JP2006081331A - 車両用発電機の制御装置 - Google Patents
車両用発電機の制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006081331A JP2006081331A JP2004263768A JP2004263768A JP2006081331A JP 2006081331 A JP2006081331 A JP 2006081331A JP 2004263768 A JP2004263768 A JP 2004263768A JP 2004263768 A JP2004263768 A JP 2004263768A JP 2006081331 A JP2006081331 A JP 2006081331A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- voltage
- battery
- speed
- state
- decrease
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/60—Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
- Y02T10/70—Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries
Landscapes
- Control Of Charge By Means Of Generators (AREA)
- Control Of Eletrric Generators (AREA)
Abstract
【課題】 発電電圧を、バッテリへの充電を促進する第1電圧と、バッテリへの充電を抑制する第2電圧とに切換制御すると共に、上記第1電圧から第2電圧への切換に際し、徐々に電圧を低下させるように構成された車両用発電機において、電圧切換時におけるヘッドランプの明るさの変化に伴う乗員の違和感を防止することができる車両用発電機の制御装置を提供する。
【解決手段】 第1電圧V1から第2電圧V2への切換に際し、バッテリ3の充電状態(バッテリの残存容量C)にかかわらずバッテリ電圧Vbの低下速度が略一定となるように、発電電圧Vaをバッテリ充電状態に応じた低下速度kで低下させる。
【選択図】 図2
【解決手段】 第1電圧V1から第2電圧V2への切換に際し、バッテリ3の充電状態(バッテリの残存容量C)にかかわらずバッテリ電圧Vbの低下速度が略一定となるように、発電電圧Vaをバッテリ充電状態に応じた低下速度kで低下させる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、車両用電気負荷に電力を供給すると共にバッテリを充電する車両用発電機の制御装置に関し、車両用発電機の発電電圧制御の技術分野に属する。
自動車等の車両には、エアコンやヘッドランプ等の電気負荷に電力を供給するバッテリと、上記電気負荷に電力を供給すると共にバッテリを充電する発電機とが備えられ、この発電機の発電電圧は、例えば、特許文献1に開示されているように、制動エネルギの回生及びエンジンの燃費向上を目的として、車両が減速状態のときはバッテリへの充電を促進する第1電圧に制御され、車両が非減速状態のときはバッテリへの充電を抑制する第2電圧に制御されることがある。
ところで、上記のように発電電圧を第1電圧と第2電圧とに切換制御すると、電圧切換時にヘッドランプの明るさが変化して乗員に違和感を与えることがあり、この問題に対処するものとして、例えば、特許文献2に開示されているように、発電電圧を切り換える際に、所定時間毎に所定電圧ずつ、すなわち所定の電圧変化速度で徐々に変化させるものがある。
ところで、発電機の発電電圧を第1電圧から第2電圧に切り換えると、バッテリ端子電圧は発電電圧の低下に追随して低下することとなるが、この過渡的な状態におけるバッテリ端子電圧の低下速度は、バッテリの放電特性上、切換時のバッテリ残存容量等(バッテリ充電状態)に左右され、例えば、図7に示すように、バッテリの残存容量が多い場合は小さくなり(緩やかに低下し)、残存容量が少ない場合は大きくなる(急激に低下する)。つまり、上記特許文献2のように発電電圧を制御しただけでは、バッテリ端子電圧の低下速度が一定とならず、この結果、ヘッドランプの明るさの変化速度にばらつきが生じ、乗員の違和感を十分に解消することができない。
