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JP4873205B2 - 重合性液晶組成物及び光学素子 - Google Patents

重合性液晶組成物及び光学素子 Download PDF

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JP4873205B2
JP4873205B2 JP2001021552A JP2001021552A JP4873205B2 JP 4873205 B2 JP4873205 B2 JP 4873205B2 JP 2001021552 A JP2001021552 A JP 2001021552A JP 2001021552 A JP2001021552 A JP 2001021552A JP 4873205 B2 JP4873205 B2 JP 4873205B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、位相差板、偏光板、偏光プリズム、導波路、圧電素子、非線形光学素子、各種光フィルター、コレステリック液晶相等の選択反射を利用した液晶顔料、液晶−樹脂複合ディスプレー、ホログラフィック液晶ディスプレー、高分子安定化液晶(強誘電性液晶、反強誘電性液晶)ディスプレー、光ファイバー等の被覆剤などとして有用な重合性液晶組成物及び該液晶組成物が重合した高分子に関する。
【0002】
【従来の技術】
重合性官能基を有する液晶化合物(以下、重合性液晶化合物という。)又はこのような化合物を含有する重合性液晶組成物を、液晶状態で配向させた後、その状態で紫外線等の活性エネルギー線を照射すると、液晶分子の配向状態構造を固定化した高分子を作製することができる。このようにして得られた高分子は、屈折率、誘電率、磁化率、弾性率、熱膨張率等の物理的性質の異方性を有していることから、例えば、位相差板、偏光板、偏光プリズム、導波路、圧電素子、非線形光学素子、各種光フィルター、コレステリック液晶相等の選択反射を利用した顔料、光ファイバー等の被覆剤として応用可能である。
【0003】
このような用途に用いる重合性液晶組成物として、特開平8−3111号公報には、1分子中に(メタ)アクリル基を1個有する重合性化合物を含有する重合性液晶組成物を提供した。該公報に開示した重合性液晶組成物は、室温で液晶性を示すという特徴を有するものの、重合後のリタデーションの低下、透明性や機械的強度が不十分であるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
よって、本発明が解決しようとする課題は、良好な液晶性を示し、また、重合後のリタデーション及び透明性に優れたものが得られる重合性液晶組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、重合性液晶組成物の化学構造と物性との相関について鋭意検討した結果、重合性官能基が、特定の構造を有する連結鎖S1を介して環Aと結合し、さらに、環Aが、特定の構造を有する連結鎖S2を介してメソゲン部Mと結合している下記一般式(1)で表される化合物を含有する組成物を提供することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。従って、本発明は、
(A) 一般式(1)
P−S1−A−S2−M (1)
(Pは重合性官能基を表し、Aは芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる環を表し、Mは芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同一又は異なる2〜16個の環を有するメソゲン部を表す。
S1は、−(CH2w−、−(CH2wO−、−(CH2wC(=O)O− 、及び−(CH2wOC(=O)−(vは、1〜20の整数を表わす。)からなる群から選ばれる連結鎖を表わし、S2は、−C(=O)−O−(CH2m−O−、−O(CH2m−O−C(=O)−、−O−C(=O)−(CH2m−O−及び−O(CH2m−C(=O)−O−(nは、2〜15の整数を表わす。)で表わされる連結鎖を表わす。)
で表される、1分子中に1つの重合性官能基を有する重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物を提供する。
【0006】
また、本発明は上記問題を解決するために、(B)上記(A)記載の重合性液晶組成物を用いた光学素子を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の重合性液晶組成物は、下記一般式(1)で表される重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物である。
【0008】
P−S1−A−S2−M (1)
(Pは重合性官能基を表し、Aは芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる環を表し、Mは芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同一又は異なる2〜16個の環を有するメソゲン部を表す。S1は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれるすくなくとも1種の原子1〜18個で構成される連結鎖を表し、S2は主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種の原子5〜18個で構成される連結鎖を表す。)
【0009】
一般式(1)において、重合性官能基Pは、重合性を有する官能基であれば、特に制限がないが、具体的には、例えば、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ClCH=CHC(=O)O−、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、ClCH=CHC(=O)NH−、ビニル基、CH2=CCl− 、CHCl=CH−、エポキシ基、エチニル基、メルカプト基、ビニルオキシ基、マレイミド基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基、ビニルオキシ基、マレイミド基が好ましく、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、エポキシ基、ビニルオキシ基、マレイミド基が特に好ましい。
【0010】
一般式(1)において、S1は、主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種の原子で構成される連結鎖を表す。連結鎖S1を構成する原子数は、1〜20が好ましく、1〜18が特に好ましい。連結鎖としては、アルキル鎖、アルキレン鎖、アルケニレン鎖、アルキニレン鎖、オキシアルキレン鎖、オキシアルキレノイル鎖等が挙げられる。また、これらの連結鎖中には、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、イミン結合、二重結合、三重結合等の結合を有していてもよい。
【0011】
具体的には、−(CH2w−、−(CH2wO−、−(CH2wC(=O)O−、及び−(CH2wOC(=O)− (vは、1〜20の整数を表わす。)からなる群から選ばれる連結鎖が好ましく、−(CH2wO−が特に好ましい。
【0012】
