JP5678922B2 - 作業車輌の原動部構造 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の主たる課題は、かかる問題点を解消することにある。
請求項1に係る発明は、エンジン(20)を収容するエンジンルーム(8)を設け、該エンジンルーム(8)におけるエンジン(20)よりも外側の部位にラジエータ(80)を配置し、該ラジエータ(80)の外側の部位に濾過体(12)を配置し、前記エンジン(20)とラジエータ(80)の間の部位にファン(40)を配置した作業車輌の原動部構造において、前記ラジエータ(80)の内側にシュラウド(61,81)を備え、該シュラウド(61,81)に基部を支持されると共に前記ファン(40)の回転軸に向けて延設された第1フレーム(64)によってファン(40)を軸受し、前記エンジン(20)の駆動力を変速してファン(40)側に出力する油圧式無段変速機(30)を、前記エンジンルーム(8)における、前記エンジン(20)に対してファン(40)を配置した側とは反対側の上部に配置し、該油圧式無段変速機(30)を前記エンジン(20)の上部内側に位置する上側フレーム(15)に支持し、該油圧式無段変速機(30)の正転方向および逆転方向への変速作動によって、前記ファン(40)を正転駆動して濾過体(12)の外側から内側へ外気を吸入する冷却状態と、前記ファン(40)を逆転駆動して濾過体(12)の内側から外側へ風を吹き出す除塵状態とに切換自在な構成とし、前記油圧式無段変速機(30)によって駆動される第1出力軸(33)をエンジン(20)の上方に配置し、該第1出力軸(33)をエンジン(20)の上方を横断して外側方へ延伸させ、該第1出力軸(33)の外側端部からファン(40)を駆動する構成とし、前記油圧式無段変速機(30)を、ファン(40)の回転軸心方向視において該ファン(40)の回転軌跡の外側に配置し、該油圧式無段変速機(30)の第1出力軸(33)の外側端部に備えた第1プーリ(34)と、ファン(40)の中心部に取り付けた第1入力軸(41)の端部に備える第2プーリ(42)とに第1ベルト(35)を巻き掛け、前記第1出力軸(33)の外側端部とファン(40)を第1ベルト(35)で連動する構成とし、前記第1出力軸(33)を軸支する出力管(33A)の外側端部を、前記ファン(40)を軸受する第1フレーム(64)の中間部から設けた第2フレーム(136,137)で支持したことを特徴とする作業車輌の原動部構造である。
そして、ファン(40)の回転軌跡の外側に油圧式無段変速機(30)を配置しているので、ファン(40)の送風がエンジン(20)に届きやすくなり、エンジン(20)を効率良く冷却することができる。
また、ファン(40)をシュラウド(61,81)に支持することができ、第1出力軸(33)を軸支する出力管(33A)の先端部を、ファン(40)を軸受する第1フレーム(64)の中間部から設けた第2フレーム(136,137)で支持することによって、第1ベルト(35)の張力による第1出力軸(33)の撓みを防止することができる。
請求項2記載の発明によると、上記請求項1記載の発明の効果を奏するにあたり、エンジン(20)から走行用油圧式無段変速装置(150)に伝動された回転を、油圧式無段変速機(30)に伝動することができる。
請求項3記載の発明によると、上記請求項2記載の発明の効果に加え、油圧式無段変速機(30)に伝動された回転を、コンプレッサ(45)に伝動することができる。
ラジエータ80は、オイルクーラ85とファン40の間に配置され、ラジエータ80の外側には、インタークーラ90及びオイルクーラ85を取付ける支持部材が設けられ、ラジエータ80の内側には、後述するファン40の吸入効率を高めるため、ファン40を取り囲むシュラウド81が設けられている。
図11、図12に示すように、第2の実施形態は、エンジンルーム8のエンジンカバー11の内側には、外側から順に、インタークーラ90、オイルクーラ85、ラジエータ80、ファン40、エンジン20が配置され、エンジン20の内側の上方に、ファン40の回転軌跡の外側に偏倚させファン用油圧式無段変速装置30が配置されており、ファン用油圧式無段変速装置30の第1出力軸33に軸支されたプーリ34に隣接した内側に上側ファン50が配置されている。
図13〜16に示すように、エンジンルーム8の内側にはエンジン20が配置され、エンジン20の外側(外気が吸入される上流側)には、一定の間隔を隔ててラジエータ80が配置され、エンジン20とラジエータ80の間には正転・逆転駆動するファン40が配置されている。また、ラジエータ80の外側にはオイルクーラ85A,85Bが上下に配置され、下側に配置されたオイルクーラ85Bの外側にはインタークーラ90が配置され、上側に配置されたオイルクーラ85Aの外側には、一定の間隔を隔ててコンデンサ91が配置されている。
エアクリーナ52に内装されてフィルタ等の保守・点検を容易にするためにエアクリーナ52の吸気口52Aを外側に、排気口52Bを内側に配置し、エアクリーナ52の後端部をエンジンカバー11の内側に近接して配置されている。なお、エアクリーナ52の外端部には、開閉カバーが設けられており、内装するフィルタ等の着脱作業を行なうことができる。
