JP5261945B2 - 電界効果半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Description
ノーマリオフ特性を有するHEMTを得るための別な方法として、電子走行層の上面及び電子供給層に傾斜部分を設け、傾斜部分よりも高い部分にソース電極を配置し、傾斜部分よりも低い部分にドレイン電極を配置し、傾斜部分の上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を配置することが特開2006−100820号公報(特許文献3)に開示されている。しかし、単に電子走行層の上面及び電子供給層に傾斜部分を設け、この傾斜部分の上にゲート絶縁膜を介してゲート電極を配置しても、ノーマリオフ特性を確実に得ることが困難である。
上記課題を解決するための本願請求項1の発明は、2次元キャリアガス層を電流通路として使用するノーマリオフ型の電界効果半導体装置であって、
一方及び他方の主面を有し、前記一方の主面が、平坦面から成る第1の部分(21)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(22)と、前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)との間に位置し且つ前記第1の部分(21)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも2つの段差部を含んでいる中間部分(20又は20a又は20b又は20´)とを備えている第1の半導体層(3又は3a又は3b又は3h)と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料から成り且つ前記第1の半導体層の前記一方の主面上に配置され、前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記段差部を前記第1及び第2の部分(21,22)よりも薄い厚みを有して覆っている第2の半導体層(4又は4a又は4b又は4c又は4i)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第2の部分(22)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路を制御するために前記第1の半導体層の前記段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上に配置されたゲート手段(7)と
を備え、ノーマリ状態において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路がオフ状態になるように前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記中間部分は、前記第1の部分と前記第2の部分との間に形成された少なくとも1つの溝を備えており、
前記溝は、平坦な底面(25)と、前記底面(25)から前記第1の部分(21)の方向に立ち上がっている第1の段差部(23,23a、23b)と、前記底面(25)から前記第2の部分(22)の方向に立ち上がっている第2の段差部(24、24a、24b)とを備えていることを特徴とする電界効果半導体装置に係わるものである。
一方及び他方の主面を有し、前記一方の主面が、平坦面から成る第1の部分(21)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(22)と、前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)との間に位置し且つ前記第1の部分(21)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも2つの段差部を含んでいる中間部分とを備えている第1の半導体層(3d)と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料から成り且つ前記第1の半導体層の前記一方の主面上に配置され、前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記段差部を前記第1及び第2の部分(21,22)よりも薄い厚みを有して覆っている第2の半導体層(4e)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第2の部分(22)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路を制御するために前記第1の半導体層の前記段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上に配置されたゲート手段(7)と
を備え、ノーマリ状態において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路がオフ状態になるように前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記中間部分は、前記第1の部分と前記第2の部分との間に形成された少なくとも1つのV字状溝(20d)を備えていることができる。
また、請求項3に示すように、2次元キャリアガス層を電流通路として使用するノーマリオフ型の電界効果半導体装置において、