一般式(1)において、S2は、主鎖が炭素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種の原子で構成される連結鎖を表す。連結鎖は、直鎖状もしくは分岐状の柔軟性を有するものが好ましく、連結鎖S2を構成する原子数は、5〜20が好ましく、5〜18が特に好ましい。連結鎖としては、アルキレン鎖、アルケニレン鎖、アルキニレン鎖、オキシアルキレン鎖、オキシアルキレノイル鎖が挙げられ、中でもアルキレン鎖を有するものが好ましい。また、これらの連結鎖中には、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、イミン結合、二重結合、三重結合等の結合を有していてもよい。
【0013】
具体的には、S2は、−C(=O)−O−(CH2m−O−、−O(CH2m−O−C(=O)−、−O−C(=O)−(CH2m−O−、又は−O(CH2m−C(=O)−O−(nは、2〜15の整数を表わす。)で表わされる連結鎖が好ましく、−C(=O)−O−(CH2m−O−又は−O(CH2m−O−C(=O)−が特に好ましい。
【0014】
一般式(1)において、Aは、芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる環を表わす。例えば、シクロペンタン環、フラン環、ピロール環、チオフェン環、チアゾール環、チアジアゾール環、ベンゼン環、シクロヘキサン環(シクロヘキサン環を構成する1個のCH2基又はこの環を構成する隣接していない2個以上のCH2基は、−O−又は−S−により置き換えられていても良い。)、シクロヘキセン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペリジン環、ピペラジン環、ナフタレン環、テトラリン環、デカリン環、などが挙げられる。中でも、ベンゼン環、シクロヘキサン環が好ましい。
【0015】
具体的には、例えば、1,4−フェニレン環、1,4−シクロヘキシレン環(シクロヘキシレン環を構成する1個のCH2基又はこの環を構成する隣接していない2個以上のCH2基は、−O−又は−S−により置き換えられていても良い)1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピペリジン−2,5−ジイル、ピペリジン−1,4−ジイル、ピペラジン−2,5−ジイル、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル及び1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレンから選ばれる環がより好ましい。
【0016】
また環Aは、さらに、ハロゲン基、シアノ基、水酸基、アルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる、少なくとも1つ以上の置換基で置換されていても良い。具体的には、ハロゲン基としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子が好ましく、フッ素原子と塩素原子が特に好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基が好ましく、メチル基とエチル基が特に好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。また、アルカノイル基は、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基が好ましい。
【0017】
一般式(1)において、Mは、芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同一又は異なる少なくとも2個以上の環を有するメソゲン部を表す。メソゲン部の構造に特に制限はないが、環を2〜16個有するものが好ましく、2〜8個の環を有するものがより好ましく、2〜4個の環を持つものがもっとも好ましい。環を構成する原子の数は特に限定されず、環を構成できる3以上であれば構わないが、中でも3〜10の範囲がより好ましい。
【0018】
原子数が3〜5個である環としては、例えば、シクロプロパン、オキシラン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンタノン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン−2−オン、フラン、ピロール、ピロリン、ピロリジン、オキサゾール、イソオキサゾール、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、イミダゾール、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾール、ピラゾリン、ピラゾリジン、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、などが挙げられる。
【0019】
原子数が6個の環としては、例えば、ベンゼン、ピリジン、ピラジン、ピリダジン、ピリミジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、テトラジン、ジヒドロオキサジン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、シクロヘキサノン、ピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロピラン、ジオキサン、テトラヒドロチオピラン、ジチアン、オキサチアン、ジオキサボリナンなどが挙げられる。
【0020】
原子数が7以上の環としては、例えば、ナフタレン、ジオキサナフタレン、テトラリン、キノリン、クマリン、キノキサリン、デカリン、インダン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、フェナンスレン、ジヒドロフェナンスレン、パーヒドロフェナンスレン、ジオキサパーヒドロフェナンスレン、フルオレン、フルオレノン、シクロヘプタン、シクロヘプタトリエンオン、コレステンなどが挙げられる。
【0021】
メソゲン部Mを構成する環としては、これらの他にも、橋かけした環としてビシクロ(2,2,2)オクタンやビシクロ(2,2,2)オクテンなどが挙げられる。また、スピロ結合を有する環としては、例えば、1,5−ジオキサスピロ(5,5)ウンデカンや1,5−ジチアスピロ(5,5)ウンデカン、などが挙げられる。
【0022】
具体的には、一般式(1)のメソゲン部Mは、下記一般式(2)で表わされるような構造単位を一つ又は複数有するものが好ましい。
【0023】
E−(Y1−F)n−Y2−G (2)
【0024】
上記一般式(2)において、E、F及びGは、おのおの独立的に、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイルを表わす。Eの部位が、上記一般式(1)で表される式中の連結鎖S2を介して環Aと結合する。
【0025】
また、E,F,Gのいずれかの部位がハロゲン基、シアノ基、水酸基、アルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基からなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の置換基で置換されていても良く、好ましい。
【0026】
ハロゲン基としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子が好ましく、フッ素原子と塩素原子が特に好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基が好ましく、メチル基とエチル基が特に好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が好ましい。アルカノイル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基が好ましい。
