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JP6281761B2 - ヒダカミセバヤエキスを含有する外用剤又は内用剤 - Google Patents

ヒダカミセバヤエキスを含有する外用剤又は内用剤 Download PDF

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Description

本発明は、活性酸素消去、コラーゲン分解抑制、メラニン生成抑制及び細胞増殖促進作用に優れた新規な外用剤又は内用剤に関する。
皮膚は生体の最外層に位置し、紫外線等の影響により活性酸素が発生しやすい臓器であり、絶えずその酸素ストレスに曝されている。一方、皮膚細胞内には活性酸素消去酵素が存在しており、その能力を超える活性酸素が発生しないかぎり活性酸素の傷害から皮膚細胞を防衛している。ところが、皮膚細胞内の活性酸素消去酵素の活性は加齢とともに低下することが知られており、活性酸素による傷害がその防御反応を凌駕したとき、皮膚は酸化され、細胞機能が劣化して老化してゆくと考えられる。また、皮膚以外の臓器においても、その活性酸素消去能を越える活性酸素に曝されたとき、機能低下が起こり、ガンや心筋梗塞など様々な生活習慣病が発生すると考えられる。そこで、活性酸素による傷害からの防御を目的として活性酸素消去剤や抗酸化剤が検討され、SODやカタラーゼ等の活性酸素消去酵素、SOD様活性物質などの活性酸素消去剤や抗酸化剤を配合した食品、化粧品、医薬部外品及び医薬品等が開発されている(特許文献1、2)。
コラゲナーゼ等のマトリックスメタロプロテアーゼは紫外線によって活性化され、紫外線による基底膜成分の減少、基底膜の構造変化の原因となり、皮膚におけるシワやたるみの形成等の大きな要因となることが明らかとなっている(非特許文献1参照)。従って、コラゲナーゼに対して阻害活性を有する物質は、皮膚におけるシワやたるみの予防だけでなく、ガン組織における血管新生やガンの転移を抑制する効果が期待され、ガン疾患の予防、治療に有用であると考えられる。さらに、コラゲナーゼは、慢性関節リュウマチ、歯周炎等の種々の病態での細胞外基質の分解に関与していることが報告されている。よって、コラゲナーゼの阻害活性を有すれば、ガンの転移、潰瘍形成、慢性関節リュウマチ、歯周炎等、コラゲナーゼの亢進が原因で起こる各種疾患の治療及び改善に有用である。コラゲナーゼの阻害活性を有する素材として、例えば、カカオ豆皮であるカカオハスク抽出物(特許文献3)、バラ科オニイチゴ抽出物(特許文献4参照)、ラクトフェリン(特許文献5)などが提案されている。皮膚老化や口腔衛生にますます関心が高まっている状況下で、副作用がなく、安全性が高い、コラゲナーゼ活性阻害作用の優れた素材を見出すことが求められている。
一般に、シミ、ソバカス、日焼け等に見られる皮膚の色素沈着は、ホルモンの異常や紫外線の刺激により、皮膚内に存在するメラニン色素生成細胞がメラニン色素を過剰に生成し、これが皮膚内に沈着することが原因と考えられている。このような色素沈着を防ぐ方法の一つに、メラニンの過剰な生成を抑制する方法が知られている。従来、色素沈着の治療には、内用や外用などにおいて、アスコルビン酸(ビタミンC)等が用いられてきた。
加齢とともに表皮細胞の増殖・分裂能は低下し、表皮層自体は薄くなる(非特許文献1)。生体因子であるEpidermal Growth Factor(EGF/上皮細胞成長因子)や女性ホルモン(エストロゲン)は皮膚の表皮細胞増殖に働きかけるが、加齢と共にその分泌は低下する。このような加齢による表皮細胞代謝機能の低下は、皮膚のターンオーバー速度を遅らせ、肌荒れや皮膚の老化の原因となる。また、角層表面から剥がれ落ちる角層細胞が滞留することで、表皮内メラニンの排泄がスムーズに行われなくなり、色素沈着や肌のくすみの原因となる。さらに表皮の創傷治癒が遅くなることなども知られている。これらの現象の進行を防止あるいは改善するために、表皮細胞の増殖を促進させる成分の探索や、多くの皮膚外用剤の提案がなされてきた。
しかしながら、これらの活性酸素消去効果、コラーゲン分解抑制効果、メラニン生成抑制効果及び細胞増殖促進効果を有する植物由来の天然原料として、本発明に用いたヒダカミセバヤは検討されていなかった。
特開平9−118630号公報 特開平9−208484号公報 特開平3−44331号公報 特開2003−137801号公報 特開平5−186368号公報 特許第4057170号
Gary J.Fisher et al., Nature, Vol.379, No.25, pp335, 1996 Varani J et al.,J Investig Dermatol Symp Proc,1998,3,5760
安全で安定性に優れ、活性酸素消去作用、コラーゲン分解抑制作用、メラニン生成抑制作用及び細胞増殖促進作用に優れた素材が望まれているが、未だ十分満足し得るものが提供されていないのが現状である。