一方及び他方の主面を有し、前記一方の主面が、平坦面から成る第1の部分(21)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(22)と、前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)との間に位置し且つ前記第1の部分(21)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも1つの段差部を含んでいる中間部分(20又は20a又は20b又は20c又は20d又は20e又は20f又は20g又は20´)とを備えている第1の半導体層(3又は3a又は3b又は3c又は3d又は3e又は3f又は3g又は3h)と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料から成り且つ前記第1の半導体層の前記一方の主面上に配置され、前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記段差部を前記第1及び第2の部分(21,22)よりも薄い厚みを有して覆っている第2の半導体層(4又は4a又は4b又は4c又は4d又は4e又は4f又は4g又は4h又は4i)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第2の部分(22)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路を制御するために前記第1の半導体層の前記段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上に配置されたゲート手段(7)と
を備え、ノーマリ状態において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路がオフ状態になるように前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層が形成され、
更に、前記第1の半導体層を支持する基板を有し、前記基板の主面は前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)と前記中間部分とに対応する凹凸を有し、
前記第1の半導体層は前記基板の上にエピタキシャル成長された層であることが望ましい。
また、請求項4に示すように、前記ゲート手段は、前記第2の半導体層の上に配置されたショットキーバリア電極であることが望ましい。
また、請求項5に示すように、前記ゲート手段を、前記第2の半導体層の上に配置されたゲート絶縁膜と該ゲート絶縁膜の上に配置されたゲート電極とで構成することができる。
また、請求項6に示すように、2次元キャリアガス層を電流通路として使用するノーマリオフ型の電界効果半導体装置において、
一方及び他方の主面を有し、前記一方の主面が、平坦面から成る第1の部分(21)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(22)と、前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)との間に位置し且つ少なくとも1つの溝を備え且つ前記第1の部分(21)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも2つの段差部を有している中間部分(20又は20a又は20b又は20c又は20d又は20´)とを備えている第1の半導体層(3又は3a又は3b又は3c又は3d又は3e又は3h)と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料から成り且つ前記第1の半導体層の前記一方の主面上を覆っている第2の半導体層(4又は4a又は4b又は4c又は4d又は4e又は4f又は4i)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第2の部分(22)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路を制御するために前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1及び第2の段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上に配置されたゲート手段(7)と
を備え、ノーマリ状態において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路がオフ状態になるように前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層が形成されているものとすることができる。
また、請求項7に示すように、2次元キャリアガス層を電流通路として使用するノーマリオフ型の電界効果半導体装置の製造方法において、
一方及び他方の主面を有する基板を用意し、該基板の前記一方の主面に、平坦面から成る第1の部分(11)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(12)と、前記第1の部分(11)と前記第2の部分(12)との間に位置し且つ前記第1の部分(11)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも1つの段差部を含んでいる中間部分(10又は10b又は10c又は10d又は10e又は10f又は10g又は10´)とを形成する工程と、
