JP5482747B2 - 誘電体磁器組成物およびセラミック電子部品 - Google Patents
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一般式ABO3(AはBa、CaおよびSrから選ばれる少なくとも1つであり、BはTiおよびZrから選ばれる少なくとも1つである)で表されるペロブスカイト型結晶構造を有する化合物を、主成分として含有し、
前記化合物100モルに対して、副成分として
RAの酸化物(RAは、Dy、GdおよびTbからなる群から選ばれる少なくとも1つである)を、RA2O3換算で、0.6〜2.5モル、
RBの酸化物(RBは、HoおよびYからなる群から選ばれる少なくとも1つである)を、RB2O3換算で、0.2〜1.0モル、
RCの酸化物(RCは、YbおよびLuからなる群から選ばれる少なくとも1つである)を、RC2O3換算で、0.1〜1.0モル、
Mgの酸化物を、Mg換算で、0.8〜2.0モル、
Siを含む化合物を、Si換算で、1.2〜3.0モル、含有し、
前記化合物100モルに対する前記RAの酸化物の含有量、前記RBの酸化物の含有量および前記RCの酸化物の含有量を、それぞれ、α、βおよびγとすると、1.2≦α/β≦5.0、0.5≦β/γ≦10.0である関係を満足することを特徴とする。
図1に示すように、積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサ1は、誘電体層2と、内部電極層3と、が交互に積層された構成のコンデンサ素子本体10を有する。内部電極層3は、各端面がコンデンサ素子本体10の対向する2端部の表面に交互に露出するように積層してある。一対の外部電極4は、コンデンサ素子本体10の両端部に形成され、交互に配置された内部電極層3の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成する。
誘電体層2は、本実施形態に係る誘電体磁器組成物から構成されている。本実施形態に係る誘電体磁器組成物は、主成分として、一般式ABO3(AはBa、CaおよびSrから選ばれる少なくとも1つであり、BはTiおよびZrから選ばれる少なくとも1つである)で表される化合物を有している。また、該誘電体磁器組成物は、主成分がABO3である誘電体粒子を有している。
内部電極層3に含有される導電材は特に限定されないが、誘電体層2を構成する材料が耐還元性を有するため、比較的安価な卑金属を用いることができる。導電材として用いる卑金属としては、NiまたはNi合金が好ましい。Ni合金としては、Mn,Cr,CoおよびAlから選択される1種以上の元素とNiとの合金が好ましく、合金中のNi含有量は95重量%以上であることが好ましい。なお、NiまたはNi合金中には、P等の各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれていてもよい。内部電極層3の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、0.1〜3μm、特に0.2〜2.0μm程度であることが好ましい。
外部電極4に含有される導電材は特に限定されないが、本実施形態では安価なNi,Cuや、これらの合金を用いることができる。外部電極4の厚さは用途等に応じて適宜決定すればよいが、通常、10〜50μm程度であることが好ましい。
本実施形態の積層セラミックコンデンサ1は、従来の積層セラミックコンデンサと同様に、ペーストを用いた通常の印刷法やシート法によりグリーンチップを作製し、これを焼成した後、外部電極を印刷または転写して焼成することにより製造される。以下、製造方法について具体的に説明する。
まず、ABO3の原料粉体としてBaTiO3 粉末を、RAの酸化物の原料としてDy2O3粉末を、RBの酸化物の原料としてHo2O3粉末を、RCの酸化物の原料としてYb2O3粉末を、それぞれ準備した。また、Mgの酸化物の原料としてMgCO3粉末 、Mnの酸化物の原料としてMnO粉末、Vの酸化物の原料としてV2O5粉末、焼結助剤としてSiO2 粉末を、それぞれ準備した。
比誘電率εは、コンデンサ試料に対し、基準温度25℃において、デジタルLCRメータ(YHP社製4274A)にて、周波数1kHz,入力信号レベル(測定電圧)1.0Vrmsの条件下で測定された静電容量から算出した(単位なし)。比誘電率は高いほうが好ましく、本実施例では1500以上を良好とした。結果を表1に示す。
