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JP5132027B2 - ケイ素含有硬化性組成物、及びこれを熱硬化させた硬化物 - Google Patents

ケイ素含有硬化性組成物、及びこれを熱硬化させた硬化物 Download PDF

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Description

本発明は、ケイ素含有硬化性組成物、及びこれを熱硬化させた硬化物に関する。詳しくは、保存安定性、透明性、ハンドリング性及び硬化性に優れ、その硬化物が耐熱性に優れた、ケイ素含有硬化性組成物に関する。
有機性素材及び無機性素材を組み合わせた複合材料は、さまざまな研究がなされており、工業的にも有機高分子に無機充填剤を複合させたり、金属表面を有機高分子で修飾するコーティングの手法等が利用されている。これらの有機・無機複合材料では、それを構成している素材がマイクロメートルオーダー以上の大きさを持っているため、一部の物性を予想以上に向上させることはできるものの、他の多くの性能や物性は、単純に有機性素材及び無機性素材それぞれの性能や物性の加成則から予想される値を示すに過ぎない。
一方、近年、有機性素材及び無機性素材の各素材のドメインの大きさがナノメートルオーダー、更には分子レベルで組み合わされた有機・無機複合材料が盛んに研究されている。このような材料は、各素材としての特性を併せ持つのみならず、各素材の長所を兼ね備え、更には加成則では予想ができない、各素材自体とは全く異なる新しい機能性を有する材料となることが期待される。
このような有機・無機複合材料には、共有結合を介して一方の素材及び他方の素材が分子レベルで結合された化学結合型、ならびに、一方の素材をマトリックスとして、この中に他方の素材を微細に分散・複合化させた混合型がある。これら有機・無機複合材料に使用される無機性素材を合成する手法としてゾル・ゲル法がよく利用されているが、このゾル・ゲル法とは、前駆体分子の加水分解とそれに続く重縮合反応により、架橋した無機酸化物が低温で得られる反応である。このゾル・ゲル法で得られる無機性素材は、短期間でゲル化するなど、保存安定性が悪いという問題がある。日本化学会誌、No.9、571(1998)(非特許文献1)には、アルキルトリアルコキシシランのアルキル基の鎖長による縮合速度の相違に着目し、メチルトリメトキシシランの重縮合後に、重縮合速度の遅い長鎖アルキルトリアルコキシシランを添加して、ポリシロキサン中のシラノール基を封止すること、更には、アルミニウム触媒を用いてメチルトリメトキシシランの重縮合反応を行い、所定の分子量に到達した時点でアセチルアセトンを添加して、反応系中で配位子交換を行い、保存安定性の改良を試みている。しかし、これらの方法では、保存安定性の改善は不充分であった。またゾル−ゲル法で得られた無機性素材は可とう性に問題があった。
これに対し、化学結合型の有機・無機複合材料として、特定のケイ素含有重合体を含有する硬化性組成物が提案されている(特許文献1)。しかし、このケイ素含有重合体を含有する硬化性組成物の性能は充分でなく、特にその硬化物の耐熱性やハンドリング性等において満足いくものではなかった。
特開2002−356617号公報 日本化学会誌、No.9、571(1998)
本発明の目的は、保存安定性、ハンドリング性及び硬化性に優れ、且つその硬化物が耐熱性及び可とう性に優れたケイ素含有硬化性組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を進めた結果、ケイ素含有硬化性組成物の構造と、その重量平均分子量に着目し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の(C)成分のケイ素含有重合体を含有し、かつ下記(D)成分の触媒を含有し、重量平均分子量1000以下のケイ素含有重合体成分が20重量%以下であるケイ素含有硬化性組成物を提供するものである。
(A):Si−R1 、 [式中、R1 は、アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでもよい炭素数2〜20のアルケニル基である] で示される反応基(A’)を一種または二種以上有し、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有する、重量平均分子量1000以下の成分が20重量%以下のケイ素含有重合体であり、但し、この(A)成分のケイ素含有重合体は、Si−H基を有しない。
該ケイ素含有重合体は、反応基(A’)を有するアルコキシシラン及び/又はクロロシランと、反応基(A’)を有さないアルコキシシラン及び/又はクロロシランとを用いて、これらを反応させて得られるケイ素含有重合体前駆体同士を反応させて得られたケイ素含有重合体であり、
ケイ素含有重合体前駆体の少なくとも一つが線状ポリシロキサンである;
(B):Si−H基を有し、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有する、重量平均分子量1000以下の成分が20重量%以下のケイ素含有重合体;但し、この(B)成分のケイ素含有重合体は、反応基(A’)を有しない。
(C):Si−R1 、 [式中、R1 は、アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでもよい炭素数2〜20のアルケニル基である] で示される反応基(A’)を一種または二種以上有し、さらにSi−H基を有し、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有する、重量平均分子量1000以下の成分が20重量%以下のケイ素含有重合体;
(D):白金系触媒である硬化反応触媒
また本発明は、ケイ素含有硬化性組成物が含有する(A)成分、(B)成分及び(C)成分を合わせたケイ素含有重合体のアリール基及びアリーレン基の合計含有量が0.1〜50重量%である前記ケイ素含有硬化性組成物を提供するものである。
また本発明は、さらに(E)成分として金属酸化物微粉末を含有する前記ケイ素含有硬化性組成物を提供するものである。
また本発明は、前記ケイ素含有硬化性組成物を熱硬化させた硬化物を提供するものである。
本発明によれば、保存安定性、透明性、ハンドリング性及び硬化性に優れたケイ素含有硬化性組成物、及び耐熱性及び可とう性に優れた硬化物を提供することができる。
まず、本発明の(A)成分について説明する。本発明の(A)成分は、ケイ素含有重合体であり、Si−R1、Si−O−R2及びSi−R3−OCOC(R4)=CH2、[式中、R1及びR2は、アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでもよい炭素数2〜20のアルケニル基であり、R3は、炭素数1〜9のアルキレン基及び/またはアリーレン基であり、R4は、水素またはメチル基である]からなる群から選ばれる反応基(A’)を一種または二種以上有し、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有する。さらに重量平均分子量1000以下の成分が20重量%以下である。
反応基(A’)のSi−R1のR1は、アルケニル基であり、該アルケニル基は、ケイ素原子に直接結合していてもよく、アルキレン基、アリーレン基、またはアルキレン基とアリーレン基を介してケイ素原子に結合していてもよい。該アルケニル基(アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでいてもよい)の炭素数は2〜20であり、耐熱性の点から好ましくは2〜5である。R1は、耐熱性及び硬化性の点から、ビニル基またはアリル基が好ましい。
反応基(A’)のSi−O−R2のR2は、アルケニル基であり、該アルケニル基は、酸素原子に直接結合していてもよく、アルキレン基、アリーレン基、またはアルキレン基とアリーレン基を介して酸素原子に結合していてもよい。該アルケニル基(アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでいてもよい)の炭素数は2〜20であり、耐熱性の点から好ましくは2〜5である。R2は、耐熱性及び硬化性の点から、ビニル基またはアリル基が好ましい。
反応基(A’)のSi−R3−OCOC(R4)=CH2のR3は炭素数1〜9のアルキレン基及び/またはアリーレン基であり、好ましくは1〜5である。R4は、水素またはメチル基であり、好ましくは水素である。
(A)成分は、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有していればよく、もちろんSi−O−Si結合が複数個連続して繰り返されていてもよい。また、その橋かけ構造により、例えば、はしご状(ラダー状)、かご状、環状等の構造を有していてもよい。はしご状(ラダー状)、かご状、環状等の構造は、その全てがSi−O−Si結合で形成されていてもよく、一部がSi−O−Si結合で形成されていてもよい。
