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JP5811359B2 - ハロゲンフリー難燃性樹脂組成物及びこれを用いたケーブル - Google Patents

ハロゲンフリー難燃性樹脂組成物及びこれを用いたケーブル Download PDF

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Description

本発明は、ハロゲンフリー難燃性樹脂組成物及びこれを用いたケーブルに関する。さらに詳しくは、特に、鉄道車両に利用可能なような、難燃性、耐油・耐燃料性及び低温特性に優れるとともに、燃焼ガスが低毒性であるハロゲンフリー樹脂組成物及びそれを用いたケーブルに関する。
鉄道車両用ケーブルやクレーン等に使用される移動用ケーブルとしては、例えば、耐油・耐燃料性、低温特性、難燃性、柔軟性、コストにバランスの取れたクロロプレンゴム混和物やクロロスルフォン化ポリエチレン混和物、塩素化ポリエチレン混和物、フッ素ゴム混和物等のハロゲン系ゴム混和物等が使用されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これらハロゲンを大量に含む物質は、燃焼時に、有毒、有害なガスを多量に発生し、焼却条件によっては猛毒のダイオキシンを発生させる。このことから、火災時の安全性や環境負荷低減の観点からハロゲン物質を含まないハロゲンフリー材料を被覆材料に使用したケーブルが普及してきている。しかしながら、ハロゲンフリー材料は従来のハロゲン含有の材料と比較し、ベースポリマーの化学構造上の違いから耐油・耐燃料性、難燃性に劣るという問題がある。
特に、鉄道車両用に使用されるケーブルは、その不具合により大事故につながる危険性があることから、規格(EN50264等)で、高い難燃性や耐油・耐燃料性、−40℃での低温特性を有するハロゲンフリー材料を使用することが求められている。
ハロゲンフリー材料の難燃性を上げるためには、ベースポリマーの側鎖に燃焼時に不燃ガスを発生させる構造を持たせることや、金属水酸化物や窒素化合物等のハロゲンフリー難燃剤を添加することを挙げることができる。しかしながら、ベースポリマーの側鎖に不燃ガスを発生させる構造を持たせることは、ベースポリマーの極性を上げることにつながり低温特性を悪化させ、ハロゲンフリー難燃剤を添加する場合は大量に添加する必要があり、柔軟性やその他機械特性を大きく低下させてしまうという問題がある。
耐油・耐燃料性は、ベースポリマーの結晶度を上げる、ベースポリマーの極性を上げる、又はベースポリマーの架橋度を上げることで改善することができる。ベースポリマーの結晶度を上げた材料は柔軟性に劣り、配線性が悪くなる。また、結晶度を上げ柔軟性に劣る材料は、薬品等の付着や振動により割れる危険性がある。極性の高いベースポリマーは、柔軟性には優れるが前述したように低温特性に劣るという問題がある。
そこで、ベースポリマーの架橋度を上げることが考えられる。前述したポリオレフィン材料を架橋する方法としては、例えば、一般に、硫黄による加硫、有機過酸化物を使用した過酸化物架橋、電子線を利用した電子線架橋、予めベースポリマーにシランカップリング剤をグラフトし脱水縮合により架橋するシラン水架橋等を挙げることができる。
硫黄による加硫の場合、ベースポリマー主鎖に二重結合を有するジエン系のポリマー又はEPDMのように意図的にジエン成分を共重合したポリマーのみ可能である。しかしながら、主鎖に二重結合を有するジエン系のポリマーは耐熱性に劣り、EPDMは耐油・耐燃料性に劣る。また、架橋鎖となるS−S結合も結合が弱く耐熱性に劣るという問題がある。
電子線架橋の場合、外径が太く肉厚の厚い材料は、内部まで電子線が届かないため、架橋が不十分となるという問題がある。
シラン架橋の場合、温水又は水蒸気、及び空気に接触させ架橋させる必要がある。比較的長時間の架橋が必要となるため、ケーブルを一度巻き取る必要がある。このため架橋する前に変形してしまうような柔らかいベースポリマーは使用することができない。従って、結晶性の高い硬いベースポリマー(グリーン強度の大きいベースポリマー)を使用することになるが、ベースポリマーが硬くなるため、特に、外径の太いケーブルは柔軟性に劣ることになる。また、難燃性を確保するために金属水酸化物等の難燃剤を高充填すると、加工性が悪くなり、スコーチを起こしやすく、成型が困難となるという問題がある。