そこで、本発明は、発電電圧を、バッテリへの充電を促進する第1電圧と、バッテリへの充電を抑制する第2電圧とに切換制御すると共に、上記第1電圧から第2電圧への切換に際し、徐々に電圧を低下させるように構成された車両用発電機において、電圧切換時におけるヘッドランプの明るさの変化に伴う乗員の違和感を防止することができる車両用発電機の制御装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明(以下、第1発明という)は、ヘッドランプを含む車両用電気負荷に電力を供給するバッテリと、エンジンにより駆動されて上記電気負荷及びバッテリに電力を供給する発電機と、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、該運転状態検出手段で検出された車両の運転状態に応じて、上記発電機の発電電圧を、バッテリへの充電を促進する第1電圧と、バッテリへの充電を抑制する第2電圧とに切換制御すると共に、上記第1電圧から第2電圧への切換に際し、徐々に発電電圧を低下させる発電電圧制御手段とが備えられた車両用発電機の制御装置であって、上記バッテリの充電状態を検出する充電状態検出手段が備えられており、上記発電電圧制御手段は、第1電圧から第2電圧への切換に際し、上記充電状態検出手段で検出されたバッテリ充電状態に拘わらずバッテリ端子電圧の低下速度が略一定となるように、発電電圧を上記バッテリ充電状態に応じた低下速度で低下させることを特徴とする。
また、本願の請求項2に記載の発明(以下、第2発明という)は、第1発明において、運転状態検出手段として、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、車両が減速状態か否かを検出する減速状態検出手段とが備えられていると共に、上記減速状態検出手段で車両が減速状態にあることが検出されている状態において、エンジン回転数検出手段で検出されたエンジン回転数が第1所定回転数以上であるときはエンジンへの燃料供給をカットし、この燃料供給のカットの後、上記エンジン回転数が第1所定回転数よりも低い第2所定回転数に低下したときにエンジンへの燃料供給を再開する燃料供給制御手段が備えられており、発電電圧制御手段は、減速状態検出手段で車両の減速が検出されたときは、発電機の発電電圧を第1電圧に制御するように構成されていると共に、該発電電圧制御手段で発電電圧が第1電圧に制御された後、該発電電圧制御手段が発電電圧をバッテリの充電状態に応じた低下速度で第1電圧から第2電圧に低下させるに際し、発電電圧が第2所定回転数の近傍で上記第2電圧まで低下するように発電電圧低下開始回転数を設定する低下開始回転数設定手段が備えられ、かつ、該低下開始回転数設定手段は、エンジン回転数が該設定手段により設定される低下開始回転数に低下する前の所定の時点で該低下開始回転数を設定し、発電電圧制御手段は、エンジン回転数が上記低下開始回転数に低下したときに、上記低下速度で発電電圧の低下を開始することを特徴とする。
そして、本願の請求項3に記載の発明(以下、第3発明という)は、第2発明において、減速状態におけるエンジン回転数の減速度を検出する減速度検出手段が備えられており、低下開始回転数設定手段は、発電電圧低下開始回転数を設定するときに、上記減速度検出手段で検出された減速度が小さいときは、大きいときに比べ、該低下開始回転数を低く設定することを特徴とする。
そして、本願の請求項4に記載の発明(以下、第4発明という)は、第1発明から第3発明のいずれかにおいて、充電状態検出手段は、バッテリの充電状態としてバッテリの残存容量を検出し、発電電圧制御手段は、第1電圧から第2電圧への切換に際し、充電状態検出手段で検出されたバッテリの残存容量が少ないときは、多いときに比べ、発電電圧の低下速度を小さくすることを特徴とする。
次に、本発明の効果について説明する。
まず、第1発明によれば、発電電圧を、バッテリへの充電を促進する第1電圧と、バッテリへの充電を抑制する第2電圧とに切換制御するものにおいて、第1電圧から第2電圧への切換に際し、バッテリ端子電圧の低下速度がバッテリ充電状態に拘わらず略一定となるように、バッテリ充電状態に応じた低下速度で発電電圧を低下させるから、発電電圧切換時におけるヘッドランプの明るさの変化がバッテリ充電状態にかかわらず略一定となって乗員の違和感が解消されると共に、発電電圧切換制御による制動エネルギの回生及びエンジンの燃費向上を達成することができる。
