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JP4358116B2 - 半導体記憶装置、および半導体記憶装置の制御方法 - Google Patents

半導体記憶装置、および半導体記憶装置の制御方法 Download PDF

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JP4358116B2
JP4358116B2 JP2004569365A JP2004569365A JP4358116B2 JP 4358116 B2 JP4358116 B2 JP 4358116B2 JP 2004569365 A JP2004569365 A JP 2004569365A JP 2004569365 A JP2004569365 A JP 2004569365A JP 4358116 B2 JP4358116 B2 JP 4358116B2
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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は半導体記憶装置およびその制御方法に関し、特にビット線のイコライズ動作についての改善を図った半導体記憶装置およびその制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ダイナミックランダムアクセスメモリ(以下、DRAMと略記する)等の半導体記憶装置には、2つのメモリブロックで1つのセンスアンプ群を共有するシェアードセンスアンプ方式が使用されるものがある。この場合、選択されないメモリブロック内のビット線とセンスアンプとを分離するために、ビット線分離ゲート(BT)が備えられている。
【0003】
第10図は、シェアードセンスアンプ方式の一部を示す図である。ビット線BLZと相補ビット線BLXとの間にはセンスアンプS/Aが接続され、各々隣接するメモリブロックBLK1、BLK2によって共有されている。分離ゲートBTL、BTRは各々対応するメモリブロックBLK1、BLK2とセンスアンプS/Aとの間に接続され、対応する分離ゲート制御信号sbltlxおよびsbltrxに応答して、導通/非導通を行なう。なお、ビット線のイコライズは、センスアンプ側に備えられたイコライズ回路150により行われる。
【0004】
ここで、第10図に示す代替センスアンプS/AsをセンスアンプS/Aに代えて用いる場合もある。前述のセンスアンプS/Aでは、センスアンプ活性線PSAに内部降圧電圧Vccが供給されると共に、センスアンプ活性線NSAに接地電圧Vssが供給されて、センスアンプS/Aがアクティブ状態とされる構造である。一方代替センスアンプS/Asでは、トランジスタTr9にローレベルの代替センスアンプ活性信号LEX、トランジスタTr10にハイレベルの代替センスアンプ活性信号LEZが入力された時に、代替センスアンプS/AsにVccおよびVssが供給されアクティブ状態とされる構造である。
【0005】
第11図は、セルフリフレッシュ動作を示すタイミングチャートである。セルフリフレッシュイネーブル信号SREFEの“ハイ”レベル(アクティブ)に応じてセルフリフレッシュ動作が行われる。ブロックBLK1をセルフリフレッシュする期間中は、制御信号sbltlxを“ハイ”レベルに維持して、分離ゲートBTLを導通状態とし、ブロックBLK1内のビット線BLLZ、BLLXとセンスアンプS/Aが接続されるビット線BLZ、BLXとを接続し続ける。その期間、内部RAS信号である/RASの“ロー”レベル遷移に応答してワード線swl0、swl1、…を順次活性化して、ビット線BLLZ、BLLXをリストアすると共に、/RASの“ハイ”レベル遷移に応答してワード線swl0、swl1、…を非活性にしてビット線BLLZ、BLLXをイコライズする。
【0006】
また非選択ブロックBLK2側の分離ゲートBTRは、/RASが“ハイ”レベルの期間ごとに、すなわち、BLK1のビット線がイコライズされる期間ごとに、制御信号sbltrxが“ハイ”レベルとされて分離ゲートBTRが導通状態とされる。これにより、非選択ブロックBLK2のビット線BLRZ、BLRXは、ビット線BLZ、BLXに接続されてイコライズされる。逆にブロックBLK2をセルフリフレッシュする時は、ブロックBLK1に対して同様のイコライズ制御が行われる。以下同様の動作をそれぞれのブロックに対して行うことにより、全てのメモリセルに対してセルフリフレッシュが完了する。
【0007】
一方、特許文献1、2に開示されるように、第12図に示す制御では、選択ブロック側メモリセルのリフレッシュ期間中において、非選択ブロック側の分離ゲートの制御信号を常に“ロー”レベルに保つ。このため、センスアンプS/Aと非選択ブロック側のビット線とは選択ブロックのイコライズ期間中も接続されない。選択ブロックのイコライズごとに、非選択ブロックが接続される第11図の場合とは異なり、非選択ブロックに接続されている分離ゲートのスイッチング動作が行われることはなく充放電電流の低減が図られる。
【0008】
特許文献3、4に開示される半導体記憶装置では、ビット線分離ゲートでセンスアンプと区切られたメモリブロックごとに、ビット線イコライズ回路が備えられている。よって、非選択メモリブロックとセンスアンプとの間のビット線が非導通状態とされている期間においても、非選択メモリブロックに備えられたビット線イコライズ回路を用いてイコライズ動作が行われるため、ビット線電位のフローティング状態に伴う電位のずれを防止することができる。
【0009】
また第10図においては、ビット線イコライズ制御信号BRSと、センスアンプ活性線PSA/NSAのイコライズ制御信号BRSSとは、共に昇圧電圧Vppと接地電圧Vssとの間で制御される。外部電源電圧Vddから昇圧された昇圧電圧Vppで駆動することによりイコライズトランジスタの駆動能力を高め、イコライズ時間の短縮化を図っている。