(原動部構造の第4の実施形態)
次に本発明の作業車両の原動部構造の第4の実施形態について説明する。なお、同一部材には同一符号を付し重複した説明は省略する。
また、ラジエータ80とエンジンカバー11の間にオイルクーラを配置してもよい。
そして、ファン40は、3つのうちの下側2つの濾過体12B,12Cに臨むように配置され、インタークーラ用ファン160は、上端の濾過体12Aに臨むように配置されている。
正転駆動状態のインタークーラ用ファン160は、濾過体12Aを介して外気を導入し、この吸引風によりインタークーラ90を冷却する。そして、インタークーラ90を通過した冷却風は、平板状に形成された遮蔽体171及び上側ガイド体170によって、ファン用油圧式無段変速装置30へ向けて案内される。
そして、エンジン20の上側に遮蔽体171が配置されることで、複数の冷却器のうちのインタークーラ90のみを通過した冷却風が、エンジン20の熱気と混合されることなくファン用油圧式無段変速装置30へ送風されるので、ファン用油圧式無段変速装置30の動力伝達効率の低下を更に効果的に抑制することができる。
(ファン用油圧式無段変速装置の制御装置)
次に、本発明の作業車両の原動部構造における、ファン用油圧式無段変速装置30の制御装置について説明する。
また、前記撮像カメラ228は、機体上の任意の場所に設置することができるが、キャビン6又はグレンタンク5の上部から、濾過体12A,12B,12Cの全面が撮像できるように配置されることが望ましい。
例えば、前記原動部風速センサ222は、ロータ式や超音波式などの各種公知のセンサを採用することができる。
(制御態様)
各種入力信号は制御装置210によって処理され、この制御装置210内のファン制御部210Aから、制御信号がファン用HST制御モータ240へ出力される。
また、除塵状態のファン40の回転速度である第3速度が、第1速度よりも高く設定されることにより、濾過体12A,12B,12Cの塵埃除去効率を高め、短時間で塵埃を除去することができる。
(正逆転モードのサブモード群)
前記ファン制御部210Aが正逆転モードを選択して実行している場合には、この正逆転モードのサブモード群の何れかが実行される。
次に、第3のサブモードは、前記穀稈センサ227が、穀稈の存在が検出される状態から、穀稈の存在が検出されない状態となった回数を計測し、所定の穀稈非検出回数(第3設定回数)毎に切換条件が満たされたと判定し、ファン用HST制御モータ240を前記冷却状態から前記除塵状態に切換えるものである。この場合、4回から8回の穀稈非検出回数毎に除塵状態とすることが望ましい。
すなわち、ファン制御部210Aが正逆転モードの実行を開始した時点からの時間と、同じく旋回回数と、同じく穀稈非検出回数のうち、何れかの切換条件が満たされた場合に、ファン用HST制御モータ240を前記冷却状態から前記除塵状態に切換えるものである。
上記の制御態様によれば、作業時の走行速度や、作業対象物(収穫対象物)、気候条件等に応じて、任意のサブモードを選択することができ、濾過体12A,12B,12Cに付着する塵埃を効果的に除去することができるので、エンジン20のオーバーヒート発生を防止することができる。
(モード非依存の除塵制御)
前記ファン40が正回転で駆動されることにより、濾過体12A,12B,12Cの外面に塵埃等が付着した場合、ファン40による吸気量が制限される。そのため、前記冷却状態において、前記原動部風速センサ222によって、エンジンルーム8内の風速が所定速度以下に低下したことが検出されると、ファン用HST制御モータ240を所定時間の間、除塵状態に切換えることが望ましい。
上記制御態様によれば、エンジンルーム8内の風速が所定速度以下に低下したことが検出されると、ファン用HST制御モータ240を所定時間の間、除塵状態に切換えるので、濾過体12A、12B、12Cの目詰まりが発生したときに、効果的に除塵を行うことができ、エンジン20のオーバーヒートを抑制することができる。
(DPF再生制御)
上記コンバインは、エンジン20から排出される排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集して浄化する排気ガス浄化装置(DPF)を備えている。
DPFの前記再生制御は、制御装置によって作業中に自動で実行される自動再生制御と、粒子状物質の堆積量が多く、自動再生制御で正常範囲まで減少させることが困難な場合にコンバインの機体を停止させ、操縦者の手動の指令に実行される手動再生制御に大別される。
6B 支持プレート
8 エンジンルーム
12 濾過体
15 上側フレーム
20 エンジン
21 クランク軸
22 プーリ(第3プーリ)
23 ベルト(第2ベルト)
30 油圧式無段変速機
31 入力軸(第3入力軸)
32 プーリ(第5プーリ)
33 第1出力軸
33A 出力管
34 プーリ(第1プーリ)
35 ベルト(第1ベルト)
36 第2出力軸
37 プーリ(第6プーリ)
38 ベルト(第4ベルト)
40 ファン
41 入力軸(第1入力軸)
42 プーリ(第2プーリ)