ところで、車両が減速状態にある場合、エンジンの燃費向上等を目的として、エンジンの燃料カット制御が行われることがある。すなわち、車両が減速状態にある場合においてエンジン回転数が第1所定回転数以上であるときはエンジンへの燃料供給をカットし、この燃料供給のカットの後、上記エンジン回転数が第1所定回転数よりも低い第2所定回転数に低下したときはエンジンへの燃料供給を再開するものであり、この燃料カット中に前述の発電電圧を第1電圧とする制御を行えば、燃料を消費することなくバッテリを充電することができるようになり、その分、燃料カット中以外のときの充電、換言すれば燃料カット中以外のときのエンジンに対する負荷を少なくすることができ、一層、燃費を向上させることができる。
ここで、上記のように燃料カットを実行した場合、燃料供給の再開時にはエンジン回転数が燃料カット開始時よりも低下しているから、この再開時にエンジンに対する負荷が大きいと、エンストを起す虞がある。そこで、エンジン回転数が第2所定回転数に低下する前に、発電機の発電電圧を上記低下速度で第2電圧にまで低下させることが考えられるが、この場合、その低下開始時期を適切に設定しないと、例えば、燃料カット中における第1電圧によるバッテリの充電期間が短くなり、燃費の向上効果が損なわれることとなる。
しかし、第2発明によれば、発電電圧をバッテリの残存容量に応じた低下速度で第1電圧から第2電圧に低下させるに際し、該発電電圧が第2所定回転数の近傍で第2電圧まで低下するように発電電圧低下開始回転数が設定されるから、ヘッドランプの明るさの変化による乗員の違和感を防止しつつ、エンストの発生を防止することができると共に、エンジン回転数が第2所定回転数の近傍に低下するまで第1電圧でバッテリの充電を行うことができるようになって、一層、制動エネルギの回生及び燃費向上を効果的に達成することができる。
なお、エンジン回転数が第2所定回転数に低下した時点でちょうど発電電圧が第2電圧に低下するのが最も好ましいが、エンジン回転数が第2所定回転数に低下した時点の少し前または少し後に発電電圧が第2電圧に低下したとしても、本発明による効果を達成可能である。
また、第3発明によれば、第2発明において、発電電圧低下開始回転数を設定するときに、減速度が小さいときは、大きいときに比べ、発電電圧低下開始回転数を低くするから、第1電圧から第2電圧への切換に際し、減速度の大小にかかわらず、発電電圧を第2所定回転数の近傍で精度よく第2電圧まで低下させることができるようになり、この結果、より一層効果的に制動エネルギの回生及び燃費向上を達成することができる。
また、第4発明は、バッテリの充電状態検出手段を具体化したもので、当該第4発明によれば、バッテリの残存容量が少ないときは、多いときに比べ、発電電圧の低下速度を小さくする、すなわち発電電圧を緩やかに低下させるので、バッテリの残存容量が少ない場合でもバッテリ端子電圧の低下速度が緩やかとなり、この結果、バッテリの残存容量の多少にかかわらずバッテリ端子電圧の低下速度が略一定となるものである。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係る車両1には、エアコン、ヘッドランプ、デフォッガ等の車両用電気負荷2に電力を供給するバッテリ3と、エンジンに駆動されて上記車両用電気負荷2及びバッテリ3に電力を供給する発電機4とが備えられている。バッテリ3は自動車用に一般的に用いられる鉛蓄電池であり、発電機4はオルタネータ及び発電電圧調整用のレギュレータ等で構成されている。
この車両1には、上記発電機4の発電電圧Vaを制御するコントロールユニット10が備えられており、該コントロールユニット10には、バッテリ3の充放電電流Iを検出する電流センサ11からの信号と、車速Sを検出する車速センサ12からの信号と、アクセル開度Aを検出するアクセル開度センサ13からの信号と、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ14からの信号とが入力される。
そして、コントロールユニット10は、エンジン始動時に上記電流センサ11で検出される充放電電流Iからバッテリ3の初期充電状態、すなわちバッテリ3の初期容量(エンジン始動時の残存容量)を検出し、該初期容量に、以後上記電流センサ11で検出される充放電電流Iを積算することにより、現在のバッテリ3の残存容量Cを算出、すなわちバッテリ3の充電状態を検出する。