【0027】
また、これらの置換基は、炭素、酸素、珪素及び硫黄から選ばれる少なくとも1種の原子1〜30で構成される直鎖状もしくは分岐状の鎖で、メソゲン部のE,F,Gのいずれかの部位と連結していても構わない。これらの連結鎖としては、具体的には、アルキル鎖、アルキレン鎖、アルケニレン鎖、アルキニレン鎖、オキシアルキレン鎖、オキシアルキレノイル鎖等が挙げられる。また、これらの連結鎖中には、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合、イミン結合、二重結合、三重結合等の結合を有していてもよい。
【0028】
上記一般式(2)において、Y1及びY2は、おのおの独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O− 、−OCH2− 、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−CH2CH2CH2O− 、 −OCH2CH2CH2−、−CH=CH−CH2CH2−、−CH2CH2−CH=CH−、−CH=CH−C(=O)O−又は−OC(=O)−CH=CH−を表わし、nは、0〜3の整数を表わす。また、Y1及びFが複数ある場合、それぞれのY1とFは、同じであっても、異なっていても良い。
【0029】
中でも、E、F及びGが1,4−フェニレンであり、Y1又はY2が−C≡C−であり、かつ他方のY1又はY2が単結合、−C(=O)O−、又は−OC(=O)−である構造単位が好ましい。
【0030】
一般式(2)で表わされるような構造単位としては、例えば、以下の式で表わされるような構造単位を挙げることができる。
【0031】
【化1】
Figure 0004873205
【0032】
【化2】
Figure 0004873205
【0033】
【化3】
Figure 0004873205
【0034】
【化4】
Figure 0004873205
【0035】
【化5】
Figure 0004873205
【0036】
【化6】
Figure 0004873205
【0037】
【化7】
Figure 0004873205
【0038】
【化8】
Figure 0004873205
【0039】
【化9】
Figure 0004873205
【0040】
【化10】
Figure 0004873205
【0041】
【化11】
Figure 0004873205
【0042】
【化12】
Figure 0004873205
【0043】
【化13】
Figure 0004873205
【0044】
【化14】
Figure 0004873205
【0045】
【化15】
Figure 0004873205
【0046】
【化16】
Figure 0004873205
【0047】
【化17】
Figure 0004873205
【0048】
【化18】
Figure 0004873205
【0049】
【化19】
Figure 0004873205
【0050】
【化20】
Figure 0004873205
【0051】
【化21】
Figure 0004873205
【0052】
【化22】
Figure 0004873205
【0053】
【化23】
Figure 0004873205
【0054】
【化24】
Figure 0004873205
【0055】
【化25】
Figure 0004873205
【0056】
【化26】
Figure 0004873205
【0057】
【化27】
Figure 0004873205
【0058】
【化28】
Figure 0004873205
【0059】
【化29】
Figure 0004873205
【0060】
【化30】
Figure 0004873205
【0061】
【化31】
Figure 0004873205
【0062】
【化32】
Figure 0004873205
【0063】
【化33】
Figure 0004873205
【0064】
(式(1)〜(446)中の芳香環、脂環、複素環及び縮合環は、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良い。)
【0065】
具体的には、本発明で使用される重合性液晶化合物としては、一般式(1)で表わされる重合性液晶化合物の中でも、下記一般式(4)及び(5)、
【化34】
Figure 0004873205
【0066】
【化35】
Figure 0004873205
【0067】
(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、Y3は、単結合、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群から選ばれる連結基を表わし、Rは、水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基を表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、2〜15の整数を表わし、pは、0又は1の整数を表わす。また、1,4−シクロへキシレン基及び1,4−フェニレン基は、各々独立的に、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良い。)
で表わされる重合性液晶化合物、
【0068】
下記一般式(6)、(7)及び(8)、
【化36】
Figure 0004873205
【0069】
【化37】
Figure 0004873205
【0070】
【化38】
Figure 0004873205
(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、Y3及びY4は、おのおの独立的に、単結合、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群から選ばれる連結基を表わし、Rは、水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基を表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、3〜16の整数を表わし、pは、0又は1の整数を表わす。また、1,4−フェニレン基は、各々独立的に炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、又はシアノ基、ハロゲン原子で一つ以上置換されていても良い。)
で表わされる重合性液晶化合物、下記一般式(9)及び(10)、
【0071】
【化39】
Figure 0004873205
【0072】
【化40】
Figure 0004873205
(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、Rは、水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基を表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、2〜15の整数を表わす。また、1,4−シクロへキシレン基及び1,4−フェニレン基は、各々独立的に、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良い。)で表わされる重合性液晶化合物、一般式(11)、(12)、(13)、(14)及び(15)、