材料に対する制約の少ない過酸化物架橋が有望であるが、過酸化物架橋を行う場合、無酸素で過酸化物が分解できる温度まで上げて架橋させる必要がある。熱源には伝熱効率に優れ、無酸素状態を実現可能な飽和水蒸気を使用する。飽和水蒸気は、温度と圧力が一義的であるため、温度を上げると同時に圧力も高くなる。複数線心(複数本の電線)を有するケーブルのシース材料を架橋する場合、蒸気の圧力によって絶縁体が変形してしまうため、架橋温度を高くすることができない。また、外径が太いケーブルを架橋する場合、押出成型と同時に架橋させることが難しいため、被覆の外側に金属や融点が高く硬い樹脂(例えば、ポリメチルペンテン)等を被覆し、ドラムに巻き取って釜に入れて架橋させる。
この場合も釜がかなり大型になるため、安全上、上記の温度を上げることは難しい。
一般に、過酸化物架橋の架橋温度は、有機過酸化物の半減期温度を参考に決定する。総じて、半減期温度の高い有機過酸化物架橋剤は、架橋効率も高く、架橋密度の高い組成物を得ることができる。一方、半減期温度の低い過酸化物架橋剤は架橋効率も低いことが多い。架橋温度を上げることができない場合、有機過酸化物架橋で架橋密度の高い組成物を得るためには、トリアリルイソシアヌレート等の架橋助剤を添加して架橋密度を高めることができる。
特開2011−144286号公報
しかしながら、複数線心を有するケーブルや外径が太いケーブルの場合は、後述する架橋助剤を添加して架橋密度を上げることになるが、架橋密度を上げるのに有効な架橋助剤は窒素含有する化合物であることが多く、架橋密度を上げて耐油・耐燃料性を改善できたとしても、組成物を燃焼させると、NOxやシアン化合物のような有害なガスを発生させてしまうという問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、特に、鉄道車両に利用可能なような、難燃性、耐油・耐燃料性及び低温特性に優れるとともに、燃焼ガスが低毒性であるハロゲンフリー難燃性樹脂組成物及びそれを用いたケーブルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明等は、半減期温度、架橋効率の異なる有機過酸化物架橋剤を中心に、鋭意研究した結果、所定の配合のベースポリマー及び難燃剤に所定の架橋効率(%)を有する有機過酸化物を配合し、加熱によって架橋させることによって、所望のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物が得られることを知見し、本発明を完成させた。すなわち、本発明によって、以下のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物及びこれを用いたケーブルが提供される。
[1]酢酸ビニル量が40質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を単独で又は1種以上の他のポリオレフィンとの混合物で含むベースポリマーと、前記ベースポリマー100質量部に対して、130〜220質量部の割合で配合された金属水酸化物と、飽和水蒸気圧0.4MPa(145℃)の飽和水蒸気で45分架橋させた下記式(1)に示す架橋効率が39%以上である有機過酸化物と、を含有し、かつ加熱によって架橋されてなり、前記有機過酸化物は、t−ブチルペルオキシ−2−エチルへキシルカーボネート、又はt−ブチルペルオキシベンゾエートであるハロゲンフリー難燃性樹脂組成物。
架橋効率(%)=[n−ペンタデカンダイマー量(モル)/有機過酸化物量(モル)]×100…(1)
]140〜160℃の架橋温度で架橋されてなる前記[1]に記載のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物。
]導体及び前記導体の外周に形成された絶縁体を有する電線と、前記電線の絶縁体の外周に形成された前記[1]又は[2]のいずれかに記載のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物から構成されたシースと、を有するケーブル。