前記基板の前記一方の主面上に半導体材料をエピタキシャル成長させて前記基板の前記一方の主面の前記第1及び第2の部分(11,12)と前記中間部分に対応する第1及び第2の部分(21,22)と中間部分(20又は20a又は20b又は20c又は20d又は20e又は20f又は20g又は20´)とを有する第1の半導体層(3又は3a又は3b又は3c又は3d又は3e又は3f又は3g又は3h)を形成する工程と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料を前記第1の半導体層の上にエピタキシャル成長させて第2の半導体層(4又は4a又は4b又は4c又は4d又は4e又は4f又は4g又は4h又は4i)を形成する工程と、
前記第1の半導体層の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)を形成する工程と、
前記第1の半導体層の前記第3の部分(24)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)を形成する工程と、
前記第1の半導体層の前記中間部分の段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上にゲート手段(7)を形成する工程と
を備えていることが望ましい。
また、請求項3、7に示すように、基板に段差部を設け、この上に第1の半導体層及び第2の半導体層をエピタキシャル成長法で形成すると、第1の半導体層及び第2の半導体層をエッチング等の加工工程を伴わないで段差部を有する第1の半導体層を得ることができ、結晶劣化の少ない第1の半導体層及び第2の半導体層を有する電界効果半導体装置を提供することができる。第1の半導体層及び第2の半導体層の結晶性が良くなると、第1の半導体層と第2の半導体層との界面近傍に2DEG層を比較的良好に発生させることができ、電界効果半導体装置のオン電圧の上昇を抑制できる。
また、エピタキシャル成長法で第2の半導体層を形成すると、第1の半導体層の段差部の上に薄い第2の半導体層を容易に形成することができる。
また、請求項1、2、6の発明によれば、ソース電極とドレイン電極との間に複数の段差部が配置され、この複数の段差部に対応してゲート手段が形成されているので、ゲート手段に対向する第1及び第2の半導体層の部分の幅が広くなり、電界効果半導体装置のオフ時におけるソース電極とドレイン電極との間のリーク電流が抑制され、ソース電極とドレイン電極との間の耐圧が高くなる。また、ゲート手段に対向する第1及び第2の半導体層の部分の幅が広くなると、電界効果半導体装置の製造上の特性のバラツキに基づき電界効果半導体装置のオフ時にゲート手段に対向する第1及び第2の半導体層の部分の少なくとも一部に仮に電流通路を形成できるレベルの2次元キャリアガスが生じても、残部が2次元キャリアガスが無い状態又は電流通路を形成できないレベルのキャリアガス状態であれば、電界効果半導体装置がオフ状態になる。従って、電界効果半導体装置のノーマリオフ特性を確実に得ることができる。
図3から明らかように一方の主面8の第1及び第2の部分11、12と溝10とは、基板1の一方の辺から対となる他方の辺に至るように帯状に形成されている。基板1の一方の主面8の第1及び第2の部分11,12と溝10の底面15との高低差即ち溝10の深さ及び第1及び第2の段差部13,14の傾斜角度は、HEMTのノーマリオフを可能にする本発明に従う電子走行層3と電子供給層4が得られるように決定される。なお、図2から明らかなように、第1及び第2の段差部13,14の対向間隔は第1及び第2の部分11、12から底面15に向って徐々に狭くなっている。また、図1〜図6では、基板1の平面の寸法とバッファ層2、電子走行層3及び電子供給層4の平面の寸法とが一致しているが、基板1の平面をバッファ層2、電子走行層3及び電子供給層4よりも大きくすることができる。また、基板1とバッファ層2の平面を同一寸法とし、電子走行層3及び電子供給層4の平面を基板1とバッファ層2よりも小さくすることもできる。
バッファ層2の表面は基板1の一方の主面8の溝10に対応した溝16を有している。この実施例では基板1の一方の主面8に溝10を形成したが、この代わりに基板1の一方の主面8に溝10を形成しないで、バッファ層2を形成した後にバッファ層2の主面(上面)にエッチング等によって図2の溝16と同様な溝を形成することもできる。
図4から明らかなように電子走行層3は平面的に見て四角形に形成され、一方の主面18の第1及び第2の部分21、22と中間部分としての溝20は四角形の一方の辺から対となる他方の辺に至るように帯状に形成されている。また、図5から明らかなように電子走行層3の一方の主面18の第1及び第2の部分21,22と底面25との高低差H1即ち溝20の深さと、底面25に対する第1及び第2の段差部23、24の角度θ(傾斜角度)はHEMTのノーマリ状態において図2で点線で示す2DEG層17から成る電流通路の分断が生じるように決定される。即ち、電子供給層(第2の半導体層)4の形成後におけるHEMTのノーマリ状態において第1及び第2の段差部23、24の近傍に2DEG層が生じないように、又は電流通路として機能するレベルの2DEG層が生じないように溝20が形成される。なお、電子走行層3の溝20は基板1の溝10及びバッファ層2の溝16に対応して得られるので、溝20を形成するために電子走行層3をエッチングする工程は不要である。
AlxGa1-XN,
ここで、xは0<x<1を満足する数値であり、好ましくは0.2〜0.4であり、より好ましくは0.3である。
この実施例1の電子供給層4はn型不純物アンドープのAlxGa1-xNから成るが、このアンドープのAlxGa1-xNから成る電子供給層4の代わりにn型(第1導電型)の不純物を添加したAlxGa1-xNから成る電子供給層を設けることもできる。