本発明の(A)成分は、反応基(A’)を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシランの加水分解・縮合反応によって、Si−O−Siのシロキサン結合を形成することにより得られる。反応基(A’)の導入は、反応基(A’)を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシランを用いてもよく、反応基(A’)を有さないアルコキシシラン及び/またはクロロシランの加水分解・縮合反応を行い、重合体とした後に、Si−OHやSi−Cl等の反応性の官能基を用いて、反応基(A’)を導入してもよく、両者を併用してもよい。
反応基(A’)を有するアルコキシシラン及びクロロシランの例としては、ジアリルジメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジアリルジエトキシシラン、ブテニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、及びこれらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。更には、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。特に耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性、ハンドリング性等の点から好ましいものとして、トリメトキシビニルシラン、ジメチルメトキシビニルシランと、これらのアルコキシル基がクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられる。
反応基(A’)を有さないアルコキシシラン及びクロロシランとしては、アセトキシメチルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)ヘキサン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシラン、ドデシルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、メトキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等が好ましく利用でき、さらに、1,4−ビス(ジメチルメトキシシリル)ベンゼンのように両末端にアルコキシシリルを有する有機シランも利用することが出来る。更には、これらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。更には、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。特に耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性、ハンドリング性等の点から好ましいものとして、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等や、これらのアルコキシ基をクロロ基に置換したシラン化合物が挙げられる。
(A)成分のケイ素含有重合体を得るために使用される前記アルコキシシラン及び/またはクロロシランは二種類以上を使用してもよく、所望により他の金属アルコラート、金属塩化物、金属錯体等で処理したり、あるいはそれらと併用して加水分解・縮合反応を行い、ケイ素含有重合体にケイ素以外の元素、例えばホウ素、マグネシウム、アルミニウム、リン、チタン、鉄、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、スズ、テルル、タンタル等を組み入れることも可能である。また、(A)成分のケイ素含有重合体がシラノール基を有している場合、その数はアルキルクロロシランと反応させることによって調整することが出来る。アルキルクロロシランとしては、トリメチルクロロシランをはじめとする一塩素置換(モノクロロ)シランを用いることが出来る。
本発明において行われる、前記アルコキシシランやクロロシランの加水分解・縮合反応は、いわゆるゾル・ゲル反応を行えばよく、無溶媒もしくは溶媒中で、酸または塩基等の触媒を使用して加水分解。縮合反応を行う方法が挙げられる。この時に用いられる溶媒は特に限定されず、具体的には、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、アセトン、メチルエチルケトンジオキサン、テトラヒドロフラン等が挙げられ、これらの一種を用いることも二種以上を混合して用いることも出来る。
アルコキシシランやクロロシランの加水分解・縮合反応は、アルコキシシランやクロロシランが水によって加水分解しシラノール基(Si−OH基)を生成し、この生成したシラノール基同士、または、シラノール基とアルコキシル基、またはシラノールとクロロシラン基が縮合することにより進行する。この加水分解反応を速やかに進ませるためには、適量の水を加えることが好ましく、触媒を水に溶解して加えてもよい。また、空気中の水分、または、水以外の溶媒中にも含まれる微量の水によってもこの加水分解反応は進行する。
この加水分解・縮合反応で用いられる酸、塩基等の触媒は、加水分解・縮合反応を促進するものであれば特に限定されず、具体的には、塩酸、リン酸、硫酸等の無機酸類;酢酸、p−トルエンスルホン酸、リン酸モノイソプロピル等の有機酸類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等の無機塩基類;トリメチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアミン化合物(有機塩基)類;テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート等のチタン化合物類;ジブチル錫ラウレート、オクチル錫酸等の錫化合物類;トリフルオロボラン等のホウ素化合物類;アルミニウムトリスアセチルアセテート等のアルミニウム化合物類;鉄、コバルト、マンガン、亜鉛等の金属の塩化物、並びにこれらの金属のナフテン酸塩及びオクチル酸塩等の金属カルボン酸塩類等が挙げられ、これらの一種を用いることも、二種以上を併用することも出来る。
上記加水分解・縮合反応の順序は特に限定されず、二種以上のアルコキシシランまたはクロロシランの加水分解・縮合反応を行う場合、それぞれ単独である程度加水分解を行ってから、両者を混合して更に加水分解・縮合反応を行ってもよく、すべてを混合して一度に加水分解・縮合反応を行ってもよい。
本発明の(A)成分のケイ素含有重合体おける反応基(A’)は、前記ゾル・ゲル反応中にクロロシラン及び/またはアルコキシシランから導入されてもよく、ゾル・ゲル反応後に改めて導入されてもよい。例えば、ゾル・ゲル反応後にSi−OH基及び/またはSi−Cl基を残し、これに対してそれぞれ反応基(A’)を有するクロロシラン及び/またはシラノールを反応させることで、共有結合によって導入させてもよい。
また本発明の(A)成分のケイ素含有重合体は、前記、反応基(A’)を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシラン、反応基(A’)を有さないアルコキシシラン及び/またはクロロシランを用いて、前記ゾル・ゲル反応により得られるが、同様にして得られるケイ素含有重合体前駆体同士を反応させて得てもよい。前駆体同士の反応には、反応基(A’)の一部を利用してもよいし、ゾル・ゲル反応を利用してもよいし、Si−OH基及び/またはSi−Cl基を利用してもよい。もちろん、前駆体同士を反応させてから、反応基(A’)を導入して、(A)成分のケイ素含有重合体としてもよい。本発明では、前駆体のひとつを線状のポリシロキサン化合物とすることで、耐熱性やハンドリング性に優れた硬化性組成物を好ましく得ることができる。この前駆体の線状ポリシロキサンを得るためには、二官能のアルコキシシラン及び/またはクロロシランを使用して、加水分解・縮合反応を行なえばよく、二官能のアルコキシシランとクロロシランの例としては、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等挙げられ、さらに、1,4−ビス(ジメチルメトキシシリル)ベンゼンのように両末端にアルコキシシリルを有する有機シランも利用することができ、さらにはこれらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。さらには、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。もちろん、この二官能のアルコキシシラン及び/またはクロロシランは反応基(A’)を含んでいてもよい。特に好ましいものとしては、ジクロロジメチルシラン、ジクロロジフェニルシラン等が挙げられる。