]前記シースは、2本以上の前記電線の外周に形成されてなる前記[]に記載のケーブル。
]12.5mm以上の外径を有する前記[]に記載のケーブル。
本発明によれば、特に、鉄道車両に利用可能なような、難燃性、耐油・耐燃料性及び低温特性に優れるとともに、燃焼ガスが低毒性であるハロゲンフリー難燃性樹脂組成物及びそれを用いたケーブルを提供することができる。
本発明の実施の形態に係るケーブルを模式的に示す断面図である。
[実施の形態の要約]
本実施の形態のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物は、ベースポリマーと難燃剤と架橋剤とを含有し、架橋されたハロゲンフリー難燃性樹脂組成物において、酢酸ビニル量が40質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を単独で又は1種以上の他のポリオレフィンとの混合物で含むベースポリマーと、前記ベースポリマー100質量部に対して、130〜220質量部の割合で配合された金属水酸化物と、飽和水蒸気圧0.4MPa(145℃)の飽和水蒸気で45分架橋させた下記式(1)に示す架橋効率が39%以上である有機過酸化物と、を含有し、かつ加熱によって架橋されてなり、前記有機過酸化物は、t−ブチルペルオキシ−2−エチルへキシルカーボネート、又はt−ブチルペルオキシベンゾエートであるハロゲンフリー難燃性樹脂組成物。
架橋効率(%)=[n−ペンタデカンダイマー量(モル)/有機過酸化物量(モル)]×100…(1)
上記式(1)は、n−ペンタデカン中で有機過酸化物を15分半減期温度で完全に分解させた場合の、使用した有機過酸化物量(モル)に対する生成したn−ペンタデカンダイマー量(モル)を百分率で示した割合を示している。
また、本実施の形態のケーブルは、導体及び前記導体の外周に形成された絶縁体を有する電線と、前記電線の絶縁体の外周に形成された上述のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物から構成されたシースと、を有するものである。
[実施の形態]
1.ハロゲンフリー難燃性樹脂組成物
本実施の形態に係るハロゲンフリー難燃性樹脂組成物は、酢酸ビニル量が40質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を単独で又は1種以上の他のポリオレフィンとの混合物で含むベースポリマーと、前記ベースポリマー100質量部に対して、130〜220質量部の割合で配合された金属水酸化物と、飽和水蒸気圧0.4MPa(145℃)の飽和水蒸気で45分架橋させた下記式(1)に示す架橋効率が39%以上である有機過酸化物と、を含有し、かつ加熱によって架橋されてなり、前記有機過酸化物は、t−ブチルペルオキシ−2−エチルへキシルカーボネート、又はt−ブチルペルオキシベンゾエートであるものである。
架橋効率(%)=[n−ペンタデカンダイマー量(モル)/有機過酸化物量(モル)]×100…(1)
上記式(1)は、n−ペンタデカン中で有機過酸化物を15分半減期温度で完全に分解させた場合の、使用した有機過酸化物量(モル)に対する生成したn−ペンタデカンダイマー量(モル)を百分率で示した割合を示している。
(1)ベースポリマー
本実施の形態において用いられるベースポリマーは、酢酸ビニル量が40質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を単独で又は1種以上の他のポリオレフィンとの混合物で含むものである。
本実施の形態におけるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)の酢酸ビニル(VA)量とは、JIS K 7192に規定される酢酸ビニル含有量を意味する。
ベースポリマーとして、VA量が40質量%以上のEVAを採用するのは、難燃性、柔軟性、耐油・耐燃料性にバランスのとれた材料とするためである。