【0073】
【化41】
Figure 0004873205
【0074】
【化42】
Figure 0004873205
【0075】
【化43】
Figure 0004873205
【0076】
【化44】
Figure 0004873205
【0077】
【化45】
Figure 0004873205
【0078】
(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、Y3、Y4及びY5は、おのおの独立的に、単結合、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群から選ばれる連結基を表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、3〜16の整数を表わし、環Jは、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基を表わし、Rは、水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基を表わし、p及びsは、おのおの独立的に、0又は1を表わす。また、1,4−シクロへキシレン基、1,4−フェニレン基は、各々独立的に、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良い。)
で表わされる重合性液晶化合物が特に好ましい。
【0079】
本発明の化合物の好ましい例として、(メタ)アクリレート化合物を挙げてきたが、反応性基としてエポキシ基を有する化合物も好ましい。そのような化合物としては、例えば、以下の一般式(16)及び(17)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0080】
【化46】
Figure 0004873205
【0081】
【化47】
Figure 0004873205
【0082】
(式中、Y3、Y4及びY5は、おのおの独立的に、単結合、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群から選ばれる連結基を表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、2〜15の整数を表わし、nは、3〜16の整数を表わし、環Jは、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基を表わし、Rは水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基を表わし、p及びsは、おのおの独立的に、0又は1を表わす。また、1,4−シクロヘキシレン基及び1,4−フェニレン基は、おのおの独立的に、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良い。)
【0083】
本発明の化合物の好ましい例として、反応性基としてビニルオキシ基を有する化合物も好ましい。そのような化合物としては、例えば、以下の一般式(18)及び(19)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0084】
【化48】
Figure 0004873205
【0085】
【化49】
Figure 0004873205
【0086】
(式中、Y3、Y4及びY5は、おのおの独立的に、単結合、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群から選ばれる連結基を表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、2〜15の整数を表わし、環Jは、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基を表わし、Rは、水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基を表わし、p及びsは、おのおの独立的に、0又は1を表わす。また、1,4−シクロヘキシレン基及び1,4−フェニレン基は、おのおの独立的に、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良い。)
【0087】
本発明の化合物の好ましい例として、反応性基としてマレイミド基を有する化合物も好ましい。そのような化合物としては、例えば、以下の一般式(20)及び(21)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0088】
【化50】
Figure 0004873205
【0089】
【化51】
Figure 0004873205
【0090】
(式中、Y3、Y4及びY5は、おのおの独立的に、単結合、−OC(=O)−、−C(=O)O−、−C≡C−及び−CH2CH2−からなる群から選ばれる連結基を表わし、qは、1〜20の整数を表わし、mは、2〜15の整数を表わし、環Jは、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基を表わし、Rは、水酸基、シアノ基、ハロゲン基、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基又はアルカノイル基を表わし、p及びsは、おのおの独立的に、0又は1を表わす。また、1,4−シクロヘキシレン基及び1,4−フェニレン基は、おのおの独立的に、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良い。)
【0091】
本発明の液晶組成物は、光学素子の作製に応用する場合には、室温で、典型的には25℃において液晶相を呈することが好ましい。
【0092】
本発明の液晶組成物は、通常この技術分野で液晶相と認識される相を示す組成物であればよい。そのような組成物の中でも、液晶相として、ネマチック相、スメクチックA相、(キラル)スメクチックC相、コレステリック相を発現するものが好ましい。それらの中でも、ネマチック相は良好な配向性を有するため、特に好ましい。また、(キラル)スメクチックC相を示す場合には、該(キラル)スメクチックC相の温度領域より高い温度領域でスメクチックA相を、該スメクチックA相の温度領域より高い温度領域でネマチック相を、それぞれ発現する液晶組成物は、良好な配向性を得られる傾向にあるので好ましい。
【0093】
本発明の液晶組成物は、更に公知慣用の液晶化合物を併用して用いることも出来る。中でも、一分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、エポキシ基、エチニル基、メルカプト基、ビニルオキシ基及びマレイミド基からなる群から選ばれる重合性官能基を有する液晶性化合物が好ましい。このような重合性液晶化合物としては、例えば、一般式(3)
【0094】
【化52】
Figure 0004873205
【0095】
(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、Mは芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同一又は異なる2〜16個の環を有するメソゲン部を表し、Y3は、単結合、−O−、−OC(=O)−、−C(=O)O−及び−CH=CH−C(=O)O−からなる群から選ばれる連結基を表わし、Z1は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表わす。)
