JP5517077B2 - 作業車輌の原動部構造 - Google Patents
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Description
また、油圧式無段変速機をエンジンとファンとの間に配置しているために、油圧式無段変速機の保守・点検作業が困難であった。
請求項1に係る発明は、操作者が搭乗するキャビン(6)の下方に、エンジン(20)を内装すると共に機体外側部に濾過体(12)を有したエンジンルーム(8)を設け、
前記エンジンルーム(8)内におけるエンジン(20)よりも機体左右方向での右側の部位にラジエータ(80)を配置し、前記エンジン(20)とラジエータ(80)の間の部位にはファン(40)を配置し、前記エンジン(20)の駆動力を変速してファン(40)を駆動する正逆転出力可能な油圧式無段変速機(30)を設け、該油圧式無段変速機(30)の変速作動によって、前記ファン(40)を正転駆動して濾過体(12)の外側からエンジンルーム(8)の内側へ外気を吸入する冷却状態と、前記ファン(40)を逆転駆動してエンジンルーム(8)の内側から濾過体(12)の外側へ風を吹き出す除塵状態とに切換自在に構成し、前記油圧式無段変速機(30)を、前記エンジンルーム(8)内におけるエンジン(20)に対して機体左右方向で左側の上方の部位であって、ファン(40)の軸心方向視において、ファン(40)の回転軌跡の外側に偏倚した部位に配置したことを特徴とする作業車輌の原動部構造である。
請求項5に係る発明は、前記第1プーリ(34)と前記ファン(40)の入力軸(41)に軸支された第2プーリ(42)とに巻き掛けられたベルト(35)を、前記エンジン(20)とファン(40)の間に配置した請求項4に記載の作業車両の原動部構造である。
また、エンジン(20)とラジエータ(80)に近接する部位に、ファン(40)を配置することができるために、原動部の左右幅をコンパクトに構成することができ、ファン(40)による冷却風をラジエータ(80)及びエンジン(20)に効果的に作用させ、エンジン(20)の冷却効率を高めることができる。
さらに、ファン(40)の送風がエンジン(20)の全域に届き、エンジン(20)を効率良く冷却することができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項4記載の発明の効果に加えて、第1プーリ(34)と前記ファン(40)の入力軸(41)に軸支された第2プーリ(42)とに巻き掛けられたベルト(35)を、前記エンジン(20)とファン(40)の間に配置しているので、さらに伝動構造をさらに簡易にできる。
ラジエータ80は、オイルクーラ85とファン40の間に配置され、ラジエータ80の外側には、インタークーラ90及びオイルクーラ85を取付ける支持部材が設けられ、ラジエータ80の内側には、後述するファン40の吸入効率を高めるため、ファン40を取り囲むシュラウド81が設けられている。
シュラウド81の形状は、ファン40の外周に沿わせて円形状あるいは多角形状に形成し、ファン40による外気の吸入の抵抗を小さくするため薄板状の鋼板により成形加工するのが好適である。
ファン40は、羽根40Aと羽根40Aの基部を支持する中心部40Bにより構成され、ファン40の中心部40Bには、内側(エンジン20側)に伸びる入力軸41が取付けられ、入力軸41の内側端部には、プーリ42が軸支されている。
ファン用油圧式無段変速装置30は、ファン40の吸入・排気を能率良く行ない、エンジン20の振動による影響を低減するために、機体フレーム1から立設したエンジンルーム8の前側フレーム13と後側フレーム14に架設した上側フレーム15上にブラケット(取付けメタル)を介して取付けられている。また、エンジン20は、エンジ20から発生する振動の伝達を防止するために、エンジンマウント24を介して機体フレーム1に取付けられており、ブラケットには、部品点数を低減するために、ファン用油圧式無段変速装置30の正転・逆転駆動状態の切換えを行なうトラニオン、回転(駆動力)の増減速を行なう制御ギヤ等が取付けられている。なお、トラニオンによって、後述する走行用油圧式無段変速装置150から伝動された回転は逆回転に変更される。すなわち、走行用油圧式無段変速装置150から伝動された回転が正転の場合、ファン用油圧式無段変速装置30の回転は逆転となり、伝動された回転が逆転の場合、ファン用油圧式無段変速装置30の回転は正転に変更される。
