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JP5434050B2 - 車両用発電機の電圧制御装置 - Google Patents

車両用発電機の電圧制御装置 Download PDF

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JP5434050B2 JP2008285040A JP2008285040A JP5434050B2 JP 5434050 B2 JP5434050 B2 JP 5434050B2 JP 2008285040 A JP2008285040 A JP 2008285040A JP 2008285040 A JP2008285040 A JP 2008285040A JP 5434050 B2 JP5434050 B2 JP 5434050B2
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Description

本発明は、車両用電気負荷に電力を供給すると共にバッテリを充電する車両用発電機の電圧制御装置に関し、車両用発電機の発電電圧制御の技術分野に属するものである。
一般に、自動車等の車両の減速時に、エンジンで駆動される発電機の出力電圧を高めてバッテリへの充電を図ることにより、減速エネルギーを回収して燃費を改善し、非減速時には発電機の出力電圧を低くすることにより、エンジン負荷を軽減して加速性能を高めることは知られている(特許文献1)。
一方、前記のように出力電圧を切替えると、発電機に接続されたヘッドランプ等灯火器への給電電圧が変動し、灯火器が急に明るくなる、或いは暗くなる、所謂ちらつき発生の問題がある。特許文献2は、バッテリ電圧が調整電圧となるように発電機の発電電圧を制御するものであって、調整電圧を目標電圧に切替える際、切替える前のバッテリ電圧から徐々に目標電圧へ近づけるものが提案されている。
特許文献2では、発電機の発電電圧を、切替える前のバッテリ電圧から徐々に目標電圧に近づけるため、バッテリ電圧が瞬間的に急変することがなく、ヘッドランプの照度が急に明るくなる、或いは暗くなるという電気負荷への影響を防止できる。
特開平5−137275号公報 特開平5−103433号公報
しかしながら、発電機の発電電圧を目標電圧に切替える際、常に、切替える前のバッテリ電圧から徐々に目標電圧へ近づけるという制御では、減速エネルギーを回収して燃費を改善するという本来の目的を十分に達成することができない。
一方で、ちらつきの問題は、単に、切替える前のバッテリ電圧と目標電圧との電圧差を小さくすることでは解決できない。つまり、ヘッドランプのちらつきの問題は、ちらつきの発生自体が問題となるのではなく、操縦している乗員がヘッドランプの明暗変化を識別するか否か、所謂乗員によるちらつきの認識が問題となる。即ち、同様なちらつきの発生であっても、天候や周囲の明るさ等環境状態によって乗員がヘッドランプの明暗変化を識別する場合と識別しない場合があり、乗員がちらつきを識別しない場合に、切替える前のバッテリ電圧から徐々に目標電圧へ近づける、或いは電圧差を小さくすることは不必要な燃費悪化を招く。
本発明の目的は、乗員によるヘッドランプのちらつきを認識させることなく、燃費改善可能な車両用発電機の電圧制御装置を提供することである。
本発明の車両用発電機の電圧制御装置は、ヘッドランプを含む車両用電気負荷に電力を供給するバッテリと、エンジンにより回転駆動されて前記電気負荷及び前記バッテリに電力を供給する発電機と、減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧に制御すると共に、非減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧より低い第2電圧に制御する電圧制御手段とを有する。
請求項1の発明は、前記ヘッドランプの点灯を検出する点灯検出手段と、前記ヘッドランプの明暗識別性に係わる第1パラメータ値を検出する第1パラメータ値検出手段と、前記第1パラメータ値に基づき、乗員がヘッドランプの明暗変化を識別できる識別性良状態と明暗変化を識別できない識別性否状態とを判定する明暗識別性判定手段と、前記明暗識別性判定手段によって識別性否状態と判定される場合は、識別性良状態と判定される場合に比べて、前記第2電圧を低下させる第2電圧制御手段を有することを特徴とする。
請求項1の発明では、第1パラメータ値検出手段と明暗識別性判定手段とを有するため、発電機からバッテリに供給する電圧変化に関わることなく、乗員がヘッドランプの明暗変化を識別できる識別性良状態と明暗変化を識別できない識別性否状態とを判定することができ、乗員の識別状態に基づいた供給電圧の低下制御が実行できる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1パラメータ値が車両周囲の照度に基づいて設定され、車両周囲の照度を検出する照度検出手段を有し、前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値以上の場合、識別性否状態と判定することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項2に記載の発明において、車両前方に位置する他車両の有無を検出する前方車両検出手段を有し、前記第1パラメータ値が前記車両周囲の照度と前記車両前方に位置する他車両の有無とに基