本実施の形態における耐油性とは、ASTM No.2油に対する耐性を意味し、耐燃料性とは、ASTM No.3油に対する耐性を意味する。これらはいずれも鉱物油であり、極性が低いため、極性の低いベースポリマーを膨潤させる。膨潤を防ぐためには極性の高いベースポリマーを使用することが好ましい。特に、EN50264に規定されるような高い耐燃料性を満足させるためには、EVAのVA量は60%以上であることが好ましい。また、VA量40質量%未満の場合、ベースポリマーに結晶性が出てくるため、柔軟性に劣り、極性も低いため満足な耐油・耐燃料性を得ることができない。
必要に応じて、1種以上の他のポリオレフィンと混合することができる。他のポリオレフィンとしては、例えば、無水マレイン酸で変性したポリオレフィン、エチレン−α−オレフィン等を挙げることができる。特に、無水マレイン酸で変性したポリオレフィンを混合することにより、添加する難燃剤との密着性が向上し低温特性を改善することができる。
(2)金属水酸化物
本実施の形態においては、上述のベースポリマーに加えて、ベースポリマー100質量部に対して、130〜220質量部の割合で、難燃剤として、金属水酸化物が配合される。
VA量の多いEVAは、それ自体に難燃性を有しているが、鉄道車両用に利用できるほどの難燃性を有していない。EN50264を満足できるような難燃性を持たせるためには、難燃剤として、金属水酸化物を添加する必要がある。
金属水酸化物の配合量は、ベースポリマー100質量部に対して、130質量部未満であると、高い難燃性を得ることができず、また、燃焼時に発生する一酸化炭素量が多くなり適切でない。金属水酸化物等の無機充填剤をある程度入れることで、組成物全体の炭素量が減るため、燃焼時に発生する一酸化炭素量も減少する。220質量部を超えると、破断伸び、引張強さ等の機械特性が著しく悪くなり、ベースポリマーと粒子間の界面が増えることにより低温特性も悪化する。
高い難燃性を得るために、金属水酸化物は、その脱水温度がベースポリマーの分解温度に近い水酸化マグネシウム及び/又は水酸化アルミニウムが好ましく、また、脂肪酸又はオルガノシランで表面処理されているものが、ベースポリマー粒子間の密着が強化され、耐油・耐燃料性、低温特性を改善することができるため、さらに好ましい。特に、オルガノシランカップリング剤表面処理水酸化アルミニウムが、耐油・耐燃料性の点からも特に好ましい。
(3)有機過酸化物
本実施の形態においては、上述のベースポリマー及び金属水酸化物に加えて、有機過酸化物が配合される。
この有機過酸化物は、上述の架橋効率(n−ペンタデカン中で有機過酸化物を15分半減期温度で完全に分解させた場合の、使用した有機過酸化物量(モル)に対する生成したn−ペンタデカンダイマー量(モル)を百分率で示した割合)が39%以上であり、後述する加熱によって過酸化物架橋を施すために用いられる。
本実施の形態において用いられる有機過酸化物としては、t−ブチルペルオキシ−2−エチルへキシルカーボネート、t−ブチルペルオキシベンゾエートを用いる。
本実施の形態において、架橋効率は、ベースポリマーからの水素引抜能を表し、架橋効率が高いほどベースポリマーにラジカルを発生させやすい。架橋効率が39%未満であると、架橋が不十分となる。
有機過酸化物の配合量は、理論活性酸素量をもとに決定するのが一般的である。本実施形態の場合、有機過酸化物架橋剤の配合量は特に制限はないが、特性やスコーチを考慮すると1〜5質量部であることが好ましい。
(4)加熱による架橋
本実施の形態に係るハロゲンフリー難燃性樹脂組成物は、上述のベースポリマー、金属水酸化物及び有機過酸化物を含有する配合物が加熱によって架橋されてなるものである。
前述のように、有機過酸化物の選択は、架橋温度により決定することが多い。一般に、有機過酸化物の1分半減期温度の±15℃が好ましいとされる。本実施の形態においては、140〜160℃の架橋温度で架橋されてなることが好ましい。
本実施の形態で得られたハロゲンフリー難燃性樹脂組成物を、ケーブルの規格(EN50264)を満足できるハロゲンフリーケーブルを提供することができる。
特に、EN50264−3−2に規定されるケーブルは、複数線心を有するシース材料に好適である。前述したとおり、複数線心を有する場合、高温の蒸気で架橋すると圧力により絶縁体が変形してしまう。このため160℃以下で架橋させることが好ましい。また、140℃未満で架橋させると、架橋時間が膨大な長さとなるため好ましくない。半減期温度の低すぎる有機過酸化物はスコーチしやすくなるため架橋温度としては140℃から160℃が好ましい。