このような事情により、本発明者らは鋭意検討した結果、ヒダカミセバヤの抽出物が優れた活性酸素消去作用、コラーゲン分解抑制作用、メラニン生成抑制作用及び細胞増殖促進作用を持ち、安定性においても優れていることを見出した。さらに、その抽出物を含有する外用剤又は内用剤が、安全で安定であり、活性酸素消去作用、コラーゲン分解抑制作用、メラニン生成抑制作用及び細胞増殖促進作用に優れており、多機能性美容・健康用素材と成り得ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明に用いるヒダカミセバヤの抽出物とは、ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属の多年草ヒダカミセバヤ(学名:Hylotelephium cauticolum)の花、茎、葉、根、種子等の植物体の一部及び/又は全草及び/又はカルスより抽出したものである。その抽出方法は特に限定されず、例えば、加熱抽出したものであっても良いし、常温抽出したものであっても良い。カルスは、一例として、以下のような方法で得られる。ヒダカミセバヤの葉の細胞から常法により準備することができ、特開2000−093168に記載の方法等を用いることができる。得られた培養細胞を、各種植物ホルモン(ナフチル酢酸、カイネチンなど)を含むMS液体培地(Murashige T and F. Skoog, Physiol. Plant, Vol.18, pp.100−127, 1962)に接種し、15℃〜30℃の暗所で1〜3週間、回転振とう培養を行い、カルスを得る。
抽出溶媒としては、例えば、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール、1‐プロパノール、2‐プロパノール、1‐ブタノール、2‐ブタノール等)、液状多価アルコール(1,3‐ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、アセトニトリル、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、流動パラフィン等)、エーテル類(エチルエーテル、テトラヒドロフラン、プロピルエーテル等)が挙げられる。好ましくは、水、低級アルコール及び液状多価アルコール等の極性溶媒が良く、特に好ましくは、水、エタノール、1,3‐ブチレングリコール及びプロピレングリコールが良い。これらの溶媒は一種でも二種以上を混合して用いても良い。
上記抽出物は、抽出した溶液のまま用いても良く、必要に応じて、濃縮、希釈及び濾過処理、活性炭等による脱色、脱臭処理等をして用いても良い。更には、抽出した溶液を濃縮乾固、噴霧乾燥、凍結乾燥等の処理を行い、乾燥物として用いても良い。
本発明の外用剤、抗酸化剤、コラーゲン分解抑制剤、美白剤及び細胞増殖促進剤には、上記抽出物をそのまま使用しても良く、抽出物の効果を損なわない範囲内で、化粧品、医薬部外品、医薬品又は食品等に用いられる成分である油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、アルコール類、エステル類、界面活性剤、金属石鹸、pH調整剤、防腐剤、香料、保湿剤、粉体、紫外線吸収剤、増粘剤、色素、酸化防止剤、美白剤、キレート剤、賦形剤、皮膜剤、甘味料、酸味料等の成分を配合することもできる。
本発明の外用剤、抗酸化剤、コラーゲン分解抑制剤、美白剤及び細胞増殖促進剤は、化粧品、医薬部外品、医薬品、食品のいずれにも用いることができ、その剤形としては、例えば、化粧水、クリーム、乳液、ゲル剤、エアゾール剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション、打粉、口紅、軟膏、パップ剤、錠菓、カプセル剤、チョコレート、ガム、飴、飲料、散剤、顆粒剤、錠剤、糖衣錠剤、カプセル剤、シロップ剤、丸剤、懸濁剤、液剤、乳剤、坐剤、注射用溶液等が挙げられる。
本発明に用いる上記抽出物の配合量は、本発明の外用剤、抗酸化剤、コラーゲン分解抑制剤、美白剤及び細胞増殖促進剤に対し、固形物に換算して0.0001重量%以上が好ましく、0.001〜10重量%がより好ましい。さらに、0.01〜5重量%が最も好ましい。0.0001重量%未満では十分な効果は望みにくい。10重量%を越えて配合した場合、効果の増強は認められにくく不経済である。一方、内用の場合、投与量は年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人1人当たりの1日の量としては、5mg以上が好ましく、10mg〜0.5gがより好ましい。さらに、20mg〜0.2gが最も好ましい。
次に本発明を詳細に説明するため、実施例として本発明に用いる抽出物の製造例、実験例及び処方例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。製造例に示す%とは重量%を、処方例に示す配合量の部とは重量部を示す。
製造例A ヒダカミセバヤのカルス
ヒダカミセバヤの葉の細胞を10−5Mナフタレン酢酸、10−5Mカイネチンを含むMS寒天培地に置床し、常法によりカルスを誘導した。一ヶ月後、このカルスを同液体培地に入れて90rpmで回転振とう培養し、その懸濁培養細胞を調製した。この培養細胞を10−5Mナフタレン酢酸、10−5Mカイネチンを含むMS液体培地6Lに接種し、暗所で2週間、回転振とう培養した。得られた培養細胞を凍結乾燥し、乾燥物を100g得た。