(A)成分のケイ素含有重合体が有する反応基(A’)の濃度は、硬化性及び保存安定性の点から、0.0001mmol/g〜100mmol/gが好ましく、更には0.001mmol/g〜10mmol/gが好ましい。
(A)成分のケイ素含有重合体中の反応基(A’)の数は、硬化性及び保存安定性の点から、ケイ素含有重合体1分子当たり平均1個以上、ケイ素原子1個当たり1個以下が好ましい。
(A)成分のケイ素含有重合体は、耐熱性の点から、重量平均分子量が1000以下の成分が20重量%以下であり、好ましくは10重量%以下、より好ましくは0重量%である。
(A)成分の重量平均分子量は耐熱性及びハンドリング性の点から、5000〜100万が好ましい。
(A)成分の重量平均分子量の測定はGPCを使用すればよく、ポリスチレン換算により求めればよい。
本発明のケイ素含有硬化性組成物中、(A)成分の含有量は、反応基(A’)の数や、(B)成分中のSi−H基の数などを考慮して適宜選択すればよいが、硬化性の点から、例えば1〜99重量%が好ましく、35〜50重量%がより好ましい。
次に、本発明の(B)成分について説明する。本発明の(B)成分は、ケイ素含有重合体であり、Si−H基を有し、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有する。さらに重量平均分子量1000以下の成分が20重量%以下である。
(B)成分は、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有していればよく、もちろんSi−O−Si結合が複数個連続して繰り返されていてもよい。また、その橋かけ構造により、例えば、はしご状(ラダー状)、かご状、環状等の構造を有していてもよい。はしご状(ラダー状)、かご状、環状等の構造は、その全てがSi−O−Si結合で形成されていてもよく、一部がSi−O−Si結合で形成されていてもよい。
本発明の(B)成分は、官能基Si−H基を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシランの加水分解・縮合反応によって、Si−O−Siのシロキサン結合を形成することにより得られる。官能基Si−H基の導入は、Si−H基を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシランを用いてもよく、Si−H基を有さないアルコキシシラン及び/またはクロロシランの加水分解・縮合反応を行い、重合体とした後に、Si−OHやSi−Cl等の反応性の官能基を用いて、Si−H基を導入してもよく、両者を併用してもよい。
官能基Si−H基を有するアルコキシシラン及びクロロシランの例としては、ジメトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、メチルメトキシシラン、ジフェニルメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、メチルエトキシシラン、ジフェニルエトキシシラン及び、これらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。更には、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。特に耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性、ハンドリング性等の点から好ましいものとして、メチルメトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジフェニルメトキシシラン、フェニルメチルメトキシシラン等や、これらのアルコキシ基をクロロ基に置換したシラン化合物が挙げられる。
官能基Si−H基を有さないアルコキシシラン及びクロロシランの例としては、アセトキシメチルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)ヘキサン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシラン、ドデシルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、メトキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、及び、これらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。更には、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。特に耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性、ハンドリング性等の点から好ましいものとして、フェニルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等や、これらのアルコキシ基をクロロ基に置換したシラン化合物が挙げられる。
(B)成分のケイ素含有重合体を得るために使用される前記アルコキシシラン及び/またはクロロシランは二種類以上を使用してもよく、所望により他の金属アルコラート、金属塩化物、金属錯体等で処理したり、あるいはそれらと併用して加水分解・縮合反応を行い、ケイ素含有重合体にケイ素以外の元素、例えばホウ素、マグネシウム、アルミニウム、リン、チタン、鉄、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、スズ、テルル、タンタル等を組み入れることも可能である。また、(B)成分のケイ素含有重合体がシラノール基を有している場合、その数はアルキルクロロシランと反応させることによって調整することが出来る。アルキルクロロシランとしては、トリメチルクロロシランをはじめとする一塩素置換(モノクロロ)シランを用いることが出来る。
これらのアルコキシシランやクロロシランの加水分解・縮合反応は、前記(A)成分において説明したように、前記のゾル・ゲル反応を行えばよく、前記の反応機構により進行する。この反応を進行させるためには、前記のように適量の水を加えることが好ましい。また、前記の加水分解・縮合反応促進用の種々の触媒を使用してもよい。例えば、加水分解・縮合反応を促進する酸触媒を加えて酸性下(pH7以下)で反応を進ませた後、加水分解・縮合反応を促進する塩基触媒を加えて中性ないし塩基性下で反応を行う方法も、好ましい例である。この加水分解・縮合反応の順序も、前記同様限定されない。
本発明の(B)成分のケイ素含有重合体おける官能基Si−H基は、前記ゾル・ゲル反応中にクロロシラン及び/またはアルコキシシランから導入されてもよく、ゾル・ゲル反応後に改めて導入されてもよい。例えば、ゾル・ゲル反応後にSi−OH基及び/またはSi−Cl基を残し、これに対してそれぞれ官能基Si−H基を有するクロロシラン及び/またはシラノールを反応させることで、共有結合によって導入させてもよい。
また本発明の(B)成分のケイ素含有重合体は、前記、官能基Si−Hを有するアルコキシシラン及び/またはクロロシラン、官能基Si−Hを有さないアルコキシシラン及び/またはクロロシランを用いて、前記ゾル・ゲル反応により得られるが、同様にして得られるケイ素含有重合体前駆体同士を反応させて得てもよい。前駆体同士の反応には、官能基Si−Hの一部を利用してもよいし、ゾル・ゲル反応を利用してもよいし、Si−OH基及び/またはSi−Cl基を利用してもよい。もちろん、前駆体同士を反応させてから、官能基Si−Hを導入して、(B)成分のケイ素含有重合体としてもよい。本発明では、前駆体のひとつを線状のポリシロキサン化合物とすることで、耐熱性やハンドリング性に優れた硬化性組成物を好ましく得ることができる。この前駆体の線状ポリシロキサンを得るためには、二官能のアルコキシシラン及び/またはクロロシランを使用して、加水分解・縮合反応を行なえばよく、二官能のアルコキシシランとクロロシランの例としては、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等挙げられ、さらに、1,4−ビス(ジメチルメトキシシリル)ベンゼンのように両末端にアルコキシシリルを有する有機シランも利用することができ、さらにはこれらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。さらには、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。もちろん、この二官能のアルコキシシラン及び/またはクロロシランは官能基Si−Hを含んでいてもよい。特に好ましいものとしては、ジクロロジメチルシラン、ジクロロジフェニルシラン等が挙げられる。
