として、合わせガラス中間膜用素材の主流
をなし、合わせ加工工程の予備接着条件は、ポリビニル
ブチラール系中間膜の条件に設定されているのが現状で
ある。
間膜は、遮音性はよいものの、合わせ加工において、そ
の加工条件をポリビニルブチラール系中間膜の条件と変
更する必要があった。ポリビニルブチラール系中間膜
は、現在依然として、合わせガラス中間膜用素材の主流
をなし、合わせ加工工程の予備接着条件は、ポリビニル
ブチラール系中間膜の条件に設定されているのが現状で
ある。
【0016】また、特開昭51−106190号記載の
構成体については、ガラス転移温度の異なる2種以上の
樹脂層を積層することにより、広い温度領域で制振性が
改善されることは認められる。しかし、安全ガラスとし
て必要な高い衝撃エネルギー吸収性、ガラス破損時の飛
散防止性等の要件はまだ満足なものではなかった。
構成体については、ガラス転移温度の異なる2種以上の
樹脂層を積層することにより、広い温度領域で制振性が
改善されることは認められる。しかし、安全ガラスとし
て必要な高い衝撃エネルギー吸収性、ガラス破損時の飛
散防止性等の要件はまだ満足なものではなかった。
【0017】また、この構成体では、両樹脂層の界面で
の物質移動が生じて遮音性が低下する恐れがあるなど、
長期間の耐久性に問題があり、さらに両樹脂層の界面で
の接着強度が異種材料のため良好ではなかった。
の物質移動が生じて遮音性が低下する恐れがあるなど、
長期間の耐久性に問題があり、さらに両樹脂層の界面で
の接着強度が異種材料のため良好ではなかった。
【0018】本発明の目的は、上記の点に鑑み、合わせ
ガラス用中間膜として使用した場合、透明性、耐候性、
衝撃エネルギー吸収性、樹脂層界面での接着性、ガラス
との接触性等の合わせガラスに必要な基本性能を損なう
ことなく、コインシデンス効果の緩和によってTL値を
高め、かつ、広い温度領域で優れた遮音性能を有する中
間膜を提供するにある。
ガラス用中間膜として使用した場合、透明性、耐候性、
衝撃エネルギー吸収性、樹脂層界面での接着性、ガラス
との接触性等の合わせガラスに必要な基本性能を損なう
ことなく、コインシデンス効果の緩和によってTL値を
高め、かつ、広い温度領域で優れた遮音性能を有する中
間膜を提供するにある。
【0019】本発明の今一つの目的は、膜の合わせ加工
工程における作業性がよい中間膜を提供するにある。
工程における作業性がよい中間膜を提供するにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、合わせガ
ラス用中間膜としてすでに用いられている、ポリビニル
ブチラールと可塑剤とからなる樹脂膜が、透明性、耐候
性、衝撃エネルギー吸収性、ガラスとの接着性等のバラ
ンスのとれた特性を備えている点に着目し、この良好な
特性を損なうことなく遮音性を向上させるべく、上記組
成の中間膜の改良を鋭意検討した。その結果、特定のブ
チラール化度を有するポリビニルアセタール樹脂と可塑
剤とからなる2種の樹脂層を積層することにより、コイ
ンシデンス効果の緩和によってTL値を高め、かつ、広
い温度領域で優れた遮音性能を有し、さらに膜の合わせ
加工工程において作業性がよい中間膜が得られることを
知見し、本発明を完成した。
ラス用中間膜としてすでに用いられている、ポリビニル
ブチラールと可塑剤とからなる樹脂膜が、透明性、耐候
性、衝撃エネルギー吸収性、ガラスとの接着性等のバラ
ンスのとれた特性を備えている点に着目し、この良好な
特性を損なうことなく遮音性を向上させるべく、上記組
成の中間膜の改良を鋭意検討した。その結果、特定のブ
チラール化度を有するポリビニルアセタール樹脂と可塑
剤とからなる2種の樹脂層を積層することにより、コイ
ンシデンス効果の緩和によってTL値を高め、かつ、広
い温度領域で優れた遮音性能を有し、さらに膜の合わせ
加工工程において作業性がよい中間膜が得られることを
知見し、本発明を完成した。
【0021】すなわち、本発明による合わせガラス用中
間膜は、70〜81.6モル%のブチラール化度を有す
るポリビニルブチラール樹脂と可塑剤からなる少なくと
も1枚の層(A) と、60〜68モル%のブチラール化度
を有するポリビニルブチラール樹脂と可塑剤からなる少
なくとも1枚の層(B) とが積層されてなる、遮音性中間
膜である。
間膜は、70〜81.6モル%のブチラール化度を有す
るポリビニルブチラール樹脂と可塑剤からなる少なくと
も1枚の層(A) と、60〜68モル%のブチラール化度
を有するポリビニルブチラール樹脂と可塑剤からなる少
なくとも1枚の層(B) とが積層されてなる、遮音性中間
膜である。
【0022】ポリビニルブチラール樹脂の原料であるポ
リビニルアルコールとしては、平均重合度1000〜3
