JP4249755B2 - 充電制御装置および充電制御方法 - Google Patents
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Description
バッテリを充電する方法として、車両の減速時は、オルタネータの回生発電によりオルタネータから多くの発電量を取り出すことができるため、オルタネータの発電電圧を調整するオルタネータ調整電圧を高く設定し、オルタネータの発電量を増加させてバッテリを早期充電するものがある。また、車両の加速時には、車両の加速に必要なエンジンのトルクを優先するため、オルタネータ調整電圧を低く設定し、オルタネータの発電量を減少させることが行われている。
また、本発明では、バッテリを充電するオルタネータを備えた車両の充電を制御する充電制御装置において、信号を入出力するインターフェイスと、前記インターフェイスに接続されるマイクロコンピュータと、を備え、前記マイクロコンピュータは、使用状況がユーザによって視覚的または聴覚的に把握され得る電装品の使用状況を前記インターフェイスを介して検出する電装品使用状況検出手段と、前記バッテリの状況を前記インターフェイスを介して検出するバッテリ状況検出手段と、車両の走行状態を前記インターフェイスを介して検出する車両走行状態検出手段と、前記車両の位置および経路情報を取得する情報取得手段と、取得した前記車両の位置および経路情報から前記車両の走行状態が間もなく変化するか否かを判定して前記車両の走行状態を予測する車両走行状態予測手段と、前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧まで徐々に遷移させる徐変制御をする徐変制御手段と、前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧に瞬時に切り替えさせる急変制御をする急変制御手段と、前記電装品使用状況検出手段が、前記電装品が使用されていない状況を検出した場合には急変制御をし、前記電装品が使用されている状況を検出した場合には徐変制御をする第一制御手段と、検出した前記バッテリの電圧又は充電率が所定値以下であり、前記予測した車両の走行状態が減速状態となる場合には、前記第一制御手段による徐変制御に代えて急変制御をする第二制御手段と、を備えることを特徴とする充電制御装置が提供される。
また、本発明では、バッテリを充電するオルタネータを備えた車両の充電を制御する充電制御方法において、使用状況がユーザによって視覚的または聴覚的に把握され得る電装品が使用されていない状況を検出した場合には、前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧に瞬時に切り替えさせる急変制御をし、前記電装品が使用されている状況を検出した場合には、前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧まで徐々に遷移させる徐変制御をし、前記電装品が使用されている状況を検出した場合であっても、前記バッテリの電圧又は充電率の検出値が所定値以下であり、前記車両の減速状態を検出した場合には、急変制御をすることを特徴とする充電制御方法が提供される。
このような充電制御装置および充電制御方法によれば、電装品の使用状況に基づいて徐変処理が必要であるか否かを判定するので、所定の電装品が使用されている場合にのみ徐変処理を実施するようにすることができるようになる。
まず、充電制御システムのシステム構成について説明する。
図1は充電制御システムのシステムブロック図である。
電装品13は、車両に搭載された、たとえば、ライトやワイパなどであって、使用状況がユーザによって視覚的に把握され得るものである。また、電装品13は、使用状況がユーザによって聴覚的に把握され得るものである。
図2は充電制御装置のハードウェアブロック図である。
充電制御装置10は、マイクロコンピュータ(マイコン)30を備え、このマイコン30は、充電制御装置10内のバス31に接続されていて、I/F(Interface)32を介して外部の信号ライン18に接続されている。
図3は充電制御装置の機能ブロック図である。
車両走行状態検出部44は、エンジンを制御している電子制御ユニットなどからの情報に基づき、アイドル、加速、定速もしくは減速に関する車両の走行状態を検出し、車両走行状態予測部46は、外部情報から車両の走行状態を予測する。
図4は徐変必要判定処理を示すフローチャートである。
徐変必要判定部47は、徐変必要判定処理プログラムにより以下のステップに従った処理を繰り返し実行する。
[ステップS11]CPU34は、図5および図6で説明する前段の徐変必要判定処理を実施する。
[ステップS16]CPU34は、図16で説明する急変実施処理を実施する。