電子走行層3の一方の主面18に対して平行(横)方向の成長レートが垂直(縦)方向の成長レートよりも小さくなるように半導体材料(AlGaN)を電子走行層3の一方の主面18上にエピタキシャル成長させることによって電子供給層4が形成されている。このため、図6に示すように、電子供給層4の一方の主面29の第1及び第2の部分31、32と溝30の底面35における厚みW1は、電子供給層4の一方の主面29の第1及び第2の段差部33、34における厚みW2よりも大きい。
電子供給層4の一方の主面29の第1及び第2の部分31、32と溝30の底面35における厚みW1は、電子走行層3と電子供給層4との間のヘテロ接合に基づいてノーマリ状態において周知の2DEG層17が生じるように決定されており、電子走行層3よりも薄い例えば5〜50nm、より好ましくは5〜20nmである。また、電子供給層4の一方の主面29の第1及び第2の段差部33,34における厚みW2は、ノーマリ状態において電子走行層3の第1及び第2の段差部23,24と電子供給層4とのヘテロ接合界面に2DEG層17が生じないように、又は電流通路を形成できる程度にキャリア(電子)が生じないように決定され、好ましくは1〜20nm、より好ましくは2〜10nmである。電子供給層4の第1及び第2の部分31、32、並びに底面35における厚みW1は、2DEG層17を良好に形成するためには厚いほど良く、電子供給層4の垂直(縦)方向の抵抗を低減するためには薄いほど良い。なお、ここでいう電子供給層4の厚みは電子走行層3の一方の主面18に対して垂直な方向の厚みを指すものとする。
図1及び図2のHEMTは、ソース電極5とドレイン電極6とゲート電極7とをそれぞれ1個のみ有しているが、1つの半導体チップにこれ等を複数個設けることもできる。この場合には、基板1、電子走行層3、電子供給層4に溝10,20、30に相当するものを複数個設ける。
しかる後、ソース電極5及びドレイン電極6を例えば蒸着で形成し、更に、ゲート電極7を例えば蒸着で形成してHEMTを完成させる。
(1)電子走行層3の一方の主面18の第1及び第2の段差部23、24が傾斜面であり、且つこれらの上の電子供給層4が第1及び第2の部分21,22と溝20の底面25の上の電子供給層4よりも薄く形成されている。このため、第1及び第2の段差部23、25の上の電子供給層4におけるピエゾ分極と自発分極のいずれか一方又は両方が第1及び第2の部分21,22、並びに溝20の底面25の上の電子供給層4よりも弱くなる。このため、ノーマリ状態において第1及び第2の段差部23、25に電流通路として機能する2次元電子ガス即ち2DEGが発生することを確実に防ぐことができ、ノーマリオフ特性を有するHEMTが容易且つ確実に得られる。
(2)溝10を設けた基板1の上にバッファ層2と電子走行層3と電子供給層4とを順次にエピタキシャル成長法で形成することによって、溝20を有する電子走行層3と溝30を有する電子供給層4を得るので、電子走行層3及び電子供給層4のエッチング工程を伴わないで溝20,30を容易に得ることができる。
(3)もし、電子走行層3にエッチング工程で溝を形成する、又は電子供給層4にエッチング工程で溝を形成すると、エッチングに基づいて電子走行層3及び電子供給層4の結晶が劣化する。これに対し、本実施例では電子走行層3及び電子供給層4をエッチングしないので、結晶の劣化が少ない。これにより、電子走行層3と電子供給層4との界面近傍に2DEG層を比較的良好に発生させることができ、HEMTのオン電圧の上昇を抑制できる。
(4)電子供給層4の一方の主面29の第1及び第2の段差部33,34における厚みW2を、電子供給層4を形成する材料(AlGaN)の傾斜面における成長レートを平坦面よりも遅くする方法、即ち横方向成長レートを縦方向成長レートよりも遅くする方法を採用して第1及び第2の部分31,32, 並びに溝30の底面35の厚みW1よりも薄くしているので、電子供給層4の薄い部分を容易に形成することができる。
(5)HEMTのノーマリオフ特性及び閾値電圧を電子走行層3の一方の主面18の第1及び第2の段差部23,24の傾斜角度とこの上の電子供給層4の厚みで制御できるので、HEMTの所望特性をバラツキの少ない状態で容易に得ることができる。
(6)ゲート電極7が電子供給層4の溝30の全体を含むように形成されているので、ゲート電極7を容易に形成することができる。
(7)オフ状態において、ソース電極5とドレイン電極6との間の2DEG層17が、電子走行層3の一方の主面18の第1及び第2の段差部23,24に対応する2つの箇所で分断されているので、製造上のバラツキ等で2つの箇所の内の一方が非分断であっても残りの他方が分断状態であればソース電極5とドレイン電極6との間の電流通路がオフ状態に保たれる。従って、信頼性の高いノーマリオフ型HEMTを提供することができる。また、第1及び第2の段差部23,24があると、ゲート電極7によって制御される部分即ち第1及び第2の段差部23、24の電流通路方向の幅(傾斜面の長さ)を従来よりも増大させることが可能になり、リーク電流の低減、耐圧の向上を図ることができる。
なお、図7の基板1aの代わりに電子走行層3aの溝20aに対応する溝を有する基板を図2と同様に設け、この基板上にバッファ層2a、電子走行層3a及び電子供給層4aをエピタキシャル成長させ、図2と同様に基板の溝に対応するように溝20a,30aを形成することもできる。
なお、図8の基板1aの代わりに電子走行層3bの溝20bに対応する溝を有する基板を図2と同様に設け、この基板上にバッファ層2a、電子走行層3b及び電子供給層4bをエピタキシャル成長させ、図2と同様に基板の溝に対応するように溝20b,30bを形成することもできる。
なお、図7〜図8の実施例2〜3、後述する図11〜図17の実施例6〜12においても、図9のn型不純物注入領域41、42と同様なものを設けることができる。