【0010】
また、近年の半導体記憶装置においては、センスアンプによるリストア動作の高速化または蓄積電荷に対する感度の向上を図るため、ビット線長を短く構成する場合がある。これによりビット線の配線容量が小さくなり、リストア時の消費電流の低減と共に、イコライズ時間の短縮が図られる。
【0011】
なお、先行技術文献を以下に示す。
【特許文献1】
特開平9−161477号公報
【特許文献2】
特開平10−222977号公報
【特許文献3】
特開平8−153391号公報
【特許文献4】
特開平9−45879号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
課題として、第1に非選択ブロックのビット線分離ゲートの制御に関する問題、第二にイコライズ制御に関する問題が挙げられる。
【0013】
ビット線分離ゲートの制御に関する問題を述べる。第10図、第11図において、メモリブロックBLK1をセルフリフレッシュ動作の選択ブロックとする場合には、/RASがハイレベルとなるイコライズ動作の期間ごとに、非選択ブロックBLK2側の分離ゲートBTRの制御信号sbltrxがハイレベルとなる。よって分離ゲートBTRのスイッチング動作がイコライズ期間ごとに繰り返し行われるため、充放電電流が増大し問題である。
【0014】
また、ビット線分離ゲートでセンスアンプと区切られたメモリブロックごとにビット線イコライズ回路が備えられている半導体記憶装置では、第12図に示すように非選択ブロックの分離ゲートを非導通状態に維持するとしても、非選択ブロックのビット線電位がフローティング状態になり電位がずれてしまうことはない。しかし第10図のイコライズ回路150の様に、センスアンプにイコライズ回路が備えられる回路構成に比して、メモリブロックごとにビット線イコライズ回路が備えられている回路構成では構成素子数が増加する。多数のビット線を備えている半導体記憶装置においては、ビット線イコライズ回路の構成素子増加によるチップ占有面積の増大は問題である。
【0015】
次にイコライズ制御に関する問題を述べる。第10図の回路において、ビット線イコライズ制御信号BRSおよびセンスアンプ活性線PSA/NSAのイコライズ制御信号BRSSの駆動振幅による消費電流の低減、および昇圧電圧Vppを発生する昇圧回路(不図示)での消費電流の低減を図るため、駆動振幅を昇圧電圧Vppと接地電圧Vss間から、内部降圧電圧Vccと接地電圧Vss間へ変更することも考えられる。しかしながらこの場合第13図に示す様に、イコライズトランジスタの駆動能力が不足し、センスアンプ活性線PSAとNSAとの間、ビット線BLZとBLXとの間のイコライズ終了時間がT1からT2へ延びてしまうおそれがある。その結果、サイクルタイム内にイコライズ動作が完了せず、データの破壊が発生してしまうおそれがあり問題である。またデータの破壊を発生させないためには、イコライズ速度の低下に合わせてサイクルタイムの仕様を緩和することが必要であるが、アクセス動作速度が低下し問題である。
【0016】
そこで、ビット線長を短くすることで配線容量を低容量化してイコライズ速度を高速化する場合を考える。この場合センスアンプ活性線PSA、NSAの配線容量は不変であるため、第14図に示すように、センスアンプ活性線PSA、NSA間と、ビット線BLZ、BLX間とのイコライズ動作の時間差が生じて、センスアンプのトランジスタを介してショートの異常電流が流れるおそれがある。センスアンプトランジスタのソース端子電圧であるセンスアンプ活性線PSA、NSAの電圧レベルに比して、ゲート端子電圧であるビット線BLZ、BLXの電圧レベルが、しきい値電圧以上離れてしまう期間があるからである。その結果、消費電流の低減が図れず問題である。
【0017】
また第10図において、センスアンプS/Aに代えて、代替センスアンプS/Asを用いる場合の問題点を述べる。メモリブロックBLK1が選択ブロックとされた場合に、メモリブロックBLK1内のビット線BLLZ、BLLXのイコライズ終了時間と、センスアンプの接続されたビット線BLZ、BLXのイコライズ終了時間との間に時間差が生じる場合がある。
【0018】
ビット線BLLZ、BLLXは分離ゲートBTLを介してイコライズが行われる。また、分離ゲートBTLは、デバイスの集積化上の要請からトランジスタサイズが制限される場合があり、オン抵抗の影響により、分離ゲートを介したイコライズに時間がかかる場合がある。そして、最も遅いイコライズ時間に合わせてサイクルタイムの仕様が決定されるため、イコライズ時間差が存在すると、半導体記憶装置の本来の性能を発揮することが難しくなり問題である。
【0019】
本発明は前記従来技術の課題の少なくとも1つを解消するためになされたものであり、通常のアクセス動作速度およびチップ面積を維持しながら、低消費電流でビット線のイコライズ動作が可能な半導体記憶装置、およびその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
前記目的を達成するためになされた第1の発明に係る半導体記憶装置では、選択されるワード線に応じて第1ビット線に記憶情報が読み出される、第1メモリブロックと、選択されるワード線に応じて第2ビット線に記憶情報が読み出される、第2メモリブロックと、第1ビット線および第2ビット線ごとに共用されるセンスアンプとを備える半導体記憶装置において、第1ビット線とセンスアンプとの接続・分離の制御を行う第1分離ゲートと、第2ビット線とセンスアンプとの接続・分離の制御を行う第2分離ゲートと、第1ビット線と第2ビット線をイコライズするイコライズ部と、第1分離ゲートを活性化するための信号を、第2メモリブロックにおいて連続して選択されるk本のワード線を識別するリフレッシュアドレスが所定の論理組み合わせとなることと、イコライズ期間であることを示すリセット信号と、に基づいて生成する制御回路を備えている。