づいて設定され、前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値未満で且つ車両前方に他車両が存在する場合、識別性否状態と判定することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2に記載の発明において、車両の操舵角度を検出する操舵角度検出手段を有し、前記第1パラメータ値が前記車両周囲の照度と前記車両の操舵角度とに基づいて設定され、前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値未満で且つ前記操舵角度が所定角度以上の場合、識別性否状態と判定することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項2に記載の発明において、車両の前傾姿勢に関連した第2パラメータ値を検出する第2パラメータ値検出手段と、前記第2パラメータ値に基づき、車両の前傾度合いを判定する前傾姿勢判定手段とを有し、前記明暗識別性判定手段は、前記第1パラメータ値の照度が所定値未満で且つ前記第2パラメータ値の前傾度合いが所定値以下の場合、識別性否状態と判定することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5に記載の発明において、車両の減速度を検出する減速度検出手段を有し、前記第2パラメータ値が車両の減速度に基づいて設定され、前記前傾姿勢判定手段は、減速度が小さいほど前記前傾度合いは小さいと判定することを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5に記載の発明において、車両に搭乗する乗員数に関連した第3パラメータ値を検出する第3パラメータ値検出手段と、前記第3パラメータ値に基づき、車両に搭乗する乗員数を判定する乗員数判定手段とを有し、前記前傾姿勢判定手段は、前記第3パラメータ値の乗員数が多いほど前記第2パラメータ値の前傾度合いは小さいと判定することを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項5に記載の発明において、車両の走行する路面勾配を検出する路面勾配検出手段を有し、前記第2パラメータ値が前記路面勾配に基づいて設定され、前記前傾姿勢判定手段は、上り勾配が大きいほど前記前傾度合いは小さいと判定することを特徴とする。
請求項9の発明は、ヘッドランプを含む車両用電気負荷に電力を供給するバッテリと、エンジンにより回転駆動されて前記電気負荷及び前記バッテリに電力を供給する発電機と、減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧に制御すると共に、非減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧より低い第2電圧に制御する電圧制御手段とを有する車両用発電機の電圧制御装置において、前記ヘッドランプの点灯を検出する点灯検出手段と、前記ヘッドランプの明暗識別性に係わる第1パラメータ値を検出する第1パラメータ値検出手段と、前記第1パラメータ値に基づき、乗員がヘッドランプの明暗変化を識別できる識別性良状態と明暗変化を識別できない識別性否状態とを判定する明暗識別性判定手段と、前記明暗識別性判定手段によって識別性否状態と判定される場合は、識別性良状態と判定される場合に比べて、前記第1電圧から前記第2電圧への電圧低下速度を速くする電圧低下制御手段と、車両周囲の照度を検出する照度検出手段とを備え、前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値以上の場合、識別性否状態と判定することを特徴とする。
請求項9の発明では、第1パラメータ値検出手段と明暗識別性判定手段と照度検出手段とを有するため、請求項1の発明と同様に、発電機からバッテリへの供給する電圧変化に関わることなく、乗員がヘッドランプの明暗変化を識別できる識別性良状態と明暗変化を識別できない識別性否状態とを判定することができ、乗員の識別状態に基づいた供給電圧の低下制御が実行できる。
請求項1の発明によれば、明暗識別性判定手段によって識別性否状態と判定される場合は、識別性良状態と判定される場合に比べて、前記第2電圧を低下させるため、乗員によるヘッドライトのちらつきを認識させることなく、燃費改善が可能となる。
つまり、減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧に制御すると共に、非減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧より低い第2電圧に制御するため、燃費重視の電圧制御とすることができる。また、識別性否状態と判定される場合、識別性良状態と判定される場合に比べて、第2電圧を低下させるため、ちらつきを認識させることなく、所謂乗員に明暗変化を識別させることなく、燃費の改善を図ることができる。
請求項2の発明によれば、第1パラメータ値が車両周囲の照度に基づいて設定され、車両周囲の照度を検出する照度検出手段を有し、明暗識別性判定手段は、照度が所定値以上の場合、識別性否状態と判定するため、乗員がちらつきを認識しない状態を精度よく判定できる。つまり、車両周囲が明るく、明暗変化を生じても乗員が明暗変化を識別しない状態について照度をパラメータとして精度よく検出している。