なお、図7〜図8の実施例2〜3、後述する図11〜図17の実施例6〜12においても、図10のスペーサー層50とコンタクト層51,52との一方又は両方に相当するものを設けることができる。
電子走行層3cの上にエピタキシャル成長法で形成された電子供給層4dの突起30cは対の壁面即ち第1及び第2の段差部33c、34cと頂面35´とを有する。頂面35´は第1及び第2の部分31,32よりも高い位置において水平方向に延びている平坦面である。第1の段差部33cは第1の部分31から頂面35´に向って所定の角度を有して立ち上がっている。第2の段差部34cは第2の部分32から頂面35´に向って所定の角度を有して立ち上がっている。電子供給層4dの第1及び第2の段差部33c、34cにおける厚みは第1及び第2の部分31,32、並びに頂面35´における電子供給層4dの厚みよりも薄い。第1及び第2の段差部33c、34cにおける電子供給層4dの厚みと第1及び第2の部分31,32、並びに頂面35´とにおける電子供給層4dの厚みとの相違は実施例1と同様に横方向成長レートが縦方向成長レートよりも遅いことによって生じている。ゲート電極7は電子供給層4dの突起30cの上に形成されている。
図11の実施例6の電子供給層4dの第1及び第2の段差部33c、34cは図2の電子供給層4の第1及び第2の段差部33、34と同様に機能する。従って、図11の実施例6のHEMTによっても図2の実施例1のHEMTと同様な効果を得ることができる。
なお、図7〜図11の実施例2〜6、後述する図13〜図17の実施例8〜12のHEMTにも図12の実施例7の絶縁膜60と同様なものを設けることができる。
図15の電子供給層4gは図2の実施例1と同様に横方向成長レートが縦方向成長レートよりも遅くなるように形成されているので、図15の電子供給層4gの段差部33における厚みは電子供給層4gの第1及び第2の部分31,32よりも薄い。従って、図15の段差部23,33は、図2で同一の参照符号で示す第1の段差部と同様に機能し、図15の実施例10に従うHEMTによっても図2の実施例1に従うHEMTと同様な効果を得ることができる。
図16の電子供給層4hは図2の実施例1と同様に横方向成長レートが縦方向成長レートよりも遅くなるように形成されているので、図16の電子供給層4hの段差部33´における厚みは電子供給層4hの第1及び第2の部分31,32における厚みよりも薄い。従って、図16の段差部23´,33´は、図2及び図15の第1の段差部23,33と同様に機能し、図16の実施例11に従うHEMTによっても図2及び図15の実施例1、10に従うHEMTと同様な効果を得ることができる。
(1)各層3,3a〜3h、4,4a〜4iを、GaN、AlGaN以外のInGaN、AllnGaN、AlN、InAlN、AlP、GaP、AllnP、GalnP、AlGaP、AlGaAs、GaAs、AlAs、InAs、InP,InN、GaAsP等の別の3−5族化合物半導体、又はZnO等の2−6族化合物半導体、又は更に別の化合物半導体で形成することができる。
(2)基板1をシリコン以外のSiC、サファイア、GaN、AlN、セラミックス等の半導体又は絶縁体で形成することができる。
(3) 基板1〜1gの他方の主面9に背面電極を設けることができる。
(4) 各実施例の電子供給層4,4a〜4iをp型半導体から成る正孔供給層に置き換えることができる。この場合には、2DEG層17に対応する領域に2次元キャリアガス層として2次元正孔ガス層が生じる。
(5)各実施例のHEMTを同一半導体基体に複数個設け、複数個のHEMT(セル)を並列接続することができる。この場合、ソース電極5とドレイン電極6とを交互に配置し、これ等の間にゲート電極7を配置することが望ましい。
(6)図1〜図17の実施例1〜12において、電子走行層(第1の半導体層)の段差部の上の電子供給層(第2の半導体層)の厚みを第1及び第2の部分21,22の上の電子供給層(第2の半導体層)の厚みよりも薄くしないでノーマリオフ特性が得られる場合には、電子供給層を全ての領域で同一の厚みに形成することができる。
(7)図17の基板1gの中間部分10´における2つの溝10f、10g、バッファ層2gの中間部分16´における2つの溝16f、16g、電子走行層3hの中間部分20´における2つの溝20h,20i、電子供給層4iの中間部分30´における2つの溝30h,30iの代りに、図11に示す突起10a、16a、20c、30cをそれぞれ2つ設けること、又は図13のV字状溝10b、16b、20d、30dをそれぞれ2つ設けること、又は図14の三角形状突起10c、16c、20e、30eをそれぞれ2つ設けることができる。また、電子走行層及び電子供給層における溝又は突起の数を3以上にすることもできる。
2,2a バッファ層
3、3a、3b、3c 電子走行層(第1の半導体層)
4,4a、4b、4c、4d 電子供給層(第2の半導体層)
5 ソース電極
6 ドレイン電極
7 ゲート電極
20、20a、20c 溝
Claims (7)
- 2次元キャリアガス層を電流通路として使用するノーマリオフ型の電界効果半導体装置であって、