【0021】
第1の発明に係る半導体記憶装置では、第1分離ゲートを活性化するための信号は、第2メモリブロックにおいて連続して選択されるk本のワード線を識別するリフレッシュアドレスが所定の論理組み合わせとなることと、イコライズ期間であることを示すリセット信号と、に基づいて、制御回路において生成される。
【0022】
また、第1の発明に係る半導体記憶装置の制御方法では、第2メモリブロックに対してアクセス動作が行われる際、第2ビット線について、ワード線選択に引き続くリストア動作と、その後のイコライズ動作が連続して繰り返し行われる選択ブロックリフレッシュステップと、第2メモリブロックにおいて、連続して選択されるk本のワード線を識別するリフレッシュアドレスが所定の論理組み合わせとなることとイコライズ期間であることを示すリセット信号とに基づいて第1ビット線とセンスアンプとを接続状態とする非選択ブロックイコライズステップとを有する。
【0023】
これにより、非選択ブロックの第1分離ゲートのスイッチング回数を減少させることにより、スイッチング動作による充放電電流の低減を図ることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、ビット線分離ゲートの制御方法、イコライズ回路の制御方法、イコライズ回路の配置および回路構成を適宜に組み合わせることにより、通常のアクセス動作時における動作速度およびチップ面積を維持しながら、低消費電流動作が可能な半導体記憶装置、および半導体記憶装置の制御方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の半導体記憶装置、およびその制御方法について具体化した実施形態を第1図乃至第9図に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0032】
第1図は、第1実施形態の半導体記憶装置について、シェアードセンスアンプ方式の一部を示す図である。非選択メモリブロックの分離ゲートの制御、およびビット線のイコライズ制御に関する実施形態である。
【0033】
最初にビット線分離ゲートの制御方法について説明する。シェアードセンスアンプ方式では、選択されないメモリブロック内のビット線とセンスアンプが繋がるビット線とを分離するために、ビット線分離ゲートが備えられている。分離ゲートBTLは、メモリブロックBLK1のビット線BLLZ、BLLXとセンスアンプS/Aに接続されるビット線BLZ、BLXとを接続する。同様に分離ゲートBTRは、ビット線BLRZ、BLRXとビット線BLZ、BLXとを接続する。ここで、ビット線分離ゲートBTL−BTR間に挟まれたビット線BLZ、BLXを内側ビット線部と、ビット線BLLZ、BLLXおよびBLRZ、BLRXを外側ビット線部と呼ぶ場合があるとする。
【0034】
BLT生成回路103にはメモリブロックを識別するアドレスAdd、ビット線分離ゲートを制御する信号BTおよびn/k活性制御信号φが入力され、出力としてビット線分離ゲート制御信号sbltlxおよびsbltrxが出力される。分離ゲートBTL、BTRは、NMOSトランジスタで構成されており、ハイレベルのビット線分離ゲート制御信号sbltlxおよびsbltrxが分離ゲートに入力された時に導通状態とされ、ローレベルのビット線分離ゲート制御信号が入力された時に非導通状態とされる。
【0035】
メモリセルへのアクセス前の段階には、ビット線BLX−BLZ間、BLLZ−BLLX間およびBLRZ−BLRX間をショートしてイコライズ電圧Vprに初期化しておく必要があり、これをビット線のイコライズ動作という。また、センスアンプ活性線PSA−NSA間も同様にイコライズ電圧Vprに初期化しておく必要があり、これをセンスアンプ活性線PSA、NSAのイコライズ動作という。
【0036】
ビット線BLXおよびBLZは、ビット線分離ゲートによりメモリブロックBLK1、BLK2と分離されている。そのビット線BLZおよびBLXにビット線イコライズ回路107は備えられており、NMOSトランジスタTr6乃至Tr8で構成されている。ビット線BLZ−BLX間はトランジスタTr6を介して接続されており、イコライズ電圧VprはトランジスタTr7、Tr8を介してビット線BLZおよびBLXへ接続されている。トランジスタTr6乃至Tr8のゲートには、ビット線イコライズ制御信号BRSが接続されている。
【0037】
ここで、内側ビット線部に備えられるイコライズ回路を内側イコライズ部、外側ビット線部に備えられるイコライズ回路を外側イコライズ部と呼ぶ場合があるとする。
【0038】
PSA/NSAイコライズ回路111はNMOSトランジスタTr3乃至Tr5で構成され、その回路構成はビット線イコライズ回路107と同様である。そしてトランジスタTr3乃至Tr5のゲートには、PSA/NSA線イコライズ制御信号BRSSが接続されている。
【0039】
EQ生成回路108の出力であるイコライズ制御信号EQは、インバータゲート109および110を介して、PSA/NSAイコライズ回路111およびビット線イコライズ回路107へ入力される。またLE生成回路115からはセンスアンプ活性信号LEがNMOSトランジスタTr2に入力され、インバータゲートにより反転された/LEがPMOSトランジスタTr1へ入力される。
【0040】