請求項3の発明によれば、車両前方に位置する他車両の有無を検出する前方車両検出手段を有し、前記第1パラメータ値が前記車両周囲の照度と前記車両前方に位置する他車両の有無とに基づいて設定され、前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値未満で且つ車両前方に他車両が存在する場合、識別性否状態と判定するため、車両周囲が暗くても、乗員がちらつきを認識しない状態を精度よく判定できる。つまり、前方車両が存在する場合には、乗員は前方車両に注視するため、乗員が明暗変化を識別しない状態について前方の車両の存在をパラメータとして精度よく検出している。
請求項4の発明によれば、車両の操舵角度を検出する操舵角度検出手段を有し、前記第1パラメータ値が前記車両周囲の照度と前記車両の操舵角度とに基づいて設定され、前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値未満で且つ前記操舵角度が所定角度以上の場合、識別性否状態と判定するため、車両周囲が暗くても、乗員がちらつきを認識しない状態を精度よく判定できる。つまり、車両が旋回している場合には、乗員は旋回前方の進行方向に注視するため、乗員が明暗変化を識別しない状態について操舵角度をパラメータとして精度よく検出している。
請求項5の発明によれば、車両の前傾姿勢に関連した第2パラメータ値を検出する第2パラメータ値検出手段と、前記第2パラメータ値に基づき、車両の前傾度合いを判定する前傾姿勢判定手段とを有し、前記明暗識別性判定手段は、前記第1パラメータ値の照度が所定値未満で且つ前記第2パラメータ値の前傾度合いが所定値以下の場合、識別性否状態と判定するため、車両周囲が暗くても、乗員がちらつきを認識しない状態を精度よく判定できる。つまり、車両が前傾姿勢の場合には、路面の照射領域に注視するため、乗員が明暗変化を識別しない状態について前傾度合いをパラメータとして精度よく検出している。
請求項6の発明によれば、車両の減速度を検出する減速度検出手段を有し、前記第2パラメータ値が車両の減速度に基づいて設定され、前記前傾姿勢判定手段は、減速度が小さいほど前記前傾度合いは小さいと判定するため、前傾度合いについて減速度をパラメータとして判定できると共に、乗員がちらつきを認識しない状態を精度よく判定できる。
請求項7の発明によれば、車両に搭乗する乗員数に関連した第3パラメータ値を検出する第3パラメータ値検出手段と、前記第3パラメータ値に基づき、車両に搭乗する乗員数を判定する乗員数判定手段とを有し、前記前傾姿勢判定手段は、前記第3パラメータ値の乗員数が多いほど前記第2パラメータ値の前傾度合いは小さいと判定するため、前傾度合いについて乗員数をパラメータとして判定できると共に、乗員がちらつきを認識しない状態を精度よく判定できる。
請求項8の発明によれば、車両の走行する路面勾配を検出する路面勾配検出手段を有し、前記第2パラメータ値が前記路面勾配に基づいて設定され、前記前傾姿勢判定手段は、上り勾配が大きいほど前記前傾度合いは小さいと判定するため、前傾度合いについて路面勾配をパラメータとして判定できると共に、乗員がちらつきを認識しない状態を精度よく判定できる。
請求項9の発明によれば、車両周囲の照度により識別性否状態と判定される場合は、識別性良状態と判定される場合に比べて、前記第1電圧から前記第2電圧への電圧低下速度を速くするため、基本的に請求項1の発明と同様の効果を得ることができる。しかも、識別性良状態では、電圧変化率が小さいため、一層乗員によるちらつきの認識を抑制することができる。
以下、本発明を実施する為の最良の形態について説明する。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しつつ説明する。尚、図1は、本発明の実施例1に係る車両用発電機の電圧制御装置のブロック図を示す。
図1に示すように、車両1は、エンジン2と、図示しないエアコン、リア制動灯、デフォッガ、オーディオユニット及びヘッドランプ3h等の車両用電気負荷3に電力を供給するバッテリ4と、エンジン2にベルト駆動されて車両用電気負荷3及びバッテリ4に電力を供給する発電機5とから構成される。バッテリ4は、自動車用に一般的に用いられる鉛蓄電池であり、発電機5はオルタネータ及び発電圧調整用のレギュレータ等で構成されている。
車両1には、発電機5の発電電圧Vを制御するコントロールユニット6が設けられている。このコントロールユニット6には、エンジン2の回転数Neを検出するエンジン回転数センサ7と、車両1の走行車速Vsを検出する車速センサ8と、アクセル開度θaを検出するアクセル開度センサ9と、インパネに設置され車両1の外部周囲の照度Iluを検出する照度センサ10とが検出信号を送受信可能に接続されている。
更に、車両1には、ルームミラー近傍に設置され前方走行する車両、或いは対向車両を検出するための車両1の前方画像Caを撮像するCCDカメラ11と、各シート下部に設置されるシート重量Paを検出するシート圧センサ12と、車両1の走行する路面勾配Diを検出する勾配センサ13と、ステアリングに設置され車両1の操舵角度Asを検出する操舵角度センサ14と、ヘッドランプ3hのオンオフ状態Lswを検出するヘッドランプスイッチ15とが検出信号を送受信可能に接続されている。
コントロールユニット6は、電圧制御部16(電圧制御手段)と、明暗識別性判定部17(明暗識別性判定手段)と、前傾姿勢判定部18(前傾姿勢判定手段)とから構成している。