コンデンサ試料に対し、絶縁抵抗計(アドバンテスト社製R8340A)を用いて、20℃において10V/μmの直流電圧を、コンデンサ試料に1分間印加した後の絶縁抵抗IRを測定した。CR積は、上記にて測定した静電容量C(単位はμF)と、絶縁抵抗IR(単位はMΩ)との積を求めることにより測定した。本実施例では500以上を良好とした。結果を表1に示す。
コンデンサ試料に対し、−55〜125℃における静電容量を測定し、静電容量の変化率ΔCを算出し、EIA規格のX7R特性を満足するか否かについて評価した。すなわち、上記温度域における変化率ΔCが、±15%以内であるか否かを評価した。結果を表1に示す。
コンデンサ試料に対し、195℃にて、48V/μmの電界下で直流電圧の印加状態に保持し、寿命時間を測定することにより、高温負荷寿命を評価した。本実施例においては、印加開始から絶縁抵抗が一桁落ちるまでの時間を寿命と定義した。また、本実施例では、上記の評価を20個のコンデンサ試料について行い、その平均値を高温負荷寿命とした。本実施例では3時間以上を良好とした。結果を表1に示す。
各成分の含有量を表2に示す量とした以外は、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサの試料を作製し、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表2に示す。なお、試料番号47については、RAの酸化物の原料として、Tb4O7粉末、RBの酸化物の原料として、Y2O3粉末を準備した。試料番号48については、RBの酸化物の原料として、Y2O3粉末を準備した。
Vの酸化物およびMnの酸化物の含有量を変化させた以外は、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサの試料を作製し、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表3に示す。
試料番号2、47および48の誘電体層の厚み(層間厚み)を、表4に示す厚みとした以外は、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサの試料を作製し、実施例1と同様の特性評価を行った。結果を表4に示す。
2… 誘電体層
3… 内部電極層
4… 外部電極
10… コンデンサ素子本体
Claims (6)
- 一般式ABO3(AはBa、CaおよびSrから選ばれる少なくとも1つであり、BはTiおよびZrから選ばれる少なくとも1つである)で表されるペロブスカイト型結晶構造を有する化合物を、主成分として含有し、
前記化合物100モルに対して、副成分として
RAの酸化物(RAは、DyおよびGdからなる群から選ばれる少なくとも1つである)を、RA2O3換算で、0.6〜2.5モル、
RBの酸化物(RBは、HoおよびYからなる群から選ばれる少なくとも1つである)を、RB2O3換算で、0.2〜1.0モル、
RCの酸化物(RCは、YbおよびLuからなる群から選ばれる少なくとも1つである)を、RC2O3換算で、0.1〜1.0モル、
Mgの酸化物を、Mg換算で、0.8〜2.0モル、
Siを含む化合物を、Si換算で、1.2〜3.0モル、含有し、
前記化合物100モルに対する前記RAの酸化物の含有量、前記RBの酸化物の含有量および前記RCの酸化物の含有量を、それぞれ、α、βおよびγとすると、1.2≦α/β≦5.0、0.5≦β/γ<1.0である関係を満足することを特徴とする誘電体磁器組成物。 - 副成分として、さらにV、MoおよびWからなる群から選ばれる少なくとも1つの酸化物を、V、MoおよびW換算で、0.03〜0.12モル含有する請求項1に記載の誘電体磁器組成物。
- 副成分として、さらにMnおよび/またはCrの酸化物を、MnおよびCr換算で、0.10〜0.2モル含有する請求項1または2に記載の誘電体磁器組成物。
- 前記ABO3がBaTiO3である請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体磁器組成物。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の誘電体磁器組成物から構成される誘電体層と、電極とを有するセラミック電子部品。
- 前記誘電体層の厚みが5.0μm以下である請求項5に記載のセラミック電子部品。
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