EQ生成回路108から、ローレベルのイコライズ制御信号EQがインバータゲート109、110へ入力されると、インバータゲート109からは昇圧電圧VppのハイレベルのPSA/NSA線イコライズ制御信号BRSSが、インバータゲート110からは昇圧電圧Vppまたは内部降圧電圧Vccのハイレベルのビット線イコライズ制御信号BRSが出力される。ハイレベルのビット線イコライズ制御信号BRSがビット線イコライズ回路107へ入力されると、NMOSトランジスタTr6が導通しビット線BLXとBLZがショートされると同時に、NMOSトランジスタTr7、Tr8が導通しビット線BLXとBLZがイコライズ電圧Vprへ充電されることでビット線が初期化される。また同様に、ハイレベルのPSA/NSA線イコライズ制御信号BRSSが、PSA/NSAイコライズ回路111へ入力されると、センスアンプ活性線PSA、NSAがイコライズ電圧Vprへ初期化される。
【0041】
メモリブロックBLK1が選択される場合、ワード線swl0…のうちのいずれか1本の選択されたワード線に接続されているメモリセルの電荷(情報)を、ビット線BLLZまたはBLLXに伝達する。このとき、ビット線BLLZおよびBLLX間の電圧差は微小なため、センスアンプS/Aにより差動増幅する必要がある。センスアンプにはセンスアンプ活性線PSA、NSAが接続されており、それぞれトランジスタTr1およびTr2を介して内部降圧電圧Vccおよび接地電圧Vssに接続されている。
【0042】
ワード線swl0…のうちのいずれか1本の選択されたワード線により選択されるメモリセルの電荷を、センスアンプS/Aにより差動増幅して読み出すために、まず分離ゲートBTLが導通状態、分離ゲートBTRが非導通状態にされる。次に、LE生成回路115からハイレベルのセンスアンプ活性信号LEが出力され、トランジスタTr1、Tr2が導通状態とされる。これによりセンスアンプ活性線PSAへ内部降圧電圧Vccが供給されると共に、センスアンプ活性線NSAへ接地電圧Vssが供給されて、センスアンプS/Aがアクティブ状態にされる。
【0043】
そしてビット線BLLZ、BLLXのリストア後には、LE生成回路115からローレベルのセンスアンプ活性信号LEが出力され、トランジスタTr1、Tr2が非導通状態とされる。また、選択されたワード線が非活性にされてからビット線BLZ−BLX間、およびセンスアンプ活性線PSA−NSA間のイコライズが前記イコライズ制御信号EQのローレベルによって行なわれ、次のメモリセル電荷の読み出し準備が完了する。この時、非選択のメモリブロックBLK2におけるビット線BLRZ−BLRXもイコライズ電圧Vprに維持されていることが必要である。
【0044】
第2図は、非選択メモリブロックの分離ゲートの制御回路である。第3図は、第2図の分離ゲートの制御回路を第1図に適用する場合のタイミングチャートである。
【0045】
第1図においてブロックBLK1が選択され、セルフリフレッシュ動作が行なわれる際、ワード線swl0…が、その間にビット線BLLZおよびBLLXのイコライズ動作を挟んで、順次活性化される。n/k活性制御信号φは、k回のビット線イコライズ動作のうちn回(n≦k−1)について、非選択ブロックBLK2側のビット線分離ゲートBTRを活性化させて、ビット線BLRZ、BLRXのイコライズを行う制御信号である。ブロックBLK1のワード線swl0…は、「m本目ワード線の活性化→ビット線BLLZとBLLXとのイコライズ→m+1本目のワード線の活性化→ビット線BLLZとBLLXとのイコライズ…」という様に、ワード線の活性化とイコライズを繰り返しながら順次活性化されていく。そのなかで、k/n本のワード線が活性化される度に、その直後のビット線のイコライズ期間で、分離ゲートBTRが導通される。ブロックBLK2が選択されリフレッシュ動作を行うときは上記と逆の動作を行う。すなわち、ブロックBLK2のk/n本のワード線が活性化される度に、その直後のビット線のイコライズ期間で、分離ゲートBTLが導通される。
【0046】
第2図において、n/k活性制御信号φの生成制御回路を示す。第2図の構成例では、各々分離ゲート121、BT制御回路123、論理部124を具備する。第2図では、n=k/23の場合を示しており、8本のワード線の活性化ごとに分離ゲート121が導通する構成例である。BT制御回路123からローレベルのn/k活性制御信号φがビット線分離ゲート121に入力された時に、分離ゲート121は非導通状態とされ、ハイレベルのn/k活性制御信号φがビット線分離ゲート121に入力された時に、分離ゲート121は導通状態とされる。
【0047】
BT制御回路123にはラッチ回路125が具備され、その両ノードN1、N2にはNMOSトランジスタが接地電圧Vssとの間に接続されている。ノードN1側のNMOSにはセット信号setが、ノードN2側の直列接続のNMOSにはリセット信号rstと制御信号norstxが入力される。信号φがローレベルとなるのはセット信号setがハイレベルとなりノードN1が接地電圧Vssとされた時であり、選択メモリブロックでのアクセス動作時である。非選択ブロックへの分離ゲートは非導通となる。一方φ信号がハイレベルとなるのは、リセット信号rstおよび制御信号norstxの両者がハイレベルとなりノードN2が接地電圧Vssとされた時である。この時は、選択メモリブロックでのビット線イコライズ動作時であり、かつ、後述の論理部124での制御条件に合致したタイミングである。その時、非選択ブロックへの分離ゲート121は導通状態となる。
【0048】
また論理部124のナンドゲート126からは下位3ビットのリフレッシュアドレスrfaz1乃至rfaz3の論理積が反転して出力される。またノアゲート127からは、リフレッシュ動作制御信号RENとナンドゲート126の出力信号との論理和が反転されて制御信号norstxが出力される。
【0049】
リフレッシュ動作制御信号RENはリフレッシュ動作中はローレベルである。この動作状態で、リフレッシュアドレスrfaz1乃至rfaz3がすべてハイレベルの時のみノアゲート127からハイレベルの制御信号norstxが出力される。つまりリフレッシュアドレスが遷移していく8回のうち1回のみ論理部124の出力はハイレベルとされる。
【0050】