電圧制御部16は、エンジン2の回転数Neが所定値、例えば600rpm以上で且つ車両減速時に発電機5の出力電圧を第1電圧V1、例えば15.0Vに制御すると共に、エンジン2の回転数Neが600rpm未満で且つ車両減速時には発電機5の出力電圧を第1電圧V1より低い第2電圧V2、例えば12.5Vに制御するよう構成している。
車両減速時の判定は、所定の車速Vsで走行中であり且つアクセル開度θaが全閉、所謂零で判定しており、減速判定された場合、エンジン2への燃料供給を停止する減速燃料カットを行っている。尚、減速燃料カットは、エンジン2の回転数Neが所定値、例えば600rpm以上で復帰されるよう構成されている。つまり、電圧制御部16は、減速燃料カット実行のとき、発電機5の出力電圧を第1電圧V1とし、燃料復帰のとき、発電機5の出力電圧を第2電圧V2に調整制御している。
明暗識別性判定部17は、ヘッドランプ3hがオン状態の場合、ヘッドランプ3hの明暗識別性に係わる第1パラメータ値に基づき、乗員がヘッドランプ3hの明暗変化を識別できる識別性良状態と明暗変化を識別できない識別性否状態とを判定する。第1パラメータ値は、車両1の外部周囲の照度Ilu、前方車両を検出するための車両1前方画像Ca、操舵角度As、前傾姿勢に関連する第2パラメータ値からなる。第2パラメータ値は、車両1の減速度、乗員数(第3パラメータ値)、路面勾配Diからなる。
本実施例1における明暗識別性とは、車両減速時に発電機5の出力電圧を第1電圧V1から第1電圧V1より低い第2電圧V2に調整制御した際、車両1の乗員がヘッドランプ3hの照射領域における照度低下を低下の前と後で識別できる可能性と定義している。つまり、識別性良状態は、平均的な乗員が電圧低下に起因するヘッドランプ3hの照度低下を視覚によって識別し、ヘッドランプ3hのちらつきを認識できる状態であり、識別性否状態とは、平均的な乗員が電圧低下に起因するヘッドランプ3hの照度低下を識別できない、所謂ちらつきが現象として発生していたとしても、乗員はちらつきを認識しない状態としている。
第1パラメータ値に基づく明暗識別性判定を説明する。
照度Iluが高いほど、乗員はヘッドランプ3hの照度低下を識別し難い傾向にある。発電機5の出力電圧を第1電圧V1から第2電圧V2に調整制御したとき、平均的な乗員がヘッドランプ3hの照度低下を識別できない外部周囲の照度Iluの下限値を所定値として事前に求めておく。減速時には、この所定値と照度Iluとを比較し、照度Iluが所定値より低い場合、識別性良状態、照度Iluが所定値より高い場合、識別性否状態と判定する。
前方車両に基づく明暗識別性判定は、前方に自車両が追従、或いは自車両に対向する車両が存在する場合、乗員は前方車両に注視することから、前方車両が存在しない場合、識別性良状態、前方車両が存在する場合、識別性否状態と判定している。尚、前方車両の存在の有無は、前方画像Caをコントローラ6が画像処理し、明暗識別性判定部17が画像処理データを所定のテンプレートによって照合判定している。
旋回半径が小さいほど、乗員は旋回前方の進行方向を注視し、ヘッドランプ3hの照度低下を識別し難い傾向にある。発電機5の出力電圧を第1電圧V1から第2電圧V2に調整制御したとき、平均的な乗員がヘッドランプ3hの照度低下を識別できない操舵角度Asの下限値を所定角として事前に求め、減速時には、この所定角と操舵角度Asとを比較する。操舵角度Asが所定角より小さい場合、識別性良状態、操舵角度Asが所定角より大きい場合、識別性否状態と判定する。
前傾姿勢判定部18は、第2パラメータ値に基づいて車両1の路面に対する前傾度合いを判定するよう構成している。車両1が大きく前傾している場合、乗員は路面の照射領域に注視するため、ヘッドランプ3hの照度低下を識別し易い傾向にある。従って、平均的な乗員がヘッドランプ3hの照度低下を識別できない路面に対する車両1の前傾姿勢角度の上限値を所定値として事前に求めている。
車両1の減速度、乗員数及び路面勾配Diについて、予め車両1の前傾姿勢角度との関係式を有しているため、減速度、乗員数及び路面勾配Di夫々について車両1の前傾姿勢角度、所謂前傾度合いを推定可能に構成している。推定された前傾度合いと前記所定値とを比較した結果、車両1の前傾度合いが照度低下を識別できる所定値より大きい場合、識別性良状態、前傾度合いが所定値より小さい場合、識別性否状態と判定する。尚、減速度が小さいほど、乗員数が多いほど、また、路面勾配が大きいほど、車両1の前傾度合いは小さくなる。
前傾姿勢判定部18内には、乗員数判定部19(乗員数判定手段)が設けられている。乗員数判定部19は、夫々のシート下部に設けられたシート圧センサ12によって検出された第3パラメータ値であるシート圧Paの変化を検出し、この変化の有るシート個数に基づき乗員数を演算可能に構成している。尚、第3パラメータ値として、サスペンションの圧縮量、車高センサ値、車重センサ値等乗員数を算出できるものであれば、何れも適用可能である。
電圧制御部16は、明暗識別性判定部18により識別性良状態と判定される場合、発電機5の出力電圧を第1電圧V1から第3電圧V3、例えば14.0Vに制御し、識別性否状態と判定される場合、第1電圧V1から第2電圧V2に制御する第2電圧制御部20(第2電圧制御手段)を有している。
つまり、第2電圧制御部20は、車両減速時、出力電圧を第1電圧V1から第1電圧V1よりも低い電圧に切替える際、ヘッドランプ3hがオン状態であって、識別性良状態と判定される場合は第3電圧V3に調整制御し、識別性否状態と判定される場合は第3電圧V3よりも低い第2電圧V2に調整制御している。