000のものが好ましい。重合度が1000未満である
と合わせガラスの耐貫通性が劣り、3000を越えると
強度が大きすぎて安全ガラスとして通常は用いられない
からである。また、ポリビニルアルコールの鹸化度は、
透明性と耐熱性とを良好ならしめるために好ましくは9
5モル%以上である。
リビニルアルコールとしては、平均重合度1000〜3
000のものが好ましい。重合度が1000未満である
と合わせガラスの耐貫通性が劣り、3000を越えると
強度が大きすぎて安全ガラスとして通常は用いられない
からである。また、ポリビニルアルコールの鹸化度は、
透明性と耐熱性とを良好ならしめるために好ましくは9
5モル%以上である。
【0023】ポリビニルブチラール樹脂は、全ブチラー
ル部分に対して10重量%を越えない範囲で、下記のア
ルデヒドの単独または2以上の混合物によるアセタール
化を適宜組み合わせて調製したものであってもよい。こ
の組み合わせに使用できるアルデヒドとしては、ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデ
ヒド、n−ヘプチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒ
ド、n−ドデシルアルデヒドなどが例示される。
ル部分に対して10重量%を越えない範囲で、下記のア
ルデヒドの単独または2以上の混合物によるアセタール
化を適宜組み合わせて調製したものであってもよい。こ
の組み合わせに使用できるアルデヒドとしては、ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒ
ド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデ
ヒド、n−ヘプチルアルデヒド、n−ノニルアルデヒ
ド、n−ドデシルアルデヒドなどが例示される。
【0024】ポリビニルブチラールの調製方法として
は、たとえば、ポリビニルアルコールを熱水に溶解し、
得られた水溶液を所要温度に保持しておいて、所要のア
ルデヒドと触媒を加え、ブチラール化反応を進行させ、
ついで反応温度を上げて保持し反応を完了させた後、中
和、水洗および乾燥を経て樹脂粉末を得る方法がある。
層(A) のポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度は
70〜81.6モル%の範囲にあることが必要であり、
好ましくは73〜80モル%の範囲である。層(A) のポ
リビニルブチラール樹脂のブチラール化度が70モル%
未満であると、合わせガラスの遮音性が低下する。ま
た、81.6モル%を越えたブチラール化度を有するポ
リビニルブチラール樹脂は、製造困難である。
は、たとえば、ポリビニルアルコールを熱水に溶解し、
得られた水溶液を所要温度に保持しておいて、所要のア
ルデヒドと触媒を加え、ブチラール化反応を進行させ、
ついで反応温度を上げて保持し反応を完了させた後、中
和、水洗および乾燥を経て樹脂粉末を得る方法がある。
層(A) のポリビニルブチラール樹脂のブチラール化度は
70〜81.6モル%の範囲にあることが必要であり、
好ましくは73〜80モル%の範囲である。層(A) のポ
リビニルブチラール樹脂のブチラール化度が70モル%
未満であると、合わせガラスの遮音性が低下する。ま
た、81.6モル%を越えたブチラール化度を有するポ
リビニルブチラール樹脂は、製造困難である。
【0025】他方、層(B) のポリビニルブチラール樹脂
のブチラール化度は60〜68モル%の範囲にあること
が必要である。層(B) のポリビニルブチラール樹脂のブ
チラール化度が60モル%未満であると、ポリビニルブ
チラール樹脂と可塑剤との相溶性がよくなく、耐貫通性
の確保に必要な量の可塑剤を含有させることが難しい。
また、層(B) のポリビニルブチラール樹脂のブチラール
化度が68モル%を越えると、広い温度領域で良好な遮
音性能を発揮させることができない。
のブチラール化度は60〜68モル%の範囲にあること
が必要である。層(B) のポリビニルブチラール樹脂のブ
チラール化度が60モル%未満であると、ポリビニルブ
チラール樹脂と可塑剤との相溶性がよくなく、耐貫通性
の確保に必要な量の可塑剤を含有させることが難しい。
また、層(B) のポリビニルブチラール樹脂のブチラール
化度が68モル%を越えると、広い温度領域で良好な遮
音性能を発揮させることができない。
【0026】また、層(B) のポリビニルブチラール樹脂
のブチラール化度は、層(A) のポリビニルブチラール樹
脂のブチラール化度より5モル%以上低いことが好まし
く、7モル%以上低いことがさらに好ましい。その理由
は、層(A) と層(B) の動的粘弾性に大きな差が生じ、そ