製造例1 ヒダカミセバヤの地上部の熱水抽出物
ヒダカミセバヤの地上部の乾燥物20gに精製水400mLを加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してヒダカミセバヤの地上部の熱水抽出物を2.5g得た。
製造例2 ヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物
ヒダカミセバヤのカルスの乾燥物(製造例A)20gに精製水400mLを加え、95〜100℃で2時間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮し、凍結乾燥してヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物を3.6g得た。
製造例3 ヒダカミセバヤの地上部の50%エタノール抽出物
ヒダカミセバヤの地上部の乾燥物100gに50%エタノール水溶液1Lを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、ヒダカミセバヤの地上部の50%エタノール抽出物を9.5g得た。
製造例4 ヒダカミセバヤのカルスの50%エタノール抽出物
ヒダカミセバヤのカルスの乾燥物(製造例A)100gに50%エタノール水溶液1Lを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、ヒダカミセバヤのカルスの50%エタノール抽出物を9.7g得た。
製造例5 ヒダカミセバヤの地上部のエタノール抽出物
ヒダカミセバヤの地上部の乾燥物100gにエタノール1Lを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、ヒダカミセバヤの地上部のエタノール抽出物を6.5g得た。
製造例6 ヒダカミセバヤのカルスのエタノール抽出物
ヒダカミセバヤのカルスの乾燥物(製造例A)100gにエタノール1Lを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、その濾液を濃縮乾固して、ヒダカミセバヤのカルスのエタノール抽出物を7.8g得た。
製造例7 ヒダカミセバヤの地上部の50%1,3−ブチレングリコール抽出物
ヒダカミセバヤの地上部の乾燥物20gに50%1,3−ブチレングリコール水溶液400mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、ヒダカミセバヤの地上部の50%1,3−ブチレングリコール抽出物を337g得た。
製造例8 ヒダカミセバヤのカルスの50%1,3−ブチレングリコール抽出物
ヒダカミセバヤのカルスの乾燥物(製造例A)20gに50%1,3−ブチレングリコール水溶液400mLを加え、常温で7日間抽出した後、濾過し、ヒダカミセバヤのカルスの50%1,3−ブチレングリコール抽出物を349g得た。
処方例1 化粧水
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤの地上部の熱水抽出物(製造例1) 2.0
2.1,3−ブチレングリコール 8.0
3.グリセリン 2.0
4.キサンタンガム 0.02
5.クエン酸 0.01
6.クエン酸ナトリウム 0.1
7.エタノール 5.0
8.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
9.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(40E.O.) 0.1
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜6及び11と、成分7〜10をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合し濾過して製品とする。
処方例1において、ヒダカミセバヤの地上部の熱水抽出物をヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物(製造例2)に置き換えたものを処方例2とした。
比較処方例1 従来の化粧水
処方例1において、ヒダカミセバヤの地上部の熱水抽出物(製造例1)を精製水に置き換えたものを、従来の化粧水とした。
処方例3 クリーム
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤのカルスの50%エタノール抽出物(製造例4) 1.0
2.スクワラン 5.5
3.オリーブ油 3.0
4.ステアリン酸 2.0
5.ミツロウ 2.0
6.ミリスチン酸オクチルドデシル 3.5
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ベヘニルアルコール 1.5
9.モノステアリン酸グリセリン 2.5
10.香料 0.1
11.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
12.パラオキシ安息香酸エチル 0.05