以上の処理により、徐変処理が必要であると判定された場合は、オルタネータ12の発電電圧を目標の発電電圧まで徐々に遷移させるので、バッテリ11の電圧が急激に変化することがなくなって電装品13の動作への影響が発生しなくなる。また、徐変処理が不必要であると判定された場合には、オルタネータ12の発電電圧を目標の発電電圧に瞬時に切り替えさせるので、バッテリ11への充電効率が高くなって早期充電を実現できるようになる。
図5は第1の前段の徐変必要判定処理を示すフローチャートである。
徐変必要判定部47は、第1の前段の徐変必要判定処理プログラムにより以下のステップに従った処理を実行する。
図6は第2の前段の徐変必要判定処理を示すフローチャートである。
徐変必要判定部47は、第2の前段の徐変必要判定処理プログラムにより以下のステップに従った処理を実行する。
[ステップS32]CPU34は、FM文字多重放送などに対応したラジオ22が取得した天気情報を取得する。
[ステップS34]CPU34は、車両の位置および経路情報、天気情報および時刻情報に基づき、使用される電装品13を予測する。たとえば、取得された時刻情報から現在が夕方である場合、または、車両の位置および経路情報からトンネルへの進入が近づいている場合、ライトを使用することが予測される。また、天気情報から雨が降ることが予測される場合、ワイパを使用することが予測される。
[ステップS37]CPU34は、徐変処理が不必要であると判定する。
以上の処理により、ライトやワイパなどの所定の電装品13の使用予測状況に基づき、徐変処理が必要であるか否かが判定される。
図7は第1の後段の徐変必要判定処理を示すフローチャート、図8はバッテリの電圧に対応する充電率の特性を示す図、図9はバッテリの液温度に対応する充電率の補正係数を示す図である。
ここで、充電率を取得する場合、充電率はバッテリ11の電圧を基にして取得される。すなわち、バッテリ11は、図8に示したように、その電圧Vbに対応して充電率が変化する特性を有しているので、CPU34はその特性のデータを格納しているROM35を参照し、バッテリ11の電圧Vbに対応した充電率を取得する。さらに、バッテリ11は、その液温度Tbに対応して充電率が変化する温度特性を有しているので、液温度Tbに応じて充電率を補正する必要がある。このため、CPU34は、図9に示したような温度特性のデータを格納しているROM35を参照してバッテリ11の液温度Tbに対応した充電率の補正係数を取得し、バッテリ11の充電率にその補正係数を乗算することにより、バッテリ11の充電率を補正する。
[ステップS44]CPU34は、オルタネータ12の目標の発電電圧Va2を取得する。オルタネータ12の目標の発電電圧Va2は、車両の走行状態に応じて設定されるので、車両の走行状態が変化したときには、それに対応した目標の発電電圧Va2が取得されるものである。
これらのステップS45,S46およびS47の処理は、バッテリ11の電圧または充電率が低下しているときに車両の走行状態がオルタネータ12の発電量を多くできる減速である場合、強制的に徐変処理を不必要とすることで、オルタネータ12の発電電圧を目標の発電電圧に瞬時に切り替えさせるようにしている。これにより、減速時に、電圧または充電率が低下しているバッテリ11への早期充電を実施できるようになる。
次に、徐変必要判定部47による第2の後段の徐変必要判定処理について説明する。
ここでの第2の後段の徐変必要判定処理は、前述した第1の後段の徐変必要判定処理におけるオルタネータ12の目標の発電電圧Va2および現状の発電電圧Va1を、それぞれオルタネータ12の目標の発電量Pa2および現状の発電量Pa1に変更した点で相違する。このため、ステップS58の処理で、オルタネータ12の目標の発電量Pa2と現状の発電量Pa1との差が所定値以上大きいか否かを判定している。なお、発電量は、電圧センサ19および電流センサ20がそれぞれ検出したオルタネータ12の発電電圧および発電電流から算出される。
図11は第3の後段の徐変必要判定処理を示すフローチャートである。
徐変必要判定部47は、ステップS12の処理が終了して徐変処理が必要と判定された場合、第3の後段の徐変必要判定処理プログラムにより以下のステップに従った処理を実行する。
[ステップS62]CPU34は、カーナビゲーション21が取得した車両の位置および経路情報を取得する。
[ステップS66]CPU34は、オルタネータ12の目標の発電電圧Va2を取得する。
[ステップS70]CPU34は、オルタネータ12の目標の発電電圧Va2と現状の発電電圧Va1との差が所定値以上か否かを判定する。差が所定値以上の場合、処理はステップS71に進み、所定値未満の場合、処理はステップS69に進む。
以上の処理により、予測された車両の走行状態に対応したオルタネータ12の目標の発電電圧と現状の発電電圧との差に基づき、徐変処理が必要であるか否かが判定される。