なお、圧縮空気を送風するコンプレッサ45は、ファン用油圧式無段変速装置30の略後方に並列して配置されており、エンジン20の後方には、エンジン20から排出される排気ガスに含まれる不純物を除去するために、ディーゼル微粒子捕集フィルタ26が設けられており、ファン用油圧式無段変速装置30は、シート6Aの真下よりも内側に偏倚させて設けられている。
駆動用オイルは、オイルタンク201から浮遊物等を除去するフィルタ202を介して走行用油圧式無段変速装置151に流入し、走行用油圧式無段変速装置151に流入した一部の駆動用オイルは、走行用油圧式無段変速装置151から昇降用シリンダ及びミッションを駆動する作業バルブを有する油圧バルブ装置200に流入し、その後、油圧バルブ装置200からオイルクーラ85を介して再びオイルタンク201に流入する。
また、走行用油圧式無段変速装置150に流入した一部の駆動用オイルは、走行用油圧式無段変速装置151からフィルタ203と分流バルブ204を介して刈取用油圧式無段変速装置191に流入し、その後、刈取用油圧式無段変速装置155からオイルタンク201に流入する。
6 キャビン
6A シート(着座シート)
6B 支持プレート
8 エンジンルーム
11 エンジンカバー
12A 濾過体
12B 濾過体
12C 濾過体
13 前側フレーム
14 後側フレーム
15 上側フレーム
20 エンジン
25 タービン
26 ディーゼル微粒子捕集フィルタ
30 ファン用油圧式無段変速装置(油圧式無段変速装置)
33 第一出力軸(出力軸)
34 プーリ(第1プーリ)
35 ベルト
36 第二出力軸
40 ファン
41 入力軸
42 プーリ(第2プーリ)
45 コンプレッサ
50 上側ファン
51 仕切板
80 ラジエータ
85 オイルクーラ
90 インタークーラ
Claims (5)
- 操作者が搭乗するキャビン(6)の下方に、エンジン(20)を内装すると共に機体外側部に濾過体(12)を有したエンジンルーム(8)を設け、
前記エンジンルーム(8)内におけるエンジン(20)よりも機体左右方向での右側の部位にラジエータ(80)を配置し、前記エンジン(20)とラジエータ(80)の間の部位にはファン(40)を配置し、
前記エンジン(20)の駆動力を変速してファン(40)を駆動する正逆転出力可能な油圧式無段変速機(30)を設け、
該油圧式無段変速機(30)の変速作動によって、前記ファン(40)を正転駆動して濾過体(12)の外側からエンジンルーム(8)の内側へ外気を吸入する冷却状態と、前記ファン(40)を逆転駆動してエンジンルーム(8)の内側から濾過体(12)の外側へ風を吹き出す除塵状態とに切換自在に構成し、
前記油圧式無段変速機(30)を、前記エンジンルーム(8)内におけるエンジン(20)に対して機体左右方向で左側の上方の部位であって、ファン(40)の軸心方向視において、ファン(40)の回転軌跡の外側に偏倚した部位に配置したことを特徴とする作業車輌の原動部構造。 - 前記エンジンルーム(8)内におけるエンジン(20)に対して前記ファン(40)とは反対側の部位において、エンジン(20)の上方で前後方向に延伸する上側フレーム(15)に、前記油圧式無段変速機(30)を支持した請求項1記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記エンジン(20)の排気ガスが流入するタービン(25)をエンジン(20)の機体前後方向での後側に配置し、エンジン(20)の機体前後方向での前部の上方に前記油圧式無段変速機(30)を配置した請求項1又は2記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記油圧式無段変速機(30)から前記エンジンルーム(8)の外側に向かって延伸する出力軸(33)の外側端部に、油圧式無段変速機(30)から出力された回転を前記ファン(40)に伝動する第1プーリ(34)を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業車輌の原動部構造。
- 前記第1プーリ(34)と前記ファン(40)の入力軸(41)に軸支された第2プーリ(42)とに巻き掛けられたベルト(35)を、前記エンジン(20)とファン(40)の間に配置した請求項4に記載の作業車両の原動部構造。
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