13.1,3−ブチレングリコール 8.5
14.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び11〜14を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分10を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
処方例3において、ヒダカミセバヤのカルスの50%エタノール抽出物を製造例3に置き換えたものを処方例4とした。
処方例5 乳液
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤのカルスのエタノール抽出物(製造例6) 0.01
2.スクワラン 5.0
3.オリーブ油 5.0
4.ホホバ油 5.0
5.セタノール 1.5
6.モノステアリン酸グリセリン 2.0
7.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
8.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0
9.香料 0.1
10.プロピレングリコール 1.0
11.グリセリン 2.0
12.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
13.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1及び10〜13を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分9を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
処方例5において、ヒダカミセバヤのカルスのエタノール抽出物を製造例5に置き換えたものを処方例6とした。
処方例7 ゲル剤
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤのカルスの50%エタノール抽出物(製造例4) 1.0
2.エタノール 5.0
3.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
4.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(60E.O.) 0.1
5.香料 適量
6.1,3−ブチレングリコール 5.0
7.グリセリン 5.0
8.キサンタンガム 0.1
9.カルボキシビニルポリマー 0.2
10.水酸化カリウム 0.2
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜5と、成分1及び6〜11をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。
処方例7において、ヒダカミセバヤのカルスの50%エタノール抽出物を製造例3に置き換えたものを処方例8とした。
処方例9 パック
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物(製造例2) 1.0
2.ヒダカミセバヤのカルスの
50%1,3−ブチレングリコール抽出物(製造例8) 5.0
3.ポリビニルアルコール 12.0
4.エタノール 5.0
5.1,3−ブチレングリコール 8.0
6.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
7.ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(20E.O.) 0.5
8.クエン酸 0.1
9.クエン酸ナトリウム 0.3
10.香料 適量
11.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分1〜11を均一に溶解し製品とする。
処方例10 ファンデーション
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤの地上部のエタノール抽出物(製造例5) 1.0
2.ステアリン酸 2.4
3.ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート(20E.O.) 1.0
4.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 2.0
5.セタノール 1.0
6.液状ラノリン 2.0
7.流動パラフィン 3.0
8.ミリスチン酸イソプロピル 6.5
9.カルボキシメチルセルロースナトリウム 0.1
10.ベントナイト 0.5
11.プロピレングリコール 4.0
12.トリエタノールアミン 1.1
13.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
14.二酸化チタン 8.0
15.タルク 4.0
16.ベンガラ 1.0
17.黄酸化鉄 2.0
18.香料 適量