で表される重合性液晶化合物が挙げられ、好ましく用いられる。
【0096】
上記一般式(2)において、メソゲン部Mは、上記一般式(1)におけるメソゲン部Mと同様の構造を示す。
【0097】
具体的には、例えば、下記一般式(22)
【化53】
Figure 0004873205
(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、rは、0又は1の整数を表わし、6員環K、L、Mは、おのおの独立的に、1,4−フェニレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、1,4−シクロヘキシレン基、1つ又は隣接しない2つのCH2 基が酸素又は硫黄原子で置換された1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基を表わし、これらの6員環K、L及びMは、さらに、シアノ基、ハロゲン原子、炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基及びアルカノイル基からなる群から選ばれる一つ以上の置換基で置換されていても良く、Y1及びY2は、おのおの独立的に、単結合、−CH2CH2−、−CH2O−、−OCH2−、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH24−、−CH2CH2CH2O−、−OCH2CH2CH2−、−CH=CH−CH2CH2−、−CH2CH2−CH=CH−、−CH=CH−C(=O)O−及び−OC(=O)−CH=CH−からなる群から選ばれる連結基を表わし、Y3は、単結合、−O−、−OC(=O)−、−C(=O)O−及び−CH=CH−C(=O)O−からなる群から選ばれる連結基を表わし、Z1は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子2〜20のアルケニル基を表わす。)
で表わされる液晶性(メタ)アクリレートが好ましい。
【0098】
本発明の液晶組成物に含有させることができる一般式(22)で表わされる液晶性(メタ)アクリレート化合物としては、一般式(23)、
【0099】
【化54】
Figure 0004873205
【0100】
(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、R1は、炭素原子数1〜10のアルキル基を表わす。)
で表わされる化合物や、一般式(24)、
【0101】
【化55】
Figure 0004873205
【0102】
(式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、R2は、炭素原子数1〜10のアルキル基を表わす。)
で表わされる化合物が好ましい。これらの一般式(23)で表わされる化合物や一般式(24)で表わされる化合物は、単独で用いても良いし、組み合わせて用いても良い。組み合わせて用いる場合、一般式(23)と一般式(24)で表わされる化合物の濃度を等しくすることが好ましい。また、その用いる量としては、90重量%以下が好ましく、80重量%以下がさらに好ましい。しかしながら、本発明の液晶組成物において使用することができる化合物は、これらの化合物に限定されるものではない。
【0103】
一般式(22)で表わされる化合物の具体的なものとして、式(a-1)〜式(a-25)で表わされる化合物が挙げられる。なお、例示した式(a-1)〜式(a-25)で表わされる化合物の構造式の下に、相転移温度を示した。(式中、シクロヘキサン環はトランスシクロヘキサン環を表わす。また、数字は相転移温度を表わし、Cは結晶相、Nはネマチック相、Sはスメクチック相、Iは等方性液体相をそれぞれ表わす。)
【0104】
【化56】
Figure 0004873205
【0105】
【化57】
Figure 0004873205
【0106】
【化58】
Figure 0004873205
【0107】
【化59】
Figure 0004873205
【0108】
また、本発明の液晶組成物には、一般式(22)で表わされる(メタ)アクリレート化合物以外にも、他の単官能(メタ)アクリレート化合物を含有させることもできる。そのような化合物としては、例えば、以下の式(a-26)〜(a-35)で表わされる化合物が挙げられる。しかしながら、本発明の液晶組成物において使用することができる化合物はこれらに限定されるものではない。なお、例示した式(a-26)〜式(a-35)で表わされる化合物の構造式の下に、相転移温度を示した。(式中、シクロヘキサン環は、トランスシクロヘキサン環を表わす。数字は相転移温度を表わし、Cは結晶相、Nはネマチック相、Sはスメクチック相、Iは等方性液体相をそれぞれ表わす。)
【0109】
【化60】
Figure 0004873205
【0110】
【化61】
Figure 0004873205
【0111】
また、本発明の液晶組成物には、上記に掲げた化合物以外に、側鎖に液晶性骨格を有する(メタ)アクリレート化合物を含有させることもできる。そのような化合物としては、例えば、以下の式(a-36)〜式(a-45)で表わされる化合物を挙げることができる。(式中、シクロヘキサン環は、トランスシクロヘキサン環を表わす。数字は相転移温度を表わし、Cは結晶相、Nはネマチック相、Sはスメクチック相、Iは等方性液体相をそれぞれ表わす。)
【0112】
【化62】
Figure 0004873205
【0113】
【化63】
Figure 0004873205
【0114】
さらに、本発明の液晶組成物には、上記に挙げた化合物以外にも、本発明の液晶組成物に、他の液晶性(メタ)アクリレート化合物を含有させることもできる。そのような化合物としては、例えば、以下の式(a-46)〜式(a-61)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0115】
【化64】
Figure 0004873205
【0116】
【化65】
Figure 0004873205
(式中、X6及びX7は、おのおの独立的に、水素原子又はメチル基を表わし、s及びtは、おのおの独立的に、2〜18の整数を表わす)。
【0117】
また、本発明の液晶組成物には、重合性官能基を有していない液晶化合物を用途に応じて添加することもできる。しかしながら、液晶組成物を用いて作製する高分子の耐熱性を確保する観点から、その添加量は80重量%以下が好ましく、30重量%以下がさらに好ましく、10重量%以下が特に好ましい。
【0118】
また、本発明の液晶組成物には、重合性官能基を有する化合物であって、液晶性を示さない化合物を添加することもできる。このような化合物としては、通常、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用することができる。
【0119】
本発明の液晶組成物は、液晶相の温度領域で活性エネルギー線を照射して、組成物中の重合性化合物を重合させることを目的としている。従って、活性エネルギー線照射工程における、望ましくない熱重合の誘起を避け、均一性に優れた高分子を製造するために、本発明の液晶組成物は、室温(典型的には25℃)又は室温付近で液晶性を示すものが好ましい。例えば、(キラル)スメクチックC相において、本発明の液晶組成物に活性エネルギー線を照射して、組成物中の重合性化合物を重合させる場合、室温又は室温付近で(キラル)スメクチックC相を発現するものが好ましい。
【0120】