45 コンプレッサ
46 入力軸(第4入力軸)
47 プーリ(第7プーリ)
61 シュラウド
64 フレーム(第1フレーム)
80 ラジエータ
81 シュラウド
85A オイルクーラ
85B オイルクーラ
90 インタークーラ
91 コンデンサ
136 フレーム(第2フレーム)
137 フレーム(第2フレーム)
150 走行用油圧式無段変速装置
151 入力軸(第2入力軸)
152 プーリ(第4プーリ)
153 ベルト(第3ベルト)
Claims (5)
- エンジン(20)を収容するエンジンルーム(8)を設け、該エンジンルーム(8)におけるエンジン(20)よりも外側の部位にラジエータ(80)を配置し、該ラジエータ(80)の外側の部位に濾過体(12)を配置し、前記エンジン(20)とラジエータ(80)の間の部位にファン(40)を配置した作業車輌の原動部構造において、前記ラジエータ(80)の内側にシュラウド(61,81)を備え、該シュラウド(61,81)に基部を支持されると共に前記ファン(40)の回転軸に向けて延設された第1フレーム(64)によってファン(40)を軸受し、前記エンジン(20)の駆動力を変速してファン(40)側に出力する油圧式無段変速機(30)を、前記エンジンルーム(8)における、前記エンジン(20)に対してファン(40)を配置した側とは反対側の上部に配置し、該油圧式無段変速機(30)を前記エンジン(20)の上部内側に位置する上側フレーム(15)に支持し、該油圧式無段変速機(30)の正転方向および逆転方向への変速作動によって、前記ファン(40)を正転駆動して濾過体(12)の外側から内側へ外気を吸入する冷却状態と、前記ファン(40)を逆転駆動して濾過体(12)の内側から外側へ風を吹き出す除塵状態とに切換自在な構成とし、前記油圧式無段変速機(30)によって駆動される第1出力軸(33)をエンジン(20)の上方に配置し、該第1出力軸(33)をエンジン(20)の上方を横断して外側方へ延伸させ、該第1出力軸(33)の外側端部からファン(40)を駆動する構成とし、前記油圧式無段変速機(30)を、ファン(40)の回転軸心方向視において該ファン(40)の回転軌跡の外側に配置し、該油圧式無段変速機(30)の第1出力軸(33)の外側端部に備えた第1プーリ(34)と、ファン(40)の中心部に取り付けた第1入力軸(41)の端部に備える第2プーリ(42)とに第1ベルト(35)を巻き掛け、前記第1出力軸(33)の外側端部とファン(40)を第1ベルト(35)で連動する構成とし、前記第1出力軸(33)を軸支する出力管(33A)の外側端部を、前記ファン(40)を軸受する第1フレーム(64)の中間部から設けた第2フレーム(136,137)で支持したことを特徴とする作業車輌の原動部構造。
- 前記エンジン(20)のクランク軸(21)の先端部に備えた第3プーリ(22)と、エンジン(20)の前方に配置された走行用油圧式無段変速装置(150)に備える第2入力軸(151)の先端部に備えた第4プーリ(152)に第2ベルト(23)を巻き掛け、エンジン(20)の回転が走行用油圧式無段変速装置(150)に伝動される構成とし、該走行用油圧式無段変速装置(150)の第2入力軸(151)の先端部に備えた第4プーリ(152)と、前記油圧式無段変速機(30)に備える第3入力軸(31)の先端部に設けた第5プーリ(32)に第3ベルト(153)を巻き掛け、エンジン(20)から走行用油圧式無段変速装置(150)に伝動された回転が油圧式無段変速機(30)に伝動される構成とした請求項1記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記油圧式無段変速機(30)には、前記第1出力軸(33)と、該油圧式無段変速機(30)の後方に配置されたコンプレッサ(45)にエンジン(20)の回転を伝動する第2出力軸(36)を備え、該第2出力軸(36)の外側端部に備えた第6プーリ(37)と、前記コンプレッサ(45)の第4入力軸(46)の先端部に備えた第7プーリ(47)に第4ベルト(38)を巻き掛け、油圧式無段変速機(30)に伝動された回転がコンプレッサ(45)に伝動される構成とした請求項2記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記エンジンルーム(20)の上部に、着座シート(6A)を支持する開閉可能な支持プレート(6B)を設け、該支持プレート(6B)の下方に前記油圧式無段変速機(30)を臨ませた請求項3記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記ラジエータ(80)と濾過体(12)の間の部位に、車体に備えた油圧機器の作動油を冷却するオイルクーラ(85A,85B)を配置し、該オイルクーラ(85A,85B)と濾過体(12)の間の部位には、エンジン(20)に吸気される空気を冷却するインタークーラ(90)と、空調機器の冷媒を冷却するコンデンサ(91)を上下方向にずらして配置した請求項4記載の作業車輌の原動部構造。
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