論理部124の制御信号norstxは、BT制御回路123に入力される。リセット信号rstは選択メモリブロックでのイコライズ期間ごとにハイレベルとされるが、制御信号norstxは前述の通り8回のイコライズ期間のうち1回しかハイレベルにされないため、φ信号も8回中1回しかハイレベルとされない。よって、8回のイコライズ動作につき1回だけ分離ゲート121が導通状態とされる。
【0051】
また論理部124に代えて論理部128が用いられる場合もある。論理部128にはエッジ検出回路129が備えられ、リフレッシュ動作制御信号RENおよびリフレッシュアドレスrfaz4が入力される。リフレッシュ動作制御信号RENはリフレッシュ動作中はローレベルであり、このときエッジ検出回路129が動作状態となる。
【0052】
リフレッシュアドレスrfaz4は、リフレッシュアドレスrfaz1乃至rfaz3に対して1ビット上位のアドレスであり、rfaz1乃至rfaz3のすべての論理組み合わせ毎に、ハイレベルからローレベルまたはローレベルからハイレベルへと状態が遷移する。この状態の遷移に応じてエッジ検出回路129からはハイレベルのパルス波が出力され、制御信号norstxとしてBT制御回路123へ入力される。リセット信号rstおよび制御信号norstxの両者がハイレベルとなりノードN2が接地電圧Vssとされた時、n/k活性制御信号φがハイレベルとされ、分離ゲート121が導通状態とされる。よって、論理部128が用いられた場合も、8回のイコライズ動作につき1回だけ分離ゲート121が導通状態とされる。
【0053】
このように、分離ゲートの制御にリフレッシュアドレスを用いることで、新たに専用のタイミング信号を入力または生成する必要がなくなる。
【0054】
第3図にタイミングチャートを示す。セルフリフレッシュイネーブル信号SREFEの“ハイ”レベル(アクティブ)に応じてセルフリフレッシュ動作が行われる。ブロックBLK1がセルフリフレッシュされる期間中は、制御信号sbltlxが“ハイ”レベルに維持され、分離ゲートBTLは導通状態とされ、ブロックBLK1のビット線BLLZ、BLLXとビット線BLZ、BLXとが接続され続ける。その期間、/RASの“ロー”レベル遷移に応答してワード線swl0…が順次活性化されてメモリセルにアクセスされ、BLLZ、BLLXをリストアすると共に、/RASの“ハイ”レベル遷移に応答してワード線swl0…が順次非活性とされてビット線BLLZ、BLLXがイコライズされる。
【0055】
連続する8本のワード線についての活性化が終了するごとに、その後のイコライズ期間において、ビット線分離ゲート制御信号sbltrxが1回“ハイ”レベルとされて、分離ゲートBTRが導通状態とされ、ビット線BLRZ、BLRXがビット線BLZ、BLXに接続される。そして、選択ブロックBLK1のビット線BLLZ、BLLXがイコライズされると共に、非選択ブロックBLK2のビット線BLRZ、BLRXもイコライズされる。
【0056】
選択ブロックBLK1のイコライズ期間ごとに、非選択ブロックBLK2側の分離ゲートの制御信号sbltrxが“ハイ”レベルとされる第11図の従来技術に比して、第3図に示す第1実施形態では、非選択ブロックの分離ゲートのスイッチング回数を1/8に減少させることにより、スイッチング動作による充放電電流の低減が図られることが分かる。
【0057】
また第3図に示す第1実施形態の分離ゲートの制御方式を用いれば、メモリブロックBLK1、BLK2の両者にビット線イコライズ回路を備えることをせずに、第1図の様にセンスアンプS/A側にビット線イコライズ回路を備える回路構成であっても、ビット線電位のフローティングによる問題を解決できる。よってチップ面積の増大を抑えつつ低消費電流動作により、ビット線電位のフローティングの問題を解決することが可能である。
【0058】
もちろん、分離ゲートの活性制御信号φの活性化頻度は、第1実施形態で用いた1/8の値に限らず、各々の半導体記憶装置に応じて適宜に最適化が可能であることは言うまでもない。
【0059】
そして、第2図の論理部124のナンドゲート126および論理部128のエッジ検出回路129に入力されるアドレスは、リフレッシュアドレスに限らず、例えばバースト動作等の連続アクセス時のアドレスも使用可能である。この時、ノアゲート127およびエッジ検出回路129に入力される信号はリフレッシュ動作制御信号RENに代えて、連続アクセス制御信号等となる。
【0060】
次に第1実施形態において、イコライズ回路の制御方法について説明する。
【0061】
ビット線イコライズ回路107を制御する制御信号BRSの電圧と、PSA/NSAイコライズ回路111を制御する制御信号BRSSの電圧とを、各々のイコライズすべき配線容量に応じて設定すれば、ビット線BLZ−BLX間と、センスアンプ活性線PSA−NSA間とのイコライズ時間差の発生を抑えられる。
【0062】
第1図において、センスアンプ活性線PSA/NSAのイコライズ制御信号BRSSを出力するインバータゲート109には電圧レベル変換機能が備えられており、内部降圧電圧Vccは昇圧電圧Vppに変換されて供給されている。一方、ビット線イコライズ制御信号BRSを出力するインバータゲート110では、電圧レベル変換されずに内部降圧電圧Vccが供給されている。
【0063】
ビット線長を短くする一方で、センスアンプ活性線PSA、NSAの線長は不変であるため、ビット線の配線容量は低下し、センスアンプ活性線の配線容量は不変となる。そのため、ビット線およびセンスアンプ活性線のイコライズ時間がビット線長の変更前後で変わらないようにする場合、ビット線イコライズ回路107に用いられるトランジスタの駆動能力に比して、PSA/NSAイコライズ回路111に用いられるトランジスタの駆動能力を高くしなければならない。
【0064】