19.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分2〜8を加熱溶解し、80℃に保ち油相とする。成分19に成分9をよく膨潤させ、続いて、成分1及び10〜13を加えて均一に混合する。これに粉砕機で粉砕混合した成分14〜17を加え、ホモミキサーで撹拌し75℃に保ち水相とする。この油相に水相をかき混ぜながら加え、乳化する。その後、冷却し、45℃で成分18を加え、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例11 浴用剤
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤのカルスのエタノール抽出物(製造例6) 1.0
2.炭酸水素ナトリウム 50.0
3.黄色202号(1) 適量
4.香料 適量
5.硫酸ナトリウムにて全量を100とする
[製造方法]成分1〜5を均一に混合し製品とする。
処方例12 軟膏
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物(製造例2) 1.0
2.ヒダカミセバヤの地上部の
50%1,3−ブチレングリコール抽出物2(製造例7) 5.0
3.ポリオキシエチレンセチルエーテル(30E.O.) 2.0
4.モノステアリン酸グリセリン 10.0
5.流動パラフィン 5.0
6.セタノール 6.0
7.パラオキシ安息香酸メチル 0.1
8.プロピレングリコール 10.0
9.精製水にて全量を100とする
[製造方法]成分3〜6を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1、2及び7〜9を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら30℃まで冷却して製品とする。
処方例13 散剤1
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物(製造例2) 1.0
2.乾燥コーンスターチ 39.0
3.微結晶セルロース 60.0
[製造方法]成分1〜3を混合し、散剤とする。
処方例14 散剤2
処方例13において、ヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物を製造例1に置き換えたものを散剤2とした。
処方例15 錠剤
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤのカルスのエタノール抽出物(製造例6) 5.0
2.乾燥コーンスターチ 25.0
3.カルボキシメチルセルロースカルシウム 20.0
4.微結晶セルロース 40.0
5.ポリビニルピロリドン 7.0
6.タルク 3.0
[製造方法]成分1〜4を混合し、次いで成分5の水溶液を結合剤として加えて顆粒成型する。成型した顆粒に成分6を加えて打錠する。1錠0.52gとする。
処方例16 錠菓
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤの地上部のエタノール抽出物(製造例5) 2.0
2.乾燥コーンスターチ 49.8
3.エリスリトール 40.0
4.クエン酸 5.0
5.ショ糖脂肪酸エステル 3.0
6.香料 0.1
7.精製水 0.1
[製造方法]成分1〜4及び7を混合し、顆粒成型する。成型した顆粒に成分5及び6を加えて打錠する。1粒1.0gとする。
処方例17 飲料
処方 配合量(部)
1.ヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物(製造例2) 0.05
2.ステビア 0.05
3.リンゴ酸 5.0
4.香料 0.1
5.精製水 94.8
[製造方法]成分2及び3を少量の水に溶解する。次いで、成分1、4及び5を加えて混合する。
次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。
実験例1 活性酸素消去作用
フリーラジカル捕捉除去作用の評価を行った。陽性対照としてはアスコルビン酸を用いた。フリーラジカルのモデルとしては、安定なフリーラジカルであるα,α−ジフェニル−β−ピクリルヒドラジル(以下DPPHとする)を用い、試料と一定の割合で一定時間反応させ、減少するラジカルの量を波長517nmの吸光度の減少量から測定した。
フリーラジカル捕捉除去作用の測定方法
各試料を、最終濃度1mg/mL(アスコルビン酸は0.1mg/mL)となるように加えた0.1M酢酸緩衝液(pH5.5)2mLに無水エタノール2mL及び0.5mMDPPH無水エタノール溶液1mLを加えて反応液とした。また、油溶性の試料の場合は無水エタノール2mLに試料を加えて反応液とした。その後、37℃で30分間反応させ、水を対照として波長517nmの吸光度(A)を測定した。また、ブランクとして試料の代わりに精製水を用いて吸光度(B)を測定した。フリーラジカル捕捉除去率は、以下に示す式より算出した。
フリーラジカル捕捉除去率(%)=(1−A/B)×100
これらの試験結果を表1に示した。その結果、本発明のヒダカミセバヤの熱水抽出物及び50%エタノール抽出物は、安定で優れたフリーラジカル捕捉除去作用を有していることが認められた。また、その他の抽出物についても効果が認められた。なお、アスコルビン酸は、100℃、1時間の熱処理で失活するが、本発明のヒダカミセバヤの抽出物は、活性に変化はなかった。