の結果広い温度領域で良好な遮音性能が発揮されるから
である。
のブチラール化度は、層(A) のポリビニルブチラール樹
脂のブチラール化度より5モル%以上低いことが好まし
く、7モル%以上低いことがさらに好ましい。その理由
は、層(A) と層(B) の動的粘弾性に大きな差が生じ、そ
の結果広い温度領域で良好な遮音性能が発揮されるから
である。
【0027】樹脂に配合される可塑剤としては、一塩基
酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や、有
機リン酸系、有機亜リン酸系等のリン酸系可塑剤が用い
られる。
酸エステル、多塩基酸エステル等の有機系可塑剤や、有
機リン酸系、有機亜リン酸系等のリン酸系可塑剤が用い
られる。
【0028】一塩基酸エステルの中では、トリエチレン
グリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチ
ル酪酸、ヘプタン酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキ
シル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の
有機酸との反応によって得られたグリコール系エステル
が好ましい。その他、テトラエチレングリコール、トリ
プロピレングリコールと上記の如き有機酸とのエステル
も用いられる。
グリコールと、酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチ
ル酪酸、ヘプタン酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキ
シル酸、ペラルゴン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の
有機酸との反応によって得られたグリコール系エステル
が好ましい。その他、テトラエチレングリコール、トリ
プロピレングリコールと上記の如き有機酸とのエステル
も用いられる。
【0029】多塩基酸エステルとしては、アジピン酸、
セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸と炭素数4〜8の
直鎖状または分枝状アルコールとのエステルが好まし
い。
セバチン酸、アゼライン酸等の有機酸と炭素数4〜8の
直鎖状または分枝状アルコールとのエステルが好まし
い。
【0030】また、リン酸系可塑剤としては、トリブト
キシエチルフォスフェート、イソデシルフェニルホスフ
ェート、トリイソプロピルホスファイト等が好ましい。
キシエチルフォスフェート、イソデシルフェニルホスフ
ェート、トリイソプロピルホスファイト等が好ましい。
【0031】より好適な例としては、一塩基酸エステル
では、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレ
ート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソ
エート、トリエチレングリコール−ジカプロネート、ト
リエチレングリコール−ジn−オクトエート等が挙げら
れ、2塩基酸としては、ジブチルセバケート、ジオクチ
ルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペート等が挙
げられる。
では、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレ
ート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキソ
エート、トリエチレングリコール−ジカプロネート、ト
リエチレングリコール−ジn−オクトエート等が挙げら
れ、2塩基酸としては、ジブチルセバケート、ジオクチ
ルアゼレート、ジブチルカルビトールアジペート等が挙
げられる。
【0032】可塑剤の含有量は、ポリビニルブチラール
100重量部に対して好ましくは20〜60重量部であ
る。可塑剤の含有量が20重量部未満であると耐貫通性
が低下し、逆に60重量部を越えると、可塑剤がブリー
ドアウトして合わせガラスの透明性やガラス板等との接
着性を損なうからである。可塑剤の含有量の特に好適な
範囲は、ポリビニルブチラール100重量部に対して3
0〜55重量部である。
100重量部に対して好ましくは20〜60重量部であ
る。可塑剤の含有量が20重量部未満であると耐貫通性
が低下し、逆に60重量部を越えると、可塑剤がブリー
ドアウトして合わせガラスの透明性やガラス板等との接
着性を損なうからである。可塑剤の含有量の特に好適な
範囲は、ポリビニルブチラール100重量部に対して3
0〜55重量部である。