一方及び他方の主面を有し、前記一方の主面が、平坦面から成る第1の部分(21)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(22)と、前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)との間に位置し且つ前記第1の部分(21)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも2つの段差部を含んでいる中間部分(20又は20a又は20b又は20´)とを備えている第1の半導体層(3又は3a又は3b又は3h)と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料から成り且つ前記第1の半導体層の前記一方の主面上に配置され、前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記段差部を前記第1及び第2の部分(21,22)よりも薄い厚みを有して覆っている第2の半導体層(4又は4a又は4b又は4c又は4i)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第2の部分(22)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路を制御するために前記第1の半導体層の前記段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上に配置されたゲート手段(7)と
を備え、ノーマリ状態において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路がオフ状態になるように前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記中間部分は、前記第1の部分と前記第2の部分との間に形成された少なくとも1つの溝を備えており、
前記溝は、平坦な底面(25)と、前記底面(25)から前記第1の部分(21)の方向に立ち上がっている第1の段差部(23,23a、23b)と、前記底面(25)から前記第2の部分(22)の方向に立ち上がっている第2の段差部(24、24a、24b)とを備えていることを特徴とする電界効果半導体装置。 - 2次元キャリアガス層を電流通路として使用するノーマリオフ型の電界効果半導体装置であって、
一方及び他方の主面を有し、前記一方の主面が、平坦面から成る第1の部分(21)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(22)と、前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)との間に位置し且つ前記第1の部分(21)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも2つの段差部を含んでいる中間部分とを備えている第1の半導体層(3d)と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料から成り且つ前記第1の半導体層の前記一方の主面上に配置され、前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記段差部を前記第1及び第2の部分(21,22)よりも薄い厚みを有して覆っている第2の半導体層(4e)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第2の部分(22)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路を制御するために前記第1の半導体層の前記段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上に配置されたゲート手段(7)と
を備え、ノーマリ状態において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路がオフ状態になるように前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層が形成され、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記中間部分は、前記第1の部分と前記第2の部分との間に形成された少なくとも1つのV字状溝(20d)を備えていることを特徴とする電界効果半導体装置。 - 2次元キャリアガス層を電流通路として使用するノーマリオフ型の電界効果半導体装置であって、
一方及び他方の主面を有し、前記一方の主面が、平坦面から成る第1の部分(21)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(22)と、前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)との間に位置し且つ前記第1の部分(21)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも1つの段差部を含んでいる中間部分(20又は20a又は20b又は20c又は20d又は20e又は20f又は20g又は20´)とを備えている第1の半導体層(3又は3a又は3b又は3c又は3d又は3e又は3f又は3g又は3h)と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料から成り且つ前記第1の半導体層の前記一方の主面上に配置され、前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記段差部を前記第1及び第2の部分(21,22)よりも薄い厚みを有して覆っている第2の半導体層(4又は4a又は4b又は4c又は4d又は4e又は4f又は4g又は4h又は4i)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第2の部分(22)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路を制御するために前記第1の半導体層の前記段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上に配置されたゲート手段(7)と