(B)成分のケイ素含有重合体が有する反応基Si−H基の濃度は、硬化性及び保存安定性の点から、0.0001mmol/g〜100mmol/gが好ましく、更には0.001mmol/g〜10mmol/gが好ましい。
(B)成分のケイ素含有重合体中の反応基Si−H基の数は、ケイ素含有重合体1分子当たり平均1個以上、ケイ素原子1個当たり1個以下が好ましい。
(B)成分のケイ素含有重合体は、耐熱性の点から、重量平均分子量が1000以下の成分が20重量%以下であり、好ましくは10重量%以下、より好ましくは0重量%である。
(B)成分の重量平均分子量は耐熱性及びハンドリング性の点から、5000〜100万が好ましい。
(B)成分の重量平均分子量の測定はGPCを使用すればよく、ポリスチレン換算により求めればよい。
本発明のケイ素含有硬化性組成物中、(B)成分の含有量は、Si−H基の数や、(A)成分中の反応基(A’)の数などを考慮して適宜選択すればよいが、硬化性の点から、例えば1〜99重量%が好ましく、35〜50重量%がより好ましい。
次に、本発明の(C)成分について説明する。本発明の(C)成分は、ケイ素含有重合体であり、Si−R1、Si−O−R2及びSi−R3−OCOC(R4)=CH2、[式中、R1及びR2は、アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでもよい炭素数2〜20のアルケニル基であり、R3は、炭素数1〜9のアルキレン基及び/またはアリーレン基であり、R4は、水素またはメチル基である]からなる群から選ばれる反応基(A’)を一種または二種以上有し、さらにSi−H基を有し、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有する。さらに重量平均分子量1000以下の成分が20重量%以下である。
反応基(A’)のSi−R1のR1は、アルケニル基であり、該アルケニル基は、ケイ素原子に直接結合していてもよく、アルキレン基、アリーレン基、またはアルキレン基とアリーレン基を介してケイ素原子に結合していてもよい。該アルケニル基(アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでいてもよい)の炭素数は2〜20であり、耐熱性の点から好ましくは2〜5である。R1は、耐熱性及び硬化性の点から、ビニル基またはアリル基が好ましい。
反応基(A’)のSi−O−R2のR2は、アルケニル基であり、該アルケニル基は、酸素原子に直接結合していてもよく、アルキレン基、アリーレン基、またはアルキレン基とアリーレン基を介して酸素原子に結合していてもよい。該アルケニル基(アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでいてもよい)の炭素数は2〜20であり、耐熱性の点から好ましくは2〜5である。R2は、耐熱性及び硬化性の点から、ビニル基またはアリル基が好ましい。
反応基(A’)のSi−R3−OCOC(R4)=CH2のR3は炭素数1〜9のアルキレン基及び/またはアリーレン基であり、好ましくは1〜5である。R4は、水素またはメチル基であり、好ましくは水素である。
(C)成分は、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有していればよく、もちろんSi−O−Si結合が複数個連続して繰り返されていてもよい。また、その橋かけ構造により、例えば、はしご状(ラダー状)、かご状、環状等の構造を有していてもよい。はしご状(ラダー状)、かご状、環状等の構造は、その全てがSi−O−Si結合で形成されていてもよく、一部がSi−O−Si結合で形成されていてもよい。
本発明の(C)成分は、反応基(A’)を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシラン、及び、Si−H基を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシランの加水分解・縮合反応によって、Si−O−Siのシロキサン結合を形成することにより得られる。もちろん反応基(A’)とSi−H基の両方を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシランを使用してもよく、両者を併用してもよい。また、反応基(A’)、Si−H基の導入は、反応基(A’)及び/またはSi−H基を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシランを用いてもよく、反応基(A’)及び/またはSi−H基を有さないアルコキシシラン及び/またはクロロシランの加水分解・縮合反応を行い、重合体とした後に、Si−OHやSi−Cl等の反応性の官能基を用いて、反応基(A’)及び/またはSi−H基を導入してもよく、両者の方法を併用してもよい。
反応基(A’)を有するアルコキシシラン及びクロロシランの例としては、ジアリルジメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジアリルジエトキシシラン、ブテニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、及びこれらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。更には、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。特に耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性、ハンドリング性等の点から好ましいものとして、トリメトキシビニルシラン、ジメチルメトキシビニルシランと、これらのアルコキシル基がクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられる。
官能基Si−H基を有するアルコキシシラン及びクロロシランの例としては、ジメトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、ジエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、メチルジメトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、メチルメトキシシラン、ジフェニルメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、メチルエトキシシラン、ジフェニルエトキシシラン及び、これらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。更には、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。特に耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性、ハンドリング性等の点から好ましいものとして、メチルメトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジフェニルメトキシシラン、フェニルメチルメトキシシラン等や、これらのアルコキシ基をクロロ基に置換したシラン化合物が挙げられる。
反応基(A’)及びSi−H基の両方を有するアルコキシシラン、クロロシランの例としては、ジメトキシビニルシラン、ジエトキシビニルシラン、メチルメトキシビニルシラン、フェニルメトキシビニルシラン、メチルエトキシビニルシラン、フェニルエトキシビニルシラン、ジメトキシアリルシラン、ジエトキシアリルシラン、メチルメトキシアリルシラン、フェニルメトキシアリルシラン、メチルエトキシアリルシラン、フェニルエトキシアリルシラン、及びこれらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。更には、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。特に耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性、ハンドリング性等の点から好ましいものとして、メチルメトキシビニルシラン、フェニルメトキシビニルシラン、ジメトキシビニルシラン等や、これらのアルコキシ基をクロロ基に置換したシラン化合物が挙げられる。