【0033】なお、樹脂膜とガラス板との接着力を調整
するのに通常用いられる添加剤や、ポリビニルブチラー
ルの劣化を防止するための安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤等が、ポリビニルブチラールと可塑剤との混合
時、またはポリビニルブチラールの製造過程において、
必要に応じて適宜使用できる。
するのに通常用いられる添加剤や、ポリビニルブチラー
ルの劣化を防止するための安定剤、酸化防止剤、紫外線
吸収剤等が、ポリビニルブチラールと可塑剤との混合
時、またはポリビニルブチラールの製造過程において、
必要に応じて適宜使用できる。
【0034】添加剤としては、カルボン酸の金属塩、た
とえば、オクチル酸、ヘキシル酸、酪酸、酢酸、蟻酸等
のカリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩、カルシウ
ム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、亜鉛、コバ
ルト塩等が用いられる。安定剤としては、界面活性剤、
たとえばラウリル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンス
ルホン酸等が用いられる。酸化防止剤としては、ターシ
ャリーブチル−ヒドロキシトルエン(BHT)、チバガ
イギー社製の「イルガノックス1010」等が用いられ
る。紫外線吸収剤の例としては、ベンゾトリアゾール
系、ヒンダードアミン系のもの等が挙げられる。ベンゾ
トリアゾール系では、たとえば、チバガイギー社製の
「チヌビンP」、「チヌビン320」、「チヌビン32
6」、「チヌビン328」等が好適に用いられる。ヒン
ダードアミン系では、アデカアーガス社製の「LA−5
7」が好ましい。
とえば、オクチル酸、ヘキシル酸、酪酸、酢酸、蟻酸等
のカリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩、カルシウ
ム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、亜鉛、コバ
ルト塩等が用いられる。安定剤としては、界面活性剤、
たとえばラウリル硫酸ナトリウム、アルキルベンゼンス
ルホン酸等が用いられる。酸化防止剤としては、ターシ
ャリーブチル−ヒドロキシトルエン(BHT)、チバガ
イギー社製の「イルガノックス1010」等が用いられ
る。紫外線吸収剤の例としては、ベンゾトリアゾール
系、ヒンダードアミン系のもの等が挙げられる。ベンゾ
トリアゾール系では、たとえば、チバガイギー社製の
「チヌビンP」、「チヌビン320」、「チヌビン32
6」、「チヌビン328」等が好適に用いられる。ヒン
ダードアミン系では、アデカアーガス社製の「LA−5
7」が好ましい。
【0035】本発明による中間膜を構成する層(A) と層
(B) の積層構成は、特に限定されないが、下記のものが
例示される。
(B) の積層構成は、特に限定されないが、下記のものが
例示される。
【0036】層(A) /層(B) の2層積層構成 層(B) /層(A) /層(B) または層(A) /層(B) /層(A)
の3層積層構成 層(A) /層(B) /層(A) /層(B) の4層積層構成。
の3層積層構成 層(A) /層(B) /層(A) /層(B) の4層積層構成。
【0037】3層以上の積層体では、積層構成は、層
(A) /層(B)/層(B) のような非対称の構成であっても
よい。
(A) /層(B)/層(B) のような非対称の構成であっても
よい。
【0038】このうち、特に好ましい積層構成は、層
(B) /層(A)/層(B) である。層(B)/層(A) /層(B) の
積層構成が好ましい理由は、層(A) と層(B) の動的粘弾
性の相対的な関係から来る。また、層(B) /層(A) /層
(B) の積層構成が好ましい今一つの理由は、この積層構
成の採用により、合わせ加工法においてポリビニルブチ
ラール系中間膜の場合に匹敵する良好な作業性が得られ
るからである。
(B) /層(A)/層(B) である。層(B)/層(A) /層(B) の
積層構成が好ましい理由は、層(A) と層(B) の動的粘弾
性の相対的な関係から来る。また、層(B) /層(A) /層
(B) の積層構成が好ましい今一つの理由は、この積層構
成の採用により、合わせ加工法においてポリビニルブチ
ラール系中間膜の場合に匹敵する良好な作業性が得られ
るからである。
【0039】層(A) の厚みは好ましくは0.05mm以
上である。その理由は、0.05mm未満ではその温度
に対する遮音性の良好な効果が認められないからであ
る。
上である。その理由は、0.05mm未満ではその温度