Figure 0006281761
実験例2 コラゲナーゼ活性阻害試験
試料液50μL(最終濃度が1mg/mL)に酵素液として50U/mLのコラゲナーゼ Type IV(シグマ製)水溶液を50μL加えた。基質溶液として0.39mg/mLのPz−ペプタイド(Pz−Pro−Leu−Gly−Pro−D−Arg−OH、シグマ製)を含む20mM塩化カルシウム入りトリス塩酸緩衝液(pH7.1)を400μL加えて混合し、37℃、30分反応させた後、25mMクエン酸0.5mLを加えて反応を停止させた。酢酸エチル2.5mLを加え、酢酸エチル層について320nmにおける吸光度を測定した。また、各試料の阻害作用は、次の式から求められる阻害率で算出した。なお、対照には試料の代わりに精製水を用い、ブランクとしてコラゲナーゼの代わりに20mM塩化カルシウム入りトリス塩酸緩衝液(pH7.1)を用いた。
阻害率(%)=〔1−(C−D)/(A−B)〕×100
A:対照の320nmにおける吸光度(O.D.320)
B:対照ブランクのO.D.320
C:試料のO.D.320
D:試料ブランクのO.D.320
これらの実験結果を表2に示した。その結果、本発明のヒダカミセバヤの熱水抽出物及びカルスの熱水抽出物はコラゲナーゼ活性阻害作用を示した。
Figure 0006281761
実験例3 B16マウスメラノーマを用いたメラニン生成抑制試験
対数増殖期にあるB16マウスメラノーマをφ60mmdishに3×10個の細胞を播種し、各試料(最終濃度100μg/mL)を含むEagles’MEM(10%牛胎児血清含有)培地を加え、37℃、5%COの条件下にて培養した。培養5日後に細胞をdishから剥離し、細胞を超音波破砕した後、4NNaOHを加え60℃で2時間の処理を行い、分光光度計でO.D.475nmを測定した。尚、超音波処理後の細胞破砕液をLowryの方法(J.Biol.Chem.,193,265−275,1951)でタンパク定量し、タンパク量当りのメラニン量を比較することによって、メラニン生成抑制効果の指標とした。
これらの試験結果を表3に示した。その結果、本発明のヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物及びカルスの50%エタノール抽出物は、優れたメラニン生成抑制作用を有していることが認められた。
Figure 0006281761
実験例4 細胞増殖促進試験
HaCaT細胞を、0.1%FBSを含むDMEM培養液にて、96wellプレートに1wellあたり5,000個播種し、各試料を添加した後、37℃、5%CO条件下にて3日間培養した。細胞数の測定は、MTT法により行った。すなわち、培養終了後、培養液を除き、500μg/mLの濃度にて、MTTを溶解させたDMEMに培地を入れ替え、2時間培養した後、150μLのDMEMに細胞を溶解させ、マイクロプレートリーダーをもちいて590及び650nmにおける吸光度を測定した。細胞数は、590nmの吸光度値から、650nmの吸光度値を引いた値にて算出し、試料を添加しない細胞群(未添加細胞群)を100%とした換算値として示した。
これらの実験結果を表4に示した。その結果、本発明のヒダカミセバヤのカルスの熱水抽出物及びカルスの50%エタノール抽出物は、優れた細胞増殖促進作用を示した。
Figure 0006281761
実験例5 使用試験1
処方例1の化粧水及び比較処方例1の従来の化粧水を用いて、しわ、たるみに悩む女性10人(23〜50才)を対象に1ヶ月間の使用試験を行った。使用後、しわ、たるみの改善効果をアンケートにより判定した。
その結果、本発明の抽出物を含有する処方例1の化粧水は、優れたしわ、たるみの改善作用を示した。なお、試験期間中、皮膚トラブルは一人もなく、安全性においても問題なかった。また、処方成分の劣化についても問題なかった。
以上のことから、本発明のヒダカミセバヤの抽出物は、優れた活性酸素消去作用、コラーゲン分解抑制作用、メラニン生成抑制作用及び細胞増殖促進作用を有し、安定性にも優れていた。よって、本発明のヒダカミセバヤの抽出物は、皮膚の老化や美白といった美容分野だけでなく、老化による機能低下の抑制、ガンの予防、治療や創傷治癒などといった医療分野にも利用ででき、食品、化粧品、医薬部外品及び医薬品等への応用が期待される。

Claims (5)

  1. ヒダカミセバヤのカルスの抽出物を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
  2. ヒダカミセバヤのカルスの抽出物を含有することを特徴とする抗酸化剤。
  3. ヒダカミセバヤのカルスの抽出物を含有することを特徴とするコラーゲン分解抑制剤。
  4. ヒダカミセバヤのカルスの抽出物を含有することを特徴とする美白剤。
  5. ヒダカミセバヤのカルスの抽出物を含有することを特徴とする細胞増殖促進剤。
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