架橋時間は、製造効率上、長くとも1時間以内が好ましい。
架橋温度が140〜160℃と比較的低い場合、有機過酸化物の半減期温度から選択できる有機過酸化物は限られており、総じて、その温度域で使用される架橋剤は、十分な理論活性酸素量ではあるが架橋効率が低い。架橋効率の低い有機過酸化物を使用し架橋密度を上げるために配合量を増やすことが考えられるが、配合量を増やしても大きな効果を得ることはできなかった。さらに、架橋剤を増量することはスコーチを起こしやすいという問題がある。
そこで、半減期温度は架橋温度とは多少乖離があるものの、架橋効率の高い有機過酸化物を添加し、組成物架橋させた。同じ架橋温度、架橋時間で理論活性酸素量に違いのない有機過酸化物架橋剤を配合していたが、半減期温度が低く架橋効率の低い有機過酸化物を使用し、ほとんどの架橋剤を反応させた組成物よりも、半減期温度が高く架橋剤が反応しきっていない状態であるのにもかかわらず、架橋効率の高い有機過酸化物を使用した方が、高い架橋密度の組成物を得られることがわかった。
このことにより、有害なガスを発生させる架橋助剤を使用せずとも高い架橋密度の組成物を得ることが可能となり、燃焼時の低毒性に優れ耐油・耐燃料性に優れたノンハロゲン難燃性樹脂組成物を得ることができる。
(5)その他の添加剤
なお、本実施の形態に係るハロゲンフリー難燃性樹脂組成物には、必要に応じて酸化防止剤、シランカップリング剤、難燃剤・難燃助剤(例えばヒドロキシ錫酸塩、ホウ酸カルシウム、ポリリン酸アンモニウム・赤リン・リン酸エステル等のリン系難燃剤、ポリシロキサン等のシリコーン系難燃剤、メラミンシアヌレート、シアヌル酸誘導体等の窒素系難燃剤、ホウ酸亜鉛等のホウ酸化合物、モリブデン化合物等)、滑剤、界面活性剤、軟化剤、可塑剤、無機充填剤、カーボンブラック、相溶化剤、安定剤、金属キレート剤、紫外線吸収剤、光安定剤、着色剤等の添加剤を添加することが好ましい。
2.ケーブル
図1に示すように、本実施の形態に係るケーブルは、銅導体1(図1においては、導体として、銅導体(具体的には、錫めっき銅導体)1を用いた場合を示す)及びPETテープ2を介して銅導体1の外周に形成された絶縁体3を有する電線(図1においては、3本の電線を撚り合わせた場合を示す)と、PETテープ4及び金属編組5を介して、3本の電線の絶縁体3の外周に形成された上述のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物から構成されたシース6と、を有するように構成される。
本実施の形態のケーブルは、シースが、2本以上の電線の外周に形成されてなる(外径の太い)場合に、特に、その効果を発揮することができる。
また、本実施の形態のケーブルは、12.5mm以上の外径を有する(外径の太い)場合に、特に、その効果を発揮することができる。
本実施の形態において用いられる絶縁体3の材料は、一般にハロゲンフリーケーブルに使用される樹脂組成物を使用することができ、ハロゲンフリーであればエンジニアリングプラスチックを使用してもよい。特に、電気特性を重視するのであれば、エチレン−α−オレフィンコポリマー、HDPE、LDPE、LLDPE、VLDPE、EPDM、EVA、EEA、EMA等のポリオレフィンをベースポリマーとして使用し、タルクやクレーといった無機充填剤を混合したものが好ましく、難燃性を重視するのであれば、上述のポリオレフィンに金属水酸化物等のハロゲンフリー難燃剤を混合したものが好ましい。
銅導体1、PETテープ2、PETテープ4及び金属編組5等についても特に制限はなく、汎用の材料、汎用の形成方法を用いることができる。
以下に、本発明のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物及びこれを用いたケーブルを、実施例を用いてさらに具体的に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって、いかなる制限を受けるものではない。
(実施例1)