また、コントロールユニット10は、上記各種センサからの信号及びバッテリ残存容量Cに基づいて、発電機4の発電電圧Vaを、残存容量Cが第1容量(例えばバッテリ定格容量の60%)以上のときには、後述する図2のフローチャートにしたがって、バッテリ3の充電を促進する第1電圧V1(例えば14.5V)と、該第1電圧V1よりも低く上記バッテリ3の充電を抑制して放電状態とさせる第2電圧V2(例えば12V)とに切換制御し、バッテリ残存容量Cが第1容量よりも小さいときには、該第1容量よりも大きい第2容量(例えばバッテリ定格容量の80%)に達するまで第1電圧V1に制御した後、図2のフローチャートによる電圧切換制御に復帰する。
また、本車両1は、上記エンジン回転センサ14で検出されたエンジン回転数Neが第1所定回転数ε(以下、「燃料カット可能回転数ε」という)以上の状態で減速状態となったときにエンジンへの燃料供給がカットされ、エンジン回転数Neが第2所定回転数β(以下、「燃料復帰回転数β」という。β<ε)に低下したときにエンジンへの燃料供給が再開されるように構成されている。
以下、本コントロールユニット10による発電電圧制御について図2のフローチャートを用いて詳しく説明する。
まず、ステップS1で、上記各種センサで検出された車速S、アクセル開度A、及びエンジン回転数Neの各種信号を入力すると共に、現在のバッテリ3の残存容量Cを入力し、ステップS2で、上記車速S及びアクセル開度Aに基づいて、車両が減速中か否かを判定する。ここで、車速Sが0(ゼロ)でなく、かつアクセル開度Aが0(ゼロ)のときに減速中と判定される。そして、ステップS2で減速中でなければ(NO)、ステップS3で、発電機4の発電電圧Vaを第2電圧V2に制御し、減速中であれば(YES)、ステップS4で、現在、エンジンの燃料カット中か否かを判定する。そして、燃料カット中でなければ(NO)、前述のステップS3で、発電機4の発電電圧Vaを第2電圧V2に制御し、燃料カット中であれば(YES)、ステップS5で、現在のエンジン回転数Neが後述する発電電圧低下開始回転数γ以下に低下したか否かを判定する。そして、低下開始回転数γ以下に低下していなければ(NO)、ステップS6で、発電電圧Vaを第1電圧V1に制御する。次いで、ステップS7で、現在のエンジン回転数Neが判定回転数α以下に低下したか否かを判定する。ここで、この判定回転数αは、上記燃料カット可能回転数εよりも小さく、かつ上記低下開始回転数γ及び燃料復帰回転数βよりも大きな値であり、予め設定されている。そして、判定回転数α以下に低下していなければ(NO)リターンし、判定回転数α以下に低下したときには(YES)、ステップS8で、現在のバッテリ残存容量Cに基づいて、上記発電電圧Vaを第2電圧V2に向けて低下を開始させる発電電圧低下回転数γ(以下、「低下開始回転数γ」という)と、発電電圧Vaの低下速度kとを設定し、リターンする。
ここで、この低下速度kは、図3のマップに示すように、バッテリ残存容量Cが少ないほど、つまりバッテリ充電状態が良好でないときほど大きな値に設定される。これは、発電電圧Vaの切換の際のバッテリ端子電圧Vbの低下速度をバッテリ残存容量Cにかかわらず一定としようとすると、背景技術で説明した理由により、バッテリ残存容量Cが小さい場合ほど発電電圧Vaを緩やかに低下させる必要があることによる。
また、低下開始回転数γは、図4のマップに示すように、判定回転数αよりも小さく、かつ燃料復帰回転数βよりも大きな値であり、上記低下速度kで発電電圧Vaを第1電圧V1から第2電圧V2にまで低下させる場合に、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数βに低下したときに発電電圧Vaが第2電圧V2に低下することとなるように、バッテリ残存容量Cが多いほど、つまりバッテリ充電状態が良好なほど、燃料復帰回転数βに近い小さな値に設定される。なお、図4の低下開始回転数γのマップは、エンジン回転数Neの減速度が通常の運転状態における平均的な減速度の場合についてのものであり、後述するが、減速度に応じて回転数γを補正するようにしてもよい。
他方、上記ステップS5で、現在のエンジン回転数Neが所定回転数γ以下に低下したと判定されれば(YES)、ステップS9で、発電電圧Vaを第2電圧V2に向けて低下速度kで低下させる。