反応基(A’)及びSi−H基を有さないアルコキシシラン及びクロロシランとしては、アセトキシメチルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)ヘキサン、3−ブロモプロピルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、クロロメチルトリエトキシシラン、クロロフェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシラン、ドデシルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、メトキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、トリルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリフェニルエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等が好ましく利用でき、さらに、1,4−ビス(ジメチルメトキシシリル)ベンゼンのように両末端にアルコキシシリルを有する有機シランも利用することが出来る。更には、これらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。更には、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。とくに耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性、ハンドリング性等の点から好ましいものとして、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等や、これらのアルコキシ基をクロロ基に置換したシラン化合物が挙げられる。
(C)成分のケイ素含有重合体を得るために使用される前記アルコキシシラン及び/またはクロロシランは、(C)成分に反応基(A’)と官能基Si−H基の両方が含有されるのであれば、二種類以上を使用してもよく、所望により他の金属アルコラート、金属塩化物、金属錯体等で処理したり、あるいはそれらと併用して加水分解・縮合反応を行い、ケイ素含有重合体にケイ素以外の元素、例えばホウ素、マグネシウム、アルミニウム、リン、チタン、鉄、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、スズ、テルル、タンタル等を組み入れることも可能である。また、(C)成分のケイ素含有重合体がシラノール基を有している場合、その数はアルキルクロロシランと反応させることによって調整することが出来る。アルキルクロロシランとしては、トリメチルクロロシランをはじめとする一塩素置換(モノクロロ)シランを用いることが出来る。
これらのアルコキシシランやクロロシランの加水分解・縮合反応は、前記の(A)成分及び(B)成分において説明したように、前記のゾル・ゲル反応を行えばよく、前記の反応機構により進行する。この反応を進行させるためには、前記のように適量の水を加えることが好ましい。また、前記の加水分解・縮合反応促進用の種々の触媒を使用してもよい。例えば、加水分解・縮合反応を促進する酸触媒を加えて酸性下(pH7以下)で反応を進ませた後、加水分解・縮合反応を促進する塩基触媒を加えて中性ないし塩基性下で反応を行う方法も、好ましい例である。この加水分解・縮合反応の順序も、前記同様限定されない。
本発明の(C)成分のケイ素含有重合体おける反応基(A’)及び/または官能基Si−H基は、前記ゾル・ゲル反応中にクロロシラン及び/またはアルコキシシランから導入されてもよく、ゾル・ゲル反応後に改めて導入されてもよい。例えば、ゾル・ゲル反応後にSi−OH基及び/またはSi−Cl基を残し、これに対してそれぞれ反応基(A’)及び/または官能基Si−H基を有するクロロシラン及び/またはシラノールを反応させることで、共有結合によって導入させてもよい。
また本発明の(C)成分のケイ素含有重合体は、前記、反応基(A’)及び/または官能基Si−H基を有するアルコキシシラン及び/またはクロロシラン、反応基(A’)及び官能基Si−H基を有さないアルコキシシラン及び/またはクロロシランを用いて、前記ゾル・ゲル反応により得られるが、同様にして得られるケイ素含有重合体前駆体同士を反応させて得てもよい。前駆体同士の反応には、反応基(A’)及び/または官能基Si−H基の一部を利用してもよいし、ゾル・ゲル反応を利用してもよいし、Si−OH基及び/またはSi−Cl基を利用してもよい。もちろん、前駆体同士を反応させてから、反応基(A’)及び/または官能基Si−H基を導入して、(C)成分のケイ素含有重合体としてもよい。本発明では、前駆体のひとつを線状のポリシロキサン化合物とすることで、耐熱性やハンドリング性に優れた硬化性組成物を好ましく得ることができる。この前駆体の線状ポリシロキサンを得るためには、二官能のアルコキシシラン及び/またはクロロシランを使用して、加水分解・縮合反応を行なえばよく、二官能のアルコキシシランとクロロシランの例としては、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等挙げられ、さらに、1,4−ビス(ジメチルメトキシシリル)ベンゼンのように両末端にアルコキシシリルを有する有機シランも利用することができ、さらにはこれらのアルコキシシランのアルコキシ基の一部または全部をクロロ基に置換したクロロシラン等が挙げられ、加えてアルコキシシランのアルコキシ基もしくはクロロシランのクロロ基が加水分解されてシラノール基となっていてもかまわない。さらには、これらのアルコキシシラン及びクロロシランの持つ水素原子の全部または一部が重水素に置換されている重水素化物、あるいはフッ素原子に置換されているフッ素化物等も挙げられ、これらの一種または二種以上を用いることが出来る。もちろん、この二官能のアルコキシシラン及び/またはクロロシランは反応基(A’)を含んでいてもよい。特に好ましいものとしては、ジクロロジメチルシラン、ジクロロジフェニルシラン等が挙げられる。
(C)成分のケイ素含有重合体が有する反応基(A’)の濃度は、硬化性及び保存安定性の点から、0.0001mmol/g〜100mmol/gが好ましく、更には0.001mmol/g〜10mmol/gが好ましい。また、(C)成分のケイ素含有重合体が有する反応基Si−H基の濃度は、硬化性及び保存安定性の点から、0.0001mmol/g〜100mmol/gが好ましく、更には0.001mmol/g〜10mmol/gが好ましい。
(C)成分のケイ素含有重合体中の反応基(A’)の数は、硬化性及び保存安定性の点から、ケイ素含有重合体1分子当たり平均1個以上、ケイ素原子1個当たり1個以下が好ましい。また、(C)成分のケイ素含有重合体中の反応基Si−H基の数は、ケイ素含有重合体1分子当たり平均1個以上、ケイ素原子1個当たり1個以下が好ましい。
(C)成分のケイ素含有重合体は、耐熱性の点から、重量平均分子量が1000以下の成分が20重量%以下であり、好ましくは10重量%以下、より好ましくは0重量%である。
(C)成分の重量平均分子量は耐熱性及びハンドリング性の点から、5000〜100万が好ましい。(C)成分の重量平均分子量の測定はGPCを使用すればよく、ポリスチレン換算により求めればよい。
本発明のケイ素含有硬化性組成物中、(C)成分の含有量は、(C)成分中の反応基(A’)及び/または官能基Si−H基の数や、(A)成分及び/または(B)成分を含有する場合は、それらの有する反応基(A’)及び/または官能基Si−H基の数などを考慮して適宜選択すればよいが、(A)成分と(B)成分の両者を含有しない場合は、硬化性の点から、例えば1〜99重量%が好ましい。
次に、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のケイ素含有重合体の好ましいアリール基及びアリーレン基の合計含有量について説明する。本発明では、ケイ素含有硬化性組成物の含有するケイ素含有重合体のアリール基及びアリーレン基の合計含有量が、耐熱性とハンドリング性に大きく影響することを見出した。つまり、アリール基またはアリーレン基が含まれることにより耐熱性が良くなるが、多すぎると流動性が悪くなりハンドリング性に影響してしまうことである。
詳しく説明すると、本発明のケイ素含有硬化性組成物の含有する(A)成分、(B)成分及び(C)成分を合わせたケイ素含有重合体は、耐熱性とハンドリング性の点から、アリール基及びアリーレン基の合計含有量が、0.1〜50重量%となるものが好ましく、より好ましくは1〜25重量%、さらに好ましくは5〜15重量%である。上記合計含有量が50重量%を超えると、流動性が悪くなり、ハンドリング性が劣ってしまう。
(C)成分を含有しない場合の、(A)成分と(B)成分の、アリール基及びアリーレン基を合わせた含有量の比率〔(A)成分のアリール基及びアリーレン基の合計含有量:(B)成分のアリール基及びアリーレン基の合計含有量〕は、重量比で、0.5〜1.5:0.5〜1.5が好ましく、0.8〜1.2:0.8〜1.2がより好ましい。
アリール基、アリーレン基の例としてはフェニル基またはフェニレン基が好ましい。
次に、本発明の(D)成分の白金系触媒である硬化反応触媒について説明する。