ケーブルの絶縁体の材料として、表1に示すように、エチレン−α−オレフィンコポリマー(三井化学社製、商品名:タフマA4070)40質量部、EVA1(三井デュポンポリケミカル社製、商品名:EV45X:VA量46%)60質量部、水酸化マグネシウム(神島化学社製、商品名:マグシーズS4)180質量部、複合型酸化防止剤(ADEKA社製、商品名:AO−18)3質量部及び架橋剤1(日油社製、商品名:パーブチルP)2質量部、を配合したものを用いた。
また、ケーブルのシースの材料として(本発明のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物として)、表2に示すように配合したものを用いた。すなわち、ベースポリマーとして、EVA2(東ソー社製、商品名:YX−21:VA量41%)100質量部、金属水酸化物として、水酸化マグネシウム(神島化学社製、商品名:マグシーズS4)180質量部、酸化防止剤として、フェノール系酸化防止剤(BASF社製、商品名:イルガノックス1010)1質量部及び複合型酸化防止剤(ADEKA社製、商品名:AO−18)2質量部、着色剤として、カーボンブラック(サーマルカーボン)を2質量部、滑剤として、ステアリン酸亜鉛を2質量部、並びに有機過酸化物(過酸化物架橋剤)として、架橋剤3(化薬アクゾ社製、商品名:カヤブチルB、1分半減期温度:169℃、架橋効率:49%、理論活性酸素量:8.24%)2.5質量部、を配合したものを用いた。
上述の絶縁体の材料及びシースの材料のうち、架橋剤以外の成分を、75L加圧ニーダーによって混練し、絶縁体の材料(表1に示す)はペレットに、シースの材料(表2に示す)は帯状にした。その後、ペレット状の絶縁体の材料は、架橋剤を所定量ミキサーにて含浸させ、シースの材料は、25L加圧ニーダーで架橋剤を混練した。
混練した絶縁体の材料を、PETテープを巻いた50SQの錫めっき銅導体上に押出温度110℃で押出被覆し、飽和水蒸気圧1.8MPa(205℃)の飽和水蒸気で連続架橋し、絶縁体の厚さが1.0mm、外径が11.7mmの絶縁電線とした。この絶縁電線を3本撚り合わせ、PETテープを巻き、金属編組を編んで、その上に押出温度90℃で混練したシースの材料を1.6mmの厚さで、押出被覆し、同時にポリメチルペンテンをシースの材料の上に被覆後、ドラムに巻き取った。ケーブルを巻いたドラムを釜に入れ、飽和水蒸気圧0.4MPa(145℃)の飽和水蒸気で45分架橋させたのち、ポリメチルペンテンを剥いで、図1に示す外径30.1mmのケーブルを得た。
(実施例2〜6)
実施例1において、樹脂組成物の配合を表2に示すものに変えたこと以外は、実施例1と同様にして、ケーブルを得た。
(比較例1〜5)
実施例1において、樹脂組成物の配合を表3に示すものに変えたこと以外は、実施例1と同様にして、ケーブルを得た。

表1〜表3において、具体的には、以下に示すものを用いた。
(1)エチレン−α−オレフィンコポリマー(三井化学社製、商品名:タフマA4070)
(2)EVA1(三井デュポンポリケミカル社製、商品名:EV45X:VA量46%)
(3)水酸化マグネシウム(神島化学社製、商品名:マグシーズS4)
(4)複合型酸化防止剤(ADEKA社製、商品名:AO−18)
(5)架橋剤1(日油社製、商品名:パーブチルP)
(6)EVA2(三井デュポンポリケミカル社製、商品名:EV45X:VA量46%)
(7)EVA3(LANXESS社製、商品名:レバプレン600:VA量60%)
(8)マレイン酸変性ポリオレフィン(三井化学社製、商品名:タフマMH5040)
(9)フェノール系酸化防止剤(BASF社製、商品名:イルガノックス1010)
(10)カーボンブラック(サーマルカーボン)
(11)架橋剤2(化薬アクゾ社製、商品名:トリゴノックス117、1分半減期温度:156℃、架橋効率:39.5%、理論活性酸素量:6.49%)
(12)架橋剤3(化薬アクゾ社製、商品名:カヤブチルB、1分半減期温度:169℃、架橋効率:49%、理論活性酸素量:8.24%)
(13)EVA4(三井デュポンポリケミカル社製、商品名:EV170)
(14)架橋剤4(化薬アクゾ社製、商品名:トリゴノックス22−70E、1分半減期温度:151℃、架橋効率:24%、理論活性酸素量:8.6%)
[評価試験]