次に、本実施の形態による作用を説明する。
いま、車両1が減速中で燃料カットが行われており、発電機4の発電電圧Vaが第1電圧V1に制御されているものとする。この場合、本実施の形態によれば、エンジン回転数Neが判定回転数αにまで低下すると、この時点のバッテリ残存容量Cに基づいて、上記発電電圧Vaの低下速度k及び低下開始回転数γが設定される。そして、エンジン回転数Neがこの低下開始回転数γにまで低下すると、発電電圧Vaが、第2電圧V2に向けて低下速度kで低下し始め、エンジン回転数Neの燃料復帰回転数βへの低下とほぼ同時に、第2電圧V2に低下することとなる。
その場合に、本実施の形態によれば、上記低下速度kは図3に示すようにバッテリ残存容量Cが少ないほど小さくされると共に、低下開始回転数γは図4に示すようにバッテリ残存容量Cが少ないほど高くされる。例えば、バッテリ残存容量Cが多い場合(例えば残存容量Cがc1の場合)は、図3、図4に示すように、低下速度kは比較的大きな値k1となり、低下開始回転数γは燃料復帰回転数β近傍の低い値γ1となる。これによれば、図5に符号アで示すように、発電電圧Vaは、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数βに近いところから比較的急激に低下し、エンジン回転数Neの燃料復帰回転数βへの低下とほぼ同時に第2電圧V2にまで低下することとなる。その際、バッテリ端子電圧Vbは、残存容量Cが多いことに起因して発電電圧Vaの低下より遅れて低下するので、上記のように発電電圧Vaを比較的急激に低下させたとしても、符号イで示すように緩やかに低下することとなる。
これに対し、バッテリ残存容量Cが少ない場合(例えば残存容量容量Cがc2の場合)は、低下速度kは比較的小さな値k2となり、低下開始回転数γは燃料復帰回転数βよりもかなり高い値γ2となる。これによれば、図5に符号ウで示すように、発電電圧Vaは、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数βに低下するかなり前の時点から緩やかに低下し、エンジン回転数Neの燃料復帰回転数βへの低下とほぼ同時に第2電圧V2に達することとなる。その際、バッテリ端子電圧Vbは、残存容量Cが少ないことに起因して発電電圧Vaの低下に敏感に反応することとなるが、この発電電圧Vaの低下自体が緩やかに行われるので、符号エで示すように、バッテリ残存容量Cが多い場合とほぼ同程度の傾きで、緩やかに低下することととなる。
以上のように、本実施の形態によれば、発電電圧Vaを、バッテリ3への充電を促進する第1電圧V1と、バッテリ3への充電を抑制する第2電圧V2とに切換制御するものにおいて、第1電圧V1から第2電圧V2への切換に際し、バッテリ端子電圧Vbの低下速度がバッテリ充電状態(バッテリ残存容量C)に拘わらず略一定となるように、バッテリ充電状態(バッテリ残存容量C)に応じた低下速度kで発電電圧Vaを低下させるから、発電電圧切換時におけるヘッドランプの明るさの変化がバッテリ3の充電状態にかかわらず略一定となって乗員の違和感が解消されると共に、発電電圧切換制御による制動エネルギの回生及びエンジンの燃費向上を達成することができる。
また、発電電圧Vaをバッテリ3の残存容量Cに応じた低下速度kで第1電圧V1から第2電圧V2に低下させるに際し、該発電電圧Vaが燃料復帰回転数βの近傍で第2電圧V2まで低下するように発電電圧低下開始回転数γが設定されるから、ヘッドランプの明るさの変化による乗員の違和感を防止しつつ、エンストの発生を防止することができると共に、エンジン回転数Neがほぼ燃料復帰回転数Neに低下するまで第1電圧V1でバッテリ3の充電を行うことができるようになって、一層、制動エネルギの回生及び燃費向上を効果的に達成することができる。
なお、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数βに低下した時点でちょうど発電電圧Vaが第2電圧V2に低下するのが最も好ましいが、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数βに低下した時点の少し前または少し後に発電電圧Vaが第2電圧V2に低下したとしても、前述した効果を達成可能である。