第1実施形態では、PSA/NSA線イコライズ制御信号BRSSに昇圧電圧Vppを用い、ビット線イコライズ制御信号BRSに内部降圧電圧Vccを用いている。その結果、第4図の実線部に示す様に、第一の効果としてビット線BLZ−BLX間のイコライズ時間と、センスアンプ活性線PSA−NSA間のイコライズ時間との時間差を縮小することができる。BLZ−BLX間とPSA−NSA間とが同等なタイミングでイコライズされることにより、イコライズに伴うセンスアンプS/A内のショートの異常電流を防止することができ電流消費が削減できる。第二の効果として、制御信号BRSに昇圧電圧Vppではなく内部降圧電圧Vccを用いることで、BLZ−BLX間およびPSA−NSA間のイコライズ時間が増大することなく、昇圧電圧Vppによるイコライズ回路のトランジスタの駆動消費電流が削減できる。加えて、昇圧回路(不図示)の消費電流も削減できる。
【0065】
もちろん、ビット線の配線容量がセンスアンプ活性線の配線容量よりも増大する等の理由により、BLZ−BLX間とPSA−NSA間とのイコライズ時間差の関係が逆転した場合には、制御信号BRSに用いる電圧を内部降圧電圧Vccから昇圧電圧Vppへ、制御信号BRSSに用いる電圧を昇圧電圧Vppから内部降圧電圧Vccへ変更することにより、イコライズ時間差の縮小と電流消費の削減について同様の効果が得られる。
【0066】
またイコライズ回路107、111を駆動する電源電圧の値は、本具体例で用いた昇圧電圧Vpp、内部降圧電圧Vccに限らない。例えば、各々の半導体記憶装置に応じて、外部電圧Vdd、昇圧電圧Vppおよび内部降圧電圧Vccの任意の適宜な組み合わせを用いて、イコライズ回路107、111を駆動することが可能である。
【0067】
さらに、第1実施形態で使用した分離ゲートの制御方法と、イコライズ回路の制御方法を合わせて実施すれば、メモリセル面積の増大とアクセス動作速度低下を抑えつつ、さらに低消費電流化を図ることができる。
【0068】
第5図の第2実施形態では、第1図に示す第1実施形態のビット線イコライズ回路107に代えて、2つのビット線イコライズ回路132、133を備え、それぞれビット線BLLZとBLLXとの間、ビット線BLRZとBLRXとの間に接続されている。BRS生成回路131にはイコライズ制御信号EQが入力され、電圧変換されたビット線イコライズ制御信号BRSL、BRSRが出力され、それぞれビット線イコライズ回路132、133に入力される。ビット線イコライズ回路132、133の構成および動作は、イコライズ回路107(第1図)と同様である。非選択メモリブロックのビット線分離ゲートを非導通状態に維持する場合でも、ビット線電位のフローティングによるデータの破壊のおそれ等の問題を解決できる回路構成である。
【0069】
そして第5図の回路構成においても、第1実施形態のイコライズ回路の制御方法を用いて第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。すなわち、ビット線BLLZ、BLLX、BLRZ、BLRXのビット線長を従来よりも短く構成した場合、PSA/NSA線イコライズ制御信号BRSSに昇圧電圧Vppを用い、ビット線イコライズ制御信号BRSLおよびBRSRに内部降圧電圧Vccを用いればよい。
【0070】
これにより、両者のイコライズ時間の時間差が縮小されて、イコライズに伴うセンスアンプS/A内のショートの異常電流を防止することができ、電流消費が削減できる。加えてイコライズ制御信号BRSLおよびBRSRに内部降圧電圧Vccを用いることで、ビット線およびセンスアンプ活性線のイコライズ時間が増大することなく、昇圧電圧Vppによるイコライズ回路のトランジスタの駆動消費電流が削減できる。加えて昇圧回路(不図示)の消費電流も削減できる。また、ビット線の配線容量がセンスアンプ活性線の配線容量よりも大きい場合には、制御信号BRSLおよびBRSRに用いる電圧を内部降圧電圧Vccから昇圧電圧Vppへ、PSA/NSA線イコライズ制御信号BRSSに用いる電圧を昇圧電圧Vppから内部降圧電圧Vccへ変更すれば、同様の効果が得られる。
【0071】
第6図の第3実施形態では、第5図に示す第2実施形態のビット線イコライズ回路132、133に代えて、3つのビット線イコライズ回路134、135、136が使用され、それぞれビット線BLLZとBLLXとの間、ビット線BLZとBLXとの間、ビット線BLRZとBLRXとの間に接続されている。またそれぞれビット線イコライズ制御信号BRSL、BRS、BRSRが入力されている。ビット線イコライズ回路134、135、136の構成および動作はイコライズ回路107(第1図)と同様である。非選択メモリブロックのビット線分離ゲートを非導通状態に維持する場合でも、ビット線電位のフローティングによるデータの破壊のおそれ等の問題を解決できる回路構成である。
【0072】
第6図の回路構成においても、第1実施形態のイコライズ回路の制御方法を用いて第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。すなわち、ビット線BLLZ、BLLX、およびBLRZ、BLRXのビット線長を従来よりも短く構成した場合、制御信号BRSSに昇圧電圧Vppを用い、制御信号BRS、BRSLおよびBRSRに内部内部降圧電圧Vccを用いればよい。
【0073】
これにより、両者のイコライズ時間の時間差が縮小されて、イコライズに伴うセンスアンプS/A内のショートの異常電流を防止することができ電流消費が削減できる。加えて、ビット線およびセンスアンプ活性線のイコライズ時間が増大することなく、昇圧電圧Vppによるイコライズ回路のトランジスタの駆動消費電流および昇圧回路の消費電流が削減できる。また、ビット線の配線容量がセンスアンプ活性線の配線容量より大きい場合には、ビット線イコライズ制御信号BRS、BRSLおよびBRSRに昇圧電圧Vpp、制御信号BRSSに内部降圧電圧Vccを用いれば、同様の効果が得られる。