また、本発明の液晶組成物には、液晶骨格の螺旋構造を内部に有する高分子を得ることを目的として、キラル(光学活性)化合物を添加することもできる。そのような目的で使用するキラル化合物は、それ自体が液晶性を示す必要は無く、また、重合性官能基を有していても、有していなくても良い。また、キラル化合物の螺旋の向きは、重合体の使用用途によって適宜選択することができる。
【0121】
そのようなキラル化合物としては、例えば、キラル基としてコレステリル基を有するペラルゴン酸コレステロール、ステアリン酸コレステロール、キラル基として2−メチルブチル基を有するビーディーエイチ社(BDH社;イギリス国)製の「CB−15」、「C−15」、メルク社(ドイツ国)製の「S−1082」、チッソ社製の「CM−19」、「CM−20」、「CM」;キラル基として1−メチルヘプチル基を有するメルク社製の「S−811」、チッソ社製の「CM−21」、「CM−22」、などを挙げることができる。
【0122】
キラル化合物を添加する場合の好ましい添加量は、液晶組成物の用途によるが、重合して得られる重合体の厚み(d)を重合体中での螺旋ピッチ(P)で除した値(d/P)が0.1〜100の範囲となる量が好ましく、0.1〜20の範囲となる量がさらに好ましい。
【0123】
更に本発明の液晶組成物には、その重合反応性を向上させることを目的として、熱重合開始剤、光重合開始剤等の重合開始剤を添加することもできる。
熱重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ビスアゾブチロニトリル等が挙げられる。また、光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類等が挙げられる。熱重合開始剤あるいは光重合開始剤を添加する場合の添加量は、液晶組成物に対して、10重量%以下が好ましく、5重量%以下が特に好ましく、0.5〜1.5重量%の範囲が更に好ましい。
【0124】
また、本発明の液晶組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β−ナフチルアミン類、β−ナフトール類等が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、液晶組成物に対して、1重量%以下が好ましく、0.5重量%以下が特に好ましい。
【0125】
以上のように、本発明の液晶組成物には、一般式(1)、又は、(2)で表わされる液晶性(メタ)アクリレート以外に、重合性官能基を有する液晶化合物、重合性官能基を有さない液晶化合物、液晶性を示さない重合性化合物、重合開始剤、安定剤を適宜組み合わせて添加してもよいが、少なくとも得られる液晶組成物の液晶性が失われないよう、各成分の添加量を調整する必要がある。
【0126】
また、本発明の液晶組成物を偏光フィルムや配向膜の原料、又は印刷インキ及び塗料、保護膜等の用途に利用する場合には、その目的に応じて、金属、金属錯体、染料、顔料、色素、蛍光材料、燐光材料、界面活性剤、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタンの如き金属酸化物、などを添加することもできる。
【0127】
本発明の液晶化合物を含有する液晶組成物は、重合させて重合体とすることによって、位相差板、偏光板、偏光プリズム、導波路、圧電素子、非線形光学素子、各種光フィルター、コレステリック液晶相等の選択反射を利用した液晶顔料、液晶−樹脂複合ディスプレー、ホログラフィック液晶ディスプレー、高分子安定化液晶(強誘電性液晶、反強誘電性液晶)ディスプレー、光ファイバー等の被覆剤などの各種の用途に応用することができる。中でも、本発明の液晶組成物を配向させた状態において、重合させた重合体は、物理的性質に異方性を有しており、有用である。このような重合体は、例えば、本発明の重合性液晶組成物を、布等で表面をラビング処理した基板、有機薄膜を形成した基板の表面を布等でラビング処理した基板、あるいはSiO2 を斜方蒸着した配向膜を有する基板上に担持させるか、基板間に挟持させた後、重合性化合物を重合させることによって製造することができる。
【0128】
重合性液晶組成物を基板上に担持させる際の方法としては、例えば、スピンコーティング、ダイコーティング、エクストルージョンコーティング、ロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング、ディッピング、プリント法、などが挙げられる。また、コーティングの際、重合性液晶組成物に有機溶媒を添加することもできる。そのような目的で使用することができる有機溶媒としては、例えば、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、セロソルブ類、などが挙げられる。これらの有機溶媒は、単独で用いることも、2種類以上を組み合わせて用いることもでき、その蒸気圧と重合性液晶組成物の溶解性を考慮し、適宜選択すれば良い。また、有機溶剤の添加量は、コーティング材料の90重量%以下が好ましい。90重量%以上になると、得られる膜厚が薄くなってしまう傾向にあるので好ましくない。
【0129】
添加した有機溶媒を揮発させる方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥を用いることができる。重合性液晶材料の塗布性をさらに向上させるために、基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設ける方法、重合性液晶材料にレベリング剤を添加する方法も有効である。特に、基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設ける方法は、重合性液晶材料を重合させて得られる高分子と基板の密着性が良くない場合に、密着性を向上させる手段としても有効である。
【0130】
重合性液晶材料を基板間に挟持させる方法としては、毛細管現象を利用した注入法が挙げられる。基板間に形成された空間を減圧し、その後、重合性液晶材料を注入する手段も有効である。
【0131】
ラビング処理あるいはSiO2 の斜方蒸着以外の配向処理の方法として、液晶材料の流動配向を利用する方法、電場又は磁場の利用する方法が挙げられる。これらの配向手段は、単独で用いることも、2種類以上の方法を組み合わせて用いることもできる。
【0132】
さらに、ラビングに代わる配向処理方法として、光配向法を用いることもできる。この方法は、例えば、ポリビニルシンナメート等の分子内に光二量化反応する官能基を有する有機薄膜、光で異性化する官能基を有する有機薄膜又はポリイミド等の有機薄膜に、偏光した光、好ましくは偏光した紫外線を照射することによって、配向膜を形成するものである。この光配向法に光マスクを適用することにより、配向のパターン化が容易に達成できるので、高分子内部の分子配向も精密に制御することができる。
【0133】
基板の形状としては、平板の他、曲面を有するものであっても良い。基板を構成する材料は、有機材料、無機材料を問わずに用いることができる。基板の材料となる有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、トリアセチルセルロース、セルロース、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、また、無機材料としては、例えば、シリコン、ガラス、方解石等が挙げられる。
【0134】
これらの基板を布等でラビングすることによって適当な配向性を得られない場合、公知の方法に従ってポリイミド薄膜又はポリビニルアルコール薄膜等の有機薄膜を基板表面に形成し、これを布等でラビングしても良い。また、通常のツイステッド・ネマチック(TN)素子又はスーパー・ツイステッド・ネマチック(STN)素子で使用されているプレチルト角を与えるポリイミド薄膜は、高分子内部の分子配向構造を更に精密に制御することができることから、特に好ましい。