に対する遮音性の良好な効果が認められないからであ
る。
【0040】さらに、層(B) が複数層である場合、その
合計の厚みは、温度に対する遮音性の良好な効果の発現
に大きな影響を与えるものではないが、0.2mm以上
が好ましい。その理由は、0.2mm未満であると、耐
貫通性の低下が著しいからである。
合計の厚みは、温度に対する遮音性の良好な効果の発現
に大きな影響を与えるものではないが、0.2mm以上
が好ましい。その理由は、0.2mm未満であると、耐
貫通性の低下が著しいからである。
【0041】中間膜全体の厚みは、通常の合わせガラス
用中間膜としての厚みである0.3〜1.6mmが好ま
しい。
用中間膜としての厚みである0.3〜1.6mmが好ま
しい。
【0042】この厚みは厚い方がより遮音性に優れるこ
とになるが、合わせガラスとして必要な耐貫通性の点を
考慮すると、実用上は前記の範囲が好適である。
とになるが、合わせガラスとして必要な耐貫通性の点を
考慮すると、実用上は前記の範囲が好適である。
【0043】製膜方法としては、たとえば、膜をそれぞ
れ別々に成形した後、これらをガラス板の間に積層させ
る方法、複数の膜を多層成形機を用いて一体成形させる
方法、等多様な成形方法がある。
れ別々に成形した後、これらをガラス板の間に積層させ
る方法、複数の膜を多層成形機を用いて一体成形させる
方法、等多様な成形方法がある。
【0044】本発明による中間膜をガラス板間にサンド
イッチして合わせガラスを製造するには、通常の合わせ
ガラスの製造に用いられる方法が採用される。たとえ
ば、膜をその両側からガラス板で挾み込み、熱圧プレス
により合わせガラスを製造する方法が行われる。
イッチして合わせガラスを製造するには、通常の合わせ
ガラスの製造に用いられる方法が採用される。たとえ
ば、膜をその両側からガラス板で挾み込み、熱圧プレス
により合わせガラスを製造する方法が行われる。
【0045】さらに、この中間膜をガラス以外の剛性
体、たとえば、金属、無機材料との積層体とし、遮音性
能を有する積層剛性体として使用することは、本発明の
趣旨に合致しており、優れた遮音性を発揮できる。ま
た、この中間膜をポリカーボネート樹脂等のように剛性
の高い透明剛体でサンドイッチすることも本発明の趣旨
を逸脱しない。
体、たとえば、金属、無機材料との積層体とし、遮音性
能を有する積層剛性体として使用することは、本発明の
趣旨に合致しており、優れた遮音性を発揮できる。ま
た、この中間膜をポリカーボネート樹脂等のように剛性
の高い透明剛体でサンドイッチすることも本発明の趣旨
を逸脱しない。
【0046】
【実施例】以下、本発明の実施例およびこれと比較すべ
き比較例をいつくか挙げ、更に得られた合わせガラスの
遮音性能を示す。
き比較例をいつくか挙げ、更に得られた合わせガラスの
遮音性能を示す。
【0047】<膜(A) の調製>純水2900gに、重合
度1700、鹸化度99.2モル%のポリビニルアルコ
ール192gを加えて加温溶解した。反応系を温度調節
し、35%塩酸201gとブチルアルデヒド139gを
加えて、ポリビニルブチラールを析出させた。その後、
反応系を50℃で5時間保って反応を完了させ、中和、
水洗および乾燥を経てポリビニルブチラールの白色樹脂
粉末を得た(ブチラール化度73.1モル%)。
度1700、鹸化度99.2モル%のポリビニルアルコ
ール192gを加えて加温溶解した。反応系を温度調節
し、35%塩酸201gとブチルアルデヒド139gを
加えて、ポリビニルブチラールを析出させた。その後、
反応系を50℃で5時間保って反応を完了させ、中和、
水洗および乾燥を経てポリビニルブチラールの白色樹脂
粉末を得た(ブチラール化度73.1モル%)。
【0048】上記ポリビニルオクチルブチラールを50
g採取し、これに可塑剤としてトリエチレングリコール
−ジ−2−エチルブチレートを20g加え、この配合物
をミキシングロールで充分に混練し、混練物の所定量を
プレス成形機で150℃で30分間保持した。こうして
厚み0.30mmの膜を作製した。
g採取し、これに可塑剤としてトリエチレングリコール
−ジ−2−エチルブチレートを20g加え、この配合物
をミキシングロールで充分に混練し、混練物の所定量を
プレス成形機で150℃で30分間保持した。こうして
厚み0.30mmの膜を作製した。
【0049】また、上記樹脂調製工程において、ブチラ
ール化度を変化させ、上記膜調製工程において厚さを変
化させ、ブチラール化度および厚さの異なる種々の膜
(A) を作製した。
ール化度を変化させ、上記膜調製工程において厚さを変
化させ、ブチラール化度および厚さの異なる種々の膜
(A) を作製した。
【0050】<膜(B) の調製>上記樹脂調製工程におい
て、純水2910gに、重合度1700、鹸化度99.