図2のフローチャートに基づき、実施例1に係る本電圧制御装置の処理について、説明する。尚、Si(i=1,2…)は各ステップを示す。
まず、エンジン回転数Ne、車速Vs、アクセル開度θa、照度Ilu、CCDカメラ11の前方画像Ca、シート圧Pa、路面勾配Di、操舵角度As、ヘッドランプ3hのオンオフ状態Lswの各信号を読み込む(S1)。次に、S2の判定の結果、Lswがオン状態の場合、照度Iluが予め設定された所定値以上か否か判定する(S3)。S3の判定の結果、照度Iluが予め設定された所定値未満、つまり、外部周囲が暗い場合、車速Vsが零か否か判定する(S4)。
S4の判定の結果、車速Vsが零でない場合、アクセル開度θaが全閉か否か判定する(S5)。S5の判定の結果、アクセル開度θaが全閉の場合、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数(600rpm)以上か否か判定する(S6)。S6の判定の結果、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数以上の場合、発電機5の出力電圧を第1電圧V1に調整制御(S7)してリターンする。尚、S4〜S6は、減速燃料カットの実行条件である。
S4の判定の結果、車速Vsが零の場合、S5の判定の結果、アクセル開度θaが全閉でない場合、及びS6の判定の結果、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数未満の場合は、減速燃料カットの実行条件が不成立のため、何れもS8に移行し、前方画像Caに基づき前方車両が有るか否か判定する。
S8の判定の結果、前方車両がない場合、操舵角度Asが所定角度以上か否か判定する(S9)。S9の判定の結果、操舵角度Asが所定角度未満の場合、車両1の路面に対する前傾度合いを推定する(S10)。S10における前傾度合いは、車速Vsの変化率に基づく減速度、シート圧Paに基づく乗員数及び路面勾配Diに基づき推定する。
S10で推定された車両1の前傾度合いと乗員がヘッドランプ3hの照度低下を識別できない路面に対する車両1の前傾姿勢角度である所定値とを比較する(S11)。S11の判定の結果、前傾度合いが所定値よりも大きな場合、乗員が照度低下を識別できるため、発電機5の出力電圧を第3電圧V3に調整制御(S12)してリターンする。
S11の判定の結果、前傾度合いが所定値以下の場合、乗員が照度低下を識別できないため、発電機5の出力電圧を第3電圧V3よりも低い第2電圧V2に調整制御(S13)してリターンする。
S8の判定の結果、前方車両が有る場合、及びS9の判定の結果、操舵角度Asが所定角度以上の場合、S13に移行する。尚、ここで発電機5の出力電圧を第2電圧V2に調整制御しても、乗員が電圧低下に起因するヘッドランプ3hの照度低下を識別しないため、ちらつきが現象として発生していたとしても、乗員はちらつきを認識しない。
S2の判定の結果、Lswがオフ状態の場合、及びS3の判定の結果、照度Iluが予め設定された所定値以上の場合は、S14に移行し、車速Vsが零か否か判定する。Lswがオフ状態の場合は、ちらつき自体生じることがなく、また、車両1の外部周囲が明るい場合は、ちらつきが現象として発生していたとしても、乗員はちらつきを認識しない。
S14の判定の結果、車速Vsが零でない場合、アクセル開度θaが全閉か否か判定する(S15)。S15の判定の結果、アクセル開度θaが全閉の場合、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数以上か否か判定する(S16)。S16の判定の結果、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数以上の場合、S7に移行する。尚、S14〜S16は、減速燃料カットの実行条件である。
S14の判定の結果、車速Vsが零の場合、S15の判定の結果、アクセル開度θaが全閉でない場合、及びS16の判定の結果、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数未満の場合は、減速燃料カットの実行条件が不成立のため、何れもS13に移行する。
次に、本実施例1に係る本電圧制御装置の作用、効果を説明する。
減速時に発電機5からバッテリ4への供給電圧を第1電圧V1に制御すると共に、非減速時に発電機5からバッテリ4への供給電圧を第1電圧V1より低い第2電圧V2に制御するため、燃費重視の電圧制御とすることができる。
また、識別性否状態と判定される場合、識別性良状態と判定される場合の供給電圧(第3電圧V3)に比べて、低い第2電圧V2に調整制御するため、乗員にちらつきを認識させることなく、燃費の改善を図ることができる。
乗員がヘッドランプ3hの明暗変化を識別しない状態を、照度、前方車両の存在、操舵角度及び車両1の前傾度合いをパラメータとして検出することで、乗員がちらつきを認識しない状態を精度よく判定できる。
また、車両1の前傾度合いについて、車両1の減速度、搭乗している乗員数及び路面勾配をパラメータとして推定すると共に、推定された前傾度合いに基づいて乗員がヘッドランプ3hの照度低下を識別しない状態を精度よく判定することができる。
次に、図3及び図4に基づき、第2実施例を説明する。
実施例1との相違点は、実施例1では、識別性否状態と判定される場合、識別性良状態と判定される場合の供給電圧(第3電圧V3)に比べて、低い第2電圧V2に調整制御していたのに対し、実施例2では、識別性否状態と判定される場合、識別性良状態と判定される場合に比べて、第2電圧V2への電圧低下速度を速くする点である。尚、説明に当たり、実施例1と同一の構成は、同一符号を付している。