【0135】
また、電場によって配向状態を制御する場合には、電極層を有する基板を使用する。この場合、電極上に前述のポリイミド薄膜等の有機薄膜を形成することが好ましい。
【0136】
液晶組成物の配向状態としては、液晶の技術分野で一般的に知られている種々の配向状態でよく、例えば、ホモジニアス(水平)配向、傾いたホモジニアス配向、ホメオトロピック(垂直)配向、傾いたホメオトロピック配向、ハイブリッド配向、ツイステッドネマチック配向、スーパーツイステッドネマチック配向状態を挙げることができる。また、これらの配向の組み合わせや、場所ごとに配向状態を変えてパターン化しても良い。
【0137】
傾いたホモジニアス配向及び傾いたホメオトロピック配向の場合、双方の場合とも基板面と液晶分子長軸のなす角度が0度又は90度以外になっている状態を意味する。基板面と液晶分子長軸のなす角度は、得られる重合体の用途・機能によって選択すれば良い。基板面と液晶分子長軸のなす角度を10〜80度、さらに好ましくは、20〜70度の範囲に設定した場合、得られる重合体は、液晶ディスプレイの視野角を広く改善するための光学部材として使用することができる。
【0138】
また、液晶組成物の配向状態をハイブリッド配向にした場合も、得られる重合体は、液晶ディスプレイの視野角を広く改善するための光学部材として使用可能である。また、基板面と液晶分子長軸のなす角度を30〜60度、さらに好ましくは、40〜50度、特に好ましくは45度に設定した場合、得られる重合体に、偏光分離能を効率良く付与することができる。このような重合体は、偏光分離素子や光学的ローパスフィルターとして有用である。
【0139】
また、液晶組成物の配向状態をハイブリッド配向にした場合も、得られる重合体は、偏光光学素子や光学的ローパスフィルターとして有用である。
一方、ツイステッドネマチック配向、スーパーツイステッドネマチック配向、コレステリック配向に代表されるような螺旋構造を有する配向構造も有用である。ねじり角度を60〜270度に設定した場合、得られる重合体は、液晶表示素子の光学補償用途に有用である。また、螺旋ピッチを調節し、特定の波長領域を選択的に反射するように設定した場合、得られる重合体は、ノッチフィルターや反射型カラーフィルターとして有用である。
【0140】
また、選択的に反射する波長領域を赤外線の領域に設定した場合、得られる重合体は、熱線カットフィルターとして有用である。また、ホモジニアス配向、ホメオトロピック配向状態にした場合、得られる重合体は、プラスチックを延伸処理したものと比較して、屈折率の異方性が大きいため、同じ屈折率の異方性を示すものを薄く設計できるという利点がある。また、液晶セル内部に、光学補償板を作り込める可能性もある。反射型液晶表示素子の光学補償に用いる場合、この特性は重要であり、特に1/4波長板として極めて有用である。
【0141】
本発明の液晶組成物を重合させる方法としては、迅速に重合する点で、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で重合を行なう場合には、少なくとも照射面側の基板は、活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、さらに活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。また、照射時の温度は、本発明の液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。
【0142】
特に、光重合によって高分子を製造しようとする場合には、意図しない熱重合の誘起を避ける意味からも可能な限り、室温に近い温度、即ち、典型的には25℃での温度で重合させることが好ましい。活性エネルギー線の強度は、0.1mW/cm2〜2W/cm2の範囲が好ましい。強度が0.1mW/cm2未満の場合、光重合を完了させるのに多大な時間が必要になり、生産性が悪化する傾向にあり、2W/cm2を超える強度では、重合性液晶組成物が劣化する傾向にあるので、好ましくない。
【0143】
本発明の重合性液晶組成物に活性光線を照射した後、得られた重合体の初期特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図ることを目的として、熱処理を施すこともできる。熱処理の温度は、50〜250℃の範囲で、熱処理時間は30秒〜12時間の範囲が好ましい。
【0144】
このような方法によって製造される本発明の重合性液晶組成物からなる重合体は、基板から剥離して単体で用いることも、基板から剥離せずにそのまま用いることもできる。また、本発明の重合性液晶組成物からなる重合体は、2つ以上を積層して用いることも、他の基板に貼り合わせて用いることもできる。
【0145】
【実施例】
以下、実施例を用いて、本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例の限定されるものではない。なお、以下の実施例におけるヘイズの測定は、補償法(JIS、K7361)で行った。
【0146】
(実施例1)〔液晶組成物の調製(1)〕
式(a−1)
【0147】
【化66】
Figure 0004873205
で表わされる液晶性アクリレート化合物45重量部、式(a−4)
【0148】
【化67】
Figure 0004873205
で表わされる液晶性アクリレート45重量部及び式(a−62)
【0149】
【化68】
Figure 0004873205
で表わされる液晶性アクリレート10重量部から成る組成物(A)を調製した。組成物(A)は、室温(25℃)でネマチック液晶相を呈した。また、589nmで測定したne(異常光の屈折率)は1.6702で、no(常光の屈折率)は1.511、複屈折率は0.1592であった。
【0150】
(実施例2)〔液晶組成物の調製(2)〕
実施例1での式(a−1)で表わされる液晶性アクリレート化合物35重量部、式(a−4)で表わされる液晶性アクリレート35重量部及び式(a−62)で表わされる液晶性アクリレート30重量部から成る組成物(B)を調製した。組成物(B)は、室温(25℃)でネマチック液晶相を呈した。また、589nmで測定したne(異常光の屈折率)は1.6813で、no(常光の屈折率)は1.512、複屈折率は0.1693であった。
【0151】
(比較例1)〔液晶組成物の調製(3)〕
実施例1での式(a−1)で表わされる液晶性アクリレート化合物50重量部及び式(a−4)で表わされる液晶性アクリレート50重量部から成る組成物(C)を調製した。組成物(C)は、室温(25℃)でネマチック液晶相を呈した。ネマチック相−等方性液体相転移温度は46℃であった。また、589nmで測定したne(異常光の屈折率)は1.662で、no(常光の屈折率)は1.510、複屈折率は0.152であった。
【0152】
(実施例3)〔光学異方体の作製(1)〕
実施例1で調製した組成物(A)99重量部、光重合開始剤「イルガキュアー651」(チバガイギー社製)1重量部からなる組成物(D)を調製した。セルギャップ5及び50ミクロンのアンチパラレル配向液晶ガラスセル(液晶を一軸配向するよう配向処理を施したガラスセル)に、組成物(D)を室温にて注入した。注入後、均一な一軸配向が得られていることを確認することができた。次に、室温(25℃)にてUSHIO社のUIS−25102を用いて30mW/cm2の紫外線を、照射量が90、180及び360mJ/cm2なるまで照射して、組成物(D)を重合させて、重合物を得た。得られた重合物は、方向によって屈折率が異なっており、光学異方体として機能することを確認することができた。ガラスセルに入れたままの重合物の透明性(ヘイズ値)及びリタデーションは表1に示した。