本発明の(D)成分の白金系触媒は、ヒドロシリル化反応を促進する白金、パラジウム及びロジウムの一種以上の金属を含有する公知の触媒の事である。これらのヒドロシリル化反応用の触媒として用いられる白金系触媒としては、白金−カルボニルビニルメチル錯体、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金−シクロビニルメチルシロキサン錯体、白金−オクチルアルデヒド錯体等の白金系触媒をはじめ、白金の代わりに同じく白金系金属であるパラジウム、ロジウム等を含有する化合物が挙げられ、これらの一種または二種以上を併用してもよい。特に硬化性の点から、白金を含有するものが好ましく、具体的には、白金−カルボニルビニルメチル錯体が好ましい。また、クロロトリストリフェニルホスフィンロジウム(I)等の、上記白金系の金属を含有するいわゆるWilkinson触媒も、本発明の白金系触媒に含まれる。
本発明のケイ素含有硬化性組成物中の(D)成分の含有量は、硬化性及び保存安定性の点から、5重量%以下が好ましく、0.0001〜1.0重量%がより好ましい。(D)成分の含有量が5重量%よりも多いと、ケイ素含有硬化性組成物の安定性が乏しくなる傾向がある。
さらに本発明のケイ素含有硬化性組成物は、(E)成分として金属酸化物微粉末を含有することが好ましい。本発明の(E)成分の金属酸化物微粉末とは、いわゆる充填剤、鉱物等の無機材料やこれを有機変性したものを指す。例えば、コロイダルシリカ、シリカフィラー、シリカゲル、マイカやモンモリロナイト等の鉱物、酸化アルミニウムや酸化亜鉛等の金属酸化物等であり、これらを有機変性処理等によって改質したものでもよい。これらの金属酸化物微粉末を加えることで好適な諸物性を得ることが出来る。特に好ましいものとしては、二酸化ケイ素微粉末が挙げられる。これら金属酸化物微粒子の粒径は、耐熱性の点から100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。
本発明のケイ素含有硬化性組成物中の(E)成分の含有量は、耐熱性及びハンドリングの点から、90重量%以下が好ましく、50重量%以下がより好ましい。
本発明のケイ素含有硬化性組成物には、更に任意の成分として、フリーラジカルスカベンジャーを配合してもよい。この場合のフリーラジカルスカベンジャーは、酸化防止剤、安定剤等の抗酸化性物質であればよく、例えば、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、2,6−ジ−t−ブチル−パラクレゾール(DBPC)等が挙げられる。
本発明のケイ素含有硬化性組成物中の上記フリーラジカルスカベンジャーの含有量は、耐熱性、電気特性、硬化性、力学特性、保存安定性及びハンドリング性の点から0.1〜50重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜30重量%が好ましい。
本発明のケイ素含有硬化性組成物は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のうちの少なくとも一つのケイ素含有重合体(ただし(C)成分を含有しない場合は(A)成分及び(B)成分の両方)と、(D)成分の白金系触媒が混合されており、加熱することにより硬化させることが出来る。硬化反応は、それらの成分を使用直前に混合する方法、あらかじめ全部を混合しておき硬化反応を行うときに加熱等により硬化する方法等、いずれでもよい。
硬化させる場合の加熱温度は0〜300℃が好ましく、100〜200℃がより好ましい。硬化時間は0.1〜10時間が好ましく、1〜6時間がより好ましい。これらの硬化反応条件下に硬化反応を行うことにより、本発明の硬化性組成物から、耐熱性、耐クラック性等に優れた性能を有する硬化物を得ることができる。
本発明のケイ素含有硬化性組成物は、室温(25℃)で良好な流動性があり、ハンドリング性に優れ、また、この硬化物の性能に関しては、耐熱性、耐クラック性に優れている。詳しくは、硬化物の5重量%の重量減少を来たす温度が300℃以上、より好ましくは370℃以上の硬化物が好適に得られる。また、クラック発生の少ない硬化物が好適に得られる。流動性に関しては、室温(25℃)で、E型粘度計で測定した粘度が50Pa・S以下であるのが好ましく、10Pa・S以下であるのがより好ましい。
本発明のケイ素含有硬化性組成物は、(D)成分の白金系触媒である硬化反応触媒の効果により、反応基(A’)及びSi−H基の反応による硬化反応が速やかに進行するため、得られた硬化物は優れた物性を有し、特に耐熱性、耐溶剤性、耐アルカリ性に優れている。さらに、本発明のケイ素硬化性組成物は、均一で透明なため、紫外線等の光の透過性もよく、光反応性の触媒を添加することで、光硬化も可能である。もちろん光反応性のモノマーや樹脂を更に配合してもよいし、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のいずれか一種以上が光反応性基を有していてもよい。更にまた、耐候性、硬度、耐汚染性、難燃性、耐湿性、ガスバリヤ性、可撓性、伸びや強度、電気絶縁性、低誘電率性等の力学特性、光学特性、電気特性等に優れた材料を得ることができる。
また、本発明のケイ素含有硬化性組成物には、前記(A)〜(D)成分さらには(E)成分の他に、前記した以外の任意成分として、本発明の目的とする性能を損なわない範囲で、その他の公知の各種樹脂、充填剤、添加剤等をも配合することができる。さらに、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のいずれか一種以上に、各種の有機官能基を結合させ、更なる機能を付与することができる。また、本発明のケイ素含有硬化性組成物またはその硬化物をマトリックスとし、この中に他の有用な化合物を分散させた高機能複合材料を作製することもできる。
任意に配合できる各種樹脂の例としては、ポリイミド樹脂、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール等のポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂等が挙げられる。
任意に配合できる添加剤の例としては、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤等が挙げられる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定つれるものではない。尚、実施例中の「部」や「%」は重量基準によるものである。
下記の実施例1及び3〜11は参考例である。
〔合成例1〕
メチルトリエトキシシラン100部に、0.4%のリン酸水溶液86部を加えて10〜15℃に保って3時間攪拌した。この反応液にエタノール80部を加え、水酸化ナトリウム水溶液で反応液を中和後、60℃で30分間攪拌した。反応後、900部のトルエンを加えながら溶媒中のエタノールと水を留去し、ケイ素含有重合体前駆体−1を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−1の分子量は、Mw=5000であった。分子量は以下の測定条件で、ポリスチレン換算により求めた。以下の合成例、実施例及び比較例のGPC測定も同様の測定条件で行なった。
分子量の測定条件
カラム:東ソー株式会社製TSK-GEL MULTIPORE HXL M、7.8mm X 300mm、
展開溶媒:テトラヒドロフラン
〔合成例2〕
ジクロロジメチルシラン90部とジクロロジフェニルシラン9部を混合し、100部のイオン交換水中に滴下した。この反応液から、水相を取り除き溶媒を留去しながら250℃で2時間重合した。得られた反応溶液にピリジンを20部加え、これにさらにジメチルジクロロシラン20部を加えて30分間攪拌した。その後、反応溶液を250℃で熱しながら減圧して、低分子量成分とピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体前駆体−2を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−2の分子量は、Mw=50,000であった。
〔合成例3〕
ジクロロジメチルシラン90部とジクロロジフェニルシラン9部を混合し、100部のイオン交換水中に滴下した。この反応液から、水相を取り除き溶媒を留去しながら250℃で2時間重合した。得られた反応溶液にジオキサン50部とイオン交換水5部を加え30分間攪拌した後に沈殿物を回収した。その後、得られた沈殿物にトルエン50部を加え、100℃で溶媒を減圧留去し、ケイ素含有重合体前駆体−3を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−3の分子量は、Mw=50,000であった。
〔合成例4〕