また、具体的には、バッテリ3の残存容量Cが少ないときは、多いときに比べ、発電電圧Vaの低下速度kを小さくする、すなわち発電電圧Vaを緩やかに低下させるので、バッテリ3の残存容量Cが少ない場合でもバッテリ端子電圧Vbの低下速度が緩やかとなり、この結果、バッテリ3の残存容量Cの多少にかかわらずバッテリ端子電圧Vbの低下速度が略一定となるものである。
なお、上記実施の形態においては、発電電圧Vaの低下開始回転数γ及び低下速度kを設定する場合に、判定回転数α以下に低下した時点のバッテリ充電状態(バッテリ残存容量C)に基づいて設定するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、燃料カットが開始されてからエンジン回転数Neが上記判定回転数αに低下するまでの間のいずれかのタイミングで検出されたバッテリ3の充電状態に基づいて設定するようにしてもよい。なお、上記判定回転数αに低下した時点のバッテリ充電状態(バッテリ残存容量C)に基づくのが最新の充電状態に基づくこととなり、ベストである。
また、上記実施の形態においては、バッテリ3の初期充電状態を検出する場合に、エンジン始動時に電流センサ11で検出される充放電電流から検出するようにしたが、エンジン始動時におけるバッテリ3の端子電圧Vbから判定するようにしてもよい。
ところで、エンジン回転数Neが上記低下開始回転数γから燃料復帰回転数βに低下するまでの時間は、車両の運転状態、例えばエンジン回転数Neの減速度に左右される。したがって、図6に示すように、上記低下開始回転数γのマップ(図4)を例えば減速度が中程度の場合を基準として設定すると、減速度が大きい場合には、発電電圧Vaは符号カで示すように第2電圧V2まで低下するのに対し、エンジン回転数Neはそれよりも早く燃料復帰回転数βに低下することとなり、他方、減速度が小さい場合には、発電電圧Vaは符号カで示すように第2電圧V2まで低下するのに対し、エンジン回転数Neはそれよりも遅く燃料復帰回転数βに低下することとなる。つまり、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数βに低下する時期と、発電電圧Vaが第2電圧V1に低下する時期とに差が生じ、前述した制動エネルギの回生及びエンジンの燃費向上が減少してしまう。
そこで、例えば、減速度が小さい場合は、減速度が中程度の場合よりも低下開始回転数γを低い値γsに補正し、減速度が大きい場合は、減速度が中程度の場合よりも低下開始回転数γを大きい値γlに補正するのである。これによれば、減速度が小さい場合は、エンジン回転数Neが回転数γsに低下したときに発電電圧Vaが符号キで示すように低下し始め、減速度が大きい場合は、エンジン回転数Neが回転数γlに低下したときに発電電圧Vaが符号クで示すように低下し始めることとなり、いずれの場合も、エンジン回転数Neが燃料復帰回転数βに低下する時期と、発電電圧Vaが第2電圧V1に低下する時期とが精度よく一致するようになって、制動エネルギの回生及びエンジンの燃費向上を効果的に達成することができるようになる。
すなわち、低下開始回転数γを設定するときに、減速度が小さいときは、大きいときに比べ、低下開始回転数γを低くすれば、第1電圧V1から第2電圧V2への切換に際し、発電電圧Vaを燃料復帰回転数βの近傍で精度よく第2電圧V2まで低下させることができるようになり、この結果、より一層効果的に制動エネルギの回生及び燃費向上を達成することができるものである。
本発明は、車両用発電機の制御装置に広く適用することができる。
1 車両
2 車両用電気負荷
3 バッテリ
4 発電機
10 コントロールユニット(運転状態検出手段、発電電圧制御手段、充電状態検出手段、減速状態検出手段、低下開始回転数設定手段、減速度検出手段)
11 電流センサ
12 車速センサ(運転状態検出手段)
13 アクセル開度センサ(運転状態検出手段)
14 エンジン回転センサ(運転状態検出手段、エンジン回転数検出手段)
α 判定回転数
β 燃料復帰回転数(第2所定回転数)
γ 発電電圧低下開始回転数
ε 燃料カット可能回転数(第1所定回転数)
2 車両用電気負荷
3 バッテリ
4 発電機
10 コントロールユニット(運転状態検出手段、発電電圧制御手段、充電状態検出手段、減速状態検出手段、低下開始回転数設定手段、減速度検出手段)
11 電流センサ
12 車速センサ(運転状態検出手段)
13 アクセル開度センサ(運転状態検出手段)