【0074】
第7図の第4実施形態では、第6図の第3実施形態のビット線イコライズ回路に代えて、3つのビット線イコライズ回路137、138、139を使用し、それぞれビット線BLLZとBLLXとの間、ビット線BLZとBLXとの間、ビット線BLRZとBLRXとの間に接続されている。またそれぞれビット線イコライズ制御信号BRSL、BRS、BRSRが接続されている。ビット線イコライズ回路137、139は2素子のNMOSトランジスタから構成され、イコライズ電圧Vprをビット線へ供給する機能を持つ。またイコライズ回路138は1素子のNMOSトランジスタから構成され、ビット線BLZとBLXとをショートさせる機能を持つ。
【0075】
この回路構成では、非選択メモリブロックのビット線分離ゲートを非導通状態に維持する場合でも、ビット線電位のフローティングによるデータの破壊のおそれ等が生じない。加えて、ビット線イコライズに用いるトランジスタ素子数を第2、第3実施形態(第5、6図)に比べ減少させることが可能であり、チップ面積の低減を図ることができる。すなわち第2実施形態(第5図)ではビット線イコライズ回路132および133において6素子必要であり、第3実施形態(第6図)ではビット線イコライズ回路134、135および136において9素子必要であるのに対し、第7図ではビット線イコライズ回路137、138、139中の合計5素子で回路構成が可能である。そして第7図の回路においても、第1実施形態のイコライズ回路の制御方法を用いて第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。
【0076】
第8図の第5実施形態では、第7図の第4実施形態のビット線イコライズ回路137,138,139に代えて3つのイコライズ回路140、141、142が備えられ、それぞれビット線BLLZとBLLXとの間、ビット線BLZとBLXとの間、ビット線BLRZとBLRXとの間に接続されている。またそれぞれビット線イコライズ制御信号BRSL、BRS、BRSRが入力されている。イコライズ回路141と第7図のイコライズ回路137および139とは同一回路構成であり、イコライズ回路140および142と第7図のイコライズ回路138とは同一回路構成である。
【0077】
この回路構成では、イコライズ回路140乃至142において、合計4トランジスタ素子で回路構成が可能である。一方、第7図の第4実施形態におけるイコライズ回路137乃至139では、合計5素子が必要である。よって第4実施形態のイコライズ回路に比して、第5実施形態の回路では更にチップ面積の低減が図れる。
【0078】
そして第5実施形態の回路においても、第4実施例(第7図)で述べたように、第1実施形態のイコライズ回路の制御方法を用いて第1実施形態と同様の効果を得ることが可能である。また、第1実施形態(第1図)と同様に、非選択ブロック側のビット線のフローティングを防止するため、さらに分離ゲートの制御方法を合わせて用いることが好ましい。
【0079】
第6実施形態では、第3乃至第5実施形態(第6図乃至第8図)において、センスアンプS/Aに代えて、代替センスアンプS/Asが用いられた場合を説明する。代替センスアンプS/Asは、センスアンプ制御信号LEXおよびLEZにそれぞれローレベルおよびハイレベルの信号が入力された時に、代替センスアンプS/Asに内部降圧電圧Vccと接地電圧Vssが供給されて、アクティブ状態となる構成である。また配線容量の違いにより、選択メモリブロック内の外側ビット線対BLLZ−BLLX、BLRZ−BLRXがイコライズ終了する時間と、代替センスアンプの接続された内側ビット線対BLZ−BLXがイコライズ終了する時間とに時間差が生じる場合がある。そうするとイコライズ時間がより長い方に律速されて、半導体記憶装置の本来の動作性能を実現できない。
【0080】
第3実施形態の第6図において、メモリブロックBLK1内のビット線BLLZ、BLLX、およびメモリブロックBLK2内のビット線BLRZ、BLRXの線長を従来よりも短く構成することにより、代替センスアンプS/Asが接続されたビット線BLZ、BLXの配線容量に比して、メモリブロック内ビット線の配線容量が小さい場合を考える。この時、ビット線イコライズ回路134の制御信号線BRSLおよびイコライズ回路135の制御信号線BRSには、共に内部降圧電圧Vccが使用されるとすると、第9図に示すように、ビット線BLLZ−BLLX間のイコライズ時間と、ビット線BLZ−BLX間のイコライズ時間とを比較してBLLZ−BLLX間のイコライズ時間の方が速くなる。
【0081】
そこで、イコライズ回路134の制御信号BRSLには内部降圧電圧Vccが使用され、イコライズ回路135の制御信号BRSには昇圧電圧Vppが使用される、といった異なる電圧で制御すれば、前記の両ビット線のイコライズの時間差が縮小される。すなわち第9図において、BLZ−BLX間のイコライズ時間が短縮化(第9図中波線部から実線部へ短縮)されることによって、両ビット線のイコライズの時間差が縮小される。もちろんメモリブロックBLK2が選択された時は、制御信号BRSRに内部降圧電圧Vcc、制御信号BRSに昇圧電圧Vppが使用されれば同様の効果が得られる。
【0082】
もちろん、代替センスアンプS/Asが接続されたビット線BLZ、BLXの配線容量に比して、メモリブロック内のビット線BLLZ、BLLXの配線容量が増大する等の理由により、BLZ−BLX間とBLLZ−BLLX間とのイコライズ時間差の関係が逆転した場合には、制御信号BRSに用いる電圧を昇圧電圧Vppから内部降圧電圧Vccへ、制御信号BRSLに用いる電圧を内部降圧電圧Vccから昇圧電圧Vppへ変更して前記のイコライズ時間差を縮小させることにより、同様の効果が得られる。またイコライズ回路を駆動する電源電圧の値は、第6実施形態で用いた昇圧電圧Vpp、内部降圧電圧Vccに限らない。例えば、各々の半導体記憶装置に応じて、外部電圧Vdd、昇圧電圧Vppおよび内部降圧電圧Vccの任意の適宜な組み合わせを用いて、イコライズ回路を駆動することが可能である。