図3に示すように、車両1は、エンジン2と、図示しないエアコン、リア制動灯、デフォッガ、オーディオユニット及びヘッドランプ3h等の車両用電気負荷3に電力を供給するバッテリ4と、エンジン2にベルト駆動されて車両用電気負荷3及びバッテリ4に電力を供給する発電機5とから構成される。
車両1のコントロールユニット6には、エンジン回転数センサ7と、車速センサ8と、アクセル開度センサ9と、照度センサ10と、CCDカメラ11と、シート圧センサ12と、勾配センサ13と、操舵角度センサ14と、ヘッドランプスイッチ15とが検出信号を送受信可能に接続されている。
コントロールユニット6は、電圧制御部16(電圧制御手段)と、明暗識別性判定部17(明暗識別性判定手段)と、前傾姿勢判定部18(前傾姿勢判定手段)とから構成している。
電圧制御部16は、エンジン2の回転数Neが所定値以上で且つ車両減速時に発電機5の出力電圧を第1電圧V1に制御すると共に、エンジン2の回転数Neが所定値未満で且つ車両減速時には発電機5の出力電圧を第1電圧V1より低い第2電圧V2に制御するよう構成している。また、電圧制御部16は、実施例1と同様に、減速燃料カット実行のとき、発電機5の出力電圧を第1電圧V1とし、燃料復帰のとき、発電機5の出力電圧を第2電圧V2に調整制御している。
明暗識別性判定部17は、ヘッドランプ3hがオン状態の場合、ヘッドランプ3hの明暗識別性に係わる第1パラメータ値に基づき、乗員がヘッドランプ3hの明暗変化を識別できる識別性良状態と明暗変化を識別できない識別性否状態とを実施例1と同様に判定するよう構成している。
第1パラメータ値は、車両1の外部周囲の照度Ilu、前方車両を検出するための車両1前方画像Ca、操舵角度As、前傾姿勢に関連する第2パラメータ値からなる。第2パラメータ値は、車両1の減速度、乗員数(第3パラメータ値)、路面勾配Diからなる。
明暗識別性判定部17は、事前に求めた所定値と照度Iluとの比較、前方車両の有無、事前に求めた所定角と操舵角度Asとの比較によって識別性状態を判定する。明暗識別性判定部17は、乗員がヘッドランプ3hの照度低下を識別できない状況、所謂照度Iluが高いとき、前方車両が存在するとき、操舵角度Asが大きいときをパラメータ値で判断し、識別性否状態と判定する。
前傾姿勢判定部18は、第2パラメータ値に基づいて車両1の路面に対する前傾度合いを判定するよう構成している。車両1の減速度、乗員数及び路面勾配Diから車両1の前傾姿勢角度、所謂前傾度合いを推定し、前傾度合いが大きい場合、識別性良状態、前傾度合いが小さい場合、識別性否状態と判定する。尚、減速度が小さいほど、乗員数が多いほど、また、路面勾配が大きいほど、車両1の前傾度合いは小さくなる。
前傾姿勢判定部18内には、乗員数判定部19が設けられており、シート圧センサ12によって検出されたシート圧Paから乗員数を演算可能に構成している。
電圧制御部16は、明暗識別性判定部18により識別性良状態と判定される場合、発電機5の出力電圧を第1電圧V1から所定の電圧低下速度係数Kにより第2電圧V2まで低下させると共に、識別性否状態と判定される場合、第1電圧V1から第2電圧V2に直ちに低下する電圧低下制御部21(電圧低下制御手段)を有している。尚、電圧低下速度係数Kは、平均的な乗員がヘッドランプ3hの照度低下を識別できない値として、事前に求めている。
つまり、電圧低下制御部21は、車両減速時、出力電圧を第1電圧V1から第2電圧V2に切替える際、ヘッドランプ3hがオン状態であって、識別性良状態と判定される場合は、乗員がちらつきを認識しないように、電圧低下速度を遅く調整制御する。一方、識別性否状態と判定される場合は、燃費改善を狙って、出力電圧を第1電圧V1から第2電圧V2に切替える電圧低下速度を速く調整制御する。
図4のフローチャートに基づき、実施例2に係る本電圧制御装置の処理について、説明する。尚、Si(i=21,22…)は各ステップを示す。
まず、エンジン回転数Ne、車速Vs、アクセル開度θa、照度Ilu、CCDカメラ11の前方画像Ca、シート圧Pa、路面勾配Di、操舵角度As、ヘッドランプ3hのオンオフ状態Lswの各信号を読み込む(S21)。次に、S22の判定の結果、Lswがオン状態の場合、照度Iluが予め設定された所定値以上か否か判定する(S23)。S23の判定の結果、照度Iluが予め設定された所定値未満の場合、車速Vsが零か否か判定する(S24)。
S24の判定の結果、車速Vsが零でない場合、アクセル開度θaが全閉か否か判定する(S25)。S25の判定の結果、アクセル開度θaが全閉の場合、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数以上か否か判定する(S26)。S26の判定の結果、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数以上の場合、発電機5の出力電圧を第1電圧V1に調整制御(S27)してリターンする。尚、S24〜S26は、減速燃料カットの実行条件である。
S24の判定の結果、車速Vsが零の場合、S25の判定の結果、アクセル開度θaが全閉でない場合、及びS26の判定の結果、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数未満の場合は、減速燃料カットの実行条件が不成立のため、何れもS28に移行し、前方画像Caに基づき前方車両が有るか否か判定する。