図12は第4の後段の徐変必要判定処理を示すフローチャートである。
ここでの第4の後段の徐変必要判定処理は、前述した第3の後段の徐変必要判定処理におけるオルタネータ12の目標の発電電圧Va2および現状の発電電圧Va1を、それぞれオルタネータ12の目標の発電量Pa2および現状の発電量Pa1に変更した点で相違する。このため、ステップS90の処理で、オルタネータ12の目標の発電量Pa2と現状の発電量Pa1との差が所定値以上大きいか否かを判定している。
図13は徐変レート決定処理を示すフローチャート、図14は第1の徐変レートテーブルを示す図、図15は第2の徐変レートテーブルを示す図である。
[ステップS102]CPU34は、エンジンを制御している電子制御ユニットなどからの情報に基づき、変化する前の車両の走行状態、および、変化した後の車両の走行状態を取得する。
以上の処理により、バッテリ11の電圧または充電率に基づき、徐変レートテーブルが選択され、低めの徐変レートが設定されている第1の徐変レートテーブルが選択された場合は、車両の走行状態の変化およびオルタネータ12の発電量をカットするかしないかに基づき、徐変レートが決定される。また、高めの徐変レートが設定されている第2の徐変レートテーブルに選択された場合には、車両の走行状態の変化に基づき、徐変レートが決定される。
図16は急変実施処理を示す図である。
急変実施部49は、急変実施処理プログラムにより以下のステップに従った処理を実行する。
[ステップS122]CPU34は、オルタネータ12の現状の発電電圧Va1を目標の発電電圧Va2に瞬時に切り替えさせる急変処理を実施する。
図17は徐変実施処理を示す図である。
徐変実施部50は、徐変実施処理プログラムにより以下のステップに従った処理を実行する。
[ステップS112]CPU34は、図4のフローチャートの処理で取得されたオルタネータ12の目標の発電電圧Va2を取得する。
なお、本実施の形態では、充電制御装置10は、単独で設けられているが、他の電子制御ユニットに内蔵されるようにしてもよい。
41 バッテリ状態検出部
42 オルタネータ状態検出部
43 電装品使用状況検出部
44 車両走行状態検出部
45 電装品使用状況予測部
46 車両走行状態予測部
47 徐変必要判定部
48 徐変レート決定部
49 急変実施部
50 徐変実施部
Claims (5)
- バッテリを充電するオルタネータを備えた車両の充電を制御する充電制御装置において、
信号を入出力するインターフェイスと、
前記インターフェイスに接続されるマイクロコンピュータと、を備え、
前記マイクロコンピュータは、
使用状況がユーザによって視覚的または聴覚的に把握され得る電装品の使用状況を前記インターフェイスを介して検出する電装品使用状況検出手段と、
前記バッテリの状況を前記インターフェイスを介して検出するバッテリ状況検出手段と、
車両の走行状態を前記インターフェイスを介して検出する車両走行状態検出手段と、
前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧まで徐々に遷移させる徐変制御をする徐変制御手段と、
前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧に瞬時に切り替えさせる急変制御をする急変制御手段と、
前記電装品使用状況検出手段が、前記電装品が使用されていない状況を検出した場合には急変制御をし、前記電装品が使用されている状況を検出した場合には徐変制御をする第一制御手段と、
検出した前記バッテリの電圧又は充電率が所定値以下であり、前記検出した車両の走行状態が減速状態にある場合には、前記第一制御手段による徐変制御に代えて急変制御をする第二制御手段と、
を備えることを特徴とする充電制御装置。 - バッテリを充電するオルタネータを備えた車両の充電を制御する充電制御装置において、
信号を入出力するインターフェイスと、
前記インターフェイスに接続されるマイクロコンピュータと、を備え、
前記マイクロコンピュータは、
前記バッテリの状況を前記インターフェイスを介して検出するバッテリ状況検出手段と、
車両の走行状態を前記インターフェイスを介して検出する車両走行状態検出手段と、
前記車両の位置および経路情報、天気情報、時刻情報のうち少なくとも一つを取得する情報取得手段と、
取得した前記車両の位置および経路情報から、または前記天気情報から、または前記時刻情報から、使用状況がユーザによって視覚的または聴覚的に把握され得る電装品が間もなく使用されるか否かを判定して前記電装品の使用状況を予測する電装品使用状況予測手段と、
前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧まで徐々に遷移させる徐変制御をする徐変制御手段と、