得られたケーブルについて、以下の評価試験を行った。試験方法は、EN50264 3−2に準拠して実施した。規格を全て満足したものを合格とした。結果を表4及び表5に示す。
(初期引張)
シースを剥ぎ、シースの内側が平坦になるように削って、JIS K 6251に記載されているダンベル6号で打ち抜く。打ち抜いた試験サンプルを引張試験機で200mm/分の速度で引っ張り、引張強さ及び破断伸びを測定した。引張強さ10MPa以上、破断伸び125%以上を合格とした。
(耐油性)
初期引張試験同様、シース材料をダンベル6号で打ち抜き、打ち抜いた試験サンプルを100℃のASTM No.2油に72時間浸漬させる。浸漬後の試験サンプルを引張試験機で200mm/分の速度で引っ張り、引張強さ及び破断伸びを測定した。初期引張試験の結果から引張強さ残率70〜130%、破断伸び残率60〜140%の範囲に収まるものを合格とした。
(耐燃料性)
初期引張試験同様、シース材料をダンベル6号で打ち抜き、打ち抜いた試験サンプルを100℃のASTM No.3油に168時間浸漬させる。浸漬後の試験サンプルを引張試験機で200mm/分の速度で引っ張り、引張強さ及び破断伸びを測定した。初期引張試験の結果から引張強さ残率70〜130%、破断伸び残率60〜140%の範囲に収まるものを合格とした。
(低温特性)
初期引張試験同様、シース材料をダンベル6号で打ち抜き、打ち抜いた試験サンプルを−40℃の恒温槽内で10分間放置後、引張試験機で30mm/分の速度で引っ張り、破断伸びを測定。破断伸び絶対値が30%以上のものを合格とした。
(難燃性)
EN50266−2に記載されている方法で垂直トレイ燃焼試験を実施し、炭化距離が250cm以下を合格とした。
(毒性)
EN50305.9.2に記載されている方法で実施し、ITC値が3以下を合格とした。
表4に示すように、実施例1〜6で得られたハロゲンフリー難燃性樹脂組成物をシースに使用したケーブルは、全ての特性を満足し、耐油・耐燃料性、低温特性、難燃性、燃焼時の低毒性に優れていることが分かる。
一方、表5に示すように、比較例1、2の場合は、ベースポリマーのEVAのVA量が低いため、耐油・耐燃料性に劣る。比較例3の場合は、金属水酸化物の添加量が少ないため難燃性が不十分である。比較例4の場合は、金属水酸化物の添加が多すぎるため初期特性、低温特性を満足することができない。比較例5の場合は、架橋が完了していると思われるものの、架橋効率の低い架橋剤であるため耐燃料性に劣る。
1 銅導体(錫めっき銅導体)
2 PETテープ
3 絶縁体
4 PETテープ
5 金属編組
6 シース


Claims (5)

  1. 酢酸ビニル量が40質量%以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体を単独で又は1種以上の他のポリオレフィンとの混合物で含むベースポリマーと、
    前記ベースポリマー100質量部に対して、130〜220質量部の割合で配合された金属水酸化物と、
    飽和水蒸気圧0.4MPa(145℃)の飽和水蒸気で45分架橋させた下記式(1)に示す架橋効率が39%以上である有機過酸化物と、を含有し、かつ 加熱によって架橋されてなり、前記有機過酸化物は、t−ブチルペルオキシ−2−エチルへキシルカーボネート、又はt−ブチルペルオキシベンゾエートであるハロゲンフリー難燃性樹脂組成物。
    架橋効率(%)=[n−ペンタデカンダイマー量(モル)/有機過酸化物量(モル)]×100…(1)
  2. 140〜160℃の架橋温度で架橋されてなる請求項1に記載のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物。
  3. 導体及び前記導体の外周に形成された絶縁体を有する電線と、前記電線の絶縁体の外周に形成された請求項1又は2に記載のハロゲンフリー難燃性樹脂組成物から構成されたシースと、を有するケーブル。
  4. 前記シースは、2本以上の前記電線の外周に形成されてなる請求項に記載のケーブル。
  5. 12.5mm以上の外径を有する請求項に記載のケーブル。
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