S28の判定の結果、前方車両がない場合、操舵角度Asが所定角度以上か否か判定する(S29)。S29の判定の結果、操舵角度Asが所定角度未満の場合、車両1の路面に対する前傾度合いを推定する(S30)。S30における前傾度合いは、実施例1と同様に、車速Vsの変化率に基づく減速度、シート圧Paに基づく乗員数及び路面勾配Diに基づき推定する。
S30で推定された車両1の前傾度合いと乗員がヘッドランプ3hの照度低下を識別できない路面に対する車両1の前傾姿勢角度である所定値とを比較する(S31)。S31の判定の結果、前傾度合いが所定値よりも大きな場合、S33に移行して、電圧低下速度係数Kを設定し、所定の電圧低下率で発電機5の出力電圧を第2電圧V2に調整制御(S34)してリターンする。
S31の判定の結果、前傾度合いが所定値以下の場合、乗員が照度低下を識別できないため、発電機5の出力電圧を第2電圧V2に調整制御(S32)してリターンする。尚、この場合、発電機5の出力電圧は第2電圧V2に直ちに低下される。
S28の判定の結果、前方車両が有る場合、及びS29の判定の結果、操舵角度Asが所定角度以上の場合、S32に移行する。
S22の判定の結果、Lswがオフ状態の場合、及びS23の判定の結果、照度Iluが予め設定された所定値以上の場合は、S35に移行し、車速Vsが零か否か判定する。S35の判定の結果、車速Vsが零でない場合、アクセル開度θaが全閉か否か判定する(S36)。S36の判定の結果、アクセル開度θaが全閉の場合、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数以上か否か判定する(S37)。S37の判定の結果、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数以上の場合、S27に移行する。
S35の判定の結果、車速Vsが零の場合、S36の判定の結果、アクセル開度θaが全閉でない場合、及びS37の判定の結果、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数未満の場合は、減速燃料カットの実行条件が不成立のため、何れもS32に移行する。
次に、本実施例2に係る本電圧制御装置の作用、効果を説明する。
減速時に発電機5からバッテリ4への供給電圧を第1電圧V1に制御すると共に、非減速時に発電機5からバッテリ4への供給電圧を第1電圧V1より低い第2電圧V2に制御するため、燃費重視の電圧制御とすることができる。
しかも、識別性否状態と判定される場合は、識別性良状態と判定される場合の第1電圧V1から第2電圧V2に切替える電圧低下速度よりも速く電圧低下させるため、一層燃費の改善を図ることができる。また、識別性良状態と判定される場合は、電圧低下速度係数Kにより第2電圧V2まで緩やかに電圧低下させるため、乗員にちらつきを認識させることなく電圧低下が可能となる。
次に、前記実施例を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施例1,2においては、ヘッドランプのオン作動をヘッドランプスイッチで検出する例を説明したが、ヘッドランプの通電状態から直接検出することも可能である。
2〕前記実施例1においては、識別性良状態の場合、第1電圧V1から固定値である第3電圧V3へ切替える例を説明したが、第3電圧V3を車速等運転状態によって可変とすることも可能である。
3〕前記実施例2においては、識別性良状態の場合、第1電圧V1から第2電圧V2への切替えを、所定の電圧低下速度によって遅くする例を説明したが、実施例1のように、第1電圧V1からの切替えを、第1電圧V1から第2電圧V2ではなく、第3電圧V3に所定の電圧低下速度によって切替えることも可能である。
4〕前記実施例2においては、識別性良状態の場合、第1電圧V1から第2電圧V2への切替えを、所定の電圧低下速度係数を用いた1次関数により遅くする例を説明したが、段階的に低下させることも可能であり、また、電圧低下速度係数を車速等運転状態によって可変とすることも可能である。
5〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施例に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
本発明の実施例1に係る車両用発電機の電圧制御装置のブロック図である。 実施例1に係る電圧制御のフローチャートである。 実施例2に係る車両用発電機の電圧制御装置のブロック図である。 実施例2に係る電圧制御のフローチャートである。
1 車両
2 エンジン
3 電気負荷
3h ヘッドランプ
4 バッテリ
5 発電機
6 コントロールユニット
7 エンジン回転数センサ
8 車速センサ
9 アクセル開度センサ
10 照度センサ
11 CCDカメラ
12 シート圧センサ
13 勾配センサ
14 操舵角度センサ
15 ヘッドランプスイッチ
16 電圧制御部
17 明暗識別判定部
18 前傾姿勢判定部
19 乗員数判定部
20 第2電圧制御部
21 電圧低下制御部
V1 第1電圧
V2 第2電圧

Claims (9)