ジクロロジメチルシラン100部を100部のイオン交換水中に滴下した。この反応液から、水相を取り除き溶媒を留去しながら250℃で2時間重合した。得られた反応溶液にピリジンを20部加え、これにさらにジメチルジクロロシラン20部を加えて30分間攪拌した。その後、反応溶液を250℃で熱しながら減圧して、低分子量成分とピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体前駆体−4を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−4の分子量は、Mw=60,000であった。
〔合成例5〕
トルエンを溶媒として、合成例1で得られたケイ素含有重合体前駆体−1を5部にピリジンを10部、トリメチルクロロシランを1.5部加えて、室温で30分間攪拌した。これに合成例2で得られたケイ素含有重合体前駆体−2を100部加えて攪拌しながら4時間共重合を行い、イオン交換水を加えて反応を止めた。水洗によってピリジン塩酸塩等を除き、ケイ素含有重合体前駆体−5を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−5の分子量は、MW=92,000であった。
〔合成例6〕
トルエンを溶媒として、合成例5で得られたケイ素含有重合体前駆体−5を50部にピリジン5部を加え、半分に分割した。一方にジメチルクロロシラン5部、他方にジメチルビニルクロロシラン5部を加え室温で30分間、さらに70℃で30分間攪拌した後、イオン交換水で水洗することによりピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体(前者をケイ素含有重合体5−Bとし、後者をケイ素含有重合体5−Aとする)をそれぞれ得た。ケイ素含有重合体5−A及び5−B共に、分子量はMW=92,000であり、アリール基の含有量はH1−NMR及びGPC分析から8.4重量%であり、重量平均分子量1000以下の成分は0%であった。
〔合成例7〕
トルエンを溶媒として、合成例5で得られたケイ素含有重合体前駆体−5を50部にピリジン5部を加え、さらにジメチルクロロシラン5部とジメチルビニルクロロシラン5部の混合物を加え室温で30分間、さらに70℃で30分間攪拌した後、イオン交換水で水洗することによりピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体6を得た。ケイ素含有重合体6の分子量はMW=92,000であり、アリール基の含有量はH1−NMR及びGPC分析から8.4重量%であり、重量平均分子量1000以下の成分は0%であった。
〔合成例8〕
トルエンを溶媒として、合成例3で得られたケイ素含有重合体前駆体−3を50部にピリジン5部を加え、さらにフェニルトリクロロシラン0.5部を加え室温で30分間、さらに70℃で30分間攪拌した後、半分に分割した。一方にジメチルクロロシラン2.5部、他方にジメチルビニルクロロシラン2.5部を加え室温で30分間、さらに70℃で30分間攪拌した後、イオン交換水で水洗することによりピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体(前者をケイ素含有重合体7−Bとし、後者をケイ素含有重合体7−Aとする)をそれぞれ得た。ケイ素含有重合体7−A及び7−B共に、分子量はMW=130,000であり、アリール基の含有量はH1−NMR及びGPC分析から8.4重量%であり、重量平均分子量1000以下の成分は0%であった。
〔合成例9〕
トルエンを溶媒として、合成例1で得られたケイ素含有重合体前駆体−1を5部にピリジンを10部、トリメチルクロロシランを1.5部加えて、室温で30分間攪拌した。これに合成例4で得られたケイ素含有重合体前駆体−4を100部加えて攪拌しながら4時間共重合を行い、イオン交換水を加えて反応を止めた。水洗によってピリジン塩酸塩等を除き、ケイ素含有重合体前駆体−8を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−8の分子量は、MW=92,000であった。
〔合成例10〕
トルエンを溶媒として、合成例9で得られたケイ素含有重合体前駆体−8を50部にピリジン5部を加え、半分に分割した。一方にジメチルクロロシラン5部、他方にジメチルビニルクロロシラン5部を加え室温で30分間、さらに70℃で30分間攪拌した後、イオン交換水で水洗することによりピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体(前者をケイ素含有重合体8−Bとし、後者をケイ素含有重合体8−Aとする)をそれぞれ得た。ケイ素含有重合体8−A及び8−B共に、分子量はMW=92,000であり、重量平均分子量1000以下の成分は0%であった。
〔合成例11〕
ジクロロジメチルシラン38部とジクロロジフェニルシラン50部を混合し、100部のイオン交換水中に滴下した。この反応液から、水相を取り除き溶媒を留去しながら250℃で2時間重合した。得られた反応溶液にピリジンを20部加え、これにさらにジメチルジクロロシラン20部を加えて30分間攪拌した。その後、反応溶液を250℃で熱しながら減圧して、低分子量成分とピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体前駆体−9を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−9の分子量は、Mw=30,000であった。
〔合成例12〕
トルエンを溶媒として、合成例1で得られたケイ素含有重合体前駆体−1を5部にピリジンを10部、トリメチルクロロシランを1.5部加えて、室温で30分間攪拌した。これに合成例11で得られたケイ素含有重合体前駆体−9を100部加えて攪拌しながら4時間共重合を行い、イオン交換水を加えて反応を止めた。水洗によってピリジン塩酸塩等を除き、ケイ素含有重合体前駆体−10を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−10の分子量は、MW=88,000であった。
〔合成例13〕
トルエンを溶媒として、合成例12で得られたケイ素含有重合体前駆体−10を50部にピリジン5部を加え、半分に分割した。一方にジメチルクロロシラン5部、他方にジメチルビニルクロロシラン5部を加え室温で30分間、さらに70℃で30分間攪拌した後、イオン交換水で水洗することによりピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体(前者をケイ素含有重合体10−Bとし、後者をケイ素含有重合体10−Aとする)をそれぞれ得た。ケイ素含有重合体10−A及び10−B共に、アリール基の含有量はH1−NMR及びGPC分析から44.0重量%であり、GPC分析より重量平均分子量1000以下の成分は0%であった。
〔合成例14〕
ジクロロジメチルシラン80部とジクロロジフェニルシラン20部を混合し、100部のイオン交換水中に滴下した。この反応液から、水相を取り除き溶媒を留去しながら250℃で2時間重合した。得られた反応溶液にピリジンを20部加え、これにさらにジメチルジクロロシラン20部を加えて30分間攪拌した。その後、反応溶液を250℃で熱しながら減圧して、低分子量成分とピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体前駆体−11を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−11の分子量は、Mw=30,000であった。
〔合成例15〕
トルエンを溶媒として、合成例1で得られたケイ素含有重合体前駆体−1を5部にピリジンを10部、トリメチルクロロシランを1.5部加えて、室温で30分間攪拌した。これに合成例14で得られたケイ素含有重合体前駆体−11を100部加えて攪拌しながら4時間共重合を行い、イオン交換水を加えて反応を止めた。水洗によってピリジン塩酸塩等を除き、ケイ素含有重合体前駆体−12を得た。GPCによる分析の結果、ケイ素含有重合体前駆体−12の分子量は、MW=90,000であった。
〔合成例16〕
トルエンを溶媒として、合成例15で得られたケイ素含有重合体前駆体−12を50部にピリジン5部を加え、半分に分割した。一方にジメチルクロロシラン5部、他方にジメチルビニルクロロシラン5部を加え室温で30分間、さらに70℃で30分間攪拌した後、イオン交換水で水洗することによりピリジン塩酸塩を除き、ケイ素含有重合体(前者をケイ素含有重合体12−B、後者をケイ素含有重合体12−Aとする)をそれぞれ得た。ケイ素含有重合体12−A及び12−B共に、アリール基の含有量はH1−NMR及びGPC分析から13.0重量%であり、GPC分析より重量平均分子量1000以下の成分は0%であった。
〔実施例1〕
ケイ素含有重合体5−Aとケイ素含有重合体5−Bとの等量混合物100部に、硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−1を得た。