14 エンジン回転センサ(運転状態検出手段、エンジン回転数検出手段)
α 判定回転数
β 燃料復帰回転数(第2所定回転数)
γ 発電電圧低下開始回転数
ε 燃料カット可能回転数(第1所定回転数)
Claims (4)
- ヘッドランプを含む車両用電気負荷に電力を供給するバッテリと、エンジンにより駆動されて上記電気負荷及びバッテリに電力を供給する発電機と、車両の運転状態を検出する運転状態検出手段と、該運転状態検出手段で検出された車両の運転状態に応じて、上記発電機の発電電圧を、バッテリへの充電を促進する第1電圧と、バッテリへの充電を抑制する第2電圧とに切換制御すると共に、上記第1電圧から第2電圧への切換に際し、徐々に発電電圧を低下させる発電電圧制御手段とが備えられた車両用発電機の制御装置であって、上記バッテリの充電状態を検出する充電状態検出手段が備えられており、上記発電電圧制御手段は、第1電圧から第2電圧への切換に際し、上記充電状態検出手段で検出されたバッテリ充電状態に拘わらずバッテリ端子電圧の低下速度が略一定となるように、発電電圧を上記バッテリ充電状態に応じた低下速度で低下させることを特徴とする車両用発電機の制御装置。
- 運転状態検出手段として、エンジン回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、車両が減速状態か否かを検出する減速状態検出手段とが備えられていると共に、上記減速状態検出手段で車両が減速状態にあることが検出されている状態において、エンジン回転数検出手段で検出されたエンジン回転数が第1所定回転数以上であるときはエンジンへの燃料供給をカットし、この燃料供給のカットの後、上記エンジン回転数が第1所定回転数よりも低い第2所定回転数に低下したときにエンジンへの燃料供給を再開する燃料供給制御手段が備えられており、発電電圧制御手段は、減速状態検出手段で車両の減速が検出されたときは、発電機の発電電圧を第1電圧に制御するように構成されていると共に、該発電電圧制御手段で発電電圧が第1電圧に制御された後、該発電電圧制御手段が発電電圧をバッテリの充電状態に応じた低下速度で第1電圧から第2電圧に低下させるに際し、発電電圧が第2所定回転数の近傍で上記第2電圧まで低下するように発電電圧低下開始回転数を設定する低下開始回転数設定手段が備えられ、かつ、該低下開始回転数設定手段は、エンジン回転数が該設定手段により設定される低下開始回転数に低下する前の所定の時点で該低下開始回転数を設定し、発電電圧制御手段は、エンジン回転数が上記低下開始回転数に低下したときに、上記低下速度で発電電圧の低下を開始することを特徴とする請求項1に記載の車両用発電機の制御装置。
- 減速状態におけるエンジン回転数の減速度を検出する減速度検出手段が備えられており、低下開始回転数設定手段は、発電電圧低下開始回転数を設定するときに、上記減速度検出手段で検出された減速度が小さいときは、大きいときに比べ、該低下開始回転数を低く設定することを特徴とする請求項2に記載の車両用発電機の制御装置。
- 充電状態検出手段は、バッテリの充電状態としてバッテリの残存容量を検出し、発電電圧制御手段は、第1電圧から第2電圧への切換に際し、充電状態検出手段で検出されたバッテリの残存容量が少ないときは、多いときに比べ、発電電圧の低下速度を小さくすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両用発電機の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004263768A JP2006081331A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 車両用発電機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004263768A JP2006081331A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 車両用発電機の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006081331A true JP2006081331A (ja) | 2006-03-23 |
Family