  1. ヘッドランプを含む車両用電気負荷に電力を供給するバッテリと、エンジンにより回転駆動されて前記電気負荷及び前記バッテリに電力を供給する発電機と、減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧に制御すると共に、非減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧より低い第2電圧に制御する電圧制御手段とを有する車両用発電機の電圧制御装置において、
    前記ヘッドランプの点灯を検出する点灯検出手段と、
    前記ヘッドランプの明暗識別性に係わる第1パラメータ値を検出する第1パラメータ値検出手段と、
    前記第1パラメータ値に基づき、乗員がヘッドランプの明暗変化を識別できる識別性良状態と明暗変化を識別できない識別性否状態とを判定する明暗識別性判定手段と、
    前記明暗識別性判定手段によって識別性否状態と判定される場合は、識別性良状態と判定される場合に比べて、前記第2電圧を低下させる第2電圧制御手段を有することを特徴とする車両用発電機の電圧制御装置。
  2. 前記第1パラメータ値が車両周囲の照度に基づいて設定され、
    車両周囲の照度を検出する照度検出手段を有し、
    前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値以上の場合、識別性否状態と判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
  3. 車両前方に位置する他車両の有無を検出する前方車両検出手段を有し、
    前記第1パラメータ値が前記車両周囲の照度と前記車両前方に位置する他車両の有無とに基づいて設定され、
    前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値未満で且つ車両前方に他車両が存在する場合、識別性否状態と判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
  4. 車両の操舵角度を検出する操舵角度検出手段を有し、
    前記第1パラメータ値が前記車両周囲の照度と前記車両の操舵角度とに基づいて設定され、
    前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値未満で且つ前記操舵角度が所定角度以上の場合、識別性否状態と判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
  5. 車両の前傾姿勢に関連した第2パラメータ値を検出する第2パラメータ値検出手段と、
    前記第2パラメータ値に基づき、車両の前傾度合いを判定する前傾姿勢判定手段とを有し、
    前記明暗識別性判定手段は、前記第1パラメータ値の照度が所定値未満で且つ前記第2パラメータ値の前傾度合いが所定値以下の場合、識別性否状態と判定することを特徴とする請求項2に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
  6. 車両の減速度を検出する減速度検出手段を有し、
    前記第2パラメータ値が車両の減速度に基づいて設定され、
    前記前傾姿勢判定手段は、減速度が小さいほど前記前傾度合いは小さいと判定することを特徴とする請求項5に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
  7. 車両に搭乗する乗員数に関連した第3パラメータ値を検出する第3パラメータ値検出手段と、
    前記第3パラメータ値に基づき、車両に搭乗する乗員数を判定する乗員数判定手段とを有し、
    前記前傾姿勢判定手段は、前記第3パラメータ値の乗員数が多いほど前記第2パラメータ値の前傾度合いは小さいと判定することを特徴とする請求項5に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
  8. 車両の走行する路面勾配を検出する路面勾配検出手段を有し、
    前記第2パラメータ値が前記路面勾配に基づいて設定され、
    前記前傾姿勢判定手段は、上り勾配が大きいほど前記前傾度合いは小さいと判定することを特徴とする請求項5に記載の車両用発電機の電圧制御装置。
  9. ヘッドランプを含む車両用電気負荷に電力を供給するバッテリと、エンジンにより回転駆動されて前記電気負荷及び前記バッテリに電力を供給する発電機と、減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧に制御すると共に、非減速時に前記発電機から前記バッテリへの供給電圧を第1電圧より低い第2電圧に制御する電圧制御手段とを有する車両用発電機の電圧制御装置において、
    前記ヘッドランプの点灯を検出する点灯検出手段と、
    前記ヘッドランプの明暗識別性に係わる第1パラメータ値を検出する第1パラメータ値検出手段と、
    前記第1パラメータ値に基づき、乗員がヘッドランプの明暗変化を識別できる識別性良状態と明暗変化を識別できない識別性否状態とを判定する明暗識別性判定手段と、
    前記明暗識別性判定手段によって識別性否状態と判定される場合は、識別性良状態と判定される場合に比べて、前記第1電圧から前記第2電圧への電圧低下速度を速くする電圧低下制御手段と、
    車両周囲の照度を検出する照度検出手段とを備え、
    前記明暗識別性判定手段は、前記照度が所定値以上の場合、識別性否状態と判定することを特徴とする車両用発電機の電圧制御装置。
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