【0153】
【表1】
組成物(D)の重合体のヘイズ及びリタデーション
Figure 0004873205
【0154】
(実施例4)〔光学異方体の作製(2)〕
実施例2で調製した組成物(B)99重量部、光重合開始剤「イルガキュアー651」(チバガイギー社製)1重量部からなる組成物(E)を調製した。セルギャップ5及び50ミクロンのアンチパラレル配向液晶ガラスセル(液晶を一軸配向するよう配向処理を施したガラスセル)に、組成物(E)を室温にて注入した。注入後、迅速に均一な一軸配向が得られていることを確認することができた。次に、室温(25℃)にてUSHIO社のUIS−25102を用いて30mW/cm2の紫外線を、照射量が90、180及び360mJ/cm2なるまで照射して、組成物(E)を重合させて、重合物を得た。得られた重合物は、方向によって屈折率が異なっており、光学異方体として機能することを確認することができた。ガラスセルに入れたままの重合物のヘイズ及びリタデーションは表2に示した。
【0155】
【表2】
組成物(E)の重合体のヘイズ及びリタデーション
Figure 0004873205
【0156】
(比較例2)〔光学異方体の作製(3)〕
比較例1で調製した組成物(C)99重量部及び重合開始剤「イルガキュアー651」(チバガイギー社製)1重量部からなる組成物(F)を調製した。セルギャップ5及び50ミクロンのアンチパラレル配向液晶ガラスセル(液晶を一軸配向するよう配向処理を施したガラスセル)に、組成物(F)を室温にて注入した。注入後、均一な一軸配向が得られていることを確認することができた。次に、室温(25℃)にてUSHIO社のUIS−25102を用いて30mW/cm2の紫外線を、照射量が90、180及び360mJ/cm2なるまで照射して、組成物(F)を重合させて、重合物を得た。得られた重合物は、方向によって屈折率が異なっており、光学異方体として機能することを確認することができた。ガラスセルに入れたままの重合物のヘイズ及びリタデーションは表3に示した。
【0157】
【表3】
組成物(F)の重合体のヘイズ及びリタデーション
Figure 0004873205
実施例3、4及び比較例2の結果を表1、2及び3に示したが、本発明の化合物を含有する液晶組成物を用いることにより、重合により作製される重合物のヘイズが低減され、また、リタデーションが改善されたことがわかる。
【0158】
【発明の効果】
本発明の重合性液晶組成物は、良好な液晶性を示し、また、重合して得られる重合物のヘイズ及びリタデーションを改善することができる。従って、本発明の化合物は、例えば、位相差板、偏光板、偏光プリズム、導波路、圧電素子、非線形光学素子、各種光フィルター、コレステリック液晶相等の選択反射を利用した顔料、光ファイバー等の被覆剤への応用に極めて有用である。

Claims (6)

  1. 一般式(1)
    P−S1−A−S2−M (1)
    (Pは、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、エポキシ基、ビニルオキシ基又はマレイミド基の重合性官能基を表し、Aは芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる環を表し、メソゲン部Mが下記一般式(2)
    E−(Y1−F)n−Y2−G (2)
    (式中、E、F及びGは、おのおの独立的に、1,4−フェニレン、1,4−シクロヘキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、又はピリミジン−2,5−ジイルを表わし、Y1及びY2は、おのおの独立的に、単結合、−CH 2 CH 2 −、−CH 2 O−、−OCH 2 −、−C(=O)O−、−OC(=O)−、−C≡C−、−CH=CH−、−CF=CF−、−(CH 2 4 −、−CH 2 CH 2 CH 2 O− 、 −OCH 2 CH 2 CH2−、−CH=CH−CH 2 CH 2 −、−CH 2 CH 2 −CH=CH−、−CH=CH−C(=O)O−又は−OC(=O)−CH=CH−を表わし、nは、0〜3の整数を表わす。また、Y1及びFが複数ある場合、それぞれのY1とFは、同じであっても、異なっていても良い。)S1は、−(CH2)w−、−(CH2)wO−、−(CH2)wC(=O)O−、及び−(CH2)wOC(=O)−(は、1〜20の整数を表わす。)からなる群から選ばれる連結鎖を表わし、S2は、−C(=O)−O−(CH2)m−O−、−O(CH2)m−O−C(=O)−、−O−C(=O)−(CH2)m−O−、及び−O(CH2)m−C(=O)−O−(は、2〜15の整数を表わす。)からなる群から選ばれる連結鎖を表わす。)で表される、1分子中に1つの重合性官能基を有する重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物。
  2. 一般式(1)で表される化合物として、環Aが、1,4−フェニレン、2−フルオロ−1,4−フェニレン、3−フルオロ−1,4−フェニレン、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ピラジン−2,5−ジイル、ピペリジン−2,5−ジイル、ピペリジン−1,4−ジイル、ピペラジン−2,5−ジイル、1,4−シクロへキシレン、1,4−シクロヘキセニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル及び1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレンからなる群から選ばれる環構造である化合物を用いる請求項1に記載の重合性液晶組成物。
  3. 一般式(2)で表されるメソゲン部Mとして、E、F及びGが1,4−フェニレンであり、Y1又はY2が−C≡C−であり、かつ他方のY1又はY2が単結合、−C(=O)O−、又は−OC(=O)−である、請求項2に記載の重合性液晶組成物。
  4. さらに、一分子中に1個の(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、エポキシ基、エチニル基、メルカプト基、ビニルオキシ基及びマレイミド基からなる群から選ばれる重合性官能基を有する液晶性化合物を含有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の重合性液晶組成物。
  5. 一分子中に1個の重合性官能基を有する液晶性化合物が、下記一般式(3)、
    Figure 0004873205
    (式中、Xは、水素原子又はメチル基を表わし、Mは芳香環、脂環、複素環及び縮合環からなる群から選ばれる同一又は異なる2〜16個の環を有するメソゲン部を表し、Y3は、単結合、−O−、−OC(=O)−、−C(=O)O−、及び−CH=CH−C(=O)O−からなる群から選ばれる連結基を表わし、Z1は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素原子数1〜20の炭化水素基又は炭素原子2〜20のアルケニル基を表わす。)
    で表される化合物である請求項4に記載の重合性液晶組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の重合性液晶組成物を用いた光学素子。
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