を備え、ノーマリ状態において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路がオフ状態になるように前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層が形成され、
更に、前記第1の半導体層を支持する基板を有し、前記基板の主面は前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)と前記中間部分とに対応する凹凸を有し、
前記第1の半導体層は前記基板の上にエピタキシャル成長された層であることを特徴とする電界効果半導体装置。 - 前記ゲート手段は、前記第2の半導体層の上に配置されたショットキーバリア電極であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の電界効果半導体装置。
- 前記ゲート手段は、前記第2の半導体層の上に配置されたゲート絶縁膜と該ゲート絶縁膜の上に配置されたゲート電極とから成ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の電界効果半導体装置。
- 2次元キャリアガス層を電流通路として使用するノーマリオフ型の電界効果半導体装置であって、
一方及び他方の主面を有し、前記一方の主面が、平坦面から成る第1の部分(21)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(22)と、前記第1の部分(21)と前記第2の部分(22)との間に位置し且つ少なくとも1つの溝を備え且つ前記第1の部分(21)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも2つの段差部を有している中間部分(20又は20a又は20b又は20c又は20d又は20´)とを備えている第1の半導体層(3又は3a又は3b又は3c又は3d又は3e又は3h)と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料から成り且つ前記第1の半導体層の前記一方の主面上を覆っている第2の半導体層(4又は4a又は4b又は4c又は4d又は4e又は4f又は4i)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)と、
前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第2の部分(22)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)と、
前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路を制御するために前記第1の半導体層の前記一方の主面の前記第1及び第2の段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上に配置されたゲート手段(7)と
を備え、ノーマリ状態において、前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の電流通路がオフ状態になるように前記第1の半導体層及び前記第2の半導体層が形成されていることを特徴とする電界効果半導体装置。 - 2次元キャリアガス層を電流通路として使用するノーマリオフ型の電界効果半導体装置の製造方法であって、
一方及び他方の主面を有する基板を用意し、該基板の前記一方の主面に、平坦面から成る第1の部分(11)と、前記第1の部分と同一方向に延びている平坦面から成る第2の部分(12)と、前記第1の部分(11)と前記第2の部分(12)との間に位置し且つ前記第1の部分(11)が延びている方向に対して零度よりも大きい所定角度を有している少なくとも1つの段差部を含んでいる中間部分(10又は10b又は10c又は10d又は10e又は10f又は10g又は10´)とを形成する工程と、
前記基板の前記一方の主面上に半導体材料をエピタキシャル成長させて前記基板の前記一方の主面の前記第1及び第2の部分(11,12)と前記中間部分に対応する第1及び第2の部分(21,22)と中間部分(20又は20a又は20b又は20c又は20d又は20e又は20f又は20g又は20´)とを有する第1の半導体層(3又は3a又は3b又は3c又は3d又は3e又は3f又は3g又は3h)を形成する工程と、
前記第1の半導体層の半導体材料と異なるバンドギャップを有する半導体材料を前記第1の半導体層の上にエピタキシャル成長させて第2の半導体層(4又は4a又は4b又は4c又は4d又は4e又は4f又は4g又は4h又は4i)を形成する工程と、
前記第1の半導体層の前記第1の部分(21)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたソース電極(5)を形成する工程と、
前記第1の半導体層の前記第3の部分(24)に沿って生じる2次元キャリアガス層(17)に電気的に結合されたドレイン電極(6)を形成する工程と、
前記第1の半導体層の前記中間部分の段差部に対応する前記第2の半導体層の表面上にゲート手段(7)を形成する工程と
を備えていることを特徴とする電界効果半導体装置の製造方法。
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