〔実施例2〕
ケイ素含有重合体6を100部に、硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−2を得た。
〔実施例3〕
ケイ素含有重合体7−Aとケイ素含有重合体7−Bとの等量混合物100部に、硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−3を得た。
〔実施例4〕
ケイ素含有重合体5−Aとケイ素含有重合体5−Bとの等量混合物90部に、二酸化ケイ素微粉末10部及び硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−4を得た。
〔実施例5〕
ケイ素含有重合体5−Aとケイ素含有重合体5−Bとの等量混合物80部に、二酸化ケイ素微粉末20部及び硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−5を得た。
〔実施例6〕
ケイ素含有重合体5−Aとケイ素含有重合体5−Bとの等量混合物70部に、二酸化ケイ素微粉末30部及び硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合し、ケイ素含有硬化性組成物−6を得た。
〔実施例7〕
ケイ素含有重合体5−Aとケイ素含有重合体5−Bとの等量混合物90部に、合成例4で得られた重量平均分子量1000以下の成分(ア)を10部及び硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−7を得た。ここで合成例4で得られた重量平均分子量1000以下の成分(ア)とは、合成例4において反応溶液を250℃で熱しながら減圧して留去した低分子量成分を回収したものである。
〔実施例8〕
ケイ素含有重合体5−Aとケイ素含有重合体5−Bとの等量混合物80部に、合成例4で得られた重量平均分子量1000以下の成分(ア)を20部及び硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−8を得た。
〔実施例9〕
ケイ素含有重合体10−Aとケイ素含有重合体10−Bとの等量混合物100部に、硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−9を得た。
〔実施例10〕
記載のケイ素含有重合体12−Aとケイ素含有重合体12−Bとの等量混合物100部に、硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−10を得た。
〔実施例11〕
ケイ素含有重合体8−Aとケイ素含有重合体8−Bとの等量混合物100部に、硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、ケイ素含有硬化性組成物−11を得た。
〔比較例1〕
ケイ素含有重合体5−Aとケイ素含有重合体5−Bとの等量混合物70部に、合成例4で得られた重量平均分子量1000以下の成分(ア)を30部及び硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、比較ケイ素含有硬化性組成物−1を得た。
〔比較例2〕
ケイ素含有重合体5−Aとケイ素含有重合体5−Bとの等量混合物50部に、合成例4で得られた重量平均分子量1000以下の成分(ア)を50部及び硬化反応触媒として白金-カルボニルビニルメチル錯体0.005部を混合して、比較ケイ素含有硬化性組成物−2を得た。
〔物性評価〕
上記実施例1〜11で得られたケイ素含有硬化性組成物−1〜ケイ素含有硬化性組成物−11及び比較例1〜2で得られた比較ケイ素含有硬化性組成物−1〜比較ケイ素含有硬化性組成物−2を250℃で3時間硬化を行い、得られた硬化物−1〜硬化物−11、比較硬化物−1〜比較硬化物−2について、耐熱性の評価を行なった。
評価は、それぞれの硬化物の重量が5%減少する温度を測定した。その結果を表1に示す。表1の結果より、硬化物1、2、3、9、10、11を比較すると、アリール基を含む硬化物1、2、3、9、10の方が良好であり、アリール基の含有量が多いほど良好である。また、硬化物1、4、5、6から分かるように二酸化ケイ素微粉末の含有量が多いほど耐熱性は高いが、配合量は用途に応じて適時に対応できる。硬化物7、8及び比較硬化物1、2は重量平均分子量1000以下の成分含有量の影響を示したが、20重量部までは5重量%減温度が300℃以上であり良好である。
また、上記実施例1、9及び10で得られたケイ素含有硬化性組成物−1、−9及び−10について、室温におけるハンドリング性を表2に示した。ハンドリング性はE型粘度計を用いて25℃における粘度を測定した。実施例1、10は25℃で10Pa・S以下でありハンドリング性に優れているが、実施例9ではやや困難になる。
Figure 0005132027
Figure 0005132027
本発明のケイ素含有硬化性組成物は、保存安定性、透明性、ハンドリング性、硬化性等に優れ、更にその硬化物が、耐クラック性、耐熱性、耐溶剤性、耐アルカリ性、耐候性、光学特性、電気特性等の諸物性に優れた硬化性組成物として利用することが出来る。電気・電子材料分野における表示材料・光材料・記録材料・半導体等の封止材料、高電圧絶縁材料、絶縁・防振・防水・防湿を目的としたポッティング・シーリング材、プラスチック部品の試作母型、コーティング材料、層間絶縁膜、絶縁用パッキング、熱収縮ゴムチューブ、O−リング、表示デバイス用シール剤・保護材、光導波路、光ファイバー保護材、光学レンズ、光学機器用接着剤、高耐熱性接着剤、高放熱性材料、高耐熱シール材、太陽電池・燃料電池用部材、電池用固体電解質、絶縁被覆材、複写機用感光ドラム、ガス分離膜にも応用できる。また、土木・建材分野におけるコンクリート保護材、ライニング、土壌注入剤、シーリング剤、蓄冷熱材、ガラスコーティング等への応用、さらに医療用材料分野においても、チューブ、シール材、コーティング材料、滅菌処理装置用シール材、コンタクトレンズ、酸素富化膜等に応用することが可能である。

Claims (6)

  1. 下記の(C)成分のケイ素含有重合体を含有し、かつ下記(D)成分の触媒を含有し、重量平均分子量1000以下のケイ素含有重合体成分が20重量%以下であるケイ素含有硬化性組成物。
    (C):Si−R1 、 [式中、R1 は、アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでもよい炭素数2〜20のアルケニル基である] で示される反応基(A’)を一種または二種以上有し、さらにSi−H基を有し、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有する、重量平均分子量1000以下の成分が20重量%以下のケイ素含有重合体;
    (D):白金系触媒である硬化反応触媒
  2. さらに、下記の(A)成分、(B)成分の少なくとも一つのケイ素含有重合体を含有する、請求項1記載のケイ素含有硬化性組成物。
    (A):Si−R1 、 [式中、R1 は、アルキレン基及び/またはアリーレン基を含んでもよい炭素数2〜20のアルケニル基である] で示される反応基(A’)を一種または二種以上有し、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有する、重量平均分子量1000以下の成分が20重量%以下のケイ素含有重合体;但し、この(A)成分のケイ素含有重合体は、Si−H基を有しない。
    (B):Si−H基を有し、Si−O−Si結合による橋かけ構造を一箇所以上有する、重量平均分子量1000以下の成分が20重量%以下のケイ素含有重合体;但し、この(B)成分のケイ素含有重合体は、反応基(A’)を有しない。
  3. ケイ素含有硬化性組成物の含有する(A)成分、(B)成分及び(C)成分を合わせたケイ素含有重合体は、アリール基及びアリーレン基の合計含有量が0.1〜50重量%である請求項2記載のケイ素含有硬化性組成物。
  4. さらに(E)成分として金属酸化物微粉末を含有する請求項1〜3のいずれか1項記載のケイ素含有硬化性組成物。
  5. さらに、フリーラジカルスカベンジャー、ポリイミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、充填剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、または酸化防止剤のうちのいずれかを含有する請求項1〜4のいずれか1項記載のケイ素含有硬化性組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載のケイ素含有硬化性組成物を熱硬化させた硬化物。
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