【0083】
そして、第4実施形態(第7図)、第5実施形態(第8図)においても、第6実施形態に示した制御方法で代替センスアンプS/Asを用いたイコライズ回路を使用することができる。
【0084】
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは言うまでもない。ビット線分離ゲートの制御方法、ビット線およびセンスアンプ活性線イコライズ回路の制御方法、イコライズ回路の配置および回路構成はそれぞれ適宜に組み合わせができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】第1実施形態の半導体記憶装置について、シェアードセンスアンプ方式の一部を示す図である。
【図2】本第1実施形態での非選択メモリブロックの分離ゲートの制御回路図である。
【図3】第1実施形態の半導体記憶装置の動作を表すタイミングチャートである。
【図4】第1実施形態のビット線間のイコライズ時間と、センスアンプ活性線間のイコライズ時間との関係を示す図である。
【図5】第2実施形態の半導体記憶装置について、シェアードセンスアンプ方式の一部を示す図である。
【図6】第3実施形態の半導体記憶装置について、シェアードセンスアンプ方式の一部を示す図である。
【図7】第4実施形態の半導体記憶装置について、シェアードセンスアンプ方式の一部を示す図である。
【図8】第5実施形態の半導体記憶装置について、シェアードセンスアンプ方式の一部を示す図である。
【図9】第6実施形態の内側ビット線間のイコライズ時間と、外側ビット線間のイコライズ時間との関係を示す図である。
【図10】従来技術のシェアードセンスアンプ方式の一部を示す図である。
【図11】従来技術の半導体記憶装置の動作を表すタイミングチャートである。
【図12】従来技術の半導体記憶装置の動作を表す第二のタイミングチャートである。
【図13】従来技術のビット線間のイコライズ時間と、センスアンプ活性線間のイコライズ時間との関係を示す図である。
【図14】従来技術のビット線間のイコライズ時間と、センスアンプ活性線間のイコライズ時間との関係を示す第二の図である。

Claims (3)

  1. 選択されるワード線に応じて第1ビット線対に記憶情報が読み出される、第1メモリブロックと、
    選択されるワード線に応じて第2ビット線対に記憶情報が読み出される、第2メモリブロックと、
    前記第1ビット線対および前記第2ビット線対ごとに共用されるセンスアンプと
    を備える半導体記憶装置において、
    前記第1ビット線対と前記センスアンプとの接続・分離の制御を行う第1分離ゲートと、
    前記第2ビット線対と前記センスアンプとの接続・分離の制御を行う第2分離ゲートと、
    前記第1ビット線対と前記第2ビット線対をイコライズするイコライズ部と、
    前記第1分離ゲートを活性化するための信号を、前記第2メモリブロックにおいて連続して選択されるk本のワード線を識別するリフレッシュアドレスが所定の論理組み合わせとなることと、イコライズ期間であることを示すリセット信号と、に基づいて生成する制御回路を備えること
    を特徴とする半導体記憶装置。
  2. 選択されるワード線に応じて第1ビット線対に記憶情報が読み出される、第1メモリブロックと、
    選択されるワード線に応じて第2ビット線対に記憶情報が読み出される、第2メモリブロックと、
    前記第1ビット線対および前記第2ビット線対ごとに共用されるセンスアンプと
    前記第1ビット線対と前記センスアンプとの接続・分離の制御を行う第1分離ゲートと、
    前記第2ビット線対と前記センスアンプとの接続・分離の制御を行う第2分離ゲートと、
    前記第1ビット線対と前記第2ビット線対をイコライズするイコライズ動作を行うイコライズ部と、
    を備える半導体記憶装置の制御方法において、
    前記第2ビット線対について、ワード線選択に引き続くリストア動作と、その後の前記イコライズ動作が連続して繰り返し行われる選択ブロックリフレッシュステップと、
    前記第2メモリブロックにおいて、連続して選択されるk本のワード線を識別するリフレッシュアドレスが所定の論理組み合わせとなることとイコライズ期間であることを示すリセット信号とに基づいて前記第1ビット線対と前記センスアンプとを接続状態とする非選択ブロックイコライズステップと
    を有することを特徴とする半導体記憶装置の制御方法。
  3. 選択されるワード線に応じて第1ビット線対に記憶情報が読み出される、第1メモリブロックと、
    選択されるワード線に応じて第2ビット線対に記憶情報が読み出される、第2メモリブロックと、
    前記第1ビット線対および前記第2ビット線対ごとに共用されるセンスアンプと
    を備える半導体記憶装置において、
    前記第1ビット線対と前記センスアンプとの接続・分離の制御を行う第1分離ゲートと、
    前記第2ビット線対と前記センスアンプとの接続・分離の制御を行う第2分離ゲートと、
    前記第1ビット線対と前記第2ビット線対をイコライズするイコライズ部と、
    前記第1分離ゲートを活性化するための信号を、前記第2メモリブロックにおいて、連続して選択されるk本のワード線を識別するリフレッシュアドレスに対して1ビット上位のリフレッシュアドレスが論理状態を遷移することと、イコライズ期間であることを示すリセット信号と、に基づいて生成する制御回路を備えること
    を特徴とする半導体記憶装置。
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