前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧に瞬時に切り替えさせる急変制御をする急変制御手段と、
前記電装品使用状況予測手段が、前記電装品が使用されない状況を予測した場合には急変制御をし、前記電装品が使用される状況を予測した場合には徐変制御をする第一制御手段と、
検出した前記バッテリの電圧又は充電率が所定値以下であり、前記検出した車両の走行状態が減速状態にある場合には、前記第一制御手段による徐変制御に代えて急変制御をする第二制御手段と、
を備えることを特徴とする充電制御装置。 - バッテリを充電するオルタネータを備えた車両の充電を制御する充電制御装置において、
信号を入出力するインターフェイスと、
前記インターフェイスに接続されるマイクロコンピュータと、を備え、
前記マイクロコンピュータは、
使用状況がユーザによって視覚的または聴覚的に把握され得る電装品の使用状況を前記インターフェイスを介して検出する電装品使用状況検出手段と、
前記バッテリの状況を前記インターフェイスを介して検出するバッテリ状況検出手段と、
車両の走行状態を前記インターフェイスを介して検出する車両走行状態検出手段と、
前記車両の位置および経路情報を取得する情報取得手段と、
取得した前記車両の位置および経路情報から前記車両の走行状態が間もなく変化するか否かを判定して前記車両の走行状態を予測する車両走行状態予測手段と、
前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧まで徐々に遷移させる徐変制御をする徐変制御手段と、
前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧に瞬時に切り替えさせる急変制御をする急変制御手段と、
前記電装品使用状況検出手段が、前記電装品が使用されていない状況を検出した場合には急変制御をし、前記電装品が使用されている状況を検出した場合には徐変制御をする第一制御手段と、
検出した前記バッテリの電圧又は充電率が所定値以下であり、前記予測した車両の走行状態が減速状態となる場合には、前記第一制御手段による徐変制御に代えて急変制御をする第二制御手段と、
を備えることを特徴とする充電制御装置。 - バッテリを充電するオルタネータを備えた車両の充電を制御する充電制御装置において、
信号を入出力するインターフェイスと、
前記インターフェイスに接続されるマイクロコンピュータと、を備え、
前記マイクロコンピュータは、
前記バッテリの状況を前記インターフェイスを介して検出するバッテリ状況検出手段と、
前記車両の位置および経路情報、天気情報、時刻情報のうち少なくとも一つを取得する情報取得手段と、
取得した前記車両の位置および経路情報から、または前記天気情報から、または前記時刻情報から、使用状況がユーザによって視覚的または聴覚的に把握され得る電装品が間もなく使用されるか否かを判定して前記電装品の使用状況を予測する電装品使用状況予測手段と、
車両の走行状態を前記インターフェイスを介して検出する車両走行状態検出手段と、
取得した前記車両の位置および経路情報から前記車両の走行状態が間もなく変化するか否かを判定して前記車両の走行状態を予測する車両走行状態予測手段と、
前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧まで徐々に遷移させる徐変制御をする徐変制御手段と、
前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧に瞬時に切り替えさせる急変制御をする急変制御手段と、
前記電装品使用状況予測手段が、前記電装品が使用されない状況を予測した場合には急変制御をし、前記電装品が使用される状況を予測した場合には徐変制御をする第一制御手段と、
検出した前記バッテリの電圧又は充電率が所定値以下であり、前記予測した車両の走行状態が減速状態となる場合には、前記第一制御手段による徐変制御に代えて急変制御をする第二制御手段と、
を備えることを特徴とする充電制御装置。 - バッテリを充電するオルタネータを備えた車両の充電を制御する充電制御方法において、
使用状況がユーザによって視覚的または聴覚的に把握され得る電装品が使用されていない状況を検出した場合には、前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧に瞬時に切り替えさせる急変制御をし、
前記電装品が使用されている状況を検出した場合には、前記オルタネータの発電電圧を目標の発電電圧まで徐々に遷移させる徐変制御をし、
前記電装品が使用されている状況を検出した場合であっても、前記バッテリの電圧又は充電率の検出値が所定値以下であり、前記車両の減速状態を検出した場合には、急変制御をすることを特徴とする充電制御方法。
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