2モル%のポリビニルアルコール190gを加えて加温
溶解した。反応系を温度調節し、35%塩酸201gと
n−ブチルアルデヒド124gを加えてポリビニルブチ
ラールを析出させた。その後、反応系を50℃で4時間
保って反応を完了させてポリビニルブチラールの白色粉
末を得た(ブチラール化度66.3モル%)。
て、純水2910gに、重合度1700、鹸化度99.
2モル%のポリビニルアルコール190gを加えて加温
溶解した。反応系を温度調節し、35%塩酸201gと
n−ブチルアルデヒド124gを加えてポリビニルブチ
ラールを析出させた。その後、反応系を50℃で4時間
保って反応を完了させてポリビニルブチラールの白色粉
末を得た(ブチラール化度66.3モル%)。
【0051】上記膜調製工程は膜(A) の対応する工程と
同様に操作した。
同様に操作した。
【0052】こうして、厚さ0.25mmの膜(B) を作
製した。
製した。
【0053】また、上記樹脂調製工程においてブチラー
ル化度を変化させ、上記膜調製工程において厚さを変化
させ、ブチラール化度および厚さの異なる種々の膜(B)
を作製した。
ル化度を変化させ、上記膜調製工程において厚さを変化
させ、ブチラール化度および厚さの異なる種々の膜(B)
を作製した。
【0054】<中間膜の調製および合わせガラスの作製
>こうして調製した樹脂膜(A) および(B) を、表1に示
す実施例1〜7および比較例1〜5の積層構成となるよ
うに、重ね合わせた。
>こうして調製した樹脂膜(A) および(B) を、表1に示
す実施例1〜7および比較例1〜5の積層構成となるよ
うに、重ね合わせた。
【0055】この重合せ体を1辺30cmの正方形の厚み
3mmの2枚のフロートガラスで両側からサンドイッチ
し、この未圧着サンドイッチ体をゴムバッグへ入れ、2
0torrの真空度で20分間脱気した後、脱気状態のまま
90℃のオーブンに移し、この温度を30分間保持し
た。こうして脱気により仮接着したサンドイッチ体を、
ついでオートクレーブ中で圧力12kg/cm2 、温度13
5℃で熱圧着処理し、透明な合わせガラスを作製した。
3mmの2枚のフロートガラスで両側からサンドイッチ
し、この未圧着サンドイッチ体をゴムバッグへ入れ、2
0torrの真空度で20分間脱気した後、脱気状態のまま
90℃のオーブンに移し、この温度を30分間保持し
た。こうして脱気により仮接着したサンドイッチ体を、
ついでオートクレーブ中で圧力12kg/cm2 、温度13
5℃で熱圧着処理し、透明な合わせガラスを作製した。
【0056】<遮音性測定>上記実施例および比較例の
合わせガラスについて、次の手法で遮音性を測定した。
合わせガラスについて、次の手法で遮音性を測定した。
【0057】合わせガラスをダンピング試験用の振動発
生機((株)振研社製の加振機、「G21−005
D」)により加振し、そこから得られる振動特性を、機
械インピーダンスアンプ((株)リオン社製の「XG−
81」)にて増幅し、振動スペクトルをFFTアナライ
ザー(横河ヒューレットパッカード社製の「FFTスペ
クトラムアナライザー HP 3582A」)にて解析
した。こうして得られた損失係数と、ガラスとの共振周
波数の比とから、透過損失を算出した(測定温度:10
〜40℃)。この結果に基づき、周波数2000Hz近
辺における極小の透過損失量をもってTL値とした。
生機((株)振研社製の加振機、「G21−005
D」)により加振し、そこから得られる振動特性を、機
械インピーダンスアンプ((株)リオン社製の「XG−
81」)にて増幅し、振動スペクトルをFFTアナライ
ザー(横河ヒューレットパッカード社製の「FFTスペ
クトラムアナライザー HP 3582A」)にて解析
した。こうして得られた損失係数と、ガラスとの共振周
波数の比とから、透過損失を算出した(測定温度:10
〜40℃)。この結果に基づき、周波数2000Hz近
辺における極小の透過損失量をもってTL値とした。
【0058】<試験結果>上記遮音性および光学歪の測
定結果を表1に纏めて示す。
定結果を表1に纏めて示す。
【0059】
【表1】
【0060】表1から明らかなように、本発明の実施例
による合わせガラスは、いずれも優れた遮音性能を有す
ることが認められる。
による合わせガラスは、いずれも優れた遮音性能を有す
ることが認められる。
【0061】
【発明の効果】本発明の合わせガラス用中間膜は、特定
のブチラール化度を有するポリビニルアセタール樹脂と
可塑剤とからなる2種の樹脂層を積層したものであるの
で、音エネルギーを効果的に吸収し、特に2000Hz
付近の中高音域におけるコインシデンス効果による遮音
効果の低下を防止することができる。
のブチラール化度を有するポリビニルアセタール樹脂と
可塑剤とからなる2種の樹脂層を積層したものであるの
で、音エネルギーを効果的に吸収し、特に2000Hz
付近の中高音域におけるコインシデンス効果による遮音
効果の低下を防止することができる。
【0062】かくして、この中間膜によれば、透明性、
耐候性、衝撃エネルギー吸収性、ガラスとの接触性等の