ID=36160325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004263768A Pending JP2006081331A (ja) | 2004-09-10 | 2004-09-10 | 車両用発電機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006081331A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008255913A (ja) * | 2007-04-06 | 2008-10-23 | Nissan Motor Co Ltd | 車両の発電制御装置 |
JP2010114999A (ja) * | 2008-11-06 | 2010-05-20 | Mazda Motor Corp | 車両用発電機の電圧制御装置 |
JP2013193618A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Toyota Motor Corp | 車両用制御装置、及び発電制御方法 |
-
2004
- 2004-09-10 JP JP2004263768A patent/JP2006081331A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008255913A (ja) * | 2007-04-06 | 2008-10-23 | Nissan Motor Co Ltd | 車両の発電制御装置 |
JP2010114999A (ja) * | 2008-11-06 | 2010-05-20 | Mazda Motor Corp | 車両用発電機の電圧制御装置 |
JP2013193618A (ja) * | 2012-03-21 | 2013-09-30 | Toyota Motor Corp | 車両用制御装置、及び発電制御方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6111536B2 (ja) | 車両用電源制御方法及び装置 | |
US20180233943A1 (en) | Power supply system for vehicle | |
JP2009173147A (ja) | 車両電気系システム制御装置および制御方法 | |
WO2016125852A1 (ja) | 自動車用電源装置及び自動車用電源装置の制御方法 | |
JP2007237856A (ja) | 車両用電源システム | |
JP6481765B2 (ja) | 車両用電源制御方法、車両用電源制御装置 | |
JP2004260903A (ja) | 車載電源システム | |
JP2008289303A (ja) | 電力制御装置 | |
JP2003061400A (ja) | 車両用発電機の制御装置 | |
JP2010063330A (ja) | 車両用電源装置 | |
JP4725016B2 (ja) | 駆動電圧供給装置および駆動電圧の供給をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体 | |
JP2012070581A (ja) | 車両用電源装置 | |
JP2009253993A (ja) | 車両の電力制御装置 | |
JP2008255913A (ja) | 車両の発電制御装置 | |
JP5915390B2 (ja) | 車両用電源制御方法及び装置 | |
JP3870903B2 (ja) | 車両用電源制御装置 | |
JP2009234532A (ja) | 車両用発電制御装置 | |
JP2010028965A (ja) | 車両用発電機の電圧制御装置 | |
JP2004312926A (ja) | 車両の制御装置および制御方法 | |
JP2010120515A (ja) | 車両用電源装置 | |
KR101294491B1 (ko) | 전압 변환 장치를 이용한 알터네이터 발전 제어 시스템 | |
JP2006081331A (ja) | 車両用発電機の制御装置 | |
JP3797242B2 (ja) | 車両の発電制御装置 | |
JP2006335179A (ja) | 負荷制御システム | |
JP2010264818A (ja) | 電源制御装置、及び当該装置で用いられる方法 |