合わせガラスに必要な基本性能を損なうことなく、コイ
ンシデンス効果の緩和によってTL値を高め、かつ、広
い温度領域で優れた遮音性能を有する合わせガラスが得
られる。また、膜の合わせ加工工程において作業性がよ
い中間膜を製造することができる。
耐候性、衝撃エネルギー吸収性、ガラスとの接触性等の
合わせガラスに必要な基本性能を損なうことなく、コイ
ンシデンス効果の緩和によってTL値を高め、かつ、広
い温度領域で優れた遮音性能を有する合わせガラスが得
られる。また、膜の合わせ加工工程において作業性がよ
い中間膜を製造することができる。
【図1】合わせガラスの遮音特性を、周波数に対する透
過損失量として示すグラフである。
過損失量として示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】70〜81.6モル%のブチラール化度を
有するポリビニルブチラール樹脂と可塑剤からなる少な
くとも1枚の層(A) と、 60〜68モル%のブチラール化度を有するポリビニル
ブチラール樹脂と可塑剤からなる少なくとも1枚の層
(B) とが積層されてなる、遮音性中間膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3310723A JPH05138840A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 遮音性中間膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3310723A JPH05138840A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 遮音性中間膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05138840A true JPH05138840A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18008706
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3310723A Pending JPH05138840A (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 遮音性中間膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05138840A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0797241A (ja) * | 1993-09-29 | 1995-04-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 遮音性合わせガラス |
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EP0763420B2 (fr) † | 1995-09-15 | 2004-01-02 | Saint Gobain Glass France | Vitrage feuilleté d'isolation acoustique |
JP2008266138A (ja) * | 2003-08-22 | 2008-11-06 | Sekisui Chem Co Ltd | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
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US7846532B2 (en) | 2005-03-17 | 2010-12-07 | Solutia Incorporated | Sound reducing wedge shaped polymer interlayers |
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WO2012177426A1 (en) | 2011-06-24 | 2012-12-27 | Corning Incorporated | Light-weight hybrid glass laminates |
JP2013107821A (ja) * | 2010-09-30 | 2013-06-06 | Sekisui Chem Co Ltd | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
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-
1991
- 1991-11-26 JP JP3310723A patent/JPH